【名前】シュラ・サーペンタイン
【性別】男
【出展】機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
【架空世界におけるロール・設定】
前日譚において、原作と同じようにこの架空世界でも起きたアウラ・オルフェを中心としたファウンデーション事変に加担したものの一人である。
原作との大きな違いとしてシュラとグリフィンはこの世界だとファウンデーション事変にて死亡せず生き延びている(ただし単に生き延びたのではなくカーボンヒューマンやヨミガエリなどの複製人間である可能性も示唆及び考察される)。
ファウンデーションのやらかしはアウラとオルフェに全部押し付けられた形になり、シュラとグリフィンが戦後に動き易くなっているが、グリフィンはこの顛末には激怒していた。
反対にシュラは怒り自体はあるが思う所も多々生じてるようであり、この思想の違いやグリフィンはアウラや他のアコード達の仇を討とうと色々暗躍する一方、シュラはあくまで武人としてアスランに執着して旅立とうとしている点から二人は袂を分かつことになる。
さらなる強さを求めて諸国を巡るシュラ。
慶次や士に負けた時はアスランの時とは違って素直に負けを認めた上で称賛し、一方タイフーンさまの時は読心した結果崩れて立て直せないまま命からがら逃げ出した(タイフーンさまは表面上はともかく読心したらやばいタイプだと分かる感じの精神構造してるのでは疑惑があるため)。
聖地リトスに行った際には聞こえてきた声に対して「オルフェ!?お前も生きていたのか…!」と声を上げる。
…実際にはオルフェではなくリュールの声で早とちりだったのだが(=架空世界でのリュールは男性)
また、ハーゲンを見かけ勝負を挑もうとするも、オギャられてる男達を見たのと読心で心を読み取っちゃった結果絶叫しそうになりながらも、どうにか抑え即座に逃亡なんて事も…勝負すら出来ないまま逃げ出すなんて情けない事この上ないムーヴをしてしまったが、挑んでるか耐えれずうわあああ!?って叫び出してたら逃げ切れず十中八九子供にされていただろうからまあ仕方ない。
ちなみに当人は逃げ切った後「…何と破廉恥なっ…"あの"アスラン・ザラ以上だ…!!」なんて言い出してたそうな。
そんなこんなでシュラは一人武者修行を続けていたが、此度のロワで拉致され殺し合いに巻き込まれることになる。
【今ロワでの動向】
殺し合いの開幕直前、自分がかつていたファウンデーションとその軍勢を滅ぼしたキラ・ヤマトが見せしめの一人として主催によって殺害される。
「ざまあみやがれ!」と心の中で唸っていたグリフィンに対し、母上やオルフェ達を討ったキラ・ヤマトにはアスラン・ザラ程ではないが恨みはある、が…俺自身の手で討つならともかく、奴ら(主催側)に殺された所で……喜びなどするか……とシュラは思った。
そして殺し合いの会場へと転送されたシュラはまずはこの事態を生き延びねば、とさっそく支給品を確認する。
だが支給品として出てきたのがまさかの核ミサイルで「どうやって戦えと!?」と困惑するのであった。
仮に爆破すればだいたいの敵は倒せるだろうが、自分も巻き添えを喰うのは必至であり、実質ハズレ支給品であった。
そんなシュラだったが直後、参加者の一人であるギャルの姫来に襲われる。
…いや、殺し合いというわけではなく性的な意味で。
シュラ「なんだおまえは!? 色狂いか?!」
姫来「わからねえ、でも今は疼いて疼いてセッ〇スしたくてたまらないんだ。
非常時なのはわかってるし、やべえのもわかってる。
だから五分、いや二分で済ますからハメさせて!」
まるで盛りの付いた雌と飢えた猛獣のようにシュラにとびついた姫来
シュラ(この女、力が強すぎて振りほどけない……これでは心が読めても意味がない!
武器は核ミサイルのみ……って自分も巻き添えになる。
どうすれば……ああ、ズボンが破られ!?)
ンアーッ
こうしてシュラの童貞(たぶん)を卒業した。
逆レ〇プされる羽目になったのはファウンデーション事変でアグネス(未参戦)を惑わした因果応報とも読者から評されている。
事が終わった後「お、俺は…っ」とシュラはなっていた。
対する姫来は疼きが収まったらしくお肌ツヤツヤに。
姫来「ふうー、やっぱりセック〇はゴム無しに限るなあ。
なあ、アンタ殺し合いに乗ってないなら一緒についてってやるよ。
これでもアタシはボクシングと空手とカポエラできるしね」
シュラ「あ、ああ」
(こ、この女……格闘技ができるのは嘘じゃないし、ゼノヴァイパーというものに変身できる力があるのか。
無理やり犯された分、利用させてもらうからな)
読心したたころ、(これでも)スーパー戦隊ゼノヴァイパーの一員らしい姫来。
彼女を自分が生き延びるために利用してやろうとシュラは画策するのであった。
この出会いが後にどのような意味をもたらすのかは、シュラはまだ知らない。
適当な施設から新しいズボンを手に入れて、尻丸出し状態から抜け出したシュラは、道中、姫来の更に深い部分への読心を試みる。
シュラ(ついでに彼女の頭の中を覗いておこう)
シュラ(……この売女、見事に性交と遊びと喧嘩のことしか頭にない。
これだからナチュラルはーーん?)
彼女の見た目通りの精神には呆れるばかりだったが、一部、シュラにとって気になることがあった。
姫来(親父……大丈夫かな。
タフな変態だから簡単にはくたばらないだろうけど、もしものことがあったらアタシどうすりゃいいんだよ?)
シュラ「……」
シュラは姫来のことを心の中でビッチと蔑む一方で、実は家族(権田原)が心配な点に関しては、自分の失った母親であるアウラを思い浮かべて、その気持ちを理解できていた。
そんな二人はとあるテーマパークの近くにあるトラップダンジョンにたどり着く。
トラップと言っても死に関わる者はなく、あるのはエロに特化したダンジョン、まるで遊園地に来た子供のようにはしゃぐ姫来と呆れるシュラ。
とはいえいつまでも遊んでられない上、どこからか何者かが壁を壊して接近してくる音を聞いた姫来はこれは緊急事態であると考えシュラに正体がバレることも承知の上で黒のゼノヴァイパー・アシェラへと変身。
ダンジョンの壁を壊して音源へと近づいていく。
あわや戦闘かと思った時、出会ったのは姫来も知らないらしい白のゼノヴァイパー・リリスこと婚后とロゼ&梨沙の一行。
婚后「黒いゼノヴァイパー、アシェラの姫来さんですの?!」
姫来「アタシの知らない白いゼノヴァイパー? というか何でアタシの名前を知ってる?」
接触したのは殺し合いには乗っていないグループだったが、婚后が姫来のことを一方的に知っていることに奇妙さを覚えたシュラは秘密裏に読心を試みる。
その時であった、ダンジョンの天井が崩れてきたのは。
実はこの頃、ダンジョンの外ではヨミガエリ遥希が暴走し、その苛烈な攻撃がダンジョンを巻き添えにしたのだ。
「しまった!」
読心に集中しすぎたシュラは瓦礫を避けることができない万事休すとなったが、そんな自分を庇ったのは姫来であった。
婚后たちは無事であったが、姫来は瓦礫に下半身を潰されていた。
シュラ「…何故庇った!?今の核ミサイルしか持たぬ俺よりは、お前の方が強い筈だ…何故俺を…!!」
混乱しながら思わずそう言ってしまうシュラ。
それに対し姫来は
姫来「まだ、あん時(逆レ〇プ)した時の借りを返してなかったから。
これで、貸し借りはなしってことで」
姫来「借りは必ず返す…仁義…アタシを育ててくれた親父が教えてくれた事だからね」
姫来「でも、どうしよう……これじゃあ喧嘩も〇ックスももう無理だね……アンタ、セフレとしちゃ申し分なかっただけ残念だよハハ」
シュラ「もう少し自分を省みろ!
ヤクザの養父が、ボロボロになったおまえを見たら悲しむに決まってるだろう!」
下半身が潰れた姫来を引っ張っていくシュラ。
だが、よく見ると姫来の下半身はジュクジュクと再生を始めていた。
これはどういうことだとシュラは困惑するが、その再生だけでは姫来は失血死する。
そこへ無事だった婚后達が駆けつける形で姫来は一命を取り留めることが出来た。
シュラが困惑する中で、婚后は語る。
婚后は実はこの世界の住人ではなく外の世界からやってきたこと、そして元いた世界(架空学園3)ではゼノヴァイパーはスーパー戦隊モノ特撮として放映されており、その中にはゼノヴァイパーアシェラこと姫来もいること。
姫来は人と羅鬼(怪人)のハーフであるがために人並外れた再生力があることを説明される。
姫来は自分が敵である羅鬼のハーフとまでは知らなかったので困惑するが、今は表に出すまいと強がったのをシュラは読心を使わずとも感じた。
いきなり、並行世界の話しまで飛び出してきて、困惑に困惑を重ねるシュラであったが、それとは別に姫来が自分を助けてくれたお陰でシュラの中で何か心代わりが起ころうとしていた。
この後は姫来の怪我を治す場所を探すために婚后一行に同行する。
そして辿りつくは病院、そこにいた元看護士であり、姫来のバイト(デリバリーヘルプ)を通して顔見知りナンバが加わることで、姫来の治療は格段に進むことになる。
それからしばらくしてマジアベーゼ(うてな)襲来……といってもシュラは読心で彼女が真に殺し合いに乗ってはいない魔法少女に関する厄介オタクであることを知る。
婚后とロゼがエッチな気分になるマミフィケーション拘束くらって悶えて動けない状態になり、自分が足引っ張ってる事実に涙を流すしか無い梨沙だったけれど、逆にベーゼ様に煽られたことで「こんな思いはもうイヤ」「負けたくない」という気持ちが高ぶったお陰で的場梨沙が真化達成。
そして興奮するマジアベーゼ様はもう何も言いませんいつも通りです。
そんな梨沙真化前の外野
姫来「セクシー、エロい!
アタシもこの喧嘩混じりてえ」←手負い
ナンバ「下半身の怪我が治ってないんだから無理をすんな。
えっちな犠牲者が増えるだけだ」←参戦しようとしたらベーゼに殺されかけた
シュラ「……やってられん」←ベーゼの心を読み、殺し合いには乗ってない件も含めて知ったため、モチベ上がらず
なんとかベーゼを撃退した婚后一行。
シュラは自分も何か(核ミサイルは論外)戦える手段が欲しいと仲間の許諾を得て、病院から少し離れた位置を探索することに。
そこで武器屋を発見し、自分でも乗って戦える機体を発見した。
最新鋭ヴァンツァー、その名もドラグーン。
MSと比べればヴァンツァーは小型で火力・防御力共に劣るが、機動性は十分だった。
ついでに核ミサイルもランチャーに搭載して漸くまともに使うことができるようになった。
自分もこれで戦力になると笑みをこぼすシュラであったが、ここで異常事態発生、病院がビショップの乗るMSギャンに襲われ、火の手を上げていたのだ。
シュラは大急ぎでヴァンツァーを起動し、病院へとローラーダッシュを走らせる。
病院では姫来がゼノヴァイパーに変身し、鷹形態に変形して空から撹乱するけど、傷の痛みで動きが鈍ったところをビショップに捕捉されて撃ち殺されかけそうになっていた。
――こんなところで死にたくないよ――
それは姫来の心の声だった。
爆発、しかし、ゼノヴァイパーアシェラもとい姫来は無事であり、自分より大きな機械の巨人の盾が防ぎ、その巨人の腕により彼女はお姫様のように守られていた。
シュラ「キキ・クサカベ!
死にたくないのなら無理をするな!」
姫来「シュラ…あんた、人の心が読めんの?
そのメカ、イカしててカッコいいじゃん。
ちょっと濡れるぜ」
ヴァンツァーの盾で防いで彼女を守ったところは正に騎士のようであった。
ビショップは突然の乱入者に驚くが、たかがヴァンツァー如きと乱射する。
……しかし、一発もシュラのヴァンツァーには当たらず、逆にバルカン攻撃によりギャンの被弾がかさんでいく。
シュラはビショップの心を読んでいるため、狙った攻撃が当たるはずがないのだ。
そして登場しているドラグーンは最新鋭のヴァンツァー。
まるでシュラの手足のように機体がついていく。
それでもヴァンツァーでは火力不足が目立ち、このままでは弾切れで逆転されかねないところをシュラとゼノヴァイパーアシェラ(姫来)たちの連携攻撃を撃ち込んだ。
婚后が空力を操って鷹形態のアシェラに機動力を与えて突撃させ、風で猛スピードのまま、羆形態に変形→ヒグマのパワー+風を受けて足された物理エネルギーによる拳でギャンの頭部を吹っ飛ばした。
頭部を破壊されてスタッガー状態のギャンの腕からシュラのヴァンツァーがビームサーベルを奪い、そしてそれをビショップのいるコクピットに叩きつけた。
ビショップはギャンのコクピットの中で蒸発し、シュラたちは辛くも勝利を得たのだった。
そしてビショップとの戦いの中でシュラは漸く思い出していた。
結論から言うと、シュラはヨミガエリやカーボンヒューマンではなく、ファウンデーション事変を生還した人間であった。
原作と違い、アスランとの決戦の際、トドメの一撃を喰らう寸前に攻撃をパリィをしてコクピット直撃だけは防いでいたのだ。
機体こそ大破して宇宙に放り出されたけどパイロットであるシュラは紆余曲折経て助かっていた(公式には死亡扱いだが)。
これまではその時の敗北のショックで記憶に蓋がされていたけど、シュラの中で何かが成長したことでその蓋が外れたのだった。
瓦礫となった病院にもはやいる意味はないと一行は移動を開始する。
その最中、シュラは同輩であったグリフィンの訃報を放送で聞くことになる。
袂を分かつ形になってしまったが、兄弟同然のグリフィンの(二度目の?)死には思うところあったようだ。
さらに今後のことを考えて自分がアコードという改造人種であり、読心やテレパシーのような能力があること、母の理想のためとはいえアスランに敗れるその時まで卑怯な策略も行ったことも姫来ら仲間たちに打ち明けた。
ありたいに言えば元悪人だった件に関して仲間から糾弾される覚悟で話したシュラであったが、婚后たちは驚きこそすれ、だからと言ってシュラを仲間から外すことはしなかった。
むしろよりこれまでより仲間として打ち解けたほどであった。
姫来だけは顔を真っ赤にしてシュラの手を引っ張って物陰に入り、養父の権田原組長を気にかけてる件だけは絶対に秘密(特に権田原自身には)にしてとシュラにお願いする一面もあった。
シュラは姫来にも可愛い所があると微笑み、他言しない約束をするのだった。
事態が急転したのは探索中にナンバの親友で姫来の知り合いである対主催グループの春日たちが現れたことだった。
なんでも、強力なマーダー・虎杖が現れ、殿として残った権田原組長たちがピンチらしく、殿組を助けるために救援を春日たちは欲していた。
このままでは虎杖に義理の父が殺されてしまうことを焦った姫来は仲間の制止も振り切って急いで向かおうとする。
しかし、姫来がアシェラに変身して向かおうとした直後、春日たちの背後…すなわち、殿組が残っている場所で大爆発が起きた。
「親父ッ!」と叫んだ姫来ことアシェラはいても立ってもいられず走り出し、大急ぎでシュラ一行は彼女を追いかける。
向かった先では西谷とフロックを爆発から庇った権田原組長は虫の息であった。
下半身喪失して断面からデロリと臓物が飛び出してるほどの致命傷を負った権田原を姫来は
赤ん坊のように抱きかかえる。
アシェラ「お、親父……ッ!」
権田原「アシェラはん……これから死ぬワシの代わりにフロックはんたちや姫来を守ってくれ。
男遊びが好きでしょうもない娘なんやが……それでも自慢の娘なんや。
それから、ヤクザな父親ですまんとも伝え取ってくれると嬉しい、で……」
目の前のアシェラの中身が姫来であることを最期まで気づかず、権田原組長は逝った……
また、シュラは彼の死に際の組長の思惟を感じ取り、姫来が無事に彼女自身の赤ちゃんあやしてる姿を思い描いていたことを知る。
赤ちゃん"プレイ"を重んずる義理の父の最後の願いが、殺し合いを無事に生還して成長した義娘のプレイじゃない本物の母として成長することであった。
さらに追い打ちを掛けるように、傀儡サボさんの攻撃から春日を守るためにナンバの腹に穴が空き、即死。
しかもその後に虎杖の攻撃から意気消沈状態の姫来を庇ってシュラが重症を負い、気絶しかける。
おそらく最新鋭のヴァンツァーのコクピット装甲でなければ即死であっただろう。
義理の父である権田原組長の死と自分を庇い重傷を負ったシュラ。
連続して襲い来る絶望に姫来の精神は限界を迎える。
姫来の心を支配したのは大切な者たちを傷つけ奪った者たちへの激しい憤怒と復讐心。
婚后曰くゼノヴァイパーと羅鬼は表裏一体。
善の道を違えし時、ヒーローは正義の味方としての姿を保てず恐ろしい怪物へと変貌を遂げる。
シュラはその時、羅鬼化する姫来から、シュラは彼女が心の中で憎悪と戦いつつも「助けて」と叫んでるのも感じ取っていた。
虎杖は消耗のため撤退したが、入れ替わりで羅鬼となった姫来が襲い掛かる。
しかし、仲間たちは彼女を殺さず、元に戻して助ける方法を戦いの中で模索する。
特に自身も二度も羅鬼化したが仲間たちのおかげでゼノヴァイパーに復帰できた婚后。
姫来および権田原とは知り合いであり彼女を知ってる春日。
彼女の心の悲しみを読んだシュラの存在が大きかった。
そこで春日は閃刀システムを使い、自分の脳内にある妄想を仲間に届けて、全体を強化させることが出来たことを伝える。
ならば、シュラがロゼの剣で閃刀システムを覚醒させられれば、シュラが読み取った権田原組長最期の脳内ビジョンを姫来に送り届けられるかもと閃いたとも。
それを伝えて姫来が元に戻れるかは彼女次第ではあるが、可能性にかけるにはこれしかない。
しかしロゼの剣の閃刀システムを一時的にでも譲渡すれば、春日が全員に付与していた妄想強化の力が消えてしまう。
そうすれば、身体能力強化やありすの回復で辛うじて命を繋いでいる殿組の一人で春日にとって恩人である沢城の命の保証は出来ない
暴走し凶暴化していく姫来を止めるには一刻の猶予もない。
ここで春日は沢城のカシラを犠牲にするのか選択を迫られることになるが、他でもない沢城に発破をかけられ春日は決心した。
姫来を救うために沢城のカシラには堪えてもらうと。
もちろん、沢城を見殺しにするわけではなく、事が終わり次第早急に助けると約束した。
シュラは亡きナンバが持っていたアドレナリンを体にさし、包帯をまきつけて止血、重傷の体に鞭打ってヴァンツァーで再出撃する。
そして、春日はロゼの閃刀を作戦の要であるシュラに渡し、先ほど見た亡き権田原のヴィジョンが、暴れる姫来の脳内に流れ込んだ。
しかし、姫来の暴走は止まらない。
彼女の怒りの根元は愛しき親を失った悲しみ。
権田原が姫来に幸せを掴んで欲しいという願いがあったことが、余計に姫来の悲しみを加速させた。
そして羅鬼姫来は哭き/泣きながら怪力でシュラの乗るヴァンツァーをひっくり返した。
ありす「そんな...!?」
フロック「組長の思いは無駄だったのか?これでは犬死にだ!」
婚后「シュラさん!」
シュラ「まだだ、最強の武人になる男が諦めてたまるか!
キキ!君を必ず人に戻す!
それが、俺なりの君への」
シュラ「――仁義だ!!」
瞬間、シュラの中に銀色の種が割れるイメージと共に、あらゆる感覚が加速した感覚が走る。
そう、この世界のシュラはキラ・ヤマトやアスラン・ザラと同じく『SEED』に覚醒したのである。
そしてヴァンツァーの拳で何度も襲いかかる姫来の攻撃をパリィしていく。
そして、シュラは姫来から「寂しい」「羅鬼になってしまったあたしはもう一人ぼっちだ」という感情を読み取る。
ならば、シュラは自分や春日、婚后たち仲間の心も読み取り、それを姫来の心に注いだのだ。
婚后『日下部さん、負けないで!あなたには私たちがついている!』
春日『姫来の嬢ちゃん、生きるんだ!
自分のためにも、権田原組長や俺たちのためにも!』
沢城『家族を失った気持ち...俺にもわかるよ...』
フロック『恩人の組長の娘が鬼のまま死んでいくところなんて見たくない』
羅鬼姫来「コ、コレハ......!」
シュラ「キキ、おまえはひとりぼっちじゃない。
まだ君に生きて欲しいと願う人がいるんだ!」
ロゼ『あなたが何者でも構いません、ただ戻ってきて!』
パンダ『僕は君のことよく知らないけど、テイコウを諦めないで!』
西谷『お嬢ちゃん、生きな、権田原組長……オヤジの娘として』
ありす『大丈夫、きっとおなたは人に戻れる、これだけ愛されてるのですから』
シュラ『帰ってくるんだ! キキーッ!』
仲間たちの強い想いを受け取った羅鬼の体に皹が入り、表面が粉々に砕け散った。
一見すると自爆したように見えたが……
パンダ「えええ!?自滅したの?」
婚后「いいえ、あれは『脱皮』ですの、ゼノヴァイパーはああやって精神的に大人になる度に強くなるんですの」
婚后の言うとおり、姫来は羅鬼に落ちた自分を文字通り脱皮して元のゼノヴァイパーアシェラに戻った。
否
先の婚后ことゼノヴァイパーリリスのように。
または別世界線の聖ことゼノヴァイパーサクヤのように。
アシェラの背部の装甲には極道の刺青のような紅い紋様が浮かんでいた。
そして、脱皮を終えた少女はゼノヴァイパーから身も心も裸になった1人の少女の姿となり、シュラの待つヴァンツァーのコクピットに飛び乗った。
姫来「シュラ…迷惑かけちゃって…ごめんね」
シュラ「キキ…人間に戻れたんだな」
姫来「痛かったよね?こんなにボロボロになって」
シュラ「さっきの虎杖という奴につけられた傷だ。君につけられた傷は一つもない」
姫来「あたしさ、光子曰く羅鬼と人間のハーフなんだよね……だからさ、また暴走するかもよ」
シュラ「構わない、何度でも戻しに行くさ」
姫来「…どうして、シュラや皆は優しくしてくれるの?
こんな不良で、ビッチで、半分人間じゃなくて、ヤクザもんのアタシを」
姫来はポロポロと泣き出した。
シュラ「キキ…俺たちは支えただけだ。
最後に人間に戻れたのは君自身の力だ。
君は本当は強いんだ。
そんな強さを持つ君が美しい、『ゼノヴァイパーアシェラ』」
ヴァンツァーのコクピットの中で姫来とシュラは抱き締めあい、互いに涙を流した。
事が終わり、シュラは一つ気づきを得る。
シュラ「そうか…アスランのあれは破廉恥な妄想ではなく、愛しき人を思い浮かべてたんだな」
この世界での敗因であるアスランの思い浮かべた――裸のカガリを思い浮かべたのは決してスケベな妄想ではなく、彼の中で最も大切な宝ものを自分に見せていたのだと。
これにて姫来は羅鬼のハーフであるという宿痾を乗り越え、騒動はシュラと姫来がヴァンツァーのコクピットの中で深い口づけをしあうことで幕を閉じた。
「な、なんだよあれ…!?」
『それ』に最初に気づいたのは一体誰であったか。
仲間が驚愕の表情で彼方を指指す先にそいつは居た。
遠方よりこちらへ向けて接近する巨大な影、グレゴリオ・ピアニスト。
ビショップ、魔王五条、エスデス、嘘バレ虎杖と、それぞれ強敵との激闘の中で満身創痍。
そこに加えて、仲間の死の感傷に浸る間もなく現れた怪物に、一同の心に絶望の二文字が浮かび上がる。
そんな中一人涙を拭き、春日一番は立ち上がった。
「シュラ、こいつをロゼちゃんに返してやってくれ。散々頼りっぱなしになっちまったが、元々はあの子のなんだろ?」
「いいのか?それではお前たちは…」
「へへ、心配してくれるのは嬉しいけどよ。俺はもう大丈夫だ」
「…?何故、そう言い切れる」
「正直、俺も口じゃ上手く説明出来ねぇ。けどな、きっと今の俺なら──いや、俺たちなら、凄え事が起こせる気がすんだ」
揺るぎない目の輝きと共に確信を持って言い放つ春日の手には、彼にとっての原点である勇者バットが握られ、そして叫ぶのを眼にする。
「希望の見えねぇどん底だろうと、地に足付けて顔を上げ、仲間と共に駆け昇る勇者!それが俺…春日一番だ―――ッ!!」
強く握りしめたバットを天高く振りかざす春日。
瞬間、バットから光が溢れ、空へと上り拡散する。
暖かな光が仲間達へと伝わり、今まで以上の力を付与し、それはシュラの傷も癒した。
人の強靭な意地が形となって現れる、閃刀システムに類する力"心意"。
春日の覚悟と膨大なイマジネーション。二つが今一つとなり、閃刀システムに頼らずとも勇者はその力を独力で掴み取ったのだ。
シュラは姫来と同様にナチュラルの大いなる可能性をこの目で見たのだった。
シュラ(母上、オルフェ……どうやらアコードだけが特別な人類ではなかったらしい)
そして始まったグレゴリオ戦、先の戦いでヴァンツァーがダメージを受けていたため、後方支援に近い役回りだったが搭載していたバズーカとゼノヴァイパーアシェラとの連携で春日たちを強力にサポート。
グレゴリオに取り込まれたありすの知り合いである薫をファントムレディの出番だと言わんばかりに梨沙がボロボロになりながらも取り返し、結果、龍崎薫という核の一つを失ったことでグレゴリオが目に見えて弱体化。
自ら取り込まれたアルガリアもありすの歌『生存本能ヴァルキュリア』の影響で排出され、グレゴリオの撃退に成功する。
だがしかし、今度は獣の巨人兼血族であるジークの投擲魔法攻撃による遠距離攻撃が襲い掛かる。
結果、大所帯だったグループは散り散りに。
その折にシュラはヴァンツァーの腕に姫来・春日・ありすを乗せてローラーダッシュで離脱していく。
できれば他のメンバーも乗せて行きたかったが、この混乱下とヴァンツァーの損傷具合からして三人運ぶのが限界だった。
そして攻撃を避けようとした際にとある洞窟に四人はたどり着く。
そこには先に巨大な戦隊ロボ、ゼノヴァイパーロボが鎮座していた。
仮に動かせたらジークにも対抗できる戦力になりそうだが、動かすには最低人員五人は必要とあった。
あと1人、メンバーが足りない。
そこでゼノヴァイパーロボ前にいたシュラたちとロボを求めてやって来たソラや姫来にとっては(かつては仲が悪かった)ゼノヴァイパー仲間である直人たちと合流した。
この直前に梨沙がやって来て5人揃ったからシュラや姫来主導の元動かそうとしてたタイミングである。
生き残ったU149アイドルが涙ながらに再会の喜びを分かち合う姿見れた。
そしてソラたちから別の仲間である
セフィロスや景和たちが鬼が島でピンチであるという事情を聞いて、春日たちも残されたメンバーの救援を快諾。
早速行こうとした矢先にマーダーである
カーズから拡声器でパンダを人質として預かってる旨の放送が流れた。
仲間の窮地と知れば黙ってられないと罠も承知でパンダの下へ向かおうとする春日一行。
しかし過去に襲われた一件でカーズがゼノヴァイパーロボでもなければ太刀打ち出来ない難敵だと理解している直人。
ロボをカーズの方へ向かわせてしまうと当初の目的であるセフィロスや景和たちの救援が果たせない。
本来頼もしいはずの大規模な対主催同士の合流がこうも足枷になろうとは思いもしなかったが、ここで春日・直人両方に因縁のあるエスデスと大明海が合流。
どうやら大明海がエスデスを隷属させマーダーから足を洗わせたらしい。
最終的に大明海とカーズ討伐へ行くのは殺し合い序盤からパンダと一緒だった春日とありす、ファントムレディの能力でパンダ救出の可能性が最も高い梨沙、パンダの同僚であるペンギンの4人となる。
シュラ・姫来・直人・ソラ・桃華はゼノヴァイパーロボで鬼ヶ島に向かうことになり、ようやく発進準備が完了。
春日たちは既に洞窟を出ており、自分たちも対主催仲間救出に向けていざ出発……しようとした瞬間、洞窟の外から轟音が鳴り響き、激しい衝撃が洞窟内の一行を襲う。
「見つけた…悪党共…ゼノヴァイパー…そして──ソラ・ハレワタァァぁルウゥゥゥゥッ!!!」
その正体は歪んだ正義と憎悪を滾らせ迫っていた一団。
憎き敵と取り込むべき同胞を見つけ暴れ狂う聖、そしてかや(ゼノヴァイパーアルファ)、千束、シャロであった。
一体何者かと読心をやったシュラが思わず顔顰めるくらいに憎悪が凄かったのだ。
殺し合いはこのような少女達をも修羅に落とすのかと。
姫来「ええい、発進できねえだろ邪魔すんなこいつら! シュラ、大丈夫!?」
シュラ「平気だ、彼女らの憎悪に当てられそうになっただけだ」
シュラ「こいつらは“嘘”は言ってない。
だが、なんだ、この狂気は……
特にサクヤ(聖)という奴からは君と直人を捕食対象として見ている」
直人「サクヤが俺たちを喰おうとしているだと……?」
ゼンカイザーブラックに変身して戦うシャロや、かやたちゼノヴァイパーや聖に千束。
しかしソラたちは彼女の言葉が全く分からず、悪人にも見えないので防戦一方にならざるを得ない。
聖の触手による援護を受けつつ、一時的に身動きが取れなくなったロボに取りついた千束・シャロ・そしてゼノヴァイパーアルファのかや。
かやの溶断により無理やりハッチを破壊してソラのいるコクピットを開け、千束はすかさず発砲。
ソラは致命傷こそ防ぐも足に風穴が開く。
そしてシャロと千束がトドメを刺そうとした瞬間、千束が突然苦しみだし、そして味方であるハズのシャロの胸部を突然斬りつけた
シュラたちはおろか聖たちも驚き戸惑う中、千束は突如羅鬼と化してしまったのだ――
そして突然千束とシャロで仲間割れを始め、敵味方ともに困惑する。
今こそゼノヴァイパーロボで撃てば聖や千束たちを斃し、セフィロスたちへの救援に迎えるチャンスだったが、誰一人として引き金を引かなかった。
仲間割れの結末は長いような短いような攻防の中でシャロが春日と同じように心意を獲得し、千束を元の人間に戻すことで決着&仲直りとなった。
だがそれから間を置かずして、怪物・聖がソラを殺そうと触手を伸ばして貫こうとする。
ソラは足の怪我の痛みで満足に回避できない。
そして、怒りで速度と威力を跳ねあげた触手は、腹を貫いた。
ソラを庇ったシャロの腹部を、ゼンカイブラックの装甲ごと抉るように――
聖「ど、どうして!?」
シャロ「かはっ、......ま、待ってサクヤ!
この人たちは悪人じゃない......
私と千束が斬りあった時、いつでも背後から撃てたにやらなかった......何か行き違いが......あるのかも......」
千束「シャローーーッ!!」
そう言い残し、シャロは変身解除し、ソラの腕の中に倒れこみ、息を引き取った。
その間、聖は困惑していた。
そんな聖の目の前にソラと直人は行き、対話を試みようとする。
シュラは「危険だ」と止めようとしたが、二人の覚悟……特にソラから感じたものを読心し、止めることは武人として無粋と感じたのだ。
ソラと直人は変身解除し、変身道具だけでなくディパックや服さえ脱ぎ捨てた。
裸になることで、聖に一切の敵意がないことを示すつもりなのだ。
シュラたちは固唾を飲んで見守る。
千束はただ涙し、かやは状況についていけずオロオロしていた。
だが結末は無情。
聖は憎しみを抑えることができずに、ソラを貫いて殺害した。
ソラが殺された瞬間、直人がゼノヴァイパーサルドゥに変身する。
責任も何もかなぐり捨てて激情のままに聖を殴った。
千束はシャロ戦の疲労で戦えず、かやは戸惑い、シュラたちは弾が接近戦を仕掛けている直人に当たる危険があるため固唾を飲んで見ることしかできない。
互いに復讐心を最大にして、両者は激突した。
両者相討ちになるかもしれなかった戦いだったが、そこでかやが聖に向けて「あなたはヒーローじゃなくて最低の怪人だ」と罵倒。
それに呆気に取られた瞬間、聖は直人の全力の剛腕に殴り飛ばされ、捨て台詞を吐きながら逃げていった。
聖を撃退し、かやと千束は白旗を上げ、こちらに詫びとして協力すると申し上げた。
だが、シャロそしてソラという犠牲は大きく、ソラに多大な好意を持っていた直人は彼女の骸を抱いて嘆いていた。
しかし直人は同時に殺されたソラはなぜか安らかな寝顔のようだったことに気づく。
これに関して心を読んでいたシュラが直人に教える。
「聖がああなった大元はソラが突き落とした事で間違ってない、だから彼女は罪を感じていた」
「仮に殺されても仕方ないとさえ、考えていた」
「そんな彼女に一つだけ嬉しい誤算があった」
「大好きな兄貴分が、自分と気持ちを同じくして寄り添ってくれたこと」
「ならば、仮に自分が殺されても意志は『ソリッド・スネーク』が継いでくれる......彼女はそれを信じて逝ったんだ」
『ソリッド・スネーク』とはこの殺し合いで散った直人が最も敬愛する男がつけてくれた直人のもう一つの名前だ。
ソラの想いを知った瞬間、直人は聖への怒りから羅鬼になる……ことはなく、以前の姫来のようにゼノヴァイパーとして脱皮した。
脱皮したサルドゥの姿は迷彩柄に天使のような羽をもつ正義のヒーローそのものの姿であった。
かやたちの協力を得てゼノヴァイパーロボは漸く鬼ヶ島に向けて発進、飛行を開始した。
到着した時に待っていたのは仲間たちの屍と、まだ足掻く景和たち対主催の仲間。
そしてワイルドハントとなったヨル相手に霊夢たちがピンチのところを、漸くゼノヴァイパーロボが到着した形になる。
そしてジェヴォーダンの獣と化した上司(かど つかさ)とヨル相手に互角の戦いを繰り広げることになる。
ゼノヴァイパーロボもゼノヴァイパーが必要人数である三人が揃ってないので(かやは羅鬼)、真の力が発揮きないようだが、即席にしては抜群のコンビネーションを発揮する。
特にヒーローとして覚醒した直人のリーダーシップと、シュラの読心+SEEDで、ワイルドハントヨルの行動を先読みして攻めきれないようにしていた。
「私は何としてでも家族を取り戻す…そのための障害は全て片付けさせていただきます!」
弟を、そしてこの殺し合いで喪った夫と娘を取り戻すために人ですらなくなったヨル、その心をシュラは読んでいた。
しかし、どれだけ想いの強さがあったとしても、これ以上の暴挙を許すわけには今のシュラたちにはなかった。
――その時、一瞬の隙を突き神聖なる結界で敵を滅する『八方龍殺陣』がヨルを捉えた。セフィロスの決死のテイコウで動きが鈍っていたために陣を発動するチャンスが生まれたのだ
霊夢の霊力は妖怪に強く働く。煙をあげながらその身を灼かれる様はヨルがその身を化け物に堕としたことを証明しているようだった
だが、これでも倒しきれない。無理やり結界を突破せんとするヨルだが――
「今よッ!これで決めなさい!」
霊夢の呼びかけに応じてゼノヴァイパーロボが割って入り、決着をつけるべく最大限威力を込めたビームをワイルドハントヨルに撃ち放った。
――嵐は打ち破られた。
「いばら姫」と呼ばれた女暗殺者の身体が地面に落ち、しばらく這いずった後に息を引き取る。
ジェヴォーダンの獣は崩れ去り、上司の死体へと、あるべき姿に戻る。
決着であった。
ゼノヴァイパーロボ内部にて、戦いの余韻もしくは悲しみに浸る直人たち。
その中でシュラは姫来に話した。
シュラ「キキ、あの女の願いは家族や周囲の人々の蘇生と幸せだった……どう思う?」
姫来「しんどいよな……望みはささやかな幸せなのに、そのために殺し合いに乗るしかないなんて……だからこそ余計にこの殺し合いを起こしたヤツをぶん殴りたくなってきたぜ」
ヨルは悲しい咎を背負っていた、その怒りを主催にぶつけようとシュラと姫来は心に決めた。
『あーあーあー、割り込んでしまい申し訳ありません』
千束「えっ、だっ、誰っ!?」
シュラ「無理やりハッキングして通信を? 何者だ?」
愛莉『ちょっと強引に繋がせてもらいました。あとこちらは殺し合いには乗っていませんと伝えておきます』
シュラ「――嘘は、付いてないようだな」
直人「一体何が目的だ」
愛莉『この殺し合いを開いたくそったれ達がいる場所を突き止めました』
『準備次第こちらは突入する予定なのですが、出来ることなら指定した場所に出来る限り我々と目的をともに出来る方々を集めてほしいのです』
それはマホロア戦を終わらせた愛莉からの通信であった、、マホロアパーク要塞の施設を利用してゼノヴァイパーロボの通信機能を探知して連絡取ったのである。
相手の心の内が読めるシュラがいてくれたこともあって、愛莉達側の対主催集めがある程度順調に進んで、マホロアパークに対主催が集いつつあったな
愛莉達との合流に向かう直人・シュラ一行。
道中残りの殺し合いに乗った参加者の情報を改めて纏めてた時、フランがウサルノフを殺した事をかやから聞き霊夢は険しい顔になっていく。
いざフランと再会した時は、博霊の巫女としてやるべきことをやらなければならないかもしれないと。
(かやはフランの名前は知らなかったけど、外見の特徴は覚えたいたのでそこからフランだと察した)
一方でシュラはかやの証言に少々疑問を抱いた。
念の為に読心を行った際、かやが本心からフランがウサルノフを殺したと言っているのは分かった。
ただ同時に「あの女の子がウサルノフさんを殺した、そうに決まっている」「だってそうじゃないと…」と、ウサルノフ殺害の犯人がフランだと自分に強く言い聞かせているようにも感じ取れた。
そして春日たちとも合流、放送を聞くにカーズは倒せたようだが、パンダそしてペンギンは犠牲になったという。
シュラのみならず悲嘆の感情が渦巻く中、対主催を集めた愛莉の演説が始まった。2
愛莉の演説を聞いていたシュラ、以前の自分なら彼女の持つ英雄の称号だけにしか興味が向かなかっただろう。
『強さは力じゃない!生きる意志だ!』…かつての戦いでぶつけられた言葉…その意味を改めて噛み締めるのだった。
対主催大合流の際には因縁あるアスランとシュラも顔を会わせることになったが、これまでの殺し合いで培った経験からシュラはアスランを武人として人として認めており、そこまで険悪なムードにならなかった、むしろ爽やかな再会とも言えた。
シュラ「アスラン・ザラ、今はこの殺し合いの黒幕を叩く方が先決だ。
全てが終わってからまた決闘を申し込む……俺に殺されるまで、絶対に死ぬな」
アスラン「わかった。…お前も、変われたんだな。心強いよ」
それはアスランがシュラはこの殺し合いで変われたことを知り、ライバルとして認めた故の発言であった。
また、結芽からグリフィン介錯した事を教えられたりもした。
だが、グリフィンの所業を考えるに最悪この場で殺されても仕方ないとまで考えてた。
袂分かってたのと、情報交換の中でグリフィンがワクワクさんに改造された事も、狂気と憎しみに飲まれ切ってたのを知ったのと、結芽の心を読んで、深い悲しみや申し訳なさ、罪悪感を感じ取ったのもあって責めず
「あいつを終わらせてくれた事、感謝するぞ燕結芽。そしてすまない。本当なら…俺が止めてやるべきだったにも関わらず任せる事になってしまって」
と言った。
そして可能な限りの休息と治療、ついでにヴァンツァーをリペアキットで修理し、姫来と互いにキスをした後に最終決戦に臨む対主催たち。
なおゼノヴァイパーロボは先の戦いでオーバーヒートを起こしており、脱出用の船代わり兼温存戦力としていったん休ませておくことに。
姫来「全部終わったらご褒美に抱いてくれよシュラ」
シュラ「もちろんだ、君も俺以外の男に抱かれるんじゃないぞ」
と二人は約束して、決戦の地・辺獄に赴く。
主催の罠なのか、一丸となっていた対主催たちはバラバラに分断させられることになる。
シュラ・姫来・アスラン・直人・景和は主催の一人メラと大量のジャマトや羅鬼にロイミュードに囲まれることになる。
【辺獄戦線8――加速する滅亡へのカウントダウン】
桜井景和、アスラン・ザラ、
日下部姫来、
春野直人、シュラ・サーペンタイン
VS
『仮面ライダークロスギーツ』メラ
ジャマト、羅鬼、ロイミュードの軍団
戦いの中で因縁あるらしいメラと1対1での戦いになる景和。
景和の援護に行きたいが、ザコである羅鬼・ロイミュード・ジャマトにより進軍できない直人・アスラン・シュラ・姫来。
姫来「仕方ない、さっき思いついた必殺技を使うね」
アスラン「必殺技…?」
シュラ「(読心して)あっヤバい、アスラン・サルドゥ・高く跳ぶぞ!!」
直人「なんだ、いきなり?!」
シュラは大慌てでアスランと直人をヴァンツァーのマニュピレーターで掴んで高くジャンプした。
そして味方が空中に退避したのを確認後、鯱形態に変形した姫来は肺いっぱいに空気を吸い込んだ後に叫んだ。
次に群がる敵に向けて養父である権田原譲りの轟音を口から吐き出した。
姫来「親父ィーーーーーーーーーーーz‐-----------ッ!!」
ザコ1「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!」
ザコ2「耳があッ! 頭があああッ!!」
そして轟音を受けた周囲の敵は耳から血やらオイルやらを流してバタバタと倒れる。
轟音が消えた後にヴァンツァーは姫来の後ろに着地。
景和とメラが戦う戦場への道が開けた。
姫来「よっしゃ!敵がドン引きしてる内にあのタヌキライダーを助けに行こう」
シュラ「お、おう……」
アスラン「ド、ドン引き? 耳から血を流して死んでいる奴もいるんだが」
直人「はううう、離れてたのに耳がキンキンするう……!」
そして危うく景和がメラに殺されかけたところを、装甲を硬化した直人の翼が盾のように防ぎ、シュラが牽制射撃し、アスランと姫来が拳とキックを浴びせる事で間合いを取らせて救い出した。
アスラン「馬鹿やろう!一人で戦おうとするな!」
姫来「因縁あるのはわかるんだけどよ、この大喧嘩に混ぜてもらえないのは水くさいじゃんか」
ベルト『仮面ライダーは助け合うべきだ』
直人「スーパー戦隊……と言うには数が足りないが、ゼノヴァイパーも力を貸すぞ」
シュラ「俺のヴァンツァーも忘れるな」
景和「みんな……」
メラ「どいつもこいつもつっかえねぇ~!ま、再生怪人ポジに期待するだけ無駄か。俺直々に殺してやるよ、タイクーンとおまけども!」
姫来「おまけ扱いかよ…ふざけやがって!」
直人「何故そこまでタイクーン…景和さんを執拗に狙う?」
メラ「決まってんだろ?デザイアグランプリの参加者どもは全員殺す筈だった。なのにタイクーンだけはギーツが余計な真似したせいで消し損ねた!歯に食べカスが引っかかったみたいでスッキリしねぇ。だから殺してフルコンプ達成!ついでにお前が持ってる創世の力も頂いてやるんだよ!」
景和「ふざけるな!そんなくだらない理由で皆を…何故!」
メラ「くだらないのはお前の方だろ?搾り滓程度の創世の力で、俺が倒される訳ねぇだろうが!」
メラの言葉は傲慢そのものだったが、実際アスラン達が加勢し数では有利なのに、クロスギーツの優位が揺るがないくらいには強かった。
メラは直人と姫来、互いに前日譚よりも強くなったゼノヴァイパーの連携を鼻歌交じりにレイジングソードで捌く。
むしろ2対1にも関わらずゼノヴァイパー達の方が多く斬り付けられた。
敵の強さに出し惜しみはできないとのベルトさんの判断で、タイプトライドロンにアスランが変身。
トレーラー砲にシフトカーを装填するが、
「おっせーよ!素人ちゃんに俺が銃の使い方ってやつをご教授だ!」
『HYPER BOOST VICTORY』
逆に早撃ちで攻撃され倒れてしまう。
ヴァンツァーを駆るシュラも攻め立てるが、読心を駆使しても追い付けない。
「心は読めたはず…!いや、奴の動きが早過ぎて反応が追い付かないのか…!?」
「お前のことも知ってるぜぇ~?心を読めるみたいだけどさ、肝心の本人がトロけりゃ意味ねぇよな!」
ギーツバスターの連射を受けコックピット内部では被弾を知らせる警報が鳴り止まない。
「くっ!やめろ!」
「やめてほしけりゃ俺を倒してみろよ!無理だろうけどなぁ!」
『BOOST TACTICAL VICTORY』
『XGEATS STRIKE』
タイクーンの砲撃も軽やかに避け、逆に連続蹴りを叩き込む。
全員クロスギーツに手も足も出ず大苦戦である。
だがシュラたちは折れない。
直人「悪いが…この程度で鋼の蛇をへし折れるとは思わないことだ…!」
姫来「へっ…こんな傷どうってことないっつーの!昔親父にケンコツされた時のがよっぽど痛かったんだから…!」
シュラ「力に溺れた典型的な小物に殺されてやる程…俺達は脆くない…そうだろう?アスラン・ザラ…!」
アスラン「当たり前だ…!寿々花に偉そうなことを言っておきながら、自分だけおめおめ逃げ出すなんてできるか…!」
ここで二つの奇跡が起こる。
一つは神滅魔法の使い手、シェリアがここにやってきてくれたこと。
そしてもう一つはタイクーンこと景和がギーツの遺し、パブリックビューイングと称され殺し合いの観戦を強要された者達、親しい者が殺され、凶行に走り嘆いた彼らによる「悲劇を止めて欲しい」という願いが形になったレイズバックルを見つけ、タイクーンワンネスとして進化したこと。
ここまで来て戦いは互角。
だが、だんだん七人のコンビネーションの前にメラの方が押されていく。
メラ「どうなってんだよクソが!タイクーンのおまけの分際で、調子に乗りやがって…!」
直人「知らなかったのか?守るべき人達の応援は、俺達ヒーローを支えてくれる最も強い力だ!」
姫来「へへ…不思議なもんだね。暑苦しいのは苦手だってのに、柄にもなく滾って来たんだからさ!」
メラ「くっだらねぇ!俺は神殺しのメラ様だぞ!テメェら如きが敵う筈が…!」
景和「くだらないのはどっちだ!この世界はお前たちの玩具じゃない!」
シェリア「神殺しなんて大層なこと言ってるけど、神滅魔法がどういうものなのか教えてあげる!」
破れかぶれで蹴り技を放つけど、援護を受けたタイクーンワンネスの蹴り技で逆にメラは撃破されたのだった。
……実はこの時点ではまだ生きていたのだが『とある存在』によりメラは直後に殺されたのであった。
辛くも主催の一角を撃破し、中枢へ向かうシュラ一行。
辺獄の中枢で待っていたのは先にたどり着いた仲間たちと首魁であるメフィスとフェレス、そして絶望の神と言えたニルズ・ユグドラシルであった。
姫来「何だあのチカチカ目が悪くなりそうなデカブツ!?」
シュラ「気をつけろ、あれは……あれはまずい!」
メフィス「――存分に遊んでやると良い、ニルズ」
ニルズ・ユグドラシル『――――――!』
『情報再生:汚れつちまつた悲しみに』
シュラ「ぬおおおおおお!?」
ユグドラシルが機械的な音声が鳴り響いたあと、シュラの乗るヴァンツァー含めたここにいる対主催達が重力に押しつぶされる
直人「な、なんだ、これは……!?」
レイ「ものすごい重力の圧が、掛かって……ぐああ!?」(骨が折れる音)
ココア「レイさん!?」
チノ「ココアさんやみんなはなるべく私の後ろに!」(影の障壁を貼って重力波を緩和しようとする)
婚后「……中也さんの、異能力……?」
リーシェ「なんだか良くわかりませんが、そんな重力程度で!」(ニルズに向けて輻射波動みたいなビーム発射)
ニルズ『情報再生:愛のアヴァランチ』
リーシェの攻撃を、展開されたであろう何かで無力化
れいみ「効いていない!?」
うてな「違う……これはアズールの……みんな、避けて!」
ニルズ『追加情報再生:蓄電崩壊』
変換された氷の魔力、更に付与された神代クラスの雷の魔力が対主催を襲う。
何とか皆は回避したものの、その威力はもはや絶句するほど。
ぐだ子「ロシア異聞帯の時のイヴァン雷帝の宝具まで……」
メフィス「あれは汎ゆる世界の情報が入り混じった情報の宝庫じゃ」
「抽出された情報を再現し、攻守その他に転用できるよう調整した。貴様らのエネルギーを奪っていたカリオストロの宝具も同じ原理で使ったものじゃ」
「まあ、言ってしまえばあれは、今まで集ったこの世界を含めた貴様らの世界の英傑悪党どものすべての情報が詰まっておる」
「技のデパート、というべきかのぉ?」
シュラの乗るヴァンツァーも今の攻撃で中破。
アスランは直人を庇い倒れる。
ゼノヴァイパーの二人もメラ戦でのダメージが激しい。
こうしてる間にもシェリアのように、また一人、また一人と仲間が死んでいく。
そこでニル相手にはゼノヴァイパーロボを温存している場合じゃないとして、直人たちは出撃に踏み切った。
仮にロボを破壊されれば対主催たちは脱出艇を失うことになるが、このままだと逃げ込む先の世界さえなくなってしまうので覚悟の上だった。
しかし、問題発生。
現状のパイロットは直人、姫来、シュラと後二人足りない。
先にパイロットになってくれた桃華・かや・千束は合流前に死亡済み。
アスランは先ほど直人を庇って倒れた。
どうするかと考えあぐねたところ、沖田と主催から寝返ったリグレット、そして敵の手から逃れた婚后が合流した。
元々ゼノヴァイパーである婚后はともかく沖田とリグレットのSM的やりとりには頭を痛める直人とシュラ。
直人「だ、大丈夫かな...」
姫来「なあ、シュラー、SMプレイって本当に気持ち良いのかなあ~」
シュラ「キキ、戦いに集中しなさい、こら、物欲しそうな眼で俺を見るな」
だが、それに気づいたメフィス&フェレスがゼノヴァイパーロボに集中攻撃を仕掛け、爆散させる。
「馬鹿め、最初から我々に勝てる兵器を用意する者かと」相変わらずの嘲笑を浮かべていた。
が、その嘲笑も驚きに変わる。
爆散したのは表面の追加装甲だけ。
ゼノヴァイパーロボはゼノヴァイパーが三人以上揃い、尚且つ搭乗者の想い(脳波)が一致したことでまるで蛇が脱皮するかの如く、キラによって隠されていた真の姿を見せたのだ。
シュラ「馬鹿はどっちだ、奪われることを予想して見た目や性能やOSを偽装されている可能性を見抜けなかったか!」
薫の命懸けの演奏による回復と、真の力を解放したゼノヴァイパーロボ。
ニルズの強大さは変わらないが反撃の兆しは見えた。
実は制作にキラ・ヤマトも関わった遺産の技術の結晶であるハイスペックなロボは、情報再生を幾つも繰り出すニルズとも渡り合う。
キラの生前の愛機・マイティストライクフリーダムを参考にした三つの兵器が使用可能になったゼノヴァイパーロボ。
味方を守るカウンター兵器:プラウドディフェンダー・蛇式。
フツノミタマを元にした巨大刀:ヨルムンガンドはニルと鍔迫り合いを可能にし
次元そのものをも切り裂く必殺砲:ゼノ・ディスラプターはおそらく二ルズをも両断できるかもしれない。
小賢しい抵抗を許す気の無いメフィス達も戦闘に加わるが、戦線復帰した愛莉達もリベンジとばかりに迎え撃つ。
そして敵の妨害を察知し動いたのはもう一人いや一機。
シュラの読心能力はここでも活躍を見せ、ゼノヴァイパーロボがフェレスを阻む。
さらに沖田の発想で作られた珍映像がメフィスとフェレスを挑発する。
嘗ては敵であり、今は戦友である男の行動を無駄にはしない。
一方で仮面ライダードライブの加速能力を得た愛機インフィニットジャスティスを駆り、復活したアスランがレバーを引く。
ビームサーベルが二ルズの右腕諸共肩の理念結晶を焼き潰した。
またシュラは読心を通して結芽が何かしらの力を得ようとナニカとの対話に望んでいる事を知ったシュラは通信を錬たちに飛ばし、これもまた主催たちに手痛い一撃を与えることになる。
そして春日ら仲間たちも続くように二ルズの弱点である理念結晶を潰していく。
全ての結晶が割られた時、猛威を振るった神に僅かばかりの沈黙が訪れた。
ところが、そこへマルク登場と同時にメフィスとフェレスが二ルズの中へ飲み込まれていった。
二ルズの主人は最初からメフィスとフェレスではなくマルクだったかのように……
対主催は一時混乱する。
~ゼノヴァイパーロボ内部とアスラン~
姫来「なに?! 仲間割れ?」
婚后「姿が変わって」
沖田「油断するねい、殺意はあのメスガキどもと同じかそれ以上だ。
言わなくてもわかるぐらい、ここで俺たちをまとめて撫で斬りにするつもりでい」
シュラ「それもまるで、『命を弄ぶ』ことに関してはあの二人以上の......」
直人「マルク!目的は何だ、教えろ!!」
シュラ「待てみんな、奴から心の声がするーー」
シュラ(翻訳)「支配の目的? そ ん な も の は な い 。」
直人「なん...だと...!?」
シュラ(翻訳)「だが...強いて言うならこの世界に、いいかげん飽きてきちゃった気はする。
僕が神として、もっともっと面白くカオスに作り替えてあげるよ」
アスラン「貴様ッ、この世界を破綻させる気か!」
シュラ(翻訳)「破綻したら、その世界はそこまで。
僕の遊び場に適さない世界(しっぱいさく)は『架空の世界』として、なきものにしてあげるよ。
そしたら『別の世界』を遊び場にしようかな」
姫来「このクソ道化師、世界をなんだと思ってやがる!」
沖田「イナゴ野郎が」
シュラ「辺獄なんかじゃもの足りない!
あの二人以上にもっともっとカオスな世界を作り上げてあげる。
残念なのは、その世界に、君たちの居場所はないことサーーコイツは狂っているぞ!!」
直人「メフィストフェレスに大義名分がなかったならば、こいつは目的さえ持たずに世界を滅ぼすつもりなのか!!」
マルクとニルが融合したことで二ルズ・ユグドラシルはニル・マルクとなり、より強力になった怪獣はこれまで互角だったゼノヴァイパーロボをも押していく。
二ル・マルクが情報再現で放ったディスラプターで一気にロボにトドメを刺そうとするが、直人たちもまたゼノヴァイパーロボが最後の切り札として取っておいたゼノ・ディスラプターを額から放つに至る。
次元と次元を切り裂くディスラプター対決である。
衝突する二つの次元を切り裂く砲火。
出力はニル・マルクの方が上でこのままじゃロボがやられる……ところであった。
シュラ「だったら、俺の宝物を見せてやる!!」
ここでシュラがかつて自分がアスランにしてやられた時と同じように、裸の姫来の妄想をテレパスを使ってマルクの心にぶつける。
すると、マルクがドン引きして一瞬心の中のリコイルが緩んでしまい、マルク側のディスラプターの射線がぶれて、ニル・マルクにゼノ・ディスラプターが直撃。
ただしゼノヴァイパーロボも無事では済まず、中破&オーバーヒートで倒れることになり、シュラと姫来はこの際に動けないほどの手傷を負ってしまう。
だが、翼を生やしたサルドゥの直人を一番槍に、ニル・マルクにできた大きな傷口から対主催たちが続々と入っていくの見た。
そしてほどなくして、メフィストフェレスもマルクも討伐された。
愛莉の所属していた多次元公安9課に救助され、多大な犠牲を払いながらも対主催はこの世界を守ったのであった。
【
エピローグ】
シュラと姫来は生還し、後年二人は結婚することになる。
その前にアスランと約束した決闘も行われたが、結果はどのようなものになったかは不明。
だが、少なくとも命を奪うような事態にはならなかったのは確かであった。
和装のシュラと白無垢姿の姫来が仲間たちに見守れる形で結婚の契りを交わす。
この時の姫来はお腹にシュラの子供を身籠っていたという。
あの殺し合いの時以来シュラにしか抱かれてないため、父親がシュラなのは確かだった。
ふと、シュラは周囲を見る。
そこには武人や英雄という称号に拘っていただけでは得られなかった多くの仲間たちがいた。
涙を浮かべるヤクザの部下の生き残りの腕に掲げられた権田原組長の遺影は、心なしか喜んでいるように見えた。
それはまるで、屈託のない赤ん坊のような笑顔を花嫁と花婿に向けていたという。
シュラ(権田原組長、娘さんは俺が生涯をかけて幸せにしていきます。
盃はあの世にたどり着いた時、飲み交わしましょう)
姫来「な~に、センチメンタルに浸ってるんだよ、次はハネムーンだろ?」
シュラ「ああ、行先は?」
姫来「おまえさんと楽しいところへならどこへでも」
2人のハネムーン行のタクシーはすっかり愛機になってしまったヴァンツァー・ドラグーンが担った。
2人が……いや、3人がこの世界でこれからどのような物語を紡いでいくかは読者のご想像にお任せしよう。
最終更新:2025年05月21日 15:08