(なるたけ全レスを拾いつつ不明なとこは埋めてSSのあらすじをつくれるか挑戦、ゲーム終了まで)
できごと
◆前編
ジョーイの先導によってモール街跡地へと向かう一行、その道中に
第三回放送が会場に響き渡る。
そこからもたらされた勇の死という情報に、生き残りがほぼ自分たちだけであることにどよめく一行
そして、それからの情報に各々がそれぞれの別の反応を見せた
同じように家族の名前を呼ばれた剣と美咲だったが
妹の死を素直に悼み悲しむ美咲に対し、自身が一度『死』を経験してることから達観した生死観を持っている剣は、義父の死に対してドライな反応しか返せなかった
平の死に彼の手で奪われた片目に疼きを覚えるアマンダ
勇の死に彼を裏切ったことに罪悪感を感じ始めるとどめ
そして楽しかった時間を思い出して涙ぐむシグナル
詩崎弟に背負われていたアリエスは、もう治りましたからといって地面に降りる
小野寺さんはただ静かに陰のある笑みをセバスに見せた
◆後編
辿り着いたモール街の跡地には確かに地下への扉があった。
だがその穴は一度行けば登るのは困難なほどに広い。どうするか考える一行、
その背後に熱量を感じる。振り返るとそこには
フレイムファクトが立ち尽くしていた
「用があるのはそこのお前だ」フレイムファクトは黒冬剣を指差して言う
「先の山を凍らせた一撃。お前の力に似ている。お前もあれを使えるのか?」
金良という好敵手の死に完全に気分を萎えさせていたフレイムファクトからは、これまでの熱量は感じられない
ただ強敵を求めるフレイムファクトは、山脈を凍りつかせた一真と同種の力――霊力を持つ剣に賭けたのだ
剣はこれに「義父の剣があれば似たことはできる」と返答
彼自身は霊力を少ししか使えないが、父の剣は常に莫大な霊力を外部から収集しストックする。
山を凍らせた一撃で今は残存霊力がないはずだが、二時間あれば絶対零度一回分の霊力は溜まる、と。
それを聞いたフレイムファクトは待ってろとその場を後にする
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黒冬剣、立花美咲、轟とどめ、アマンダ、アリエス、詩崎弟、シグナル、セバス、小野寺さん、ジョーイ |
各キャラが協力してこれまで死んでいった仲間たちの墓をつくる
美咲と剣がみんなから少し離れた場所へ
「本当なの?剣。お義父さんの剣があれば、あの炎の化け物に勝てるの?」
「……」美咲の問いかけに剣は真実を話す。実際のところわからない、と。
彼は人型の維持に高い霊力を割いているため霊力を扱ったことがほとんどない
一真の剣によりプラスされる霊力を一真のように冷気に変換できるかは不明なのだと
そして、少なくとも一真の剣だけでは絶対零度の再現は不可能だと
「じゃあもしかしたら死ぬかもしれないじゃない!」「だが俺がやるしかない」
止めようとする美咲を止める剣。現メンバーではフレイムファクトと戦えることが分かっているのはセバスと剣、アリエスのみ。
セバスはサポート技しか見せておらず、アリエスは回復役。戦えるのは剣だけなのだ。
「でも……」うつむく美咲。そこに血相を変えたアマンダがやってくる
「大変だ!」「どうした?」「小野寺さんとシグナルがいなくなったんだ!」
決戦前の休憩話かと思ったら波乱の幕開けの話
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小野寺さん、シグナル、愛川、ぱらどくす、D・ホワイト |
とたてててて。集団から離れて走るシグナルを追う小野寺さん
「ど、どうしたのシグナルちゃん」「……」シグナルの目は何かに操られたように濁っている
辿り着いたのはいつぞやセルゲイが潜伏していた倉庫。そこに入っていったシグナルを追い、
中に入った小野寺さんはそこに愛川、ぱらどくす、そしてホワイトの姿を目撃する
「え……?」その言葉を最後に、小野寺さんにホワイトが銃口を向け、
ぱららららという音でこの話はフェードアウト。小野寺さんは死亡確認の一文も書かれず、以後消息不明に
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黒冬剣、立花美咲、轟とどめ、アマンダ、アリエス、詩崎弟、セバス、ジョーイ、フレイムファクト |
◆前編
慌てて集団に戻り辺りを探す剣と美咲だが、シグナルと小野寺さんはいない
「これは一体……」アリエスの呟きにジョーイが、軍事基地で見つけた資料のことを話す
曰く、シグナルもまたD・ホワイトに作られた作品のうちの一体であると
それを知らされた一行、このタイミングでのシグナルの消失、さらに小野寺さんが合わせて消えたことも考慮して、
シグナルを主催側の送り込んでいた
ジョーカーだったと認識せざるを得なくなる
元勇者パーティーのアマンダ、アリエス、詩崎弟、とどめは割り切れない様子ではあった
ここでジョーイの提案により、軍用機地にあるホワイト製の武器を盗みに行くことに
強奪メンバーはジョーイ、アマンダ、とどめ、美咲、詩崎弟の五名。主に非戦闘員メンバーが仕事を行うことに
剣、セバス、アリエスはフレイムファクトとの戦いのあとすぐ主催の下へ乗り込むことに
その役割分けが決まった直後、凍った山から一真の剣を取ってきたフレイムファクトが現れ、一真の剣を黒冬剣に投げ渡した
◆後編
義父の剣を前にして黒冬剣は思い返す。
昔この剣を手にしたときは、霊力のコントロールが上手くいかず自らの霊力を吸わせすぎてしまい、
義体が動かせなくなった上に暴走したこの剣で義父を傷つけてしまったことを
もう義父はいない。暴走したときは自分がただ死ぬだけである。覚悟を決めて剣は剣を取る
吸われる霊力。だが、昔よりはコントロール可能だ。冷気に変換は難しいが……剣はフレイムファクトに向き直る
「なんだ、やっぱりできねぇじゃねぇか」フレイムファクトは落胆するように寂しげにつぶやき、「もういい、やるぞ」
感情により体温を変化させるフレイムファクト、最低温度とはいえ、その体温は200度。
常人には触れることすらかなわない温度であることには変わりはなかった。
「どうした? 死ぬのが、この俺が怖いのか?」責めあぐねる剣にフレイムファクトは挑発のような問いを投げる
「死には慣れてる、今更お前なんかを恐れるか……!」答えとともに放たれた剣の攻撃はフレイムファクトに直撃する、だが
「効かねぇんだよ、ガキが!!」瞬間的に激昂するフレイムファクト、攻撃した右腕が燃え落ちる
剣は瞬時に右腕をパージし、全身に炎が行き渡ることを防いだ
完全に剣の実力に落胆したフレイムファクトは、もうこの戦いを終わりにすべく動いた
だが、剣は失った右腕の操作に使用してた霊力を一真の剣に込め反撃に打って出る
違いの攻撃が交錯する、フンとつまらなさげに鼻を鳴らすフレイムファクト
「筋は悪くねぇ、だがアイツに比べりゃまだまだだ。今はお預けにしておいてやる。死ぬまでにもっと鍛えとけ。次は俺を満足させろ」
そう言って剣に指を突き付け不満足そうな顔でフレイムファクトは消えていった
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最終決戦 |
黒冬剣、立花美咲、轟とどめ、アマンダ、アリエス、詩崎弟、セバス、ジョーイ、愛川、ぱらどくす、D・ホワイト、ADAM-3 |
◆その1
フレイムファクトの亡骸を後にし、
一行はジョーイ率いる強奪組と剣、セバス、アリエスの強襲組に分かれる。
いざ主催の下へ。地下回廊を降りる強襲組三人。途中でセバスが、
「こんなこともあろうかと用意しておいたのですが」とデイパックから日下の右腕を取り出し、
剣の右腕と換装する。
「あなたはやっぱり謎の人ですね……」アリエスが半ば呆れながらそう言い、扉を開ける
愛川、ぱらどくすの両ジョーカーが待っていた
◆その2
アマンダの目の痛みが肥大していく。「ううあっ」すると、ぼとり。包帯の下の目から一匹の小さな虫が落ち、
床をじたばたと這うではないか。ぞくりとするアマンダは慌ててその虫を拾う。すると虫はアマンダにぺこりとお辞儀をし、
アマンダの手のひらに溶けるようにして消えていく。「……平?」目の痛みが消える。
「どうかしたの、アマンダ」「いや、なんでも」「ついたぞ」ジョーイの声で強奪組一行は軍事施設へ
鍵を使って門を開けると、そこには見せしめで死んだはずのADAM-3!
「ホワイト氏ニヨリ、ワタシハ蘇リマシタ。侵入者ヲ排除シマス」
「ちょっとジョーイさん、こんなの聞いてないんだけど」「俺も聞いてないんだけど……」
◆その3
愛川、ぱらどくすのダブルジョーカーを相手にする強襲組
剣もアリエスは善戦するが彼らの以外に息の合ったコンビネーションを前に気絶に追い込まれてしまう
セバスは二人が気絶したことを確認すると、白手袋をはずして戦闘モードになる。
「さて、ようやくあんたの本気か?」愛川がセバスに言う「なんであんた、一人じゃないと本気ださねぇんだ?」
「あくまで、執事ですから」
セバスチャンは答える「私は普段は影なのですよ」
そう言って再びお辞儀をしたセバスは、次の瞬間にはもうぱらどくすを壁まで吹き飛ばしている。
「……一筋縄じゃあ行かないねェ」愛川が含み笑いをする。
◆その4
ADAM-3は銃弾も効かない鋼の身体とチェスもできる思考能力の高さをもって、
強奪組五人がかりでもまったくダメージを与えられない。
武器屋という職業上、ジョーイは無理な戦いはしない主義だ。ここからの撤退を考え始める。
しかしアマンダがそこで名乗りを上げる。「……アタシにやらせて」
言ってジョーイの持っていた空の銃を右手で掴むアマンダ。虫に喰われたかのように穴の開く銃。
「おまえさん……」「おそらくあのロボはこの力の対策もすぐ練ってくる。チャンスは一回」
アマンダは他四人に小声でこう言う「みんなの協力が必要だよ。みんなで倒すんだ。そして、帰るんだ」
◆その5
セバスの驚異的な力によって圧倒される愛川とぱらどくす。
スレ民も「やっぱこれセバス一人でいけるだろ……」と半ばあきれ気味になるレベル
しかし、吹き飛ばされた愛川・ぱらどくす両者が壁を破砕して隣の部屋へ飛ばされ、
それを追ってセバスが部屋に入ったところで空気が変わる
その部屋に居たのは濁った眼をしたシグナル。愛川とぱらどくすはシグナルを核にして融合!
融合エネルギーによる白煙が晴れ、その場に立っていたのは成長したシグナル
「……」無表情のまま、セバスに向かってシグナルは手をかざす。身構えるセバス。
次の瞬間、セバスの胸部に丸い穴が開いて、セバスが崩れ落ちる。
◆その6
ADAM-3に対し、残存する支給品のすべてを使って強奪組が勝負を挑む
スタングレネードから、針金を使ってコンセントをショートさせることによる小爆発で注意を引きつけ、
詩崎弟がトマホークを振りおろし、ジョーイがバズーカでADAM-3を追い込む。
まるでチェスの
キングを特定の位置に追い込むような連携、そしてその先にはアマンダ!
「チェックメイトだ!」平から受け継いだ呪いの右手が、ADAM-3の動力部を貫く!
崩れ落ちるADAM-3。セキリュティの警戒レベルがゼロになり、全ての部屋が開く。
「早く帰らなきゃ……ところでジョーイさん、ここから何を持っていくの?」美咲の問いに、
ジョーイは無言でとある部屋を指差しながらドヤ顔をする
◆その7
気絶から目覚めた剣とアリエスが隣の部屋に入ると、そこにはセバスの物言わぬ首があった。
無表情のまま大人シグナルが彼らに手をかざす。アリエスが防御壁を展開するも、その防御壁が消滅する。
剣とアリエス、それにスレ民もその力に絶望する。シグナルは動く。
もはや剣とアリエスだけでは太刀打ちできない。死なないので精いっぱいだ。
そしてあわや全滅かと思われたそのとき――地響きとともに天井に穴が開き、五機のホワイト製戦車が現れる!
それは戦車とは名ばかりの、キャタピラ移動をする機動兵器ロボのようななにかだった!
D・ホワイトは別室でそれらをモニタしながらコーヒーを呑んでいる
◆その8
五機のホワイト製戦車が助太刀に加わってシグナルを追いつめる。
しかし、セバスを瞬殺したシグナルのPSシグナル
(見えないシグナルを敵に当て、増幅することで対象を破壊する)と、
アリエスの防御壁を封殺したCLシグナル
(特定の行動にシグナルを命中させ、以後その行動をしばらく起こせなくする)の力によって、
対主催チームは徐々に戦力を失っていく。
詩崎弟の戦車が。アマンダの戦車が。美咲の戦車が行動不能になりコクピットからの離脱を余儀なくされる
武器屋のジョーイはここで撤退を考える。だが、彼は柄にもなく、死んでもいい気分になっていた。
いや、そうした美談にしたいだけなのかもしれないが。彼はもうどちらにしろ死ぬ状況だった。
「ここまでか。稼げなかったなー」ジョーイの戦車が爆散する。その背後にとどめ。
とどめがシグナルに初めてのダメージを与える。吹き飛ばされるシグナル、ダメージは大きいようだ、
追撃の一撃を叩きこもうとした瞬間……「たすけて、おねぇちゃんっ」ホワイトの手によってシグナルが正気に戻される!
「……!」とどめをためらうとどめ、意に反してPSシグナルを打つシグナルは、とどめの戦車を爆発させる。
ジョーイととどめはコクピットから出てこない。そう、コクピットはもう焼失している。
シグナルが立ち上がる。「……」彼女はまた、無表情に戻っている。
◆その9
戦車も使えず、シグナルに対するとどめの一撃が通らなかった今、
残された五人に何かをする術はないかのように思えた。
傷だらけの剣にアリエスが言う。「私の最後の回復魔法を使います。全ての力を犠牲にして、あなたを全快させる」
「……あんたの命は」「大丈夫です。ただ、私はしばらく動けなくなる。援護をお願いします」
無慈悲なるシグナルは、五人に向かって歩んでくる。
アリエスが詠唱を開始。その間、アマンダと剣でシグナルを止める。
アマンダの虫食いの右手、そして剣の全霊力を込めた一撃で、どうにかPSシグナルを放つ左の腕を壊すことに成功
しかしそれが罠だった。左手があった場所からエネルギーブレードが発現。
シグナルの全スペックが、P波がS波になるように向上。
アマンダと剣を吹き飛ばし、アリエスに向かって音速に近いスピードでブレードを振る!
死を覚悟したアリエスだったが――詩崎弟がそれを庇い、死亡する。
◆その10
悲愴な顔でアリエスは剣に回復魔法をかける。そして倒れる。アマンダがその体を抱えることで、
シグナルからどうにか逃れる。アマンダが、剣に声をかける!「――今だ、剣!」
「ああ」剣は全身に漲った力を感じた。
そして、日下の右腕が持つ冷却機能が解放され、霊力の冷気への変換が用意になったことも。
「美咲」剣は美咲に声をかける。「今から俺の全霊力を、この剣に込める。俺は腕が動かなくなるだろう。
だから……」「分かったわ」美咲は頷く。「一緒に、帰ろうね」
シグナルがエネルギーブレードを剣に向ける。だがその前に、美咲が剣の持つ剣を一緒に握り、
振っていた。
絶対零度の剣が再現される。一直線に走る氷の柱はシグナルを捕らえ……その体を氷柱の中に閉じ込めた。
シグナルは停止した。「ありがとう、おにいちゃん」そんなつぶやきがどこかから聞こえた気がした。
108 |
オシマイ |
黒冬剣、立花美咲、アマンダ、アリエス、D・ホワイト、D・ブラック、金星人 |
◆前編
全霊力を込めた一撃を使った黒冬剣は身体の中のギミックをパージし、美咲に背負われる。
その意外な軽さに驚く美咲だが、しっかりとその微かな重さを感じて、好きな人が生きていることを実感する。
同じく全力を使い果たしたアリエスはアマンダに背負われる。
アマンダのコントロール不能な虫食いの右手はセバスの白手袋で押さえている。
「最後まで妙に用意がいいことだよな」「まったくです」謎の執事にそっと感謝する一行
D・ホワイトがいるであろう部屋の扉を開ける。
するとそこにあったのは――D・ホワイトの首吊り死体だった。
「……おいおい、拍子抜けだな」
「ある意味、最高傑作を壊されたようなものですからね、彼にとっては。何か失望のようなものを感じても仕方ないことです」
「ところで当の主催がこうなっちまって……あたしたちはどうやって元の世界に返るんだ?」
「きっとホワイトがわたしたちを連れてきたときに使った装置があるはず……」
「ないぞ」
突然、背後からの声に驚く四人。後ろのモニタ―を振り返ると、モニターの中にD・ホワイトの姿が!
◆中編
いや、それは厳密にはD・ホワイトではない。
庵野雲のように、D・ホワイトが自らの知識などを電子世界にコピーして作った彼のバックアップ、D・ブラックなのだ。
ブラックの口からホワイトが転送装置をゲーム開始直後に壊したことが語られる。
「最初から生き残るつもりがなかったのかもな、私は」ブラックは妙に達観した調子でそう言い、
「きみたちの今後について、私から言うことはない。向こうの秘密通路から倉庫に出ることが可能だとだけ言っておこう。
さて、それでは私も消えるとしよう」秘密通路を教えると、データ存在としての自分もデリートする。
後に残された四人は、お互いを見合うと乾いた笑いを浮かべた。
「いっそ、ここで生きてくのもありかもしれないよな」
アマンダが冗談めかして言う。「首輪ももう意味ねぇし、食糧も自栽すりゃ二年くらいは――」
と。ドゴゴゴゴ……!地面を揺るがすかのような大きな地響きが上からした!
◆後編
秘密通路を使って倉庫から上に戻った四人は、扉を空けて外に出る。
(小野寺さんの遺体はなぜか存在せず、血痕もなかった。このロワの謎のひとつ)
遠くに見える巨大な墜落物……あれは何なのか?
「金星、よね、あれ」驚き顔で美咲が呟く「なんで金星が墜ちて――え? 落ちてきたの?」
墜落点はいつぞやフレイムファクトが蒸発させ、勇の最期の場所となった池跡地のクレーターだ。
そしてそこには金星が居た。彼は勇との最後の戦いで、金星を召還していたのだ。
しかし召還魔法は地下基地の電子機器を統括していたD・ブラックが出していたジャミングにより留められていた。
ついさっきまでは。……先のD・ブラックの死によりジャミングが停止。
金星が召還主の死から数時間後、遅れて召還された。金星のふもとにたどり着いた四人は、金星人と出会う。
金星人の通訳機により会話は成立。
四人は金星の地下施設へ招待され、召還時間が終了すると同時にこの世界から脱出した。
EP |
エピローグ |
黒冬剣、立花美咲、アマンダ、アリエス |
金星製の宇宙船で地球へと送られる四人。
黒冬、美咲、アマンダにとってそれは故郷の星だが、アリエスにとってはそうではない。
「まあ、なんとか生きていきますよ」アリエスは語る「忠晴や貴方たちがが住んでいた世界にも興味がありますし」
「あたしはどうするかねぇ、大変なもんを貰っちまったし」
アマンダが手袋つきの右手を振りながら言う「いっそ対魔師でも目指すか? 剣と美咲はどうすんだ」
「俺は義父の仕事を継がなければいけない」剣はそう言って、
「……アマンダが手伝ってくれるなら俺としても助かるが」
「じゃああたし達、これから一緒だな」アマンダが美咲の方を流し目で見つつ茶化すように、「昼も、夜も」
「こら、アマンダ、黒冬くんに変な事言わないで!」
美咲は金星に入る前に会場から拾ってきた参加者の遺品を整理しながら文句を言う。
「黒冬くんはけっこう真に受けちゃうんだから」「冗談だって、真に受けんなよなー」
「付きましたよ」と、会話に割り込むように運転手の金星人が窓の外を指差して言う。「……地球です」
――黒い空間に浮かぶ、青い星が見える。
その大きさの前では四人の命など等しく小さなものでしかない。
しかし八十人の命を背負った彼らには、目の前の地球の大きさも小さなものに見えたという。
美咲が小さく、「……ただいま」と呟いて。
四人はバトルロワイアルを終え、これからの日常へと帰って行った。
最終更新:2013年10月21日 17:31