異形都市(閉鎖都市)インガノック

概要

湖上を埋め立てた人工土壌の上に建設された、積層型巨大構造体から成る『王侯連合』の大型機関都市。
かつて完全環境型都市(アーコロジー)を目指したそこは、《復活》後十年を経た今ではこの世の地獄と化している。
《復活》と同時に発生した《無限霧》によって外界とは完全に隔絶され、王侯連合は既にインガノックを「連合に所属しない廃墟」として定めたという。
都市の頭頂部(全体の2%)には支配者層である上層貴族が住まう区画があり、100万に及ぶ市民が住まう残りの98%は全て下層とされる。
下層は13の層プレートによって構成され、各プレートは大階段及びモノレールによって繋がれている。
上層に近いプレートほど市民等級の高い裕福な市民が多く居住し、層を下るに従って生活水準は悪化していき、最下層では餓死者が出ることすら珍しくは無い。

場所


都市上層
インガノックを支配する貴族たちが住まう、都市の頂上に位置する上層部。威圧感を感じるほどに荘厳な多層建築の都市風景。
本当なら人影は無数にあるはずだが、絵としてはひとりも見えず、生活感がない。
10年前には存在したアーコロジー都市計画の名残がこの上層には存在する。
威圧感と、美しさ。
ロココ(バロック)、古代ローマ、アールヌーヴォー(特に植物モチーフ等)などの華美かつ荘厳で威圧的、かつて世紀末的と評された“美しすぎる”風景が、近未来的な多層建築として存在する。

都市下層
インガノックの大半を占める市民区画。
さまざまなものが詰め込まれ、空間を圧迫し続ける多層の都市風景。
アーコロジー計画はもはや面影だけに留まり、幻想生物のもたらす崩壊と増築に次ぐ増築によって下層は“歪んだ都市”の姿となってしまった。
それでも人々はたくましく生き続け、歪みのただ中に生活空間を構築した。
不安感と、美しさ。
建築物詰め込まれた空間ながらも、市場、通り、乱立する大型の共同住宅(アパルトメント)などは生活感に満ちて、子供たちの遊ぶ声が響き、時には溢れる生命力で繁茂する緑の木々が顔を出す。
充分とは言えないが食糧をもたらす異常繁茂中の田畑も、豊富な水産資源を生み出す大型貯水池すらも存在している。
ここにある第28区域にギーは暮らしている

無限雑踏街
ギーの活動の中心となる、インガノック下層の雑踏街。
昼も夜も灯りが満ちており、不夜城と呼ばれることもある。
  • 都市摩天楼
インガノック下層の中でもかなり上層に近い場所に位置する、高層建築群。
アーコロジー都市計画の要として建造されていたが、10年前の《復活》によって幾つかの高層建築は建造途中で放棄されている。
巨大機関によって発生させた莫大な蒸気エネルギーを下層各部へと配分する、まさしく都市の心臓部。高層建築の多くは巨大な計算機関である。
エネルギー配分区であると同時に、行政区、情報処理区としての機能を備えている。
さらには経済特区としての側面もあり、都市の中でも有数の商会(企業)はこの摩天楼に高層建築という名の“城”を有することとなる。

《上層階段》
都市の下層と上層とを繋ぐ巨大な螺旋階段。
螺旋階段は全7枚の巨大プレートで構成されており、プレートのひとつひとつは異常繁茂した緑が満ちる公園となっている。
しかし正確には森でもなく公園でもなく、自然に茂った森のようであり、人の手が入った公園のようでも、知的昆虫である《虫蟲》たちの住まう生活空間ある。
下層民が昇ることができるのは上層階段第3公園までであり、それよりも上、上層階段第4公園の範囲内に足を踏み入れた者には、不気味な上層兵の手による無裁判処刑が待っている。
そのため、第4は勿論のこと、第3公園付近でさえも下層の人々は近づかない。
一方で、下層に最も近い上層階段第1公園には、生活の苦しさを一時だけでも忘れるためか、美しい緑の様子を眺めに来る人の姿が絶えないという。

第2水源区画
無限雑踏街よりもさらに下層に位置する。濁った、広大な市民用生活貯水池を中央に抱き、《復活》以前に移り住んだ人々が、漁を生業に生計を立てている。

情報書庫ビルディング
都市摩天楼の一面を象徴するかのような、書籍による情報の集積体。
建築物の内部すべてが、関係書籍で埋まっている。人が閲覧するための図書館では決してなく、あくまで、情報の蓄積場所である。
人間が内部を歩いて情報を閲覧できるような構造にはなっていない。
通常は、記録機関や自動人形などを用いて、目的とする情報を自動的に検索する機能がビルディングそのものに付属している。
また、内部に保管する無数の書籍情報のすべてを情報蓄積用の機関に移行した「もぬけの殻」のビルディング存在するという。

元ネタ

幻夢郷の都市、インクアノク。
縞瑪瑙で築かれた都市で、すべてのシャンタク鳥の始祖が棲んでいると噂されている。
ソナーニルノベルブックにてインガノックには猫がいないことが強調されていたが、原典のインクアノクも猫のいない都市であることが記されている。


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