【名前】ブレイバーン
【性別】?
【出展】勇気爆発バーンブレイバーン
【所属】関西軍

【設定】
『勇気爆発バーンブレイバーン』の主役機。
侵略者デスドライヴズと戦う宇宙から飛来した謎のスーパーロボット。パイロットは陸上自衛隊員イサミ・アオ。
ホバークラフト走行での高速移動形態「ブレイサンダー」への変形機構を持つ。
声色や口調は成人男性のそれだが性別は不明。地球の危機を救うべくやって来たらしいが、ブレイバーンという名前以外すべて謎に包まれている。
(本大戦では正体には言及されなかった上、アニメ未視聴の方には作品の面白さを削いでしまうので謎については触れないことにする)

常にヒーロー然とした言動をとり、戦闘時でも決めポーズや必殺技の口上等を欠かさない。
基本的に地球人には友好的な態度で接しているが、他人の話を聞かずに一方的に話を進めようとする傾向がある上、感情が昂ると余計にまくし立てたり謎の行動力を示すほど。
しかも、パイロットとして指名したイサミに対しては初対面のはずだがとりわけ気に入っているらしく、彼について述べる際には恍惚とした光のエフェクトが走り、かなり際どいセリフを陶酔した様子で述べていくので視聴者からは総じて「言動が気持ち悪い」との定評を確立している。
が、行動自体はヒーローには違いなく、キモイけど正義の味方には違いない。

なお、人間と比べると流石に大きく見えるが人型形態でも9mぐらいしかなく、平均18mのMSから見ると半分程度の大きさしかない。
バーンドラゴンという戦闘機と合体することでバーンブレイバーンという強化形態を得る。
色んな技や特技を持つが、流石に列挙しきれないので原作アニメを見るか下記の本編をご覧ください。


【今大戦での動向】
内戦が一年も続く大東亜共和国のクーデター軍、関西軍側に異世界召喚装置で召喚され、自分サイズの首輪までつけられるブレイバーン。
関東軍との戦争まで村田ユリカなる少女を始めとした兵隊たちから強要された時、ヒーローとして人間同士の戦争は断固拒否したが自立行動する不審なロボット(あと五月蠅い)と思われガッツリ監視される羽目になるブレイバーン。
故に、序盤は常に大阪基地で監禁されているような状態であった。

余談だが、ライバルロボットのスペルビアは関東軍の側に召喚され乗り手がつくまで出撃させられない事以外はある程度の自由が認められていた。
たぶんうるさいかうるさくないかの差だと思われる。
冷静に話せる範囲のことを話せる範囲の人と話すスペルビアと第一印象が喧しすぎて厳重な警戒をされるブレイバーン。
態度改めた時にはもうガチガチに見張られてるの人間関係の難しさを感じさせられる。

ブレイバーン「くう、なんとしてでも元の世界に帰らなくては……
       私の帰りを待っている、イサミのためにも!」

また、偶然通りがかった赤倉の搭乗機はTS(ティタノストライド)の烈華だった(よりにもよってイサミが乗っていたものと同一機体)。
なお、軟禁中のブレイバーンに関しては、ヒーローロボに悪い思い出しかない赤倉の過去の経験もあり、一方的に侮蔑を込めた感情で見られたようだ。


そして時は進み、関東軍の名古屋基地は関西軍の勝利し占領、関西軍の越後基地は勝利したかに見えたが、GUSOUという毒ガスを関東軍が使用したのであえなく敗走する事に。
越後基地で大損害を受けた関西軍はブレイバーンの投入をとうとう決めるのであった。


そんな赤倉やダリルと言った関西軍のパイロット勢に一つの命令が下る。

誰か一人でもブレイバーンに乗れるようになれ、と。

ちなみにブレイバーン側にはパイロットを決めなかった場合、最も操縦適正が低いパイロットを殺すと関西軍から脅しかけられたらしい。


「本来デスドライブズや、地上を侵攻する未知なる敵と戦うために私とイサミが存在する、だというのに人間同士の戦いに付き合わなければならんとは…(ブツブツ)」

ブレイバーンの中で不満は募るが無理もない話だった、
候補には赤倉の他に香織やゲッタ、ノリスやアイナ、意外なところでのび太やちよもパイロット候補に挙げられることになる(ただしこの時期はノリス、香織、ゲッタは行方不明中)。
カン・ユー? ブレイバーンが「生理的に無理」って言ってました。
ダリルもまたカン・ユーと同じく候補から外す。
本人には君にはもっと相応しいパーフェクトガンダム(修理中)があるから良いじゃないかと伝えたけど、実際は怪しい宗教にはまってるみたいで地雷臭いからという理由で選ばなかったという。

なかなか候補が決まらない中で、一つの事件が発生する。

ガーディルマンとドラえもんが強行偵察を名目に、関東軍の区域である熊本県に入り込んでしまったギャオスを迎えに言ったのだが、その過程でドラえもんが敵のパイロットの銃撃を受けて機能停止(死亡)。

動かなくなったドラえもんに泣きつくのび太に、ブリジットは慰める。
その最中、ドラえもんを殺されたのび太が立ち上がり、ブレイバーンに自分を乗せて欲しいと、懇願してきたのだ。
これが「ドラえもんの仇を討ちたい」ならブレイバーンは聞き入れなかったが「こんな悲しい戦争で人が死んでいくのはもう嫌だから力を貸して欲しい」だったので、相手はなるべく殺さないという密約を交わしてパイロットとして受け入れることにした。
ブレイバーン的にはまだ11歳の少年であるのび太をコクピットの中で保護する目的もあった。
また、軍からあてがわれたパイロット候補よりも「内戦を停める意志があって戦う力の無い者」を上手く理由付けてパイロットにする気だったということもある

仮にコクピットに乗せなければ最前線に立たされた際、生きては帰れないだろうという判断であった。


そんなのび太を乗せたブレイバーンの初陣が佐渡島での戦いであった。
当ののび太は戦闘のド素人だったが、射撃スキルだけはイサミを越えていた。
射撃スキルだけだが。

とはいえモブの乗るMSぐらいなら容易く撃墜(もちろんコクピットに当てないようにするなど)、性能と射撃スキルだけで押し切っていくのび太とブレイバーン。
ところが、佐渡島に上陸してしばらく後、関東軍のアークワンこと暴走或人と遭遇。
パイロットが未熟だからブレイバーンが押される羽目になるが、それだけでなく単純にアークワンが強い。
窮地に陥るがギリギリで予知ができる魔法少女の織莉子とブリジットが救援に間に合って予測に対応できるようになったが、それでもなおブレイバーンと互角に渡り合う恐ろしい敵であった。


ブレイバーンに乗ってるのび太はともかく生身の織莉子とブリジットは直接攻撃を受けてるわけで重傷を受けることになる。
ブリジットと仲良くなっていたのび太はドラえもんに続いてブリジットまで失うのを嫌がり叫ぶ。

のび太「こいつは僕とブレイバーンが倒す!ブリジットさんと織莉子さんは逃げて!」

織莉子は心苦しく思いながらもこれ以上この戦場で未来予知を使うのは魔力の消費的に危うく、未来を変えるために自分が動かなければならないので逃走する。

ブリジット「ウチを変えてくれたのはのび太さんです。逃げるわけありません」

だが無情にもアークワンはここでパーフェクトコンクルージョンのラーニングエンドをブリジットに向けて発動する。

のび太「もう嫌だ!ブリジットさんまで失いたくない!」

危機を察したのび太はブリジットを庇うが、放たれたライダーキックはブレイバーンのコックピットを貫き、のび太に直撃を受けてしまう。

のび太は絶命し、絶体絶命の状況。
そこにドゥームズギーツ……1000年後のギーツが現れる。

ゼインを監視する目的で遅れて佐渡島に来てたのだがそこでこの危機的状況を発見したらしい。

1000年後エース「その子の叫び声は聞こえた。その子の気持ちを台無しにしたくなければ、逃げろ」

その言葉を聞いたブリジットとブレイバーンは退却、ブリジットは涙を流しながら逃げ出した。
ブレイバーンもまたロボットで無ければ涙を流していただろう。


ドゥームズギーツのおかげでブリジット共々退却に成功したブレイバーン。
佐渡島での戦いはラクスが乗るアプサラスⅡの攻撃が決め手になり関西軍の勝利にはなった。
彼はそんな虚しい勝利より、のび太をむざむざ死なせてしまったことを悔いていた。
更に主戦派からは「おまえがパイロットを選り好みするからだ」と責められるが、彼は言い返すこともできなかった。
ある意味事実であるからである。
なお、逆に浜名湖で同時期に起こっていた作戦は失敗し、関西軍が敗走となったようだ、一進一退の攻防は続く。


なお、コクピットを貫かれて、アークワンとの戦闘でボコボコにされているから現在使い物にもならないと思われたブレイバーンだが、序盤の段階でこんなこともあろうかと自分用の予備部品を資材から作り上げていたので、修理は可能だった。

結果的に守ろうとした子供を死地に向かわせてしまってショックを受けてるブレイバーンだったが、今度の桶狭間の戦いは今後を左右するかもしれない戦いであるとのことで、ちよみたいな明らかに戦う力のないネームドまで最前線に突っ込ませると聞いて曇るハメに。
自分に乗せても激戦地行きだし乗せなかったら彼女の親友だった大阪みたいになるのだ。


ちよをどうするか迷うブレイバーンだったけど、ここでアイナやノリスたちから助言が入る。

アイナ「彼女をあなたに乗せてあげてください」
ノリス「最前線で戦う必要はない、後方支援を頼む」
香織「なんなら戦ってるふりだけして誤魔化しても良いから」
ゲッタ「戦意のねえ奴に無理して戦わせんな、てめえは守ることだけに専念してな」

ブレイバーンは苦渋の選択の結果、ちよをパイロットに任命した。
だがちよの戦闘スキルはのび太よりずっと低い。
ノリスたちが言う通り、後方支援が関の山であるし、何よりちよにはこれ以上人殺しをさせる気はなかった。
補足だが、ちよは越後基地にて半ば事故とはいえ、敵軍の少年兵を撃ち殺してしまいトラウマになっている。


そして地獄のような激戦区、桶狭間の戦いが始まった。
ちよの乗るブレイバーンはあくまで後方支援に徹する。
ところが、混戦の中、関西軍後方へ突っ切ってくる関東軍ヴァンツァー部隊があった
グリーグが率いるヴァンツァー部隊である。
はっきりいって操縦スキルなんてないちよが乗り手では逃げ回る他なかった。
それでもモブの乗るヴァンツァーに撃墜されることはなかったが問題は地獄の壁の隊長であるグリーグのフロスト。
この魔改造フロスト、なんとナノラミネートアーマーの鬼防御力を盾に、ビーム攻撃すらものともせずに突っ込んでくるのだ。


グリーグのフロストによる銃撃の嵐に大ピンチのブレイバーンとちよ。

ちよ「やめて!いじめないで!」
ブレイバーン「子供が乗っているんだぞ!人の心があるなら手加減してくれ!」
グリーグ「知るか!、俺は部隊を、地獄の壁を復活させるために悪魔に魂を売ったのよ!
     それにエチゴで毒ガスを巻いた時点で後戻りなぞできるものかよ」
ちよ「あなたが?!」
ブレイバーン「貴様が、ちよの友人を…!」

グリーグの発言に驚愕を覚えるちよとブレイバーン。
ちよの友人を殺した毒ガスを撒いた張本人が目の前にいたからである。
だが、ちよの能力ではどうすることもできない、ビーム攻撃だけではフロストは墜ちないのだ。
そこへ一つの異形がモブヴァンツァーを退けながら近づいていた。

鍋屋「ユウ…スケ…じゃない!
   ちよちゃん!!」

グリーグのフロストのガトリングが火を噴いた瞬間、ほとんどジュマという異形と化していた鍋屋が飛び出し、自分が弾幕に晒されるのも省みずにブレイバーンもといちよの盾になったのだ。
飛び散るジュマ鍋屋の肉片の一部と鮮血、背後にいたブレイバーンの装甲は帰り血を浴びたように赤黒く染まった。
なお、ジュマの汚濁には触れた物をジュマという怪物にさせるウィルスのようなものが入っている。
ブレイバーンの被弾した部分の亀裂から内部にジュマの汚濁も入り、僅かながらもちよも浴びていた……幸い首輪の効果でバイオハザードを抑えられてるのでこの時点ではブレイバーンもちよも汚濁の被害は受けなかった。


グリーグ「ザコが!うろちょろしやがって!」

ブレイバーンを仕留められなかったことに腹を立てたのか、グリーグはジュマ鍋屋の亡骸の頭を、ヴァンツァーの足で踏み潰した。
鍋屋惨死で意気消沈したちよ、ブレイバーンはなんとか逃げ出そうとするもモブヴァンツァーに回り込まれ、グリーグがトドメのライフルを放たんとした。

その時、敵機接近のアラームが鳴り響き、それがアプサラスⅡだったのでグリーグのフロストはそちらに向き直った。

グリーグ「あれはサドジマに現れたとか言うデカブツか!野郎ども、セカンドゲームの――」
ゲッタ「待ってくれ隊長!俺だ!ゲッタ・セドリックだ!」
グリーグ「ゲッタ!?」

戦場にて敵軍同士に別れた部下と隊長が再会した。
そして、ゲッタの説得で戦闘をやめたかに見えたが、ゲッタとアイナが油断した所を突然ライフルをアプサラスⅡの頭部に向けて放った。

アイナ「きゃあ!カメラが!」
ゲッタ「隊長、いきなり、何を――うおおお!?」

更にゲッタのナムスカルもまた、両腕パーツと脚部をマシンガンの連射で破壊。
戦うことも逃げることもできなくした。

グリーグ「おめえが生きてたのは素直に嬉しい、だがデイブ、ミリガン、リーバス、ジョッシュも生き返してやんなきゃいけねえ。
     地獄の壁を完全に再起させるためには、関東軍に勝ってもらわなきゃ困るのよ」

グリーグ「ゲッタ、かつての部下への吉見だ。
     おまえは捕虜にして、なんとか命だけは取られないようにしてやる」

グリーグ「だが、捕虜は二人も要らねえなあ」

グリーグの赤いフロストの眼光じみたカメラが、ちよのブレイバーンとアイナのアプサラスのコクピットを捉える。
そして撃墜されるアプサラスⅡ、煙が出るコクピットから命からがら脱出した、アイナを待ち受けていたのはグリーグが発射した徹甲弾でバラバラにされるという残酷な最期であった。
その途中で、関東軍のガンダムEz-8がスライディングして敵軍であるハズのアイナを庇おうとしたが、間に合わなかった。

その時である、反戦派が引き起こしたEMPによって関西への無差別ミサイル攻撃と首輪の機能がダウンしたのは。

どういうわけか仲違いを始めたグリーグのフロストと関東軍のEz-8。
これを見たブレイバーンは放心状態のちよから操縦を奪い、ついでに捕虜になっていたゲッタをモブの手から救いだしてブレイサンダーと変形し現場から脱出した。

ゲッタ「すまねえ…アイナをみすみす死なせちまった」
ブレイバーン「こちらこそ申し訳ない、だがちよを死なせるわけにも、私がここで壊されるわけにもいかないんだ」


ブレイバーン「私の帰りを待っている、ユウスケのためにも!」

……あれ?



そんな彼らはほむらに会い、首輪を解除してもらい、関東軍・関西軍との内戦を止める第三勢力入りをすることに。
そして後から元関東軍のデラーズとイオ、関西軍側からノリスも合流し、それぞれ首輪を外していく。
だが直後、ノリスが乗っていたグフカスタムがミサイルとバズーカの二撃を受けて大破した。
仮に首輪解除のためにグフを降りてなかったらノリスは死んでただろうか、

撃ったのは関西軍の主戦派の急先鋒である赤倉のドム、その横には香織の乗るヴァンツァー…ゼリアもいた。
そして、のび太の友人であったブリジットもいた。
その香織が二撃目を放とうとした赤倉に待ったをかけてノリスとゲッタに呼び掛ける。

香織「ノリスさん、ゲッタ、関西軍を裏切る気なの!?」と

陸戦型ガンダムに乗るイオやほむら、ブレイバーンは迎撃の態勢を取るが、ノリスとゲッタも待ったをかける。
2人は仲間だった香織を説得するつもりだ。
周囲は固唾を飲んで見守るが、香織の返答は「NO」であった。
このままでは敵軍に囲まれる危険があるということでノリスとゲッタはブレイバーンに捕まり、イオたち陸戦型ガンダムと共に戦場を離脱すべく逃げ出した。
香織もゼリアのショットガンを放つが、一発もブレイバーンには当たらなかった。


ブレイバーン「? ブリジットはどうしたんだ?」
ほむら「ごめん、彼は首輪爆破に巻き込まれて……助けられなかった」
デラーズ「彼女のせいではない、EMPの効果時間切れだったのだ」
ブレイバーン「そんな、私はのび太の友人さえ守れなかったというのか!」

ブリジットの死に衝撃を受けるブレイバーン。
この後、関東軍のヴェルム・ヴィータと関西軍のグルヴェイグの砲撃の嵐の中を潜り抜け、辛くもゾックにたどり着けたイオおよびブレイバーンたち。
第三軍にとって機動兵器は貴重な兵器なので事前準備としてコンテナ(対水圧仕様)を持ってきたので、陸戦型ガンダムとブレイバーンはそれに入れられた。
第三軍は一路ゾックに収容され、秘密基地『茨の園』へ


世論情勢として大東亜共和国では関東軍は第三軍へのバッシングが行われていた。
どうやら今までの毒ガスでの虐殺やEMPにより未遂に終わったが関西都市への無差別なミサイル攻撃などは全てデラーズたちに押し付けられていた。
一方、関西方面では黒いドラゴンと黒づくめの怪人――ギャオスとグラトニーが奈良県で暴食の限りを尽くしていることを知る。
すぐにでも奈良県への救援に向かうべきだとブレイバーン含め言う者も多くいたが、第三軍は関西・関東軍に比べて物資も兵力も限られている。
焦って突っ込もうものなら挟み撃ちに会いかねないと月とディオは弁解する。
単純に第三軍は戦力不足であるからだ。
ブレイバーンも感情ではともかく合理的な部分は確かにというしかなかった。

しかし、デラーズは奈良県の救援及び関西軍関東軍に第三軍が並び立てる策があると言う。
それは関東軍の浜名湖基地にはイオの愛機であるアトラスガンダムとアプサラスⅢ、そしてブレイバーンをパワーアップさせるバーンドラゴンがあり、関東軍から盗む計画をイオがデラーズやゆきに進言したという。
それだけの戦力、特にアプサラスがあれば関東軍の超巨大MA(ヴェルム)や関西軍の潜水艦(グルヴェイグ)にも対抗できるだろう。
また、防空網の中枢にしている要塞に再建造したグワデン破壊作戦も同時に進行される。
さすれば空を飛ぶアプサラスⅢも通過しやすくなるわけである。


この作戦は強襲による迅速な目標達成が必要だからノリスの他にゲッタとブレイバーンも参加予定。
デラーズがノリスからパスコードを聞いているのでアプサラスⅢを強奪する役になった。
それとイオとデラーズは生身で潜入することになるから護衛で何人か付き添う予定だ。

そして機体がなくなったゲッタがブレイバーンの新たな乗り手になった。
これまでの二人と比べると明らかに優秀なパイロットであり、少々ぶっきらぼうだが、正義の心も持っている。
イサミと比べるとスキルが格闘に寄りすぎていたが、ブレイバーン的には問題なかった。
ゲッタはパイロットとして合格だった。
そしてこれまでパイロットだったちよは鍋屋やアイナの死で深刻な精神的ダメージを受けたため、基地で安静にすることになった。
ちよに関してはここにいれば安全だろう、とブレイバーンは信じて。

そうして浜名湖基地から兵器を簒奪するチームは決まった。
イオ・デラーズ護衛メンバーは鬼龍、橘、ダクネス、レン、土方で確定。
そしてイオ・デラーズ・ノリス・ゲッタ・ブレイバーンは護衛メンバーと共に浜名湖に向こう事に。



浜名湖にて遠目でグリーグの赤いフロストを発見したノリスは反応する。

ノリス「……ッ」ギリッ
ゲッタ「ノリスのおっさん……」
ブレイバーン「気持ちはわかるがまだ早い」
ノリス「ああ、わかっているデラーズ中将とイオの準備が整うまでは怒りをこらえて見せるさ」

ノリス「だが、時が来ればこのガンダムでグリーグを殺しに行く。
    それからはただの私闘になるだろう。
    フッ、私もフラットランダ―共と何も変わらんな」


そして、戦いの時は来た。
グリーグとモブヴァンツァー部隊に対し、漸く本気で戦えるブレイバーンとガンダムEX(仮称)に乗る本気モードのノリス。
グリーグの魔改造フロストはともかく、モブヴァンツァーやMSをブレイバーンは蹴散らしていく。

ちなみにブレイバーンさん、例の曲も垂れ流して戦ってる様子。

バンバンババン ババババン ブレイバァーン!!♪

ゲッタ「なんだこのヘンテコな曲は!?
    戦いに集中できねえから切れよ!」
ブレイバーン「むっ、気に入らなかったかユウスケ?」
ゲッタ「ゲッタな! 名前間違えんな、誰だよユウスケって?!」

しかしガンダムとブレイバーンの2機相手に戦い続けたグリーグの元にスレッタの乗るスペルビアが駆けつけ、牽制の攻撃で2機を後退させつつグリーグの横に並び立った。
それから間を置かずして浜名湖基地に落ちる関東軍ガンタンク部隊の砲撃。

ノリス「奴らめ...自軍の基地ごとアプサラスを吹き飛ばす気か!」
ゲッタ「あの戦車モドキをぶっ潰さねえと!」

スレッタ「行かせません!」
スペルビア「行かせんぞ!ブレイバーン!」
ゲッタ「くそっ、邪魔しやがって」
ブレイバーン「スペルビア!この戦争に加担する気か!」
スペルビア「全ては武人として果てるため、推して参る!!」
ブレイバーン「……くっ、『変えられなかった』ということか、やむを得ない。ここで討たせてもらう!」

グリーグ「これで1VS1だな髑髏のガンダム!」
ノリス「望むところだ。例えここが死に場所になったとしても、貴様を討ち、仲間を守らせてから死のう!」

フロストとガンダムEX。
今、意地と信念がぶつかり合う。

一方その頃、ゲッタとブレイバーンはスペルビア相手に苦戦していた。
前にも増して適合率の上がったスレッタとスペルビアそして新装備のフツノミタマの切れ味と硬度はバーンブレイドのそれを上回っており、ブレイバーンは剣ごと右腕を切断された。

ゲッタ「……ッ! まだだ、仲間たちのためにもここで引くわけにはいかねえんだよ!」

イサミのそれと比べるとだいぶ荒々しいが、ゲッタの勇気が爆発しそうな感じをブレイバーンは感じた。
そして土方の手により解放されたバーンドラゴン。
今ならバーンドラゴンと合体できると睨んだブレイバーンはゲッタに合体用レバーを動かすことを伝えた。



そして、ブレイバーンの指示通り、合体用レバーを引くゲッタ。
格納庫からバーンドラゴンが呼び出され、合体が始まった。


しかし――!

ブレイバーン「BURN! BURN! BUR……
       ユ、ユユユユユユユユユウスケェ!!?」
ゲッタ「なんだこりゃあ! うわああああ!!」

ブレイバーンがバーンブレイバーンになる直前、ブレイバーンの装甲が汚濁で黒一色に染まる。
さらにコクピットの中にも汚濁が染みだし、ゲッタはその汚濁に飲み込まれた。


そう、ブレイバーンはジュマの汚濁が回路に染み出し感染していたのだ。
だが、桶狭間での戦いでは発症しなかった。
それもそのはず、『首輪』でジュマによる感染拡大を抑制されていたためである。
ところが、首輪を外してしまったせいで汚濁の感染力が元に戻り、ここにきて勇気だけでなく汚染が爆発、完全発症してしまったのである。
余談だが、これより少し前にちよもジュマ化が発症しており秘密基地に惨劇を引き起こしていたが、この場にいるブレイバーンは通信を妨害するミノフスキー粒子が邪魔でとうとうそれを知ることはできなかった。


ノリス「ど、どうした、ゲッタ!
    応答しろブレイバーン!」

ノリスの通信も虚しく、ブレイバーンからの返事はなし。
その異様さに戦っていたスレッタたちも警戒から距離をとっていた。



汚濁爆発バーンジュマバーン、降臨。
全ては手遅れだったのか?
惨劇が始まるのか......?



ブレイバーン「ユウスケェェエエ!」

獣のような叫び声をあげ、距離をとっていたスペルビアに急接近して折れたバーンブレイドで斬りつける。
合体自体は成功しているのでバーンブレイバーンのスペック……いや、ジュマ化したことでそれ以上にスペックが上がっていた。

さらに敵味方の区別がつかなくなったバーンブレイバーンの放ったキャノン砲「ブレイブトルネードアーク」に土方がまだ残っていた基地の格納庫ごと飲み込み蒸発させた......

それだけでなく光線は基地を貫通し、反対側にあった街まで届き、多数の民間人に壊滅的な被害を与える大量虐殺を引き起こす。

バーンドラゴンを開放しなければ、ブレイバーンのジュマ化は防げないにしろ土方や街の住人は助かっていたという、なんたる皮肉。
不幸中の幸いなのは光線には流石に汚濁は混じってないので、これ自体は感染源にならないことだけである。

そしてバーンジュマバーンのバーン・ランサーによる猛攻をフツノミタマでなんとか凌いでたスペルビアだが遂にフツノミタマも破壊され、スレッタ諸共一時的に機能停止(気絶)に追い込んだ。
さらにトドメをさそうとするが、そこへどこかから砲撃とミサイル攻撃が当たる。
ジュマバーンには大した有効打にはなっていなかったが、マジ狂いの獣と化したジュマバーンには標的を変えさせるには十分であった。
撃っていたのはこーりんこと霖之助の乗るガンタンク、無論、性能差は歴然であり、ボコボコにした後にガンタンクから脱出しようとしたコア・ファイターも捕まえてコクピットを握りつぶして殺害した。
だが、その隙にスペルビアとスレッタはモブ関東軍によって退却させられた。


そしてグリーグの指示で開始する関東軍による空爆。
夥しい数の航空機がミサイルや爆弾をイオやノリス機、ジュマバーン向けてに放たれる。

ノリス「イオ!、冷却装置がやられている私では逃げ切れない!
    アトラスなら逃げ切れる!貴殿だけでも逃げろ!」
イオ「馬鹿言うな、なんとか迎撃する!」

イオは諦めずにレールガンで航空機を落としていくが、とても空爆を防ぐには足りない。
グリーグは勝ったな、と思い、笑みを浮かべる。

ゲッタ『ユウ…させるかよ…スケ』

その時、一瞬、ゲッタから通信が放たれた。
その直後、ジュマバーンから泡状の物体「勇導操波(ブレイ・ザ・サモン)」か放たれた。
泡に包まれた誘導ミサイルが関東軍の航空機に向かい、半壊させた。
更にブレイブトルネードアークで残りの航空機も全滅させたが、明らかにエネルギーが足りてないのか、浜名湖基地を壊滅させた時より細くなっていた。
エネルギー切れである。

これを好機と見た二機のガンダムが左右から動きが鈍くなったブレイバーンおよびゲッタの介錯を行うために突撃を敢行してくる!
両サイドの至近距離からのビームサーベルとレールガンでコクピットのある胸に向けて刺し、撃つ2機のガンダム。
ところが、ダメージ自体は入ってるもののバーンジュマバーンの装甲を貫くにはいささか火力が足りない。
ジュマバーンは二機をキックしてカウンターを叩き込んだ。

イオ「やべっ…」
ノリス「バーンブレイバーンの硬さを見誤ったか!」

二機を素手で撃墜しようとしたジュマバーンだったが、そこへグリーグの放ったツィーゲライフル二発が、胸に着弾し、コクピットを貫徹した。

ノリス「おまえは!」
グリーグ「勘違いするなよ、おまえらを助けたんじゃなくて部下の不始末を見てられなかっただけのことよ、次は殺すからな」

ゲッタ『ありがとうな、隊長……』

ツィーゲによりコクピットごと貫かれたゲッタは死亡。
ツィーゲが弾切れを起こしたグリーグは退却した。
一方のジュマバーンはパイロットを失いながらもまだ稼働していたが、イオが頭部に向けて何発もレールガンを叩き込んだことにより頭部を喪失。
今度こそジュマバーンは機能を停止した。

最後に(イサミには共に戦えなくてすまないと伝えてほしい)という思惟をイオに送り、『ブレイバーン』は息絶えた。

ジュマバーンが落ちた後、第二派の空爆が始まろうとしていた。
第三軍の二機のガンダムは撤退していく。

ブレイバーンやゲッタを侵食していた汚濁は第二の空爆で徹底して焼かれたため、これ以上汚染が広がることはなかった。



第三軍は、アプサラス奪取自体は失敗、ギャオス・グラトニー討伐は成功したがこちらも被害甚大。
ワクチン強奪によるジュマの感染拡大阻止だけは一見大成功したように見えるも、モブ兵士がほとんど死んでしまった。
更にプロパガンダはまだしも、ブレイバーン暴走による虐殺は事実であり第三軍の世間の評価は関東でも関西でも最悪のテロリスト扱いとなってしまう。

今大戦はブレイバーンにとっては最悪の尊厳破壊であったに違いない。
本人が望んだわけじゃないにも関わらず乗ったパイロットや関わった人間が尽く不幸になってる死神と化していた。
その最期はヒーローとは程遠い、虐殺者の汚名を着せられる(ないしは味方に着せてしまう)不幸としか言いようがないものであった。
そして、関東軍の首魁、ヴェルム・ヴィータは因縁のあるブレイバーンが墜ちた/堕ちた吉報を聞き、内心嘲笑したという……
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最終更新:2025年05月31日 15:29