【架空世界におけるロール・設定】
この世界ではゼノヴァイパーは歪蛇戦隊というスーパー戦隊扱いでありドンブラザーズの後輩戦隊に当たる。
しかし、原作ロワ同様に戦隊間の仲が悪く、ゼンカイザーブラックである介人から信用されてない。
幼少期、トモダチを殺した羅鬼や力がないからと助けなかった挙げ句生け贄に差し出したクズども(一般人)への憤りを覚えつつ、その事件の折に、偶然任務で日本にいたネイキッド・スネーク(後のBIGBOSS)に助け出された。
そして人の身でありながらCQCと潜入能力で羅鬼を倒したスネークの「強さ」は幼い時の直人にとってはヒーローに違いなく、後の人格形成に影響が出る。
原作ロワ通りの設定なら15歳にはゼノヴァイパーに覚醒した。
そして現在。
ソラシド市で何が起きたかのかが断片的にだが明かされる。
「絶叫する切嗣」「撃ち抜かれるましろ」「我が身可愛さにプリキュアを差し出す人間たち」「燃える街」「避難民に踏み殺されるおばあちゃん」「血に染まるプリキュア」。
おそらくそれらが原因で暴走したソラことキュアスカイと退魔忍文香が戦いあい、ソラの方が敗死しそうな所を助け出したのは他でもない直人(ゼノヴァイパーサルドゥ)だった。
過去の自分と重ねたのか、ソラに同情し、(独善的な)思想を共有しつつも、彼女を保護し、その後も度々サルドゥの姿で会っている。
その後、ソラはサルドゥの影響もあり、悪人には苛烈な制裁を与えるキュアダークスカイ同然の存在となった。
また、他の世界から迷いこんできたという見た目は大人、心は5歳児なしんのすけ(
リピロワ2017出身)に出会う。
事情を聞くと異世界から迷いこんだらしく、二度の殺し合いでメンタルが崩壊しかけていた。
このままでは野垂れ死にするしかなかったしんのすけは「悪者をいっぱい倒していけば良い子になれる」と言い出し、直人はその思想を後押し。
アクション仮面ブラックとして真っ黒なアクション仮面みたいなコスプレをさせつつ、ソラと共に悪党に制裁を下す自称ヒーローが誕生した。
(しかしネットで真っ黒なアクション仮面のようなコスプレ男の画像が広まったせいでニュースでも放送され、本物のアクション仮面が風評被害を受け、番組も打ち切りになってしまい、放送中止になったことに逆ギレするしんのすけは反省するどころか悪化する一方で、自分が私刑してるところを動画サイトに投稿するようになったが、世間からの評価は逆効果だった)
直人自身は自分の思想を理解する兄妹分ができて嬉しい様子だったが、アクション仮面ブラックが自分が目を離している内に失踪。
その後、ブラックはアンダーク帝国のワクワクさんにより改造人間にしたてあげられ、ふたば幼稚園を襲撃。
ゼノヴァイパーのリーダーであるガイスト(零)の指令(ヨミガエリまどか&ほむら討伐)を無視して、急いでサルドゥとして現場に駆け付けることに。
アンダークの尖兵の妨害により完全に出遅れてしまい、駆けつけた時には事は終わっていたが、幸い、幼稚園の方に被害は出なかった。
しかし合流したソラよりアクション仮面ブラック(リピ17しんちゃん)が自分の知らない内にワクワクさんに取られたことを嘆いていた。
サルドゥ「ブラック、おまえとなら友達になれそうだったのに…ガッカリだよ、道を外したブラックはせめて俺が断罪してやる」
ソラ「サルドゥさん…」
サルドゥ「ソラちゃん、君は世のクズどもに抱き込まれるんじゃないぞ。
俺たちだけでも悪を狩り続けるんだ、正義のためにな」
これが殺し合いに巻き込まれるまでの前日譚となる。
総じて、原作ロワと同じく力に溺れた正義の味方気取りなのは同じだが、ソラやアンダーク入りする前のしんのすけのような認めた相手にはだいぶ甘い感じである。
また、ヒーロー活動そのものは行っており、オリ学園ロワや
リピロワ2019の彼と比べると話の通じるタイプではある。
年下には「ちゃん」「くん」づけで呼び、年上や目上の者には「さん」をつけるなど礼儀も弁えている。
さらにソラに明確な好意を持っていたり、実はアクション仮面が好きらしく、転移してきたしんのすけに渡した黒塗りのアクション仮面コスプレは直人の自作であったりするなど、ちょっと可愛げのある部分がある。
ゼノヴァイパーは元ロワと同じく、力の根源は羅鬼と同じで何らかの事情でメンタルが壊れると羅鬼化する危険がゼノヴァイパー全員にはあるのだが、直人は思想的同志が増えたため、メンタルが比較的安定している。
【今ロワでの動向】
突如として殺し合いに拉致された挙句、見せしめに殺害された現在のスーパー戦隊のまとめ役であったゼンカイザーブラックこと介人の死には直人も驚愕した。
それ以外にもファウンデーション事変を解決したキラ・ヤマトや、しんのすけから名前を聞いていた妹の赤ん坊であるひまわりまでも見せしめに殺された。
しんのすけことアクション仮面ブラックの裏切りには、思う事ところがあるもののその妹には罪はない。
直人は純粋な義憤により主催には従わない対主催への道を選ぶことにした。
ただ、悪を叩きのめすために。
会場転送後、名簿を確認するとソラの名前としんのすけの名前(なぜか二つあるが同姓同名の別人だろうか?と思いつつ)を発見。
裏切ったブラックはともかく、ソラとは合流して守らねばと思った矢先、突然背後から「動くな」と銃を突きつけられる。
名簿に集中しすぎた……サルドゥへの変身は流石に間に合わない。
万事休すかと思った時、背後の者から「こっちを向け」と指示をされ、やむなく後ろを振りむくことに。
直人「……スネーク!」
BIGBOSS「今はBIGBOSSだ直人……あの頃より大きくなったな」
直人の前に現れたのは幼少期からの憧れの人物であったネイキッド・スネーク(現・BIGBOSS)であった。
まさかこんな場所で出会えるなんて、と喜ぶ直人とBIGBOSSであった。
とはいえ喜んでばかりもいられない、今は非常事態だ。
2人は話し合い、殺し合いには乗らず対主催として危険人物は排除という方針で決まった。
こうして元・スネークとゼノヴァイパーという「蛇」の名を冠したものたちが会場の探索を開始した。
第一回放送までは誰とも会えなかった二人だが、その間、二人はこれまでのあらましを話し合った。
BIGBOSSは世間的には危険人物とされながらも世界平和のために動いていたことに感激する直人。
その一方で直人は話しぶりからしてソラに好意を持っているのをBIGBOSSに茶化されたりした。
だが直人が悪党相手、それも羅鬼だけでなくちょっとした悪事を働いた程度の者にも私刑をしていると聞いた時にはBIGBOSSは渋い顔をしていたのを直人は気づいていなかった。
そんな中、流れる第一回放送、野原しんのすけの名前が……片方だけ上がる。
直人は裏切者の方が死んでくれたなら良いが、と言いつつ、複雑な表情をしていたのもBIGBOSSは見逃さなかった。
第一回放送直後、直人とBIGBOSSは
セフィロス、ペンギン、そしてリピロワ2017のしんのすけことアクション仮面ブラックを発見する。
やはり裏切者の方が生きていたか、と直人はさっそく姿を現した。
直人「見つけたぞ、ブラック。
裏切りは…許さない」
しんのすけ「おにいさん、誰?」
直人「この姿ならわかるかな、変身!」
直人の姿がリピしんのすけにとって見覚えのある、黄色のゼノヴァイパーに変わっていく。
しんのすけ「お猿のお兄さん!!」
直人「サルじゃなくてサルドゥだ!」
ゼノヴァイパーサルドゥとアクション仮面ブラックはこのまま、一触即発か?
というところで比較的冷静だったペンギンとBIGBOSSが戦いに待ったをかけた。
セフィロス的にはBIGBOSSも神羅からして敵にあたるのだが、三人とも先の戦いで疲弊しているため無用な争いは避けたかったのと、殺し合いという非常時なので互いに警戒はしつつも話しあいはするべきだと考えたのだ。
そしてしんのすけはあくまでアンダークのワクワクさんに騙されていただけで、直人やソラを裏切ったつもりはないとのこと。
この世界ではまだ誰も殺してないのでやり直しができること。
そして、アクション仮面ブラックという生き甲斐を与えてくれた直人のことを恩人だと思っていることをしんのすけは告白した。
直人も事情を知るとしんのすけを恨みきれないようになる。
ペンギン「なあ、直人とか言ったか。
おまえの方こそしんのすけに謝るべきじゃないのか?」
直人「どういう意味だ」
セフィロス「いくら強いとはいえ、まだ幼い彼に悪人の私刑を手伝わせたこと…仲間が欲しかったとはいえ褒められたものではない」
直人「…わかったような口を聞くな!
ブラックを放置してれば野垂れ死にか、それこそ悪党になっていたのかもしれないんだぞ。
俺は彼の願いを叶えてやっただけだ。
それに警察も処理しきれないような世のクズどもを叩いて何が悪い!
なんで何も知らない奴らに合わせなきゃいけない。
それともソラちゃんみたいなプリキュアに労苦を押しつけて任せっぱなしにして、自分たちは力があるのにヌクヌク暮らせと言うのか?」
ペンギン「それは…」
BIGBOSS「落ち着け、直人」
直人はセフィロスやペンギンの発言に対して怒りを交えて反論する。
悪党を叩いて何が悪いのか、そのまま朽ちていくかもしれなかったしんのすけに生き甲斐を与えて何が悪いのか、と。
直人「……ただ、アンダークのワクワクに騙されて、ブラックの、シンノスケくんが体を改造される憂き目を作ったのは、目が行き届かなかった俺の落ち度だ。
それについては本当にすまない、シンノスケくん」
しんのすけ「なわとびのおにいさん...」
直人「なわとびじゃなくて直人な」
だが、しんのすけに関しては許した。
彼もまた悪党に騙されていただけと理解を示して。
こうして直人としんのすけのわだかまりは解消。
セフィロスとBIGBOSSも「この殺し合いという非常時においては」停戦&対主催として協力する形でまとまった。
直後にBIGBOSSを危険視する牛山・さやか・桃華が来たという
BIGBOSSは新大陸でも危険人物に数えられる。
誰かと話してるようだが殺るなら先手必勝かと考え、さやか&桃華と共に突撃を敢行する牛山だったが
そのタイミングは直人がサルドゥからの変身を解いた直後。
つまり、全裸かつ股間丸出し。
直人は「どうせ周りは男連中しかいないし変身を解いてもええやろ(意訳)」という軽い気持ちで変身を解いたら、少女二人にも裸を見られる羽目に。
桃華「い、いや
ああああ!」
さやか「この変態ッ!!」
直人「えええええ!?俺は無罪だ不可抗力だあ!」
見ず知らずの少女たちから石を投げられる直人は股間を隠しつつ、急いで支給品にあった服を着る。
しんのすけ「お兄さん、立派なぞうさんだゾ」
牛山「おお、なかなか良いチ○ポを持ってるじゃないか。
女が惹かれるぞ」
ペンギン「惹かれるじゃなくて引くの間違いだろ」
セフィロス「やれやれ」
BIGBOSS「で、おまえたち何しにきたんだ?」
直人のおかげ(?)で奇襲は挫かれ失敗。
というより攻撃の意思が薄れたので三人もまた話し合いのテーブルにつくことに。
結果、三人もまた同じ対主催ということでセフィロス・ペンギンと同じく殺し合いが終わるまではBIGBOSSを襲わない形でまとまり、合計8人の一大対主催グループ「ピースキーパー」ができた。
セフィロス、ペンギン、しんのすけ、直人、BIGBOSS、美樹さやか、櫻井桃華、牛山辰馬という編成である。
しかしそんなグループにマーダーの
カーズが襲来、エスデスも途中で乱入してきた。
セフィロスはカーズ・エスデス戦の折に、さやかから重すぎて扱いきれなかった「第七沈々丸」を受け取って戦う。
そしてサルドゥ(直人)、アクション仮面ブラック(しんのすけ)、BIGBOSS、セフィロス、ペンギンがカーズと戦うことに。
だがカーズは事前に真祖の遺灰物を取り込んだだけあって前衛三人を近接戦で圧倒し、BIGBOSSの援護も余裕で捌く。
戦闘場所が武器・格納庫前だった故に銃火器は大量に手に入れたけどカーズには玩具でしかない。
さやか達はエスデスの相手で余裕がなく、絶体絶命の危機にペンギンが格納庫内である物を見付けたと言いBIGBOSSを引っ張る。
そこにあったのは嘗てのスネークイーター作戦で自分が破壊したシャゴホッドと、そしてマザーベース崩壊以降、海底へ沈めたままとなっていたメタルギアZEKEだった。
その頃、対カーズ戦。
カーズはしんのすけと直人を叩きのめし首を落とそうとするも、セフィロスの八刀一閃で逆に輝彩滑刀ごと腕を斬り落とされた。
すぐに再生されるとはいえ、遺灰物を取り込んだカーズをしても強いと認めざるを得ない相手だったのは流石最強のソルジャー。
ところが腕を治しいざ激突の瞬間
『FAINAL ATTACK RIDE DE・DE・DE DEEND!』
どこからか放たれた砲撃によりセフィロスが重傷を負ってしまう。
放ったのはディエンドに変身したほむら。
前日譚でヨミガエリまどかを殺したセフィロスを偶然見つけ、憎悪を籠めて横槍を入れたのだ。
トドメを刺す前にカーズがレーザーを放って来た為、これ以上は危険と止むを得ずインビジブルで逃走。
セフィロスはまだ生きていたが最大戦力の負傷により形成は一気に不利になった。
重傷の体でセフィロスがカーズを相手取る隙に、BIGBOSSがしんのすけ達へメタルギアを見付けた旨を伝えたは良いが、問題はそもそもカーズやエスデス相手にZEKEやシャゴホッドを持ち出しても勝てるかどうか微妙なところである。
カーズはもとより、エスデスもさやか達を嬲りながら戦ってるだけで遊び抜きに掛かって来られれば即座に全滅も有りえる。
機動力はあるから逃走には使えるけど、当然敵も追って来ると説明したら
しんのすけ「なわとびのおにいさ~ん、ちょっとお耳を歯医者~」
直人「それを言うなら拝借だろう…いきなりどうし――うっ!?」
改造人間の腹パンを喰らい気絶する直人をBOSSたちに託し、しんのすけはシャゴホッドに乗り込む。
引き摺り出した配線を改造人間である自分の心臓部へ繋ぎ、嘗てのヴォルギン以上の機動力を発揮可能にして。
ペンギンにもBOSSにもしんのすけが自ら足止めを引き受け、全員を逃がそうとする気なのが分かっていた。
そして、アクション仮面ブラックことしんのすけ、牛山の犠牲により残りの六人は脱出することができた。
メタルギアで戦場から離脱し、気絶から醒めた直人は事のあらましをBIGBOSSやさやかから聞いて男泣きをする。
直人「シンノスケくんはおバカだったけど、ヒーローだった……どうして正義の味方が騙されたり、家族で殺し合ったり、無惨に死ななきゃいけないんだ!
教えてください、ボス! いや、スネーク!」
嘆く直人にBIGBOSSは、スネークだった男は答えた。
BIGBOSS「直人…覚えておけ。俺にも尊敬する人物がいた。
が彼女は……ザ・ボスは、国が掲げる正義の為に俺に殺された。
俺は正義というものが解らなくなって……アウターヘブンを造ったが、そこにあるものは正義も大義もない殺し合いだった。
この世を変えたいと願うなら……お前が次の世代に伝えるんだ。
……言葉を信じるな。言葉の持つ意味を信じるんだ。」
直人「言葉の持つ意味を信じる……」
BIGBOSSの伝えたい、MEME(ミーム)そしてSENSE(センス)は直人に伝わったのだろうか、少なくともこれまで自分を正義の味方として傲り高ぶっていた直人の心を多少なりとも揺さぶったようだ。
さてセフィロス、ペンギン、直人、BIGBOSS、さやか、桃華らピースキーパー。
合計6人で戦力的にも強対主催と言えたが、
第三回放送前にしてメンタルだけでなく肉体もボロボロだった。
どこかで休まないといけない。
そんな彼らの休憩先に選んだのは……よりによってシコランドであった。
シコランドの入り口にあたる赤い塔…もといTENGAを見たピースキーパーの反応は
セフィロス「こ、これは……(絶句)」←知ってる
ペンギン「まずいまずいまずい!絵柄的に!」←知ってる
桃華「?」←知らない
さやか「どしたのみんな?この変な塔のナカに入るの嫌なの?
中に入る呪文のメモは持ってるしさっさと中に入りましょ?」←知らない
ビッグボス「さやか…それは…性欲を持て余す」←知ってる
直人「何言ってるんですかスネェェェーク!
こんなのソラちゃんには見せられないぞ」←使ったことがある
直人、おまえ使ったことあるのか……
また、例の入り口に入る呪文にて、じゃんけんで負けたセフィロスが唱えることになった。
セフィロス「お、オシッコ錦織コリコリしこり 心のしこりはナデシコジャパン 何処もかしこも端っこ思考 しこたま四股踏む始皇帝」
横で聞いていたペンギンたちは吹いていた。
そして桃華の耳を塞いで卑猥な合言葉が聞こえないよう配慮した直人はヒーローの鑑だった。
その横でさやかは顔を引き攣らせていたが。
とにもかくにも直人たちは休憩する時間と多少なりとも治療を行える時間を得ることができた。
しかし、その後、魔王五条、シコランドを出たピースキーパーを強襲。
カーズやエスデスよりも強いかもしれない存在が襲ってきたのである。
メタルギアZEKEも足止めにすらならず撃沈、五条の前では逃げることすらも困難な状況
そんな中、BOSSが持っていたのは……
BIGBOSS(……ボス、あんたは言ってた)
(生き残ったものがボスの称号を受け継ぐ、そしてボスの名を継いだ者は、終わりなき闘いに漕ぎ出していく)
アサルトライフル・愛国者(パトリオット)と、師を悲劇に追いやった凶弾、小型戦術核デイビー・クロケットだった。
そして直人に告げる。
BIGBOSS「直人。
…お前達は逃げろ。もし明日を拝めるのなら……明日からは、お前がボスだ」
BIGBOSS(ボス。
…どう足掻いても、俺が生きてるうちには無理だろう。…だからこそ、今すぐに始めなければならない。
……やっと、あの時の行動の意味、あんたの勇気の真実が解った)
いきなり自分を置いて逃げろという言葉に困惑する直人、さらに自分がボスになれと言われてさらに困惑する。
そんな直人にBIGBOSSはボスになる覚悟がつかないなら、こう名乗ると良いとも言った
『ソリッド・スネーク』――それが直人にボスから与えられたもう一つの名前。
魔王五条「逃がすと思ってんのか、…蟻が。」
「虚式「茈」――」
BIGBOSS「…うぉおおおおおおおお!」
魔王五条「―――ッ」
だが、セフィロス達に放とうとする前に…五条は既視感からか、それの猛攻を避けた。
BIGBOSSに支給された支給品、特級呪具「天逆鉾」と、桃華の支給品、「万里ノ鎖」。
魔王五条「ッ……また…これかよ!!!」
…だが、以前と違うのは……パトリオットの弾幕も重ねて加えられる。
BIGBOSS「……どうやらこの刃が当たってる以上は……銃火器が効くらしいな」
魔王五条「…クソが」
BIGBOSS「…直人。デイビー・クロケットの弾頭に起爆装置を取り付けた。
10分後に起爆する。…早く行け!」
直人「……ボス!」
BIGBOSS「…お前は戦士だ、任務を遂行しろ」
魔王五条「…蟻どもがごちゃごちゃ五月蝿ぇんだよ」
ならば、と五条は高速移動でセフィロス達を仕留めようとするが……セフィロスに接近すると同時に、逆鉾が無下限を貫通して五条の頭髪を掠め、腿に弾丸が当たる。
魔王五条「……っくそがぁあああ!!!!!!」
五条は近接攻撃の狙いをビッグボスに定める、そして……
BIGBOSS…ネイキッド・スネークは、鎖から逆鉾を外し、CQCの構えを取った。
BIGBOSS「…人生最高の10分間にしよう」
そしてデイビー・クロケットは爆発、シコランドは崩壊、次の放送でBIGBOSSの死が確認された。
BIGBOSSの犠牲のおかげで命は助かった直人たち。、
だけど、友のしんのすけに続き、自分の中で憧れのヒーローだった『スネーク』の死。
そして魔王五条には手も足も出なかった自分の不甲斐なさ。
誰も守れない自分の『正義』に思い悩み、引き継いだ『ボス』と『ソリッド・スネーク』の名前の重さに直人の心は潰されそうになっていた。
周囲もそうだ、さやかも桃華もセフィロスやペンギンだって精神的にダメージを受けていた。
直人「スネーク、あなたはこんな弱い俺の何を期待したんですか…?」
ソラ「その声は…ひょっとしてサルドゥさん?」
直人「そ、ソラちゃん!」
そんな折、敗走したピースキーパーは、ソラのいるグループとの合流を果たした。
こうして霊夢達は自分達が知ってる架空世界のしんのすけの他に過去の殺し合いから参加させられていたリピロワ2017しんのすけの存在を知り、何故しんのすけの名前が二回も呼ばれたのか理解することに。
逆に直人達の方は偽物ということでにせしんのすけマンの事を密かに警戒していたけどしんのすけをコピーした怪獣だが今は心を改めて対主催として動いているということを聞いて受け入れた。
だが同時に前日譚のふたば幼稚園襲撃の時にしんのすけに対して酷い事をしてしまい謝りたいと思ってたソラはリピロワ2017のしんのすけが死んだ事を聞いて泣いていた。
直人はそんな彼女に胸を貸す。
次に事態が動いたのはマーダー集団、双竜同盟が動き出した時である。
カイドウが鬼ヶ島をその力で空中にあげ、双竜同盟以外の参加者に攻撃を開始。
鬼が島には火力に優れるレイジングフォームのタイクーンこと景和、フィジカルフォトンの恩恵で強化されたキュアスカイ、弾幕ごっこで負け知らずの霊夢、傷心状態とはいえ言わずもがなのセフィロス。
……この面子が揃っててもどうにか防ぐのが精一杯であった。
時止めなら咲夜も出来るけど保有魔力に差があり過ぎるし、おまけにジークの投擲魔法でただの瓦礫が殺戮兵器と化してるから余波だけでも吹き飛ばされかねない。
その折にニセしんのすけマンが飛んできた時、大量の瓦礫がソラたちに降り注ぐのだが直人ことゼノヴァイパーサルドゥは自分の体を盾のように変形させ硬化させて仲間を守る。
直人自身はダメージは受けたが、直人の後ろにいた者は誰一人死なずに済んだ。
ソラ「サルドゥさん!」
直人「心配するなソラちゃん、かすり傷だ」
ペンギン「今の瓦礫、おまえだけでも避けようと思えば避けれたのに」
直人「はは、なんでかな?自分でもわからない。
ただ、仲間を死なせたくないと思った、俺の大好きなスネークやシンノスケくんのようにな」
さやか「……死ぬんじゃないわよ直人、片想いの女の子にまだ告白もしてないんでしょ」
ソラ「片想い?」
直人「あばばばばば!さやかちゃん、この子(ソラ)の前でそれ以上言うな!」
秘めたる恋心が気づかれそうになり慌てふためく直人にペンギンは思う。
ペンギン(最初は幼稚な正義感のヤツだとばかり思っていたが……まだ成長途中なだけだったか。
BIGBOSS、おまえがミームを託した少年は、本当に鋼のような男(ソリッド・スネーク)になれるかもしれないな)
されど戦況は良くならないどころか悪化していく、単純に戦力が足りない。
そこでソラは思い出したように言った。
ソラ「もしかしたら、サルドゥ、直人さんならアレを使えるかもしれない」
直人「アレ?」
ソラ「直人さんとメカの操縦に強い人はついてきてください。
この戦況をひっくり返せるかもしれないものがあります!」
そうして、直人とソラとペンギン、桃華、は一旦戦場である鬼ヶ島を離れ、先に発見した巨大ロボ・ゼノヴァイパーロボが眠る場所に出向くことにした。
洞窟までは無事にたどり着き。ゼノヴァイパーロボが鎮座する場所までやってこれた一行。
ここでゼノヴァイパーロボ前にいた春日、ありす、シュラ、姫来・梨沙とロボを求めてやって来たソラたちとが合流したことになった。
ゼノヴァイパーロボを動かくためには5人必要だったが、十分揃ったため、シュラや姫来主導の元動かそうとしてたタイミングらしい。
ちなみに直人と姫来(ゼノヴァイパーアシェラ)は以前は仲が悪かったものの、互いに殺し合いの中で何かが変わったことを実感し、仲直りした。
また、生き残った桃華、ありす、梨沙とU149アイドルが涙ながらに再会の喜びを分かち合う姿も見れた。
そして直人は春日に事情を話し、春日たちもセフィロス達残されたメンバーの救援を快諾。
ところが早速行こうとした矢先にカーズから拡声器でパンダを人質として預かってる旨の放送が流れることに。
暫くは全く思い通りにならんパンダに意固地になってたみたいだが、ありすが離脱してしまう懸念から、痺れを切らして強硬手段に出たらしい。
仲間の窮地と知れば黙ってられないと罠も承知でパンダの下へ向かおうとする春日一行。
しかし前回戦ったことからカーズがゼノヴァイパーロボでもなければ太刀打ち出来ない難敵だと理解している直人。
でもロボをカーズの方へ向かわせてしまうと当初の目的であるセフィロスや景和達の救援が果たせない。
本来頼もしいはずの大規模な対主催同士の合流がこうも足枷になろうとは……
そこへ今度は大明海とエスデスが洞窟にやってきた。
エスデスは牛山や春日の仲間であり、しんのすけの父親である野原ひろし殺しの件もあり、警戒(特に桃華)するも、大明海は自分は化け物退治はするが殺し合いには乗ってない旨を伝え、同時にエスデスは隷属させた件も伝えておいた。
そして良かったらカーズ退治を手伝うと申し出をしてきたのである。
最終的に大明海様達とカーズの元へ行くのは殺し合い序盤からパンダと一緒だった春日とありす、ファントムレディの能力でパンダ救出の可能性が最も高い梨沙、パンダの同僚であるペンギンの4人がいく事になった。
セフィロス達の救援でなくパンダの方へ向かうのをペンギンは申し訳なさそうにしていたが、普段はどうしようもねぇハラグロパンダが、ここでは自分の正義を貫いて殺し合いにテイコウしている大事な同僚を助けたいとのこと。
エスデスへの不信感が拭えない桃華もありすや梨沙に付いて行こうとしたが、大明海は枷は着けたし、いざとなれば責任持って自分達で倒すとエスデスに啖呵切ってのけた。
元は一般人に近い春日もありすも心意に覚醒して守られる側ではなくなっていたのも大きい。
そうして春日・大明海一行は洞窟を後にした。
ゼノヴァイパーロボを操縦するのに姫来とシュラが残って、直人・ソラ・桃華と合わせて5人、ようやく発進準備が完了。
それぞれの仲間救出に向けていざ出発――
しようとした瞬間、洞窟の外から轟音が鳴り響き、激しい衝撃が洞窟内の一行を襲う。
聖「見つけた…悪党共…ゼノヴァイパー…そして──ソラ・ハレワタァァぁルウゥゥゥゥッ!!!」
その正体は聖(怪獣化した元ゼノヴァイパーサクヤ)を中心に歪んだ正義と憎悪を滾らせ迫っていた一団。
憎き敵と取り込むべき同胞を見つけ暴れ狂う聖であった。
そして入口を塞がれ発進を妨害されるゼノヴァイパーロボ。
姫来「ええい、発進できねえだろ邪魔すんなこいつら! シュラ、大丈夫!?」
シュラ「平気だ、彼女らの憎悪に当てられそうになっただけだ」
シュラ「こいつらは“嘘”は言ってない。
だが、なんだ、この狂気は……
特にサクヤ(聖)という奴からは君と直人を捕食対象として見ている」
直人「サクヤが俺たちを喰おうとしているだと……?」
ゼンカイザーブラックに変身して戦うシャロや、かやたちゼノヴァイパーアルファや聖に千束。
しかし直人たちは彼女の言葉が全く分からず、悪人にも見えないので防戦一方にならざるを得ない。
聖の触手による援護を受けつつ、一時的に身動きが取れなくなったロボに取りついた千束・シャロ・そしてゼノヴァイパーアルファのかや。
かやの溶断により無理やりハッチを破壊してソラのいるコクピットを開け、千束はすかさず発砲。
ソラは致命傷こそ防ぐも足に風穴が開く。
直人「ソラちゃん!!」
直人は急いでソラの助けに行こうとするが、そこで異変が起きる。
シャロと千束がトドメを刺そうとした瞬間、千束が突然苦しみだし、そして味方であるハズのシャロの胸部を突然斬りつけた。
シュラたちはおろか聖たちも驚き戸惑う中、千束は突如羅鬼と化してしまったのだ――
そして突然千束とシャロで仲間割れを始め、敵味方ともに困惑する。
今こそゼノヴァイパーロボで撃てば聖や千束たちを斃し、セフィロスたちへの救援に迎えるチャンスだったが、誰一人として引き金を引かなかった。
仲間割れの結末は長いような短いような攻防の中でシャロが春日と同じように心意を獲得し、千束を元の人間に戻すことで決着&仲直りとなった。
だがそれから間を置かずして、怪物・聖がソラを殺そうと触手を伸ばして貫こうとする。
ソラは足の怪我の痛みで満足に回避できない。
そして、怒りで速度と威力を跳ねあげた触手は、腹を貫いた。
ソラを庇ったシャロの腹部を、ゼンカイブラックの装甲ごと抉るように――
聖「ど、どうして!?」
シャロ「かはっ、……ま、待ってサクヤ!
この人たちは悪人じゃない……
私と千束が斬りあった時、いつでも背後から撃てたにやらなかった……何か行き違いが……あるのかも……」
千束「シャローーーッ!!」
そう言い残し、シャロは変身解除し、ソラの腕の中に倒れこみ、息を引き取った。
倒れ込むシャロへ、千束が駆け付ける。大切な友達で、弟子だから。
その間、聖は困惑していた。
そんな聖の目の前にソラは行き、対話を試みる。
この時、直人もコクピットから降りてついていった。
聖がこうなった可能性はソラから聞いている。
いざという時、ソラを守ることができると同時に、ソラを一時はダークヒーローの道を歩ませた責任を「昔」はともかく「今」は直人は感じていた。
聖がこうなった責任は元を辿れば自分にある、だからこそ贖罪をしなければならないと。
ソラが変身解除し、変身道具だけでなくディパックや服さえ脱ぎ捨てたのを見るや、直人も彼女の意図を理解して変身を解除した。
2人とも裸になることで、聖に一切の敵意がないことを示すのである。
シュラたちは固唾を飲んで見守る。
かやは状況についていけずオロオロしていた。
仲間たちは聖に直人とソラの想いが届くように祈った。
だがその時にはもう聖の心が手遅れだった。
何か行き違いがあったとしても、自分をこんなことにしたのはソラだ。
聖は悩んだ末にシャロの言葉を裏切ってソラを貫いた。
聖「行き違いでも私はソラ・ハレワタールを許せない!」
シャロの言葉も、ソラの優しさも、直人の責任も、なにもかもが届かない。
憎しみにとらわれた聖はこうすることでしか、納得出来なかった。
ソラ「なお、と…さ……」
直人「ソラちゃん! うおおおおおおおお!!」
ソラが殺された瞬間、直人が変身する。
責任も何もかなぐり捨てて激情のままに聖を殴った。
千束はシャロ戦の疲労で戦えず、かやは戸惑いシュラたちは攻撃が直人にも当たるため固唾を飲んで見るしかない。
互いに復讐心を最大にして、両者は激突した。
この戦いの結末は壮絶だった。
憎しみ同士の殴り合いになって、あわや両者相打ちか?と思われた時に、あらゆる意味で全てが限界に達したかやが聖に対して暴言をぶちまけた。
正しいだとか悪いだとかわからなくなって、さっきのシャロと千束のやり取りやら、聖の事を許そうとして殺されたソラの事やら自分の忌まわしき過去のことすらかなぐり捨てて――
かや「聖ちゃんは正義なんかじゃない、ただの最低な悪の怪人だよ!!」
聖「――――――――――――――ぇ」
かやが怒りで上記の台詞を叫んだのが全ての終わりだった。
その言葉に呆然となった聖が直人の硬化した剛腕に殴り飛ばされる。
それからは自分を見るかやや他者の瞳に恐怖して「私は悪くないんだぁぁ」と発狂して怪物・聖はそのまま遠くへ逃げてしまった。
直人は追いかけようとするが、深追いは危険だと仲間たちから止められた。
あの傷なら聖は長く持たないとも伝え……
一方で聖がいなくなったことで千束・かやは白旗を上げて降伏した。
同時に二人ともソラの死を招いたことに関して償いたいとも言っていた。
この後自己嫌悪に陥ったかやを、見てられなくなった姫来たちや千束、憎悪が収まって冷静になった直人が慰めた。
少なくとも、かやの行動が直人を救ったのだから。
ソラを洞窟に埋葬する直人。
ソラを殺された直人だけど、聖に怒りは覚えど意外な事に羅鬼化しなかった。
なぜなら殺されたハズのソラはなぜか安らかな寝顔だったのだ。
これについては心を読んでいたシュラが直人に教える。
シュラ「聖がああなった大元はソラが突き落とした事で間違ってない、だから彼女は罪を感じていた」
「仮に殺されても仕方ないとさえ、考えていた」
「そんな彼女に一つだけ嬉しい誤算があった」
「大好きな兄貴分が、自分と気持ちを同じくして寄り添ってくれたこと」
「ならば、仮に自分が殺されても意志は『ソリッド・スネーク』が継いでくれる……彼女はそれを信じて逝ったんだ」
その時、直人は覚醒した。
これまでの幼稚な正義感を捨て、自分がゼノヴァイパーとして本当にやるべきことを理解した。
そして大切だった「三人」が自分に何を期待していたのかと。
直人「シンノスケくん、スネーク……ソラちゃん。
俺はまだまだ未熟で幼稚だが、戦友が期待したヒーローになってやる!
そして、俺の望みはソラちゃんやサクヤのような悲劇を起こさないために、いつかヒーローがいらなくなるほどの平和な世界を俺たちで作り上げていくんだ!
それがどんなに難しくて辛い道だとしても、鋼の蛇(ソリッド・スネーク)は決して折れない!」
直人はこの後、ゼノヴァイパーサルドゥとしての成長かつパワーアップ現象『脱皮』を起こし、その姿を変化させた。
隠密性がありそうな迷彩柄の装甲に、アクション仮面によく似た二つの角、そして背中には天使のような羽が生えていた。
一度人間の姿に戻った直人は長い髪を切り落とし、ソラの墓前に捧げた。
さらに額にバンダナを巻き付けた姿は、まさに『ソリッド・スネーク』そのものであった。
そして直人は行き場がないかやと千束に両の手を差し出す。
直人「ソラちゃんに免じておまえたちを恨まないことにする。
流石に裏切ったら死んでもらうが、裏切らない限りは仲間だ。
何よりゼノヴァイパーロボは最低あと一人はいないと動かない。
償う気があるなら、乗ってくれ。
セフィロスやさやかちゃんたちが待っているんだ」
千束とかやもロボに乗り込み、ゼノヴァイパーロボは今度こそ洞窟から発進し飛び立った。
向かうは仲間たちの待つ……鬼ヶ島!
放送では聖の死が流れた。
今の直人に怨敵の死に喜びの感情はなく、ただこれ以上彼女による被害が出ないことと、直人がソラやしんのすけを間違った道に誘わなければゼノヴァイパーサクヤもこの殺し合いの中で違う道に行けたのではないか、という後悔であった。
そして鬼ヶ島にゼノヴァイパーロボが到着。
到着した時に待っていたのはさやから仲間たちの屍と、まだ足掻く景和たち対主催の仲間。
ワイルドハントとなったヨル相手に霊夢たちがピンチのところを、漸くゼノヴァイパーロボが到着した形になる。
ゼノヴァイパーロボはジェヴォーダンの獣と化した上司(かど つかさ)とヨル相手に互角の戦いを繰り広げる。
ゼノヴァイパーロボもゼノヴァイパーが必要人数である三人が揃ってないので(かやは羅鬼)、真の力が発揮きないようだが、即席にしては抜群のコンビネーションを発揮する。
特にヒーローとして覚醒した直人のリーダーシップと、シュラの読心+SEEDで、ワイルドハントヨルの行動を先読みして攻めきれないようにしていた。
――その時、一瞬の隙を突き神聖なる結界で敵を滅する『八方龍殺陣』がヨルを捉えた。セフィロスの決死のテイコウで動きが鈍っていたために陣を発動するチャンスが生まれたのだ
霊夢の霊力は妖怪に強く働く。煙をあげながらその身を灼かれる様はヨルがその身を化け物に堕としたことを証明しているようだった
だが、これでも倒しきれない。無理やり結界を突破せんとするヨルだが――
「今よッ!これで決めなさい!」
霊夢の呼びかけに応じてゼノヴァイパーロボが割って入り、決着をつけるべく最大限威力を込めたビームをワイルドハントヨルに撃ち放った。
――嵐は打ち破られた。
「いばら姫」と呼ばれた女暗殺者の身体が地面に落ち、しばらく這いずった後に息を引き取る。
ジェヴォーダンの獣は崩れ去り、上司の死体へと、あるべき姿に戻る。
決着であった。
だが、直人の胸に去来するのはさやか、セフィロス、ニセしんのすけマンら仲間を救えなかった後悔。
直人「……セフィロスさんやさやかちゃん、ニセしんのすけマンを守れなかったな」
千束「ごめんなさい、私たちがあの時妨害しなければ……!」
直人「いいんだ。過ちは誰にでもある。
恨んだところで失われた命は帰ってこないし、死んだ仲間たちだって望まない」
それから間をおかず、双竜同盟は全滅。
対主催は勝利した。
直人は仲間たちの埋葬を行い、セフィロスからまだ折れていない刀、第七沈々丸を回収した。
そして――
『あーあーあー、割り込んでしまい申し訳ありません』
千束「えっ、だっ、誰っ!?」
シュラ「無理やりハッキングして通信を? 何者だ?」
愛莉『ちょっと強引に繋がせてもらいました。あとこちらは殺し合いには乗っていませんと伝えておきます』
シュラ「――嘘は、付いてないようだな」
直人「一体何が目的だ」
愛莉『この殺し合いを開いたくそったれ達がいる場所を突き止めました』
『準備次第こちらは突入する予定なのですが、出来ることなら指定した場所に出来る限り我々と目的をともに出来る方々を集めてほしいのです』
マホロア戦を終わらせた愛莉、マホロアパーク要塞の施設を利用してゼノヴァイパーロボの通信機能を探知して連絡取っていた。
相手の心の内が読めるシュラがいてくれたこともあって、愛莉達側の対主催集めがある程度順調に進んで、マホロアパークに対主催が集いつつあった。
そして愛莉達との合流に向かう直人一行。
春日一行とも合流できたが、ペンギンとパンダは救えなかったらしい、冥福を祈るしかない。
そして直人と言えば、対主催大合流の際にはプリキュア仲間であるツバサにソラの件を謝りに行った。
結果的にソラを奪い、命まで落とさせてしまったことに。
だがツバサに怒りはなく直人を赦した。
確かに方法は酷いものだったかもしれないが、ソラを導くことで今日まで生きることができたことをツバサは理解していた。
野垂れ死にするかもしれなかったソラを生かしたのも事実だったからだ。
直人は少しだけ心が救われた気がした。
そして可能な限りの休息と治療を終えて対主催軍団は主催本拠地・辺獄へと攻め込む。
なお、ゼノヴァイパーロボは先の戦闘でオーバーヒートを起こしたため、脱出艇代わりにするため、一時的に動かさないことになった。
ところが主催の罠なのか、一丸となっていた対主催たちはバラバラに分断させられることになる。
シュラ・姫来・アスラン・直人・景和は主催の一人メラと大量のジャマトや羅鬼にロイミュードに囲まれることになる。
この戦い、景和だけじゃなくてアスランや直人、シュラ&姫来も巻き込まれた。
メラも一人で相手してるんじゃなくてジャマトや羅鬼にロイミュードを大量に引き連れ待ち受けている。
【辺獄戦線8――加速する滅亡へのカウントダウン】
桜井景和、アスラン・ザラ、
日下部姫来、春野直人、シュラ・サーペンタイン
VS
『仮面ライダークロスギーツ』メラ
ジャマト、羅鬼、ロイミュードの軍団
戦いの中で因縁あるらしいメラと1対1での戦いになる景和。
景和の援護に行きたいが、ザコである羅鬼・ロイミュード・ジャマトにより進軍できない直人・アスラン・シュラ・姫来。
姫来「仕方ない、さっき思いついた必殺技を使うね」
アスラン「必殺技…?」
シュラ「あっヤバい、アスラン・サルドゥ・高く跳ぶぞ!!」
直人「なんだ、いきなり?!」
シュラは大慌てでアスランと直人をヴァンツァーのマニュピレーターで掴んで高くジャンプした。
そして味方が空中に退避したのを確認後、鯱に変形した姫来は肺いっぱいに空気を吸い込んだ後に叫ぶと、爆音と共にバタバタと敵が倒れていった。
轟音が消えた後にヴァンツァーは姫来の後ろに着地する。
姫来「よっしゃ!敵がドン引きしてる内にあのタヌキライダーを助けに行こう」
シュラ「お、おう……」
アスラン「ド、ドン引き? 耳から血を流して死んでいる奴もいるんだが」
直人「はううう、離れてたのに耳がキンキンするう……!」
姫来の活躍もあり、景和とメラへの道が開く。
そして危うく景和がメラに殺されかけたところを、装甲を硬化した直人の翼が盾のように防ぎ、シュラが牽制射撃し、アスランと姫来が拳とキックを浴びせる事で間合いを取らせて救い出した。
アスラン「馬鹿やろう!一人で戦おうとするな!」
姫来「因縁あるのはわかるんだけどよ、この大喧嘩に混ぜてもらえないのは水くさいじゃんか」
ベルト『仮面ライダーは助け合うべきだ』
直人「スーパー戦隊……と言うには数が足りないが、ゼノヴァイパーも力を貸すぞ」
シュラ「俺のヴァンツァーも忘れるな」
景和「みんな……」
メラ「どいつもこいつもつっかえねぇ~!ま、再生怪人ポジに期待するだけ無駄か。俺直々に殺してやるよ、タイクーンとおまけども!」
姫来「おまけ扱いかよ…ふざけやがって!」
直人「何故そこまでタイクーン…景和さんを執拗に狙う?」
メラ「決まってんだろ?
デザイアグランプリの参加者どもは全員殺す筈だった。
なのにタイクーンだけはギーツが余計な真似したせいで消し損ねた!
歯に食べカスが引っかかったみたいでスッキリしねぇ。だから殺してフルコンプ達成!ついでにお前が持ってる創世の力も頂いてやるんだよ!」
景和「ふざけるな!
そんなくだらない理由で皆を…何故!」
メラ「くだらないのはお前の方だろ?
搾り滓程度の創世の力で、俺が倒される訳ねぇだろうが!」
メラの言葉は傲慢そのものだったけど、実際アスラン達が加勢し数では有利なのに、クロスギーツの優位が揺るがないくらいには強かった。
直人と姫来、互いに前日譚よりも強くなったゼノヴァイパーの連携を鼻歌交じりにレイジングソードで捌き、むしろ2対1にも関わらずゼノヴァイパー達の方が多く斬り付けられた。
敵の強さに出し惜しみはできないとのベルトさんの判断で、タイプトライドロンにアスランが変身。
トレーラー砲にシフトカーを装填するが
メラ「おっせーよ!素人ちゃんに俺が銃の使い方ってやつをご教授だ!」
『HYPER BOOST VICTORY』
逆に早撃ちで攻撃され倒れてしまう。
ヴァンツァーを駆るシュラも攻め立てるが、読心を駆使しても追い付けない。
シュラ「心は読めたはず…!
いや、奴の動きが早過ぎて反応が追い付かないのか…!?」
メラ「お前のことも知ってるぜぇ~?
心を読めるみたいだけどさ、肝心の本人がトロけりゃ意味ねぇよな!」
ギーツバスターの連射を受けコックピット内部では被弾を知らせる警報が鳴り止まない。
景和「くっ!やめろ!」
メラ「やめてほしけりゃ俺を倒してみろよ!無理だろうけどなぁ!」
『BOOST TACTICAL VICTORY』
『XGEATS STRIKE』
タイクーンの砲撃も軽やかに避け、逆に連続蹴りを叩き込む。
全員クロスギーツに手も足も出ず大苦戦である。
それでも直人たちは立ち上がる。
直人「悪いが…この程度で鋼の蛇をへし折れるとは思わないことだ…!」
姫来「へっ…こんな傷どうってことないっつーの!
昔親父にケンコツされた時のがよっぽど痛かったんだから…!」
シュラ「力に溺れた典型的な小物に殺されてやる程…俺達は脆くない…そうだろう?
アスラン・ザラ…!」
アスラン「当たり前だ…!
寿々花に偉そうなことを言っておきながら、自分だけおめおめ逃げ出すなんてできるか…!」
ここで二つの奇跡が起こる。
一つは神滅魔法の使い手、シェリアがここにやってきてくれたこと。
そしてもう一つはタイクーンこと景和がギーツの遺し、パブリックビューイングと称され殺し合いの観戦を強要された者達、親しい者が殺され、凶行に走り嘆いた彼らによる「悲劇を止めて欲しい」という願いが形になったレイズバックルを見つけ、タイクーンワンネスとして進化したこと。
ここまで来て戦いは互角。
だが、だんだん七人のコンビネーションの前にメラの方が押されていく。
メラ「どうなってんだよクソが!
タイクーンのおまけの分際で、調子に乗りやがって…!」
直人「知らなかったのか?
守るべき人達の応援は、俺達ヒーローを支えてくれる最も強い力だ!」
姫来「へへ…不思議なもんだね。
暑苦しいのは苦手だってのに、柄にもなく滾って来たんだからさ!」
メラ「くっだらねぇ!俺は神殺しのメラ様だぞ!
テメェら如きが敵う筈が…!」
景和「くだらないのはどっちだ!
この世界はお前たちの玩具じゃない!」
シェリア「神殺しなんて大層なこと言ってるけど、神滅魔法がどういうものなのか教えてあげる!」
破れかぶれで蹴り技を放つけど、援護を受けたタイクーンワンネスの蹴り技で逆にメラは撃破されたのだった。
……実はこの時点ではまだ生きていたのだが『とある存在』によりメラは直後に殺されたのであった。
辛くも主催の一角を撃破し、中枢へ向かう直人一行。
辺獄の中枢で待っていたのは先にたどり着いた仲間たちと首魁であるメフィスとフェレス、そして絶望の神と言えたニルズ・ユグドラシルであった。
姫来「何だあのチカチカ目が悪くなりそうなデカブツ!?」
シュラ「気をつけろ、あれは……あれはまずい!」
メフィス「――存分に遊んでやると良い、ニルズ」
ニルズ・ユグドラシル『――――――!』
『情報再生:汚れつちまつた悲しみに』
シュラ「ぬおおおおおお!?」
ユグドラシルが機械的な音声が鳴り響いたあと、シュラの乗るヴァンツァー含めたここにいる対主催達が重力に押しつぶされる。
直人「な、なんだ、これは……!?」
レイ「ものすごい重力の圧が、掛かって……ぐああ!?」(骨が折れる音)
ココア「レイさん!?」
チノ「ココアさんやみんなはなるべく私の後ろに!」(影の障壁を貼って重力波を緩和しようとする)
婚后「……中也さんの、異能力……?」
リーシェ「なんだか良くわかりませんが、そんな重力程度で!」(ニルズに向けて輻射波動みたいなビーム発射)
ニルズ『情報再生:愛のアヴァランチ』
リーシェの攻撃を、展開されたであろう何かで無力化。
れいみ「効いていない!?」
うてな「違う……これはアズールの……みんな、避けて!」
ニルズ『追加情報再生:蓄電崩壊』
変換された氷の魔力、更に付与された神代クラスの雷の魔力が対主催を襲う。
何とか皆は回避したものの、その威力はもはや絶句するほど。
ぐだ子「ロシア異聞帯の時のイヴァン雷帝の宝具まで……」
メフィス「あれは汎ゆる世界の情報が入り混じった情報の宝庫じゃ」
「抽出された情報を再現し、攻守その他に転用できるよう調整した。貴様らのエネルギーを奪っていたカリオストロの宝具も同じ原理で使ったものじゃ」
「まあ、言ってしまえばあれは、今まで集ったこの世界を含めた貴様らの世界の英傑悪党どものすべての情報が詰まっておる」
「技のデパート、というべきかのぉ?」
この直後にニルズの攻撃の密度と速度が増して絶望の耐久戦と逆転の一手になるかもしれないぐだ子たち救出戦が幕を開けた。
開幕『情報再現:ハイマットフルバースト』で直人への直撃コースかましてあわややられるか、と思われた所にアスランこと仮面ライダードライブが加速して庇った。
直人「アスランさん!」
幸い、アスランはまだ生きていたが気絶。
これまでの戦闘でシュラのヴァンツァーも中破。
もはやニル相手にはゼノヴァイパーロボを温存している場合じゃないとして、直人たちは出撃に踏み切った。
仮にロボを破壊されれば対主催たちは会場からの脱出艇を失うことになるけど、このままだと逃げ込む先さえなくなってしまうので覚悟の上だった。
しかし、問題発生。
直人「桃華ちゃん、かやちゃん、千束ちゃんまで……」
姫来「悲しんでる暇はねーぞ、どうする?」
パイロットは直人、姫来、シュラと後二人足りない。
先にパイロットになってくれた桃華・かや・千束は死亡していたことがわかってしまった。
アスランは先ほど自分を庇って倒れた。
どうすると考える直人に二人の存在が声をかける。
姫来とシュラの仲間であり救出された白のゼノヴァイパーリリス・婚后と沖田であった。
総悟「つーわけだ。俺は今からロボットアニメの主人公になってくるからメスブタ3号、お前はありすの嬢ちゃん達をサポートしとけ」
リグレット「はいっ!任せてください!あの総悟様、頑張りますから後でご褒美を…///」
総悟「おい、いつ人間様の言葉喋って良いって言った?
家畜は家畜らしく鳴き声出すのが当たり前じゃねぇのか?」
リグレット「ぶひっ♡ぶひぃぃ♡」
総悟「おーし、そんじゃしっかりやれよ」
リグレット「ぶひぶひっ♡上手くいったらご褒美…♡」
ありす(この人本当に大丈夫なんでしょうか……)
直人「だ、大丈夫かな...」
姫来「なあ、シュラー、SMプレイって本当に気持ち良いのかなあ~」
シュラ「キキ、戦いに集中しなさい、こら、物欲しそうな眼で俺を見るな」
だが、それに気づいたメフィス&フェレスがゼノヴァイパーロボに集中攻撃を仕掛け、爆散させる。
「馬鹿め、最初から我々に勝てる兵器を用意する者かと」相変わらずの嘲笑を浮かべていた。
が、その嘲笑も驚きに変わる。
直人「これがゼノヴァイパーロボの真の姿……!」
爆散したのは表面の追加装甲だけ。
ゼノヴァイパーロボはゼノヴァイパーが三人以上揃い、尚且つ搭乗者の想い(脳波)が一致したことでまるで蛇が脱皮するかの如く、キラによって隠されていた真の姿を見せたのだ。
薫の命懸けの演奏による回復と、真の力を解放したゼノヴァイパーロボ。
ニルズの強大さは変わらないが反撃の兆しは見えた。
実は制作にキラ・ヤマトも関わった遺産の技術の結晶であるハイスペックなロボは、情報再生を幾つも繰り出すニルズとも渡り合う。
キラの生前の愛機・マイティストライクフリーダムを参考にした三つの兵器が使用可能になったゼノヴァイパーロボ。
味方を守るカウンター兵器:プラウドディフェンダー・蛇式。
フツノミタマを元にした巨大刀:ヨルムンガンドはニルと鍔迫り合いを可能にし
次元そのものをも切り裂く必殺砲:ゼノ・ディスラプターはおそらく二ルズをも両断できるかもしれない。
小賢しい抵抗を許す気の無いメフィス達も戦闘に加わるが、戦線復帰した愛莉達もリベンジとばかりに迎え撃つ。
そして敵の妨害を察知し動いたのはもう一人いや一機。
シュラの読心能力はここでも活躍を見せ、ゼノヴァイパーロボがフェレスを阻む。
さらに沖田の発想で作られた珍映像がメフィスとフェレスを挑発する。
嘗ては敵であり、今は戦友である男の行動を無駄にはしない。
一方で仮面ライダードライブの加速能力を得た愛機インフィニットジャスティスを駆り、復活したアスランがレバーを引く。
ビームサーベルが二ルズの右腕諸共肩の理念結晶を焼き潰した。
そして春日ら仲間たちも続くように二ルズの弱点である理念結晶を潰していく。
全ての結晶が割られた時、猛威を振るった神に僅かばかりの沈黙が訪れた。
犠牲がありながらも飛行形態ニルズの理念結晶全部砕いて墜落させ、メフィス&フェレスがそろそろやばいと手段を選ばないように思った途端。
マルク「サァ、イッツ・ショータイムといこうカ!」
その声と共に、ニルズの大口が
メフィス「その声は、マルク……貴様、何を――――おおおおおおおおお!?」
フェレス「す、すいこめられ、いやあああああああああああああ!?」
メフィスとフェレスがマルクの声を引き金に突如勝手に動き出したニルズの口の中に呑み込まれていったのは予想外の事態に。
そして球体になったエンデ・ニルの姿が突然現れたマルクと、彼の保有する『理念断片:リンボ』も、融合するように合体し。
『情報再生――究極の単一種』
『生物分類:ワン・ラディアンス・シング』
『グランドサーヴァントクラス:フォーリナー』
『エンデ・ニル が 新生 します』
それは、絶望だった。
かつてみた究極の単一種。オルトがグランドサーヴァントとして召喚された時のヒトガタに似た。
『サァ、総テ、ボクノ為ノスバラシキ真世界ガ、始マルノサ』
辺獄秩序髑髏烏帽子絶対神オルト・ニル・マルク。
ここに、生誕。
~ゼノヴァイパーロボ内部とアスラン~
姫来「なに?! 仲間割れ?」
婚后「姿が変わって」
沖田「油断するねい、殺意はあのメスガキどもと同じかそれ以上だ。
言わなくてもわかるぐらい、ここで俺たちをまとめて撫で斬りにするつもりでい」
シュラ「それもまるで、『命を弄ぶ』ことに関してはあの二人以上の……」
直人「マルク!目的は何だ、教えろ!!」
シュラ「待てみんな、奴から心の声がする――」
シュラ(翻訳)「支配の目的? そ ん な も の は な い 。」
直人「なん…だと…!?」
シュラ(翻訳)「だが…強いて言うならこの世界に、いいかげん飽きてきちゃった気はする。
僕が神として、もっともっと面白くカオスに作り替えてあげるよ」
アスラン「貴様ッ、この世界を破綻させる気か!」
シュラ(翻訳)「破綻したら、その世界はそこまで。
僕の遊び場に適さない世界(しっぱいさく)は『架空の世界』として、なきものにしてあげるよ。
そしたら『別の世界』を遊び場にしようかな」
姫来「このクソ道化師、世界をなんだと思ってやがる!」
沖田「イナゴ野郎が」
シュラ「辺獄なんかじゃもの足りない!
あの二人以上にもっともっとカオスな世界を作り上げてあげる。
残念なのは、その世界に、君たちの居場所はないことサ――コイツは狂っているぞ!!」
直人「メフィストフェレスに大義名分がなかったならば、こいつは目的さえ持たずに世界を滅ぼすつもりなのか!!」
余談だが、似た目的を持った主催は過去の世界線にも存在する。
この世界の直人や姫来は知るよしもないが――
表側八千重というオリ学園ロワ黒幕のソレと似ていた。
マルクとニルが融合したことで二ルズ・ユグドラシルはニル・マルクとなり、より強力になった怪獣はこれまで互角だったゼノヴァイパーロボをも押していく。
二ル・マルクが情報再現で放ったディスラプターで一気にロボにトドメを刺そうとするが、直人たちもまたゼノヴァイパーロボが最後の切り札として取っておいたゼノ・ディスラプターを額から放つに至る。
次元と次元を切り裂くディスラプター対決である。
衝突する二つの次元を切り裂く砲火。
出力はニル・マルクの方が上でこのままじゃロボがやられる……ところであった。
ここでシュラがかつて自分がアスランにやられた裸の女(姫来)の妄想をテレパスを使ってマルクの心にぶつける。
すると、マルクがドン引きして一瞬心の中のリコイルが緩んでしまい。
マルク側のディスラプターの射線がぶれて、ニル・マルクにゼノ・ディスラプターが直撃。
ただしゼノヴァイパーロボも無事では済まず、中破&オーバーヒートで倒れることに。
対主催たちはこのゼノディスラプターでニルにできた傷口から内部に侵入して心臓部にいると思われるマルクを直接叩くことにした。
ロボから出たサルドゥこと直人が羽を羽ばたかせて飛んで一番槍に入っていったけど、他にも傷口から対主催が続々と侵入していく。
突入した対主催が見たのは、まるで異形と化して元の姿を失いっていたマルクだった。
なんだか様子もおかしく、まるで理念結晶の人格侵食されているようであった。
許容量の情報叩き込まれたマルクが事実上発狂して何の人格かわからなくなっていたと思わせての――
実は取り込まれたメフィストフェレスが最後っ屁とばかりに理念結晶を侵食し返してた。
ただし二人は大量の情報量に揉まれて消滅してしまったけれど、大量の理念結晶一つ一つにメフィストフェレスという名前と目的の方向性が刻まれて、結束していた。
そのタイミングはゼノ・ディスラプターが直撃した瞬間である。
その目的はただ一つ――総てを辺獄へと変えるという
『その肉体を刻んで……』
『剥き出しの魂を砕いて……』
『全ての理念を、最後の一滴まで奪い尽くし……』
『総ての世界を、一つ残らず辺獄へと生まれ変わらせ、真世界へと完成させよう……』
『僕/私/我――我ら、我らは、メフィストフェレス』
『人間どもよ! 我らメフィストフェレスに跪け!』
『ひれ伏し、泣きながら命を乞え!』
『さすれば、惨めな姿に僅かながらの慈悲が与えられよう!』
理念総体メフィストフェレス、その頭部に当たる部分にはマルクの苦悶の顔が浮かび上がっていた。
大義もなく世界を遊び感覚で変えようとしたマルクそしてメフィスとフェレスの末路については哀れな、と思う直人。
メフィストフェレスは戦いの中で悪あがきとばかりに結晶樹海辺獄を何度も展開し、理念結晶も再生して防御しようとするが、予言を打ち破ったフォカロルスの権能も合わさったフリーナがすべて水で浄化してしまう。
ここに来て一気に趨勢が対主催に傾いていった。
完全に余裕無くしたメフィストフェレスへ更に追い打ちが掛かる。
同時刻、囚われていたハデスの提案を受け入れたれいみとリーシェが遂に動く。
ほむら戦や尾形戦の時のように手を繋ぎ指を絡め、れいみが結晶化ハデスを通じニルズ…それの本体と言えるメフィストフェレスの魂へ干渉。
しかも今回はリーシェもれいみと同様に能力を行使。
尾形との戦いの時の感覚を思い出しエデンバイタルにアクセス。
オーバーヘブンの現実改変をより上の力で書き換えたように、再び高次元から力を引き出す。
その結果、大量の理念結晶に刻まれたメフィストフェレスの名と目的が上書きされる。
しかもこれはニルズへ魔力供給していた辺獄全体にれいみとリーシェの力が拡散していきその結果、辺獄に少しどころか大きな綻びが生まれ、辺獄そのものが機能停止。
それでも理念縮退砲自体が止まるわけではなかった。
アヴェンジャー軍団が一斉宝具をして対主催の一斉攻撃を支援してくれてるけれどそれでも足りない。
そこで愛莉はメフィストフェレスを倒すために最後の詠唱を始める。
それに気づいたメフィストフェレスは無数の光線を放つも、その一撃は直人たちによって防がれた。
直人の場合は硬化した翼とセフィロスから受け継いだ第七沈々丸の三刀流でビームをカキンカキンと弾いていく。
直人「いけえ! ヒーロー!!」
直人は愛莉を応援し、詠唱が終わり放たれるはいかなる理をも破壊しつくす文字通りの神なる槍――右ストレート、それを食らったメフィストフェレスが崩れていく、マルク共々、ニル共々。
「※※※※※※※※※※※※※※※、※※※※※※※※※※――」
何かが、何かを叫んでいる。悲鳴か、絶叫か。
『※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※――!!!』
そして、殴り抜けた愛莉と、その仲間たちが脱出するのと同時に。
誰でもない大勢の絶叫と共に崩れ去り、絶対の辺獄神は悪魔や道化ともども完全に打倒された。
――元凶との完全決着、完了。
その中で愛莉が消耗で力尽き、奈落へ落ちようとしたところを、羽を持ち飛べるサルドゥこと直人がギリギリキャッチして間に合った……
かに思ったら上からあまりにもデカイ瓦礫が降ってきて直人も愛莉も避けきることができない。
直人(クソッ、せめて彼女だけでも救わなければ――
俺はソラちゃんたちの時のように今度は取りこぼしたくないんだ!!)
しんのすけ、牛山、BIGBOSS、さやか、セフィロス、ペンギン、桃華、かや、千束、そしてソラ、これまで直人は誰一人守れなかった。
だからこそ、直人は自分の命を捨ててでも愛莉だけは救おうとした、
だが、それも叶いそうにない。
それでも諦めずに飛行する直人――間に合わない。
そんな、間一髪のところで愛莉の同僚である多次元公安9課が殺し合いに巻き込まれた者たちの救援に現れ、課員のこなたのアンパンガーがアンパンチをして瓦礫を粉砕した。
こなた「友達を助けてくれてありがとう」
直人「……ああ、そうだった、ヒーローは俺一人じゃなかったんだったな」
こなた「いや、あなたがあいりを助けてくれなかったら、間に合わなかったよ」
直人は漸く、自分の手で一人の人間をヒーローとして助けたのだった。
直人もといソリッド・スネークはアウターヘブンのボスになった。
リバルバー・オセロット曰く、ボスの遺志に従い、ボスとしては流石に未熟だが、「スネーク」の名前を冠す者としては合格だったということ。
今回の事件でテロリスト扱いだったアウターヘブンも世界のために戦っていたので、地位が向上、民衆からの支持を受ける。
そして直人の方針により、これからは平和のための集団として世界復興のために全力を尽くすのだった。
その一環として自分のようなゼノヴァイパー能力者を集め、過去の自分や聖のような過ちを犯さないように保護またはヒーローとして戦う道を示したという。
数年後には新しくなったスーパー戦隊ゼノヴァイパーとしてまっとうなヒーロー活動を始めたのである。
妊娠して引退する前の姫来や元の世界に帰る前の婚后も手伝ってくれた新生戦隊、それは――
「レッドヴァイパー! ○○○!」
「ブルーヴァイパー! ×××!」
「グリーンヴァイパー! △△△!」
「ピンクヴァイパー! □□□!」
「ブラックヴァイパー! アシェラ!」
「ホワイトヴァイパー! リリス!」
「イエローヴァイパー! サルドゥ!」
「我ら歪みを正す、鋼鉄の蛇!」
「「歪蛇戦隊! ゼノヴァイパー!!」」
最終更新:2025年06月21日 06:37