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  • たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ
  • 3.光の世界。闇の向こう

たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ

3.光の世界。闇の向こう

最終更新:2009年09月27日 18:00

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 初めて見たとき、胸が…きしんだ。
 笑って挨拶したはずなのに、どうしてだろう…。

 悲しかった。

 あなたはそんな風に笑ってくれない。

 そんなことが…胸を掠めたから。

    *

 今日、またあの夢を見た。

 モーニングに入ってから何度目だろう…。
 静かな森の奥。
 明けることのない夜。

「どしたの? 美貴ちゃん」
 引き戻された、そんな感じ。目の前で不思議そうに顔を覗き込むカゴちゃん。
 とりあえず笑った。
「ううん。なんでもないよ」
「ふ~ん…」
 そぉ?
 そう言わんばかりの目でじっと見つめられる。
 どこか強さを秘めたまなざしが怖くて、見透かされないように少しだけ…ごまかすように目をそらした。
「ほんとだってば。もぉ、心配性だな。ありがとね」
「んー。そっかぁ」
「ん。そうそう。美貴はいつでも元気だから」
 どこか不自然な会話。
 だけど楽屋のにぎやかさにその不自然さも隠れてくれてるようで、なんとなくほっとする。
 ちょこんと首をかしげて、
「そっか。とうとう美貴ちゃんも交信するようなっちゃたか」
「はぁ?」
 どうやら勘違いしてくれたかもしれない。
「っていうか、とうとうって?」
 返事はにへへっと笑ったあの子らしい子悪魔な笑顔。
「ののー!」
「あっ!」
 そのままツジちゃんのところへ走っていってしまった。

 交信する人って…ツッコミが命の美貴としてはボケの仲間入りはありがたくない。
 けど、あのままあの子にじっと見つめられるのは怖かった。
 そのまま勘違いしててくれたらありがたい。

 …考えすぎかな?

 早く帰りたかった。
 仕事も無難にこなした。
 一人になりたかった。

 美貴の中で何かが叫んで、何かが呻いてる。

 あの夢を見た日はいつも、何かが美貴の中で暴れてる。

「美貴ちゃん?」
「あ…梨華ちゃん」
「顔色悪いよ」
 心配そうに微笑んで、梨華ちゃんがそっと美貴の手を握る。
 少しだけ力を込めてその手を握ったら、不思議と落ち着いた。
「…大丈夫だから」
「ほんとに?」
「うん」
 そしてそっと手が離れて、梨華ちゃんは一つだけ微笑を美貴に残してまた向こうへと行ってしまった。

 手に残るぬくもりを逃がさないように、気がついたら固く拳を握り締めてた。

    *

 カバンを放り投げて、部屋の電気もつけずにベッドに飛び込んだ。

 どうせなら…このまま闇の中に溶けてしまいたい。

 ごろりと転がってなんとなく暗闇を見つめて…。

 まぶたが重い。
 きっとこのまま眠ったらまたあの夢を見る。

「なんだってゆーのよ」
 零れ落ちたため息は重すぎて、憂鬱さだけが増す。
 目を閉じたら、帰り間際に心配そうに手を握った梨華ちゃんが浮かび上がった。
 目を開けて、暗がりの中で見つめた手を握ったら甦ってきた感触。

 あの子はただの同僚で、美貴とはぜんぜん違ってて…。
 他に何をそんなに意識することがあるの?
 仕事のことならともかく…。

 時計の針の音がやけに耳をつく。
 静かなはずの暗い部屋がやけににぎやかに感じて、でも明かりをつける気にもなれない。

 ぎゅうっと枕を抱きしめた。

 わかんないよ。
 なんでこんなにせつないの?
 理由がわからない。
 だって美貴にはそんなことに思い当たるものがない。
 見た夢の意味がわからない。
 それと梨華ちゃんがどう関係あるっていうの?

 美貴の中で何かが暴れてる。
 気が狂いそうなほど、込みあがる感情。

 助けてよ…。

 強く唇を噛んだら、鈍い痛み。
 口の中に広がった錆びた味。

「くぅっ…」

 頭の中にすっと走ったさびしげな眼差し。
 何かを呟きかけた唇。

「ぃやだぁ…」

 強烈な不安感に襲われて、強く身体を抱きしめた。

 わかんない!
 わかんないよっ!

 なんでこんなに苦しいの!?
 たかが夢じゃん!

 時計の音がやけに耳を突く。
 自分の身体を抱きしめてそのぬくもりにすがるように小さく丸まっても、頭の中をぐるぐる回っていくその眼差しが追いかけてきて離れない。

 暗闇はやさしくない。

 このまま眠ってしまっても、きっとあの夢の中に放り込まれるだけ。
 それだったらこのまま起きていたい。
 けど、頭も身体も、そんなことは許してくれないらしい。
 考え疲れたのを待っていた睡魔が美貴をひきずるように眠りの世界にさらっていた。

    *

「美貴ちゃん?」

 カゴちゃんの不思議そうな顔。
 ぼんやりと笑って見せた美貴の隣に座ると、
「なんか眠そう。ちゃんと寝てる?」
 って、心配そうに首を傾げるから、
「ふふっ。寝てるよ。美貴、寝るの大好きだし」
 だけど、返ってきた言葉はちくりと美貴を突き刺した。

「うそ」

 心配そうだった瞳からすーっと温度が消えていく。
 笑っているようで笑っていない、氷のような瞳。

「ふふっ。そんな疲れた顔で言っても説得力ないよ?」
 表情は笑ってるのに、なぜかひどく不安になる。
 コワイ…。

「美貴ちゃん」
「ん?」
「本当は、あんまし寝てないでしょ」
「だから、そんなことないってば」
「あるっ」

 一瞬にらむようふっと光ったまなざし。
 強く言われて、だけどもう何も言えなかった。

 事実だから。
 どんな深く沈みこんでも、闇は何一つ癒してくれなくて、けだるさだけが体に残ってた。
 浅い眠り。
 過ぎては消えていく夢が美貴を深いところからすぐに浮かび上がらせて、森の中へと誘い込む。

 そんなことすら、彼女はわかってるようで…。

 にかっと笑って、すーっとカゴちゃんの手が美貴の胸に伸びる。
 ドキッと心臓がいやな音を立てて跳ね上がった。

 怖い…。

「美貴ちゃん。まだ…気づいてないんだね」
「…ぇ?」
 だけど彼女は答えない。
 ふふふっと冷めた微笑。
「そっか。苦しいよね」
 ふわりと笑って、透き通るように白い右手がそっと胸に置かれた。

 トン…。

 目の前が…くらりと歪んだ。

「おはよう。ミキちゃん」

 そっと手が離れて、カゴちゃんはにこりと笑うと立ち上がって楽屋を出て行った。

 …おはよう?

 なんてことはない言葉。
 なのに、妙に胸に響いた。
 ぎりっと痛みを残して…。

「ミキティ?」
「…ぁ」

 今度はツジちゃんが不思議そうに顔を覗き込んでた。
 いつものようなコドモ丸出しな感じじゃなくて、妙に冷めたような表情で淡々と美貴を見下ろしてる。

「おやすみ」
「…え?」
「今日からちゃんと寝れるよ。たぶん」
「たぶんなんだ」
「うん。たぶん」

 こくりとうなずいて、ツジちゃんはにかっと笑った。

「オオカミが、目を覚ましたからね」

 まるで内側から殴りつけるように、ずきっと心臓が鳴った。

 淡々と言うだけ言って、彼女も楽屋を出て行った。
 パタンとドアが閉まって、にぎやかな声が飛び交ういつもの楽屋にいることにようやく気づく。
 どっと体に沸きあがる疲労感。そしてすぅっと消えていった緊張感。
 ポケットに入れていたMDのヘッドホンをつけて、わざと音を上げた。

 ほっといて。

 気がつけば彼女、梨華ちゃんはいなくって、それが不思議と妙に切なかった。
 わからないけど、梨華ちゃんの手のぬくもりが、今はほしかった。

     *

 たぶんいつもどおりだと、周りには見えただろう。
 だけど美貴の中では嵐が渦巻いてて、仕事中、ずっと梨華ちゃんと目を合わせることができなかった。

 よくわからない。
 たぶん…怖かったから。

 おはよう。
 おやすみ。

 たったそれだけの言葉でめちゃくちゃに狂った美貴のココロ。

 こうゆう時に限って亜弥ちゃんは忙しいらしくメールも返って来ない。

 不安。

 落ち着かない気分を紛らわすにもどうしていいかわからなくって、結局誰かがそばにいてほしいと思って…。
 だから手当たり次第に触ってみても、不思議と落ち着かない。
 むしろ、内側から湧き上がる不満。

 ツジちゃんが言ったオオカミ。
 そのせい?

  もどかしい何か。

 みんなそれぞればらばらと帰っていく。
 梨華ちゃんはまだいるようだったけど、探す気にも待つ気にもなれなかった。
 仕事だからなんとか退屈そうで押し隠しても、もう、今はどうにもできない。
 それに、今ここにいる必要もない。

 かばんを手に楽屋をでたら、ツジちゃんとカゴちゃんがいた。
「お疲れ」
「うん。またね。ミキちゃん」
「バイバイ。ミキティ」
 大げさなぐらい手を振って、いつもとかわんないコドモな笑顔。
 なんかほっとしたのも、つかの間だった。

「いいユメ、見れるといいね」

 振り向いたら、カゴちゃんは温度を失った瞳で微笑んでいた。

     *

 あいさつをそこそこに交わしながら歩く廊下。

 ふと、向こうから歩いてきた二人に目が止まった。

 飯田さん…。
 そして、梨華ちゃん…。

 普段から仲がいいけど、飯田さんが支えるよう腰に手を回して、梨華ちゃんはまるで体を預けるてるようで…。
 寄り添って歩いている二人に少し浮かんでいるけだるい感じ。

 美貴に気がついた二人はふわっと微笑んだ。
 梨華ちゃんはいつものように、でも少し疲れた顔で笑っていた。
「美貴ちゃん、お疲れ。また明日ね」
「あ、うん。また明日。梨華ちゃん」
 何事もないように笑って見せたけど、心の中は激しく揺れていた。
「お疲れ様。美貴ちゃん」
 ぽんと飯田さんがすれ違い際に美貴の肩を叩いた。
「お疲れ様です」
 返ってくるのはいつものような優雅な微笑み。
「うん。明日ね」
 離れていく指先がすっと掠めるようにうなじを撫でて美貴の後ろ髪を掬っていく。

  …!

 ゆらりとカラダの中に熱を感じて、すうっと浮かんだ蒼い炎。
 くらっと眩暈がした。

「美貴ちゃん?」

 心配そうな高い声にはっと我に返る。

「ううん。大丈夫。じゃ」

 軽く手を上げて足早に去った美貴の耳に飯田さんの艶めいた笑みが残っていた。

     *

 真っ暗な森の中。

 見上げれば蒼い月。
 素知らぬ顔で冷たい光を投げている。

 狼は胸の中。

     *

 カチカチ…。

 時計の針が時を刻む。
 なぜか耳障りで、意味もなくイライラして…。

 こういうときに限って誰もいなくて、美貴は部屋で頭から布団をかぶって目を瞑る。

 誰かにメールでも…そう思ったけど、なぜだか妙にためらった。
 わからない。

 ほっといてほしい。
 抱いてほしい。

 二つの感情がせめぎあう。

 抱いてほしい?
 誰に!?

 頭の中をぐるぐる回る。
 飯田さんの微笑。
 いつもとかわらない笑顔の…だけどどこか色っぽい梨華ちゃんの眼差し。

 カラダが……熱い。

 首筋から離れない飯田さんの指先の感触。

「寝れるって…言ったじゃん」

 なんとなくツジちゃんの言った言葉に反発してみたけど、それでどうなるわけでもない…。

 明日は休みだから、無理に寝ようとしなくてもいいんだ。
 ゆっくりでいい…。

 それなのに神経は昂ぶって、カラダは熱を持ったまま落ち着かない。
 固く閉じたまぶたの向こうの白いドレスの女の人。
 静かに微笑んで、想像でしかないのに…包むように抱きしめる腕のぬくもりを感じて目を開ける。

 そこは真っ暗闇。
 カチコチと時計の音。

 ぼんやりと浮かんだのはあの子の……梨華ちゃんの微笑み。

「…」

 幻はそっと指先を美貴の方に伸ばして頬に触れて…。
 滑るように流れた指はすうっと唇を辿る。

「はぁ……」

 零れ落ちた息の熱さ。
 内側から溢れだすように湧き上がって美貴を焦がす熱。

 真っ暗な闇の中。
 自分がどこにいるのかさえ、わからない。

 指先は唇から離れると、そっと首筋を辿って胸へと降りていく。
「…っ」
 背筋がぞくっと震えた。
 薄いTシャツの布地を掠めながら小さく震える美貴を確かめるように動く指先。
「っぁ…っ!」
 起き上がってシャツを押し上げる乳首にかすった指先。
 荒くなる呼吸。
 指先はもう一度確かめるように突き上げているそれの周りを指で辿る。
「っ…んっ!」
 指先。
 そして、手。
 ぎゅうっと荒っぽく掴むと、やさしくやさしくさするように撫でまわす。

「…ん…ゃぁ…」

 唇を強く噛んで声を殺す。
 固く閉じたまぶたの向こうで微笑むあの子。

 熱い…。

 シャツの下に滑り込んできた手。
 直接触れた指先に小さく震えるカラダ。
 零れ落ちる焼け付いた吐息。

「…は…ぁぁ…」

 指先はじっくりとゆっくりと美貴の肌を掠めるように辿って、

「ぁっ!」

 時々固く起き上がった乳首を弾いていたずらする。
 下から覆うように包んで揉みしだく手の淡い強弱のついた力加減。

「んっ…ゃ…ぁ…っ」

 ずっと遊んでいた手がするすると下へ降りて、ジャージの中に滑り込む。
「…はっ……」
 布越しにすうっと撫でるように動いた指先にカラダがびくりと跳ねた。
 そっと…恐る恐る目を開けたら、そこは真っ暗な闇。
 透き通るように微笑む笑顔は妖しくて、やさしくて…。
 艶やかに揺れる瞳を吸い込まれるように見つめていた。

「んっ!」

 ぐっと指先が布地を強く押し込む。
 そのままするりと脇から布地の下へと滑り込んで直接触れられて…。

「あっ! ぁっ…ぁっんっ!」

 指がいやらしい音を立ててうごめき回る。
 割れ目の上をなぞって、濡れた入り口の周りを円を描くように動いて…。

「はっ…っ。やっ…! っ…んっ…」

 鼻にかかった自分の高い声にカラダがかーっと熱くなる。
 恥ずかしい…。
 違う…。美貴は……。

「っぁ…ッ!」

 指が入り口の上に顔を出した膨らんだそれを弾いた。
 ぴくっとカラダが跳ねて、カラダの熱が頭の中を焼き尽くす。

「んっ…ぁ!」

 “ もっと聞きたい。あなたの声… ”

「はっ…っ…ぁ…ぁっ…は…」

 耳元で囁く声。
 楽しげな微笑。

 膨らんだ敏感なそれをいじっていた指。
 そしてもう片方の手が、ゆっくりと美貴の中に入ってくる。

「っくぅ…っぁ…ぅんん…!」

 ゆっくりとした指の動きは徐々に速くなって、激しく中を攻め立てる。
 淫らな音を響かせて、淫らな声を出させて…。

 “ くす…。きれい…。もっと…もっと乱れて ”

「ぁっ! んっ…んんっ! っあ…はっ…っやぁっ! っあ…」

 真っ白になっていく。
 目の前が……。

 心臓の音。
 熱い肌。カラダ。

 “ さぁ…。狂おしいあなたの姿を…もっと見せて ”

 暗闇の中に抱かれるような感覚。

 ぁ…熔けてく……。

「…っ…ぁあっ!」

 それからどれくらい時間がたっていたのかわからない。
 たぶんそう長くない時間。

 はぁはぁ…と荒れた呼吸。
 ゆっくりと引いていくカラダの熱と余韻。
 濡れた指先。
 強く噛んで、それが夢じゃないことに気づいて、幻の姿を追う。

 真っ暗な闇の中。

 引いていく熱と入れ替わるように重くけだるいカラダ。
 睡魔がゆっくりと美貴を抱きしめた。

     *

 真っ暗な森の中。

 見上げれば月。
 素知らぬ顔で冷たい光を投げている。

 目の前に狼。
 人の姿をした…狼。

 じっとこっちを見据えて佇んでいる。

 風が泣いて、空気が揺れた。

     *

 浮かび上がるように目が覚めて、だけどそこは変わらない闇の中。
 夜明けまでは、まだ遠い時間。

     *

 佇んだ人影の顔まではわからなかった。
 でも、たぶん美貴とそんなに変わらない背格好。
 なんとなくだけど、察しは着いていた。

 けれど、だからって、何がわかったわけでもない。

 頭の中のかき回すようなロック。
 下の子たちのにぎやかな笑い声。

 晴れない気分。
 募る苛立ち。

 そんな視線の先には…いつもあの子…。

 苛立ちも何もたぶん美貴のせいじゃない。
 たぶん美貴のせいじゃないのに……。

 目が離せない。
 だけどあの子は…目を合わさない。

     *

 それでも収録は淡々と進んで、その間は笑ったり出来た。
 だって、梨華ちゃんにだけ気を取られなくても済むから。

 終わってしまえば、また元通り。

 晴れない気分ともどかしさを抱えて、足早に楽屋を去る。
 早く帰ってゲームでもやれば、少しは落ち着くかもしれないし。
 こーいうときはさ、やっぱシューティングとかアクションに限るよね。

 そんなことを思いながらドアを開けたら、Wの二人とドアで鉢合わせた。

「あれ? 早いね。もぅ帰るの? ミキちゃん」
 カゴちゃんが首をかげる。
「うん。っていうか、美貴、いつもそーだと思うけど」
「あぁー。んー。たしかにね。美貴ちゃん、あんまりメンバーと遊ばないし」
「あぁ、だって、ミキティはあややラブだもん」
 ってツジちゃん。
「あーそっかぁ」ってカゴちゃんが笑うとツジちゃんにそっと手を取られた。
「ちょっとさ、ノンたちにつきあってよ」
「え…ぅん」

 そのまま引っ張られて、ずいぶんと歩いて連れて行かれた先は娘。の楽屋からはずいぶんと離れた個室の楽屋。
 美貴を挟んで手を引く二人はずっと無言で、どこか無表情。
 だからいやでも緊張感が増して、おまけにずいぶんと人通りの少ない場所。

「そこ」
 ツジちゃんが一番奥のドアを指差して手を離した。
「じゃね。狼さん」
 カゴちゃんが繋いでいた手を離してトンと美貴の背中を押した。
「ちょっ…ちょっと待って。何? いったい?」
「ん? 行けばわかるって」
「うん。嫌でもね」
「…」
「ミキちゃん。怖い」
 カゴちゃんがわざとらしく体を震わせて、ツジちゃんの後ろに隠れる。
 ツジちゃんはカゴちゃんの手を握った。
「まぁさ、とりあえず見てきなよ」
「そしたらさ、会えるから」
「あいぼん。もー会ってるって」
「んー。でもさ、のん。あれでけっこう慎重って言うか臆病だったから、わかんないよ」
 なんだかしらないけど、無性に腹が立つ。
 それはわけもわからず連れてこられたのと別の苛立ち。
 カゴちゃんはそんな美貴ににやりと笑った。
「まぁ、ミキちゃんは気づいてるみたいだけどね」
「あいぼん?」

 その意味が少しだけわかった。

 …。

 じゃあ、会える……って?

「じゃね、ミキちゃん」
「がんばってね。ミキティ」

 二人はにかっと笑って手を振ると、すたすたと行ってしまった。
 残された美貴は…どうすれば…って、ねぇ。

 後ろに向き直って、ドアを見つめた。

 その向こう。
 そこに何かがある。

 苛立ちの原因とかおそらくそういうことだろう。

 見たくないと思わせるそんな予感。
 けど、見たいと思う衝動。

 足は自然と、ドアに向かっていた。

 一歩踏み出すごとに高まる緊張感。

 ドアノブに手を掛けようとして、少しだけ開いてるのに気づいた。
 そして、聞こえてきた声。

「っぁ…」

 ドク…ン。

 なに…。
 今の……。

「ぁ…っ……ぁ」

 掠れた声。
 艶を含んだそれはあえぎ声に近い。

 顔を上げて、開いてるドアの隙間を覗いた。

「…!」

 飯田…さん…。

 覗いたドアの向こう。
 イスに座った飯田さんの膝の上に座って向かい合っている、美貴に背中を向けてるのは…梨華ちゃん!?

「梨華…」
 背中をさすりながら、耳元で甘く囁く飯田さんの恍惚とした表情。
 梨華ちゃんの唇が耳を甘噛みして頬を滑っていく。

 ドクドクドク…早くなっていく鼓動。
 ぎゅうって胸を締め付ける痛み。緊張感。
 走って逃げたくても、張り付いたみたいに足が動かない。

 長い髪が揺れる。
 背中をに回った長い腕が狂おしくやさしく梨華ちゃんを焚きつける。
 ぴくりと体が揺れて、飯田さんの首にかじりついて舌で耳を愛撫している梨華ちゃんは狂おしく、そして綺麗だ。

 息が上手く出来ない。
 そして目を離せない。

 心拍数が上がっていく。
 体が強張って、胸が…痛い。

 梨華ちゃんの唇がすうっと下に動いて、飯田さんが顔を上げた。

 くすっ…。

 耳元でそんな笑い声が聞こえた。

 「…!?」

 目が合った。
 飯田さんは…気づいてる…。

 ぎゅうっと胸を締め付けるような吐きそうなほどの緊張感。
 飯田さんは梨華ちゃんの髪をなでると、
「いいよ。梨華。おいで」
 と、微笑んだ。

 梨華ちゃんから零れ落ちたためいき。
 真っ赤に焼け付いた熱を持ってるのが、こっからでもわかった。

「カオたん…」

 さらけ出された首筋に恐る恐る近づく唇。

 美貴の中の狼が震えてる……。

 そしてどこか噛み付くように、唇が首筋に吸い付いた。

 ドクン!

 『 やめろぉっ! 』

 目の前が真っ暗になって、歪んだ。

「っ…はっ!」
 飯田さんから零れ落ちた吐息、声。
 そのとき、ほんの一瞬だけ…梨華ちゃんのカラダに浮き上がるように蒼い炎が見えた…そんな気がした。

 吸い付いた唇がゆっくりと離れて、労わるように首筋を軽く食みながら滑っていく。

 全身が震えていた…。
 心の中はわけわかんなくてめちゃくちゃで、怒りたいのか泣きたいのか悔しいのか…。
 わかんない…。
 ふらふらと体が後ろに下がって、壁に当たって軽く跳ね返る。

 足が動くことに気づいて、美貴は走り出した。

 もう、ここにいたくなかった。

 狼が泣いてる。
 叫んでる。

 暗闇の中を走っているような気がした。
 走って、走って…。

 どう行き着いたのかわからない。
 電気もつけずに部屋に飛び込んで、鍵を閉めてベッドに飛び込んだ。
 滑り落ちた一滴。

 できることならもう…いっそ壊れてしまいたかった。

    *

 女神のいたずら。
 それはあまりにも甘美で、そして残酷。

 淡い月。
 ざわざわと騒ぐ森の中。

 狼はうつむいて佇んでいた。

     *

 銀色の月。
 ざわめく木々の陰に隠れては現れて…。

    *

 “ おまえは…誰? ” 

  狼の目はそう言っていた。

「聞かなくても、わかってんじゃん」

 “ … ”

「あんたこそ何者だよ」

 答えは返ってこない。
 だって、その答えを美貴は知ってるから。

 淡い光に背を向けてるから表情がわからない。
 けど、ゆらりと動いた気配を感じて、ふと笑ってるんじゃないかと思った。

 黒いドレスが揺れて、足音も立てずにこっちに向かってくる。

 風が吹いて、薄暗い森がうめくように騒ぎ出す。

 目の前にきた狼はどこか不敵な笑みを浮かべてて、たぶん美貴も時々こんなカオしてんだろーなと、ちょっと思った。
 ぐっと顎を掴まれて、覗き込むように顔を見つめられる。
 瞳の奥。
 その先を覗かれてるようで、じりじりと苛立ちが湧き上がる。
「…ちっ」
 振りほどこうとしたけど、逃げられなかった。
 おんなじカオしてるくせに、やけに力強い…。

 にやりと笑って、狼の手が離れた。

「なんだよ」

 “ …別に ”

 キた。
 苛立ちは簡単に怒りに変わった。

「てめぇっ!」

 振り上げた腕はあっけなく空を切って、あいつのキラリと光った目だけが幻のように焼きついた。

「くうっ! いってぇなっ…。 離せっ!」

  簡単に腕を取られて背中でねじりあげられる。
 ぎしぎしと鈍い痛み。
 背後から腰に腕が回って、逃げることすら出来ない。

「離せ」

 耳に掠めるように吐き出された細い息に紛れて嘲るような笑み。

 “ ムダだ ”

 腕は開放されたけど、そのまま腰を抱きとめられて動けない。
 ぬくもりも感じないのに、腕の力だけがやけにはっきりしてた。

 唸りを上げて風が走る。
 前髪が揺れた。

 耳を掠めた唇。
 さっきよりも腕に力がこもって、少し息苦しい…。

 “ おまえ…… ”

 言いかけて、すっと…腕から力が抜けた。
 振り向いたけど、もう、そこにあいつの姿はなかった。

 耳を掠めた声。
 自分と同じカオ。背格好。
 なのに…なんであんなに切ない声……だせるの?

「…」

 銀色の月は木の葉の影に隠れては現れて…。
 ゆらゆらと揺れる美貴の影。
 風はどこか冷たかった。

     *

 体が妙に重かった。

 カーテンの向こうがなんか騒がしい。

「雨…」

 まだ暗い部屋の中。
 ノイズのような雨音。

 明日はどのみちオフだし、出かける気もないし。だから雨が降っていてもかまわない。
 ざわめく雨音になんとなくため息。

 まだ耳に残る狼の…あいつの声。

 目を閉じたらすうっと浮かび上がった、あの人の姿。

「…」

 胸が…苦しい。

 また一つ、零れたため息。

 にぎやかな雨の音。
 なんだか急にさびしさに襲われて……。

 ぎゅっと目を閉じた。

 激しさを増していく雨の音。
 鈍くくすぶった苛立ちは流れて消えてはくれなかった。  


(2004.12.7-2005.5.27)
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