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おにぎり編 「おにぎりなら、この私が!」 炊き立ての白米輝く釜の中に、兼一王自ら手を突っ込みおにぎりを量産していく。 今日は塩だけでなく、具もちゃんと準備されていた。 医療の現場で鍛えられた手先の器用さで2分以内に30のおにぎりをにぎり、皿の上に綺麗な四角すいを作る。 その全部に海苔が巻かれ、具は一つも被っていない。 シコウがおにぎりの積まれた皿を持ち、集まった人々に配膳する。 「ネウ~~~~~!!」 シコウは腹ペコな人々の波に飲まれて見えなくなった。 「ネウ~~~~~~~~~~~~!!」 シコウ救出に向った会場の警備担当、 薊も食糧を持ってきたと勘違いされ、波に飲まれた。 そんな状況に気がつかぬほど、兼一王はおにぎりに集中していた。 白米だけでは栄養が偏りがちだとイドが考案した雑穀米が、 これまた釜いっぱいに炊き上がり、今度はそれに手をつけた。 この日、兼一王は一人で100万トンのおにぎりを握ったと後の記録に記されている。 ----
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