【名前】日下部姫来
【性別】女
【出展】オリ学園ロワ

【架空世界におけるロール・設定】
この世界ではゼノヴァイパーは歪蛇戦隊というスーパー戦隊扱いでありドンブラザーズの後輩戦隊に当たる。
しかし、原作ロワ同様に戦隊間の仲が悪く、ゼンカイザーブラックである介人から信用されてない。
彼女自身の性格は元ロワと変わりなく、いわゆるビッチで喧嘩好きで遊び感覚で戦うを行うがで弱いものいじめはしない程度には弁えている不良ギャルである。

また本世界ではヤクザである権田原組長が母の血縁者であり、父親不明、母親自殺により親がいない姫来を引き取って育てたのは権田原組長だった。
親子仲は……毎日喧嘩してるので表面上はあんまよくないが。

権田原「おい、姫来、最近毎日喧嘩と男遊びをしていると聞くぞ、もう少し自分を大事にせえや」
姫来「その年でキモイ赤ちゃんプレイに興じてる親父に言われたくないね!」
権田原「あれは神聖なプレイや! やめられるわけないやろがい。
    今の台詞、血縁者でなければ指を詰めてもらうところや」
姫来「べーっ、だ」
権田原「ふう、生まれてすぐは可愛い赤ちゃんやったのに、反抗期の娘ときたらこれやで」

権田原「おまえも一度味わってみい、甘えておぎゃるのは気持ちええもんやで」
姫来「あたしに体験させたいの、よりにもよってママ役じゃなくて赤ん坊の方かよ!」

こんな感じで赤ちゃんプレイに興じる育ての親に呆れる始末。
なお、姫来はゼノヴァイパーアシェラだというのは組長に隠している。
義父を危険に巻き込みたくないからという理由かもしれず、単にゼノヴァイパーという危険な遊びを止めに来るのが面倒くさいだけかもしれない。
なお、姫来の苗字が「権田原」じゃなくて「日下部」のままなのは、あくまで後見人の立場を取ることで姫来にはカタギとして生きていて欲しいという組長なりの願いがあってのことだったが、姫来がそれに気づいているか不明。
また異人町ではデリバリーヘルプ(間違っても略してはいけない)という喧嘩の助っ人というアルバイトに義父共々参加しており、その縁で春日やナンバたちとは顔見知りである。

一方、ゼノヴァイパーは元ロワと同じく、力の根源は羅鬼と同じ(これは他のメンバーも知らない)。
元ロワの姫来はとある事情でメンタルが壊れて羅鬼化した。
ただ姫来は義父が良くも悪くも精神安定剤として機能してるため、現状羅鬼化の危険はないが、元々が羅鬼と人間のハーフなので予断は許せない(本人が知らないのもあるが、危機感もない)。

なお、前日譚の終盤にてヨミガエリまどか討伐にリーダーのゼノヴァイパーガイスト(零)から呼ばれたが、不参加。
理由は同じ頃、異人町にもヨミガエリという怪人が現れ。イメクラで赤ちゃんプレイを楽しんでいた権田原組長も襲撃を受けていたためである。
組の手下がほぼ全滅し、組長自身もピンチになったその時、駆けつけたのはゼノヴァイパーアシェラに変身した姫来だった。

権田原「危ういところを助けられたで、まさかオルフェノクに救われるとは」
アシェラ「間違っちゃ困るぜ、親じ……じゃなくて組長さんよぉ。
     アタシはゼノヴァイパー。
     ゼノヴァイパーアシェラだ」
権田原「アシェラ…阿修羅の元になった神様の名前か。
    この恩、覚えとくでアシェラはん」

権田原組長はまさか育てた娘に助けられたとは知りもせず、アシェラもまたヨミガエリを退治するために異人町へ駆けだした。


【今ロワでの動向】
殺し合いのためにいつの間にか拉致され、見せしめにゼンカイザーブラックこと介人が殺された。
普段は不良でギャルで能天気な彼女も流石に今が非常事態なことを理解する。

会場に転送された後、名簿を確認すると義父である権田原や、異人町での知り合いである春日たちの名前があった。
タフな男たちだが、それでもゼノヴァイパーに変身できる自分よりかは弱い、死んでもらっては目覚めも悪くなるため、彼らを守るために殺し合いの打破を目指すことになる……方法は全く思いついてないが。

そんな時、姫来は急に衝動に襲われる。
彼女はまだ知らないが羅鬼としての本能が、会場転送前の説明の際、見せしめに殺された者たちの血で呼び覚まされ、性的衝動として発露したのだ。
なんとか「疼き」を止めようとするが収まる気配がない。

そこへ銀髪の美青年を発見する。
もはや我慢の限界だった姫来は銀髪の青年――シュラに性的な意味で襲い掛かった。

シュラ「なんだおまえは!? 色狂いか?!」
姫来「わからねえ、でも今は疼いて疼いてセ〇〇スしたくてたまらないんだ。
   非常時なのはわかってるし、やべえのもわかってる。
   だから五分、いや二分で済ますからハメさせて!」

シュラは抵抗するが、羅鬼のハーフとして元からそうなのか、それとも羅鬼化が進行している影響なのか不明だが、力が強すぎて振りほどけない。
そうこうしているうちに姫来はシュラのズボンを破り、まぐわった。
ンアーッとシュラの情けない叫びが上がった。
一見、ギャグエロシーンに見えるが、実は姫来の羅鬼化が急速に進んでいる証左でもあった。

姫来は疼きが収まった上でお肌ツヤツヤになっており、対するシュラは恨めしそうに姫来を見ている。

姫来「ふうー、やっぱりセ〇〇スはゴム無しに限るなあ。
   なあ、アンタ殺し合いに乗ってないなら一緒についてってやるよ。
   これでもアタシはボクシングと空手とカポエラできるしね」
シュラ「あ、ああ」

流石にすまないと思ったのか姫来はシュラに戦力として助太刀することを提案、シュラもいちおうそれで許した。
ついでに彼の支給品は核ミサイルのみで、どう考えても自滅するしか使い道のないソレが支給されてたことに笑う姫来とムッとするシュラ。
そして行動するようになった二人は会場の探索を開始する。
道中、ふと権田原の安否が姫来の脳裏に過る。

姫来(親父……大丈夫かな。
   タフな変態だから簡単にはくたばらないだろうけど、もしものことがあったらアタシどうすりゃいいんだよ?)

シュラ「……」
姫来「ん? どしたの? ひょっとしてアタシにまた抱かれたい?」
シュラ「……なんでもない、それだけ冗談が言えるなら大丈夫だな」

シュラは姫来の顔をじっと見ていたが、すぐに目を伏せた。
何か思うところがあるのだろうか。

服屋を見つけてシャレオツな服をいくつかパクってディパックに詰め込んだ後(実はこれ、ゼノヴァイパーに変身解除すると全裸になってしまうので、替えの着替えが必要になるという姫来的には意味のある行為)。
二人がたどり着いたのはテーマパークの近くにあるエロトラップダンジョンにたどり着く。
触手やらなんやらに襲われる姫来だったが、そこはビッチ。
いじられるのを堪能していた。
遊園地に来たみたいにはしゃぐ姫来と呆れるシュラだったが、何者かがダンジョンの壁を破壊して、こちらに近づいてくる音がした。
流石に非常事態かと思った姫来はシュラに正体がバレるのを覚悟の上で黒のゼノヴァイパーアシェラに変身し、ダンジョンの壁を破壊しながら、音源へと近づいていく。
あわや戦闘かと思いきや、そこにいたのは姫来も知らない白のゼノヴァイパーだった。

婚后「黒いゼノヴァイパー、アシェラの姫来さんですの?!」
姫来「アタシの知らない白いゼノヴァイパー? というか何でアタシの名前を知ってる?」

接触したのは殺し合いには乗っていない婚后のグループだった。
それはそうとして自分の知らないゼノヴァイパー戦士がいたことに驚くばかりの姫来。
シュラもまた、呆然とゼノヴァイパーリリスこと婚后を見ている(ように見える)。

しかし、その時であった、ダンジョンの天井が崩れてきたのは。
同時刻、ダンジョンの外ではヨミガエリ遥希が暴走し、その苛烈な攻撃がダンジョンを巻き添えにしたのだ。

「しまった!」

呆然としていたシュラは瓦礫を避けることができない万事休すとなったが、そんなシュラを姫来は庇った。
婚后たちは無事であったが、姫来は瓦礫に下半身を潰された。

シュラ「…何故庇った!?今の核ミサイルしか持たぬ俺よりは、お前の方が強い筈だ…何故俺を…!!」

混乱しているシュラに対し姫来は言った。

姫来「まだ、あん時(逆レ〇プ)した時の借りを返してなかったから。
   これで、貸し借りはなしってことで」

姫来「借りは必ず返す…仁義…アタシを育ててくれた親父が教えてくれた事だからね」

姫来「でも、どうしよう……これじゃあ喧嘩も〇ックスももう無理だね……アンタ、セフレとしちゃ申し分なかっただけ残念だよハハ」
シュラ「もう少し自分を省みろ!
    ヤクザの養父が、ボロボロになったおまえを見たら悲しむに決まってるだろう!」

下半身が潰れた姫来を引っ張っていくシュラ。
だが、よく見ると姫来の下半身はジュクジュクと再生を始めていた。
これはどういうことだと姫来自身とシュラは困惑するが、その再生だけでは失血死してしまう。
そこへ無事だった婚后達が駆けつける形で姫来は応急処置で一命を取り留めることが出来た。
2人が困惑する中で、婚后は語る。

婚后は実はこの世界の住人ではなく外の世界からやってきたこと、そして元いた世界(架空学園3世界)ではゼノヴァイパーはスーパー戦隊モノ特撮として放映されており、その中にはゼノヴァイパーアシェラこと姫来もいること。
そして特撮ドラマ通りなら姫来は人と羅鬼のハーフであるがために人並外れた再生力があることを説明される。
常人なら死ぬかもしれないタフネスも羅鬼の血が半分交わってる上に、羅鬼化が進行している故のこと。
ただし、婚后は自分も過去に羅鬼化してラミアみたいな怪物として人に危害を加えた過去がある。
故に羅鬼化の危惧を姫来や仲間に伝えていた。
ゼノヴァイパーと羅鬼は力の根源は同じで表裏一体、道を間違えれば羅鬼となってしまうことを。
特に姫来は羅鬼とのハーフなので羅鬼化の危険が他のゼノヴァイパー戦士より高いことを告白する。


姫来は自分が敵である羅鬼のハーフとまでは知らなかったこと、ゼノヴァイパー全員が羅鬼化の危険性があると気化されて困惑するが、今は表に出すまいと強がった。
いきなり、並行世界の話しまで飛び出してきて、頭がこんがらがりそうになる姫来であったが、それとは別に姫来が自分を助けてくれた恩返しと言わんばかりにシュラは足が動かない姫来をおぶっていく。
この後は姫来の怪我を治す場所を探すために婚后一行に同行することに。


そして辿りついた病院にいた元看護士であり、姫来のバイト(デリバリーヘルプ)を通して顔見知りであるナンバがいた。
彼が加わることで、姫来の治療は格段に進むことになる。

それからしばらくしてマジアベーゼ(うてな)襲来。
婚后とロゼがエッチな気分になるマミフィケーション拘束くらって悶えて動けない状態になり、自分が足引っ張ってる事実に涙を流すしか無い梨沙だったが、逆にベーゼ様に煽られたことで「こんな思いはもうイヤ」「負けたくない」という気持ちが高ぶったお陰で的場梨沙が真化達成。
そして興奮するマジアベーゼ様。

そんな梨沙真化前の外野こと姫来は混ざりたいけど、怪我のせいで参加できず、ナンバに止められ、シュラはなぜか呆れていた。

姫来「セクシー、エロい!
   アタシもこの喧嘩混じりてえ」
ナンバ「下半身の怪我が治ってないんだから無理をすんな。
    えっちな犠牲者が増えるだけだ」

シュラ「……やってられん」

なんとかベーゼを撃退した婚后一行。
シュラは自分も何か(核ミサイルは論外)戦える手段が欲しいと仲間の許諾を得て、病院から少し離れた位置へ探索に出かけることに。


それからしばらくして、病院にMSギャンで攻め込んできたビショップが襲撃に現れる。
まだ怪我で本調子じゃない姫来、ベーゼ戦での疲れが抜けてない婚后と梨沙、流石にMS相手には部が悪すぎるナンバとロゼでピンチの状態であった。
ビショップによるワンサイドゲームが繰り広げられる中、ゼノヴァイパーアシェラこと姫来は鷹形態に変形して攪乱に徹するが……

婚后「日下部さん、それ以上飛び続けるのは無茶ですわ!」
姫来「うるせえ!このままじゃ全滅だ!
   あたしが時間を稼ぐから光子たちは反撃の手だてを…グッ」ズキッ
ナンバ「まずい! 怪我の痛みで飛び方がふらついてるぞ!」

ビショップ「チャンスだな!落ちやがれカトンボ!」(ビーム機銃掃射)
姫来「あっ、ヤバッ……」


――こんなところで死にたくないよ――

それは姫来の心の声だった。
爆発、しかし、アシェラは無事であった。
自分より大きな機械の巨人の盾が防ぎ、その巨人の腕に彼女はお姫様のように守られたからだ。

シュラ「キキ・クサカベ!
    死にたくないのなら無理をするな!」
姫来「シュラ…あんた、人の心が読めんの?
   そのメカ、イカしててカッコいいじゃん。
   ちょっと濡れるぜ」


ヴァンツァーの盾で防いで自分を守ったシュラは正に騎士のように姫来には見えた。
ビショップは突然の乱入者に驚くが、たかがヴァンツァー如きと乱射する。
……しかし、一発もシュラのヴァンツァーには当たらず、逆にバルカン攻撃によりギャンの被弾がかさんでいく。

それでもヴァンツァーでは火力不足が目立ち、このままでは弾切れで逆転されかねないところをシュラとゼノヴァイパーアシェラたちの連携攻撃を撃ち込んだ。

ゼノヴァイパーリリス・婚后が空力を操って鷹形態のアシェラに機動力を与えて突撃させ、風で猛スピードのまま、羆形態に変形→ヒグマのパワー+風を受けて足された物理エネルギーによる拳でギャンの頭部を吹っ飛ばした。
頭部を破壊されてスタッガー状態のギャンの腕からシュラのヴァンツァーがビームサーベルを奪い、そしてそれをビショップのいるコクピットに叩きつけた。
ビショップはギャンのコクピットの中で蒸発し、姫来たちは辛くも勝利を得たのだった

姫来も足が再生して動けるようになったため、瓦礫となった病院にもはやいる意味はないと一行は移動を開始する。
その道中、シュラは自分がアコードという改造人種であり、読心やテレパシーのような能力があること、母の理想のためとはいえアスランに敗れるその時まで卑怯な策略も行ったことも姫来ら仲間たちに打ち明けた。
ありたいに言えば元悪人だった件に関して仲間から糾弾される覚悟で話したシュラであったが、婚后たちは驚きこそすれ、だからと言ってシュラを仲間から外すことはしなかった。
むしろよりこれまでより仲間として打ち解けたほどであった。
姫来だけは顔を真っ赤にしてシュラの手を引っ張って物陰に入り、養父の権田原組長を気にかけてる件だけは絶対に秘密(特に権田原自身には)にしてとシュラにお願いする一面もあった。
シュラは姫来にも可愛い所があると微笑み、他言しない約束をするのだった。

事態が急転したのは探索中にナンバの親友で姫来の知り合いである対主催グループの春日たちが現れたことだった。
なんでも、強力なマーダー・虎杖が現れ、殿として残った義父・権田原組長たちがピンチらしく、殿組を助けるために救援を春日たちは欲していた。
このままでは虎杖に義理の父が殺されてしまうことを焦った姫来は仲間の制止も振り切って急いで向かおうとする。
しかし、姫来がアシェラに変身して向かおうとした直後、春日たちの背後…すなわち、殿組が残っている場所で大爆発が起きた。
「親父ッ!」と叫んだ姫来ことアシェラはいても立ってもいられず走り出し、大急ぎでシュラ一行は彼女を追いかける。

向かった先では西谷とフロックを爆発から庇った権田原組長は虫の息であった。
下半身喪失して断面からデロリと臓物が飛び出してるほどの致命傷を負い、「小さくなった」権田原を姫来は赤ん坊のように抱きかかえる。

アシェラ「お、親父……ッ!」
権田原「アシェラはん……これから死ぬワシの代わりにフロックはんたちや姫来を守ってくれ。
    男遊びが好きでしょうもない娘なんやが……それでも自慢の娘なんや。
    それから、ヤクザな父親ですまんとも伝え取ってくれると嬉しい、で……」

目の前のアシェラの中身が姫来であることを最期まで気づかず、義父は逝った……
最期に姫来を大切な存在だと言って……

さらに追い打ちを掛けるように、傀儡サボさんの攻撃から春日を守るためにナンバの腹に穴が空き、即死。
しかもその後に虎杖の攻撃から意気消沈状態の姫来を庇ってシュラがヴァンツァーのコクピットごしに重症を負い、気絶しかける。

義理の父である権田原組長の死と、知り合いナンバの死、自分を庇い重傷を負ったシュラ。
連続して襲い来る絶望に姫来の精神は限界を迎える。
姫来の心を支配したのは大切な者たちを傷つけ奪った者たちへの激しい憤怒と復讐心。
婚后曰くゼノヴァイパーと羅鬼は表裏一体。
善の道を違えし時、ヒーローは正義の味方としての姿を保てず恐ろしい怪物へと変貌を遂げる。

――助けて――

それが羅鬼化する直前の姫来の心の言葉であった。

虎杖は消耗のため撤退したが、入れ替わりで羅鬼となった姫来が仲間に襲い掛かる。
しかし、仲間たちは彼女を殺さず、元に戻して助ける方法を戦いの中で模索する。
特に自身も二度も羅鬼化したが仲間たちのおかげでゼノヴァイパーに復帰できた婚后。
姫来および権田原とは知り合いであり彼女を知ってる春日。
彼女の心の悲しみを読んだシュラの存在が大きかった。

そこで春日は閃刀システムを使い、自分の脳内にある妄想を仲間に届けて、全体を強化させることが出来たことを伝える。
ならば、シュラがロゼの剣で閃刀システムを覚醒させられれば、シュラが読み取った権田原組長最期の脳内ビジョンを姫来に送り届けられるかもと閃いたとも。
それを伝えて姫来が元に戻れるかは彼女次第ではあるが、可能性にかけるにはこれしかない。

しかしロゼの剣の閃刀システムを一時的にでも譲渡すれば、春日が全員に付与していた妄想強化の力が消えてしまう。
そうすれば、身体能力強化やありすの回復で辛うじて命を繋いでいる殿組の一人で春日にとって恩人である沢城の命の保証は出来ない
暴走し凶暴化していく姫来を止めるには一刻の猶予もない。
ここで春日は沢城のカシラを犠牲にするのか選択を迫られることになるが、他でもない沢城に発破をかけられ春日は決心した。
姫来を救うために沢城のカシラには堪えてもらうと。
もちろん、沢城を見殺しにするわけではなく、事が終わり次第早急に助けると約束した。
シュラは亡きナンバが持っていたアドレナリンを体にさし、包帯をまきつけて止血、重傷の体に鞭打ってヴァンツァーで再出撃する。

そして、春日はロゼの閃刀を作戦の要であるシュラに渡し、先ほど見た亡き権田原のヴィジョンが、暴れる姫来の脳内に流れ込んだ。

羅鬼姫来「オヤジ……」

羅鬼化した姫来の脳裏に届けられたのは権田原が最期に思い描いた姫来への願い。
姫来が無事に殺し合いから帰還し彼女自身の赤ちゃんをあやしてる姿を思い描いていたのだ。
赤ちゃん"プレイ"を重んずる義父が最後に考えたのが、無事に生還して成長した義娘の本物の母娘としての一シーンだった。

羅鬼姫来「ダケド、モウオソインダヨウ!!」

しかし、姫来の暴走は止まらない。
彼女の怒りの根元は愛しき親を失った悲しみ。
権田原が姫来に幸せを掴んで欲しいという願いがあったことが、余計に姫来の悲しみを加速させた。
そして羅鬼姫来は哭き/泣きながら怪力でシュラの乗るヴァンツァーをひっくり返した。

ありす「そんな…!?」
フロック「組長の思いは無駄だったのか?これでは犬死にだ!」
婚后「シュラさん!」

シュラ「まだだ、最強の武人になる男が諦めてたまるか!
    キキ!君を必ず人に戻す!
    それが、俺なりの君への」



シュラ「――仁義だ!!」



瞬間、シュラの中で銀色の種が割れるイメージと共に、あらゆる感覚が加速した感覚が走る。
そう、この世界のシュラはキラ・ヤマトやアスラン・ザラと同じく『SEED』に覚醒したのである。
そしてヴァンツァーの拳で何度も襲いかかる姫来の攻撃はパリィされていく。
そして、シュラは姫来から「寂しい」「羅鬼になってしまったあたしはもう一人ぼっちだ」という感情を読み取る。
ならば、シュラは自分や春日、婚后たち仲間の心も読み取り、それを姫来の心に注いだのだ。

婚后『日下部さん、負けないで!あなたには私たちがついている!』
春日『姫来の嬢ちゃん、生きるんだ!
   自分のためにも、権田原組長や俺たちのためにも!』
沢城『家族を失った気持ち...俺にもわかるよ...』
フロック『恩人の組長の娘が鬼のまま死んでいくところなんて見たくない』

羅鬼姫来「コ、コレハ……!」
シュラ「キキ、おまえはひとりぼっちじゃない。
    まだ君に生きて欲しいと願う人がいるんだ!」

ロゼ『あなたが何者でも構いません、ただ戻ってきて!』
パンダ『僕は君のことよく知らないけど、テイコウを諦めないで!』
西谷『お嬢ちゃん、生きな、権田原組長……オヤジの娘として』
ありす『大丈夫、きっとおなたは人に戻れる、これだけ愛されてるのですから』
シュラ『帰ってくるんだ! キキーッ!』

仲間たちの強い想いを受け取った羅鬼の体に皹が入り、表面が粉々に砕け散った。
一見すると自爆したように見えたが……違う、これは『脱皮』というゼノヴァイパーなりの成長だった、
姫来は羅鬼に落ちた自分を文字通り脱皮して元のゼノヴァイパーアシェラに戻り、先の婚后ことゼノヴァイパーリリスのように、または別世界線の聖ことゼノヴァイパーサクヤのように、アシェラの背部の装甲には極道の刺青のような紅い紋様が浮かんでいた。

そして、脱皮を終えた少女はゼノヴァイパーから身も心も裸になった1人の人間の姿となり、シュラのいるヴァンツァーのコクピットに飛び乗った。

姫来「シュラ…迷惑かけちゃって…ごめんね」
シュラ「キキ…人間に戻れたんだな」

姫来「痛かったよね?こんなにボロボロになって」
シュラ「さっきの虎杖という奴につけられた傷だ。君につけられた傷は一つもない」

姫来「あたしさ、光子曰く羅鬼と人間のハーフなんだよね……だからさ、また暴走するかもよ」
シュラ「構わない、何度でも戻しに行くさ」

姫来「…どうして、シュラや皆は優しくしてくれるの?
   こんな不良で、ビッチで、半分人間じゃなくて、ヤクザもんのアタシを」

姫来はポロポロと泣き出していた。

シュラ「キキ…俺たちは支えただけだ。
    最後に人間に戻れたのは君自身の力だ。
    君は本当は強いんだ。
    そんな強さを持つ君が美しい、『ゼノヴァイパーアシェラ』」

ヴァンツァーのコクピットの中で姫来とシュラは抱き締めあい、互いに涙を流した。
これにて姫来は羅鬼のハーフであるという宿痾を乗り越えた姫来とシュラはヴァンツァーのコクピットの中で深い口づけをしあった。




「な、なんだよあれ…!?」

『それ』に最初に気づいたのは一体誰であったか。
仲間が驚愕の表情で彼方を指指す先にそいつは居た。
遠方よりこちらへ向けて接近する巨大な影、グレゴリオ・ピアニスト。
ビショップ、魔王五条、エスデス、嘘バレ虎杖と、それぞれ強敵との激闘の中で満身創痍。
そこに加えて、仲間の死の感傷に浸る間もなく現れた怪物に、一同の心に絶望の二文字が浮かび上がる。
そんな中一人涙を拭き、春日一番は立ち上がった。

春日「シュラ、こいつをロゼちゃんに返してやってくれ。散々頼りっぱなしになっちまったが、元々はあの子のなんだろ?」
シュラ「いいのか?それではお前たちは…」
春日「へへ、心配してくれるのは嬉しいけどよ。俺はもう大丈夫だ」
シュラ「…?何故、そう言い切れる」
春日「正直、俺も口じゃ上手く説明出来ねぇ。けどな、きっと今の俺なら──いや、俺たちなら、凄え事が起こせる気がすんだ」

揺るぎない目の輝きと共に確信を持って言い放つ春日の手には、彼にとっての原点である勇者バットが握られ、そして叫ぶのを眼にする。

春日「希望の見えねぇどん底だろうと、地に足付けて顔を上げ、仲間と共に駆け昇る勇者!それが俺…春日一番だ―――ッ!!」

強く握りしめたバットを天高く振りかざす春日。
瞬間、バットから光が溢れ、空へと上り拡散する。
暖かな光が仲間達へと伝わり、今まで以上の力を付与し、それはシュラの傷も癒した。
人の強靭な意地が形となって現れる、閃刀システムに類する力"心意"。
春日の覚悟と膨大なイマジネーション。
二つが今一つとなり、閃刀システムに頼らずとも勇者はその力を独力で掴み取ったのだ。
姫来は思う、春日のオッサン、こんなに強かったんだな……と。

そして始まったグレゴリオ戦、先の戦いでシュラのヴァンツァーがダメージを受けていたため、後方支援に近い役回りだったが搭載していたバズーカとパワーアップしたゼノヴァイパーアシェラとの連携で春日たちを強力にサポート。
グレゴリオに取り込まれたありすの知り合いである薫をファントムレディの出番だと言わんばかりに梨沙がボロボロになりながらも取り返し、結果、龍崎薫という核の一つを失ったことでグレゴリオが目に見えて弱体化。
自ら取り込まれたアルガリアもありすの歌『生存本能ヴァルキュリア』の影響で排出され、グレゴリオの撃退に成功する。

だがしかし、今度は獣の巨人兼血族であるジークの投擲魔法攻撃による遠距離攻撃が襲い掛かる。
結果、大所帯だったグループは散り散りに。
その折にシュラはヴァンツァーの腕に姫来・春日・ありすを乗せてローラーダッシュで離脱していく。
できれば他のメンバーも乗せて行きたかったが、この混乱下とヴァンツァーの損傷具合からして三人運ぶのが限界だったそうだ。



そして攻撃を避けようとした際にとある洞窟に四人はたどり着く。

そこには先に巨大な戦隊ロボ、ゼノヴァイパーロボが鎮座していた。
仮に動かせたらジークにも対抗できる戦力になりそうだが、動かすには最低人員五人は必要とあった。
あと1人、メンバーが足りない。

そこでゼノヴァイパーロボ前にいたシュラたちとロボを求めてやって来たソラや姫来にとっては(かつては仲が悪かった)ゼノヴァイパー仲間である直人たちと合流した。
この直前に梨沙がやって来て5人揃ったからシュラや姫来主導の元動かそうとしてたタイミングである。
生き残ったU149アイドルが涙ながらに再会の喜びを分かち合う姿見れた。

そしてソラたちから別の仲間であるセフィロスや景和たちが鬼が島でピンチであるという事情を聞いて、春日たちも残されたメンバーの救援を快諾。
早速行こうとした矢先にマーダーであるカーズから拡声器でパンダを人質として預かってる旨の放送が流れた。

仲間の窮地と知れば黙ってられないと罠も承知でパンダの下へ向かおうとする春日一行。
しかし過去に襲われた一件でカーズがゼノヴァイパーロボでもなければ太刀打ち出来ない難敵だと理解している直人。
ロボをカーズの方へ向かわせてしまうと当初の目的であるセフィロスや景和たちの救援が果たせない。
本来頼もしいはずの大規模な対主催同士の合流がこうも足枷になろうとは思いもしなかったが、ここで春日・直人両方に因縁のあるエスデスと大明海が合流。
どうやら大明海がエスデスを隷属させマーダーから足を洗わせたらしい。

最終的に大明海とカーズ討伐へ行くのは殺し合い序盤からパンダと一緒だった春日とありす、ファントムレディの能力でパンダ救出の可能性が最も高い梨沙、パンダの同僚であるペンギンの4人となる。
シュラ・姫来・直人・ソラ・桃華はゼノヴァイパーロボで鬼ヶ島に向かうことになり、ようやく発進準備が完了。

春日たちは既に洞窟を出ており、自分たちも対主催仲間救出に向けていざ出発……しようとした瞬間、洞窟の外から轟音が鳴り響き、激しい衝撃が洞窟内の一行を襲う。

「見つけた…悪党共…ゼノヴァイパー…そして──ソラ・ハレワタァァぁルウゥゥゥゥッ!!!」

その正体は歪んだ正義と憎悪を滾らせ迫っていた一団。
憎き敵と取り込むべき同胞を見つけ暴れ狂う聖、そしてかや(ゼノヴァイパーアルファ)、千束、シャロであった。
この一団およびMSサイズの怪物となった聖が邪魔でゼノヴァイパーロボは洞窟から出られなくなってしまう。

姫来「ええい、発進できねえだろ邪魔すんなこいつら! シュラ、大丈夫!?」
シュラ「平気だ、彼女らの憎悪に当てられそうになっただけだ」

シュラ「こいつらは“嘘”は言ってない。
    だが、なんだ、この狂気は……
    特にサクヤ(聖)という奴からは君と直人を捕食対象として見ている」
直人「サクヤが俺たちを喰おうとしているだと……?」

ゼンカイザーブラックに変身して戦うシャロや、かやたちゼノヴァイパーや聖に千束。
しかしソラたちは彼女の言葉が全く分からず、悪人にも見えないので防戦一方にならざるを得ない。


聖の触手による援護を受けつつ、一時的に身動きが取れなくなったロボに取りついた千束・シャロ・そしてゼノヴァイパーアルファのかや。
かやのビームにより溶断により無理やりハッチを破壊してソラのいるコクピットを開け、千束はすかさず発砲。
ソラは致命傷こそ防ぐも足に風穴が開く。
そしてシャロと千束がトドメを刺そうとした瞬間、千束が突然苦しみだし、そして味方であるハズのシャロの胸部を突然斬りつけた
シュラたちはおろか聖たちも驚き戸惑う中、千束は突如羅鬼と化してしまったのだ――

そして突然千束とシャロで仲間割れを始め、敵味方ともに困惑する。
今こそゼノヴァイパーロボで撃てば聖や千束たちを斃し、セフィロスたちへの救援に迎えるチャンスだったが、姫来も含め誰一人として引き金を引かなかった。

仲間割れの結末は長いような短いような攻防の中でシャロが春日と同じように心意を獲得し、千束を元の人間に戻すことで決着&仲直りとなった。

だがそれから間を置かずして、怪物・聖がソラを殺そうと触手を伸ばして貫こうとする。
ソラは足の怪我の痛みで満足に回避できない。
そして、怒りで速度と威力を跳ねあげた触手は、腹を貫いた。

ソラを庇ったシャロの腹部を、ゼンカイブラックの装甲ごと抉るように――

聖「ど、どうして!?」
シャロ「かはっ、......ま、待ってサクヤ!
    この人たちは悪人じゃない......
    私と千束が斬りあった時、いつでも背後から撃てたにやらなかった......何か行き違いが......あるのかも......」
千束「シャローーーッ!!」

そう言い残し、シャロは変身解除し、ソラの腕の中に倒れこみ、息を引き取った。


その間、聖は困惑していた。
そんな聖の目の前にソラと直人は行き、対話を試みようとする。
シュラは「危険だ」と止めようとしたが、二人の覚悟……特にソラから感じたものを読心し、止めることは武人として無粋と感じたのだ。
ソラと直人は変身解除し、変身道具だけでなくディパックや服さえ脱ぎ捨てた。
裸になることで、聖に一切の敵意がないことを示すつもりなのだ。

シュラたちは固唾を飲んで見守る。
千束はただ涙し、かやは状況についていけずオロオロしていた。


だが結末は無情。
聖は憎しみを抑えることができずに、ソラを貫いて殺害した。
ソラが殺された瞬間、直人がゼノヴァイパーサルドゥに変身する。
責任も何もかなぐり捨てて激情のままに聖を殴った。
千束はシャロ戦の疲労で戦えず、かやは戸惑い、シュラたちは弾が接近戦を仕掛けている直人に当たる危険があるため固唾を飲んで見ることしかできない。
互いに復讐心を最大にして、両者は激突した。

両者相討ちになるかもしれなかった戦いだったが、そこでかやが聖に向けて「あなたはヒーローじゃなくて最低の怪人だ」と罵倒。
それに呆気に取られた瞬間、聖は直人の全力の剛腕に殴り飛ばされ、捨て台詞を吐きながら逃げていった。

聖を撃退し、かやと千束は白旗を上げ、こちらに詫びとして協力すると申し上げた。
だが、シャロそしてソラという犠牲は大きく、ソラに多大な好意を持っていた直人は彼女の骸を抱いて嘆いていたが、ソラの心を読んでいたシュラが彼女の心を直人に伝えることによって持ち直し、直人はかつての自分と同じく『脱皮』して翼を得ていた。


この後、かやと千束は降参として白旗を上げ、直人のグループに協力することを誓う。
また聖を突き放したことに関し自己嫌悪に陥ったかやを、見てられなくなった姫来たちや千束が励まし、今度こそ自分の咎と向き合って逃げたくないと誓ったかやちゃんは良かったし、これで正式にかやが直人たちのチーム入りすることに。

だが浄化済みの千束はともかく、出自が羅鬼のハーフである姫来には『匂い』でかやの正体が羅鬼だと気づく(かや自身も驚いていた)。
しかし、羅鬼とゼノヴァイパーは表裏一体、かやに本気で償う気があれば、羅鬼化が裏返り、正しい意味でゼノヴァイパーになれるとも、羅鬼化経験者の姫来は語った。
その際、「完全に羅鬼になっちまったら助けてやっから気楽に行こうぜ」と姫来はかやに言った。

かやたちの協力を得てゼノヴァイパーロボは漸く鬼ヶ島に向けて発進、飛行を開始した。
到着した時に待っていたのは仲間たちの屍と、まだ足掻く景和たち対主催の仲間。
そしてワイルドハントとなったヨル相手に霊夢たちがピンチのところを、漸くゼノヴァイパーロボが到着した形になる。
そしてジェヴォーダンの獣と化した上司(かど つかさ)とヨル相手に互角の戦いを繰り広げることになる。

ゼノヴァイパーロボもゼノヴァイパーが必要人数である三人が揃ってないので(かやは羅鬼)、真の力が発揮きないようだが、即席にしては抜群のコンビネーションを発揮する。
特にヒーローとして覚醒した直人のリーダーシップと、シュラの読心+SEEDで、ワイルドハントヨルの行動を先読みして攻めきれないようにしていた。

「私は何としてでも家族を取り戻す…そのための障害は全て片付けさせていただきます!」

弟を、そしてこの殺し合いで喪った夫と娘を取り戻すために人ですらなくなったヨル、その心をシュラは読んでいた。
しかし、どれだけ想いの強さがあったとしても、これ以上の暴挙を許すわけには今のシュラたちにはなかった。


――その時、一瞬の隙を突き神聖なる結界で敵を滅する『八方龍殺陣』がヨルを捉えた。セフィロスの決死のテイコウで動きが鈍っていたために陣を発動するチャンスが生まれたのだ
霊夢の霊力は妖怪に強く働く。煙をあげながらその身を灼かれる様はヨルがその身を化け物に堕としたことを証明しているようだった
だが、これでも倒しきれない。無理やり結界を突破せんとするヨルだが――

「今よッ!これで決めなさい!」

霊夢の呼びかけに応じてゼノヴァイパーロボが割って入り、決着をつけるべく最大限威力を込めたビームをワイルドハントヨルに撃ち放った。

――嵐は打ち破られた。
「いばら姫」と呼ばれた女暗殺者の身体が地面に落ち、しばらく這いずった後に息を引き取る。
ジェヴォーダンの獣は崩れ去り、上司の死体へと、あるべき姿に戻る。
決着であった。


ゼノヴァイパーロボ内部にて、戦いの余韻もしくは悲しみに浸る直人たち。
その中でシュラは姫来に話した。

シュラ「キキ、あの女の願いは家族や周囲の人々の蘇生と幸せだった……どう思う?」
姫来「しんどいよな……望みはささやかな幸せなのに、そのために殺し合いに乗るしかないなんて……だからこそ余計にこの殺し合いを起こしたヤツをぶん殴りたくなってきたぜ」

ヨルは悲しい咎を背負っていた……特に殺し合いで大切な家族を失った姫来にはその痛みがわかった、その怒りを主催にぶつけようとシュラと姫来は心に決めた。


『あーあーあー、割り込んでしまい申し訳ありません』
千束「えっ、だっ、誰っ!?」
シュラ「無理やりハッキングして通信を? 何者だ?」

愛莉『ちょっと強引に繋がせてもらいました。あとこちらは殺し合いには乗っていませんと伝えておきます』
シュラ「――嘘は、付いてないようだな」
直人「一体何が目的だ」

愛莉『この殺し合いを開いたくそったれ達がいる場所を突き止めました』
『準備次第こちらは突入する予定なのですが、出来ることなら指定した場所に出来る限り我々と目的をともに出来る方々を集めてほしいのです』

それはマホロア戦を終わらせた愛莉からの通信であった、、マホロアパーク要塞の施設を利用してゼノヴァイパーロボの通信機能を探知して連絡取ったのである。
相手の心の内が読めるシュラがいてくれたこともあって、愛莉達側の対主催集めがある程度順調に進んで、マホロアパークに対主催が集いつつあった。

愛莉達との合流にマホロアパークへ向かう直人一行。

そして春日たちとも合流、放送を聞くにカーズは倒せたようだが、パンダそしてペンギンは犠牲になったという。
また対主催大合流の時、姫来は婚后たちが生きていたことを喜び、逆に命を落とした仲間たちを悼んでいた。
それからゼノヴァイパーロボの存在は架空学園ロワ3世界で放送されているゼノヴァイパーには無いロボットらしく(別の形や名前のロボがいる)、婚后は目を輝かせていた。

対主催大合流の際には因縁あるアスランとシュラも顔を会わせることになったが、これまでの殺し合いで培った経験からシュラはアスランを武人として人として認めており、そこまで険悪なムードにならなかった、むしろ爽やかな再会とも言えた。

シュラ「アスラン・ザラ、今はこの殺し合いの黒幕を叩く方が先決だ。
    全てが終わってからまた決闘を申し込む……俺に殺されるまで、絶対に死ぬな」

アスラン「わかった。…お前も、変われたんだな。心強いよ」

それはアスランがシュラはこの殺し合いで変われたことを知り、ライバルとして認めた故の発言であった。

姫来「ねえ、シュラ、この殺し合いを打破したらアイツと決闘するの?」
シュラ「そうだ」
姫来「……必ず生きて帰ってくれよ、この殺し合いもアイツとの決闘も」
シュラ「ああ」

姫来の中では既にシュラの存在は大きなものになっていた。
ヒトそれを「恋」と呼ぶ……

そして可能な限りの休息と治療、姫来とシュラが互いにキスをした後に最終決戦に臨む対主催たち。
なおゼノヴァイパーロボは先の戦いでオーバーヒートを起こしており、脱出用の船代わり兼温存戦力としていったん休ませておくことに。

姫来「全部終わったらご褒美に抱いてくれよシュラ」
シュラ「もちろんだ、君も俺以外の男に抱かれるんじゃないぞ」

と二人は約束して、決戦の地・辺獄に赴く。


だが主催の罠なのか、一丸となっていた対主催たちはバラバラに分断させられることになる。
シュラ・姫来・アスラン・直人・景和は主催の一人メラと大量のジャマトや羅鬼にロイミュードに囲まれることになる。


【辺獄戦線8――加速する滅亡へのカウントダウン】
桜井景和、アスラン・ザラ、日下部姫来、春野直人、シュラ・サーペンタイン
               VS
『仮面ライダークロスギーツ』メラ
ジャマト、羅鬼、ロイミュードの軍団

景和の援護に行きたいが、ザコであ戦いの中で因縁あるらしいメラと1対1での戦いになる景和。
景和の援護に行きたいが、ザコである羅鬼・ロイミュード・ジャマトにより進軍できない直人・アスラン・シュラ・姫来。


姫来「仕方ない、さっき思いついた必殺技を使うね」
アスラン「必殺技…?」
シュラ「(読心して)あっヤバい、アスラン・サルドゥ・高く跳ぶぞ!!」
直人「なんだ、いきなり?!」

シュラは大慌てでアスランと直人をヴァンツァーのマニュピレーターで掴んで高くジャンプした。

そして味方が空中に退避したのを確認後、鯱に変形した姫来は肺いっぱいに空気を吸い込んだ後に叫んだ。
養父である権田原譲りの轟音を口から吐き出した。


『嘆きの超轟音』
熟年の組長の養子が大声で駄々をこねるサービス。 あまりの絶叫による衝撃波で、 敵全体の攻撃力と守備力が低下する。
さらにバットステータス『ビビリ』を付与する場合も。

姫来「親父ィーーーーーーーーーーーz---------------――――――ッ!!」
ザコ1「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!」
ザコ2「耳があッ! 頭があああッ!!」

そして轟音を受けた周囲の敵は耳から血やらオイルやらを流してバタバタと倒れる。
轟音が消えた後にヴァンツァーは姫来の後ろに着地。
景和とメラが戦う戦場への道が開けた。


姫来「よっしゃ!敵がドン引きしてる内にあのタヌキライダーを助けに行こう」
シュラ「お、おう……」
アスラン「ド、ドン引き? 耳から血を流して死んでいる奴もいるんだが」
直人「はううう、離れてたのに耳がキンキンするう……!」

その後、危うく景和がメラに殺されかけたところを、装甲を硬化した直人の翼が盾のように防ぎ、シュラが牽制射撃し、アスランと姫来が拳とキックを浴びせる事で間合いを取らせて救い出した。

アスラン「馬鹿やろう!一人で戦おうとするな!」
姫来「因縁あるのはわかるんだけどよ、この大喧嘩に混ぜてもらえないのは水くさいじゃんか」
ベルト『仮面ライダーは助け合うべきだ』
直人「スーパー戦隊……と言うには数が足りないが、ゼノヴァイパーも力を貸すぞ」
シュラ「俺のヴァンツァーも忘れるな」
景和「みんな……」
メラ「どいつもこいつもつっかえねぇ~!ま、再生怪人ポジに期待するだけ無駄か。俺直々に殺してやるよ、タイクーンとおまけども!」
姫来「おまけ扱いかよ…ふざけやがって!」
直人「何故そこまでタイクーン…景和さんを執拗に狙う?」
メラ「決まってんだろ?デザイアグランプリの参加者どもは全員殺す筈だった。なのにタイクーンだけはギーツが余計な真似したせいで消し損ねた!歯に食べカスが引っかかったみたいでスッキリしねぇ。だから殺してフルコンプ達成!ついでにお前が持ってる創世の力も頂いてやるんだよ!」
景和「ふざけるな!そんなくだらない理由で皆を…何故!」
メラ「くだらないのはお前の方だろ?搾り滓程度の創世の力で、俺が倒される訳ねぇだろうが!」

メラの言葉は傲慢そのものだったが、実際アスラン達が加勢し数では有利なのに、クロスギーツの優位が揺るがないくらいには強かった。
メラは直人と姫来、互いに前日譚よりも強くなったゼノヴァイパーの連携を鼻歌交じりにレイジングソードで捌く。
むしろ2対1にも関わらずゼノヴァイパー達の方が多く斬り付けられた。
敵の強さに出し惜しみはできないとのベルトさんの判断で、タイプトライドロンにアスランが変身。
トレーラー砲にシフトカーを装填するが、

「おっせーよ!素人ちゃんに俺が銃の使い方ってやつをご教授だ!」

『HYPER BOOST VICTORY』

逆に早撃ちで攻撃され倒れてしまう。
ヴァンツァーを駆るシュラも攻め立てるが、読心を駆使しても追い付けない。

「心は読めたはず…!いや、奴の動きが早過ぎて反応が追い付かないのか…!?」
「お前のことも知ってるぜぇ~?心を読めるみたいだけどさ、肝心の本人がトロけりゃ意味ねぇよな!」

ギーツバスターの連射を受けコックピット内部では被弾を知らせる警報が鳴り止まない。

「くっ!やめろ!」
「やめてほしけりゃ俺を倒してみろよ!無理だろうけどなぁ!」

『BOOST TACTICAL VICTORY』
『XGEATS STRIKE』

タイクーンの砲撃も軽やかに避け、逆に連続蹴りを叩き込む。
全員クロスギーツに手も足も出ず大苦戦である。

だが姫来たちは折れない。

直人「悪いが…この程度で鋼の蛇をへし折れるとは思わないことだ…!」
姫来「へっ…こんな傷どうってことないっつーの!昔親父にケンコツされた時のがよっぽど痛かったんだから…!」
シュラ「力に溺れた典型的な小物に殺されてやる程…俺達は脆くない…そうだろう?アスラン・ザラ…!」
アスラン「当たり前だ…!寿々花に偉そうなことを言っておきながら、自分だけおめおめ逃げ出すなんてできるか…!」

ここで二つの奇跡が起こる。
一つは神滅魔法の使い手、シェリアがここにやってきてくれたこと。
そしてもう一つはタイクーンこと景和がギーツの遺し、パブリックビューイングと称され殺し合いの観戦を強要された者達、親しい者が殺され、凶行に走り嘆いた彼らによる「悲劇を止めて欲しい」という願いが形になったレイズバックルを見つけ、タイクーンワンネスとして進化したこと。

ここまで来て戦いは互角。
だが、だんだん七人のコンビネーションの前にメラの方が押されていく。

メラ「どうなってんだよクソが!タイクーンのおまけの分際で、調子に乗りやがって…!」
直人「知らなかったのか?守るべき人達の応援は、俺達ヒーローを支えてくれる最も強い力だ!」
姫来「へへ…不思議なもんだね。暑苦しいのは苦手だってのに、柄にもなく滾って来たんだからさ!」
メラ「くっだらねぇ!俺は神殺しのメラ様だぞ!テメェら如きが敵う筈が…!」
景和「くだらないのはどっちだ!この世界はお前たちの玩具じゃない!」
シェリア「神殺しなんて大層なこと言ってるけど、神滅魔法がどういうものなのか教えてあげる!」

破れかぶれで蹴り技を放つけど、援護を受けたタイクーンワンネスの蹴り技で逆にメラは撃破されたのだった。

……実はこの時点ではメラはまだ生きていたのだが『とある存在』によりメラは直後に殺されたのであった。



辛くも主催の一角を撃破し、中枢へ向かうシュラ一行。
辺獄の中枢で待っていたのは先にたどり着いた仲間たちと首魁であるメフィスとフェレス、そして絶望の神と言えたニルズ・ユグドラシルであった。


姫来「何だあのチカチカ目が悪くなりそうなデカブツ!?」
シュラ「気をつけろ、あれは……あれはまずい!」

メフィス「――存分に遊んでやると良い、ニルズ」
ニルズ・ユグドラシル『――――――!』
『情報再生:汚れつちまつた悲しみに』

シュラ「ぬおおおおおお!?」

ユグドラシルが機械的な音声が鳴り響いたあと、シュラの乗るヴァンツァー含めたここにいる対主催達が重力に押しつぶされる

直人「な、なんだ、これは……!?」
レイ「ものすごい重力の圧が、掛かって……ぐああ!?」(骨が折れる音)
ココア「レイさん!?」
チノ「ココアさんやみんなはなるべく私の後ろに!」(影の障壁を貼って重力波を緩和しようとする)

婚后「……中也さんの、異能力……?」

リーシェ「なんだか良くわかりませんが、そんな重力程度で!」(ニルズに向けて輻射波動みたいなビーム発射)
ニルズ『情報再生:愛のアヴァランチ』

リーシェの攻撃を、展開されたであろう何かで無力化

れいみ「効いていない!?」
うてな「違う……これはアズールの……みんな、避けて!」

ニルズ『追加情報再生:蓄電崩壊』

変換された氷の魔力、更に付与された神代クラスの雷の魔力が対主催を襲う。
何とか皆は回避したものの、その威力はもはや絶句するほど。

ぐだ子「ロシア異聞帯の時のイヴァン雷帝の宝具まで……」
メフィス「あれは汎ゆる世界の情報が入り混じった情報の宝庫じゃ」
「抽出された情報を再現し、攻守その他に転用できるよう調整した。貴様らのエネルギーを奪っていたカリオストロの宝具も同じ原理で使ったものじゃ」
「まあ、言ってしまえばあれは、今まで集ったこの世界を含めた貴様らの世界の英傑悪党どものすべての情報が詰まっておる」
「技のデパート、というべきかのぉ?」

シュラの乗るヴァンツァーも今の攻撃で中破。
アスランは直人を庇い倒れる。
ゼノヴァイパーの二人もメラ戦でのダメージが激しい。
こうしてる間にもシェリアのように、また一人、また一人と仲間が死んでいく。


そこでニル相手にはゼノヴァイパーロボを温存している場合じゃないとして、直人たちは出撃に踏み切った。
仮にロボを破壊されれば対主催たちは脱出艇を失うことになるが、このままだと逃げ込む先の世界さえなくなってしまうので覚悟の上だった。
しかし、問題発生。
現状のパイロットは直人、姫来、シュラと後二人足りない。
先にパイロットになってくれた桃華・かや・千束は合流前に死亡済み。
アスランは先ほど直人を庇って倒れた。
どうするかと考えあぐねたところ、沖田と主催から寝返ったリグレット、そして敵の手から逃れた婚后が合流した。

元々ゼノヴァイパーである婚后はともかく沖田とリグレットのSM的やりとりには頭を痛める直人とシュラ。

直人「だ、大丈夫かな…」
姫来「なあ、シュラー、SMプレイって本当に気持ち良いのかなあ~」
シュラ「キキ、戦いに集中しなさい、こら、物欲しそうな眼で俺を見るな」

だが、それに気づいたメフィス&フェレスがゼノヴァイパーロボに集中攻撃を仕掛け、爆散させる。
「馬鹿め、最初から我々に勝てる兵器を用意する者かと」相変わらずの嘲笑を浮かべていた。
が、その嘲笑も驚きに変わる。

爆散したのは表面の追加装甲だけ。
ゼノヴァイパーロボはゼノヴァイパーが三人以上揃い、尚且つ搭乗者の想い(脳波)が一致したことでまるで蛇が脱皮するかの如く、キラによって隠されていた真の姿を見せたのだ。

姫来「なるほど、婚后が見ていたドラマとゼノヴァイパーロボの姿が違う理由がわかったぜ。
   こいつもゼノヴァイパーみたいに『脱皮』するように作られていたんだな」

ゼノヴァイパーロボの真の姿はゼノヴァイパーたちの成長を意味していた。

薫の命懸けの演奏による回復と、真の力を解放したゼノヴァイパーロボ。
ニルズの強大さは変わらないが反撃の兆しは見えた。
実は制作にキラ・ヤマトも関わった遺産の技術の結晶であるハイスペックなロボは、情報再生を幾つも繰り出すニルズとも渡り合う。
キラの生前の愛機・マイティストライクフリーダムを参考にした三つの兵器が使用可能になったゼノヴァイパーロボ。
味方を守るカウンター兵器:プラウドディフェンダー・蛇式。
フツノミタマを元にした巨大刀:ヨルムンガンドはニルと鍔迫り合いを可能にし
次元そのものをも切り裂く必殺砲:ゼノ・ディスラプターはおそらく二ルズをも両断できるかもしれない。

小賢しい抵抗を許す気の無いメフィス達も戦闘に加わるが、戦線復帰した愛莉達もリベンジとばかりに迎え撃つ。

そして敵の妨害を察知し動いたのはもう一人いや一機。
シュラの読心能力はここでも活躍を見せ、ゼノヴァイパーロボがフェレスを阻む。
さらに沖田の発想で作られた珍映像がメフィスとフェレスを挑発する。
嘗ては敵であり、今は戦友である男の行動を無駄にはしない。
一方で仮面ライダードライブの加速能力を得た愛機インフィニットジャスティスを駆り、復活したアスランがレバーを引く。
ビームサーベルが二ルズの右腕諸共肩の理念結晶を焼き潰した。

またシュラは読心を通して結芽が何かしらの力を得ようとナニカとの対話に望んでいる事を知ったシュラは通信を錬たちに飛ばし、これもまた主催たちに手痛い一撃を与えることになる。


そして春日ら仲間たちも続くように二ルズの弱点である理念結晶を潰していく。
全ての結晶が割られた時、猛威を振るった神に僅かばかりの沈黙が訪れた。



ところが、そこへマルク登場と同時にメフィスとフェレスが二ルズの中へ飲み込まれていった。
二ルズの主人は最初からメフィスとフェレスではなくマルクだったかのように……
対主催は一時混乱する。


~ゼノヴァイパーロボ内部とアスラン~

姫来「なに?! 仲間割れ?」
婚后「姿が変わって」
沖田「油断するねい、殺意はあのメスガキどもと同じかそれ以上だ。
   言わなくてもわかるぐらい、ここで俺たちをまとめて撫で斬りにするつもりでい」
シュラ「それもまるで、『命を弄ぶ』ことに関してはあの二人以上の......」
直人「マルク!目的は何だ、教えろ!!」
シュラ「待てみんな、奴から心の声がする――」

シュラ(翻訳)「支配の目的? そ ん な も の は な い 。」
直人「なん...だと...!?」

シュラ(翻訳)「だが...強いて言うならこの世界に、いいかげん飽きてきちゃった気はする。
       僕が神として、もっともっと面白くカオスに作り替えてあげるよ」
アスラン「貴様ッ、この世界を破綻させる気か!」
シュラ(翻訳)「破綻したら、その世界はそこまで。
       僕の遊び場に適さない世界(しっぱいさく)は『架空の世界』として、なきものにしてあげるよ。
       そしたら『別の世界』を遊び場にしようかな」
姫来「このクソ道化師、世界をなんだと思ってやがる!」
沖田「イナゴ野郎が」

姫来は特に憤っていたかもしれない。
かけがえのないシュラや義父、仲間たちのいる世界をこんな人格破綻者のピエロに壊されたくなかった。
彼女が戦う理由としては十分だった。

シュラ「辺獄なんかじゃもの足りない!
    あの二人以上にもっともっとカオスな世界を作り上げてあげる。
    残念なのは、その世界に、君たちの居場所はないことサーーコイツは狂っているぞ!!」
直人「メフィストフェレスに大義名分がなかったならば、こいつは目的さえ持たずに世界を滅ぼすつもりなのか!!」


マルクとニルが融合したことで二ルズ・ユグドラシルはニル・マルクとなり、より強力になった怪獣はこれまで互角だったゼノヴァイパーロボをも押していく。
二ル・マルクが情報再現で放ったディスラプターで一気にロボにトドメを刺そうとするが、直人たちもまたゼノヴァイパーロボが最後の切り札として取っておいたゼノ・ディスラプターを額から放つに至る。
次元と次元を切り裂くディスラプター対決である。

衝突する二つの次元を切り裂く砲火。
出力はニル・マルクの方が上でこのままじゃロボがやられる……ところであった。

シュラ「だったら、俺の宝物を見せてやる!!」

ここでシュラがかつて自分がアスランにしてやられた時と同じように、裸の姫来の妄想をテレパスを使ってマルクの心にぶつける。

姫来「シュラ、おまえって奴は……」
シュラ「引いたか?」
姫来「いや最高だな!」

姫来がシュラの妄想にゲラゲラと笑ったのに対し、マルクがドン引きして一瞬心の中のリコイルが緩んでしまい、マルク側のディスラプターの射線がぶれて、ニル・マルクにゼノ・ディスラプターが直撃。

ただしゼノヴァイパーロボも無事では済まず、中破&オーバーヒートで倒れることになり、シュラと姫来はこの際に動けないほどの手傷を負ってしまう。
だが、翼を生やしたサルドゥの直人を一番槍に、ニル・マルクにできた大きな傷口から対主催たちが続々と入っていくの見た。
そしてほどなくして、メフィストフェレスもマルクも討伐された。
生き残りは愛莉の所属していた多次元公安9課に救助され、多大な犠牲を払いながらも対主催はこの世界を守ったのであった。



エピローグ
姫来とシュラは生還し、後に姫来は彼の子供を身ごもることになる。
あの殺し合いの時以来シュラにしか抱かれてないため、父親がシュラなのは確かだった。
また、妊娠が発覚するまでの間、仲が良くなった直人の誘いもあり、新しく新設された歪蛇戦隊ゼノヴァイパーの黒のゼノヴァイパーことブラックヴァイパーアシェラとしてヒーロー活動も真っ当に行い、シュラとの結婚が決まり引退するまで多くの人々を守った。
遊び感覚で戦っていた戦士はもうどこにもいない。
様々な絆の結びつきが、彼女を変えたのだ。

そしてシュラはアスランと約束した決闘も行われたが、結果はどのようなものになったかは語られていない。
だが、少なくとも命を奪うような事態にはならなかったのは確かであった。

和装のシュラと白無垢姿の姫来が春日や婚后ら、あの殺し合いを生き延びた仲間たちに見守れる形で結婚の契りを交わす。
涙を浮かべるヤクザの部下の生き残りの腕に掲げられた権田原組長の遺影は、心なしか喜んでいるように見えた。
それはまるで、屈託のない赤ん坊のような笑顔を花嫁と花婿に向けていたという。

姫来(親父……ありがとう。
   アンタのおかげでアタシは幸せに生きていけそうだよ。
   育ててもらった仁義はアンタの夢を叶える形で果たさせてもらうね)

権田原組長の夢は、姫来がカタギとして彼女自身が赤ちゃんをあやしてる姿を見ることだった。
義父は既に天国にいってしまったが、彼の願いはもうすぐ叶うことだろう。

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最終更新:2025年06月14日 20:41