(あり得たかもしれない結末と蛇足)

草加がセフィロスに敗れて消滅、ムスカも銃撃戦の末に何発も弾丸を食らいもはやその命は風前の灯火だった
前回の聖杯戦争で優勝したにも関わらず聖杯を壊され願いを叶えられず、ここまで下準備をしてあと一歩まで来たのに上手くいかず
自分の運のなさを感じてもうどうでも良くなったムスカは

「バルス」

と滅びの言葉を呟いて意識を手放した
その瞬間、巨大飛行石が暴走を始め大地を揺らす激震へと変わっていく
バーン亡き後、大魔王の所有物であり幻想から生まれた宝具でありながら半現物化していたパレスがいままで維持できていたのは飛行石がバーンの代わりを担っていたからだ
だがそれすらも役割を放棄すれば、バーンパレスの維持もまた解かれてしまい一気に崩壊を始めてしまう
これによりムスカ達と対峙していたクルーゼ達も、遅れて遺跡内部に突入したチノ達も天上からの落盤や床の裂目に巻き込まれてしまった
やがて破壊の怒濤はレムリア島、さらには魔力炉のあるムー島にも波及し、天変地異の如く両方の空島は裂かれて崩落してしまった


こうして、空島の世界にて執り行われた聖杯戦争は幕引きとなった
優勝者が決まる前に空島事態が消失し、それに巻き込まれたマスター達も最終的には奈落へと落ちていった
そして完成しかけた小聖杯の行方は、誰も知らず

























(空島が落ちていった。)

(空島は眼下の雲に呑み込まれた。)

(何もなくなった空を背景に、雲が流れている)



(雲が流れている)



(雲が流れている)


















ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

(雲の下から巨大なマジメ君の顔が浮かんでくる。)

(傍らに男が浮かんでいる。)

巨大マジメ君「ハハァ…。」

うちはオビト「異物は取り除かれた…。これで聖杯が回収できる。」

(そこに竜の下半身の女が現れる。)

妖妃ドラコー「盗人め。無限月読で己のマスターの精神に隠しておったか。」

うちはオビト「やはりお前か。
        わざわざ時間稼ぎのため大層な世界を創造したものだ。」

妖妃ドラコー「余はこの世界に番犬代わりに適当な魂を送り込んだに過ぎぬ。
        空島世界など偶然の産物よ。」

巨大マジメ君「そんなことしちゃあダメだろ!」

うちはオビト「世界は間もなく消え、聖杯が残る。オレの勝ちだ。」

妖妃ドラコー「その前に貴様を誅殺してくれるわ!」

ボカボカボカボカボカ(戦闘音)

巨大マジメ君「ハハァ…。」

THE END

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最終更新:2024年04月29日 23:20