【名前】赤倉 樹(あかくらいつき)
【性別】男
【出展】
オリ学園ロワ
【設定および元ロワでの動向】
キャラシートでの設定は
こちら。
元ロワたるオリ学園ロワでは対主催であった。
鉄の意思で誰も殺さないと決めていた。
だが、運命は残酷にも同行者を奪い、守れなかったことに深く落ち込みメンタルに多大なダメージを受けることに。
そこへ一人で行動していたところをマーダーである怪物生徒が同じ生徒を捕食対象として襲撃してくる現場を目撃。
そこへ「もうだれも、死なせない!」と飛び出す。
何かしらの秘策があっての行動だったのか、それともただ思いが先走ったのか。
人を守るために飛び出してマーダーに向かっていく赤倉、それに対してマーダーは心剣黒曜という武器をただ構えて
「――黒曜絶技」
その瞬間目の前にいた男が突然消え、赤倉は一瞬何が起こったのか分からなかった。
見失った男を探そうとしたところで彼はようやく気づいた、自分は先の一瞬で殺されていたということに。
彼の犠牲は死後も影響を及ぼし、件のマーダーにより被害は拡大し、一時同行者だった仲間は
ジョーカーごしにこの殺し合いの黒幕に利用されて果てるという悲しい連鎖として残ってしまった。
そんな彼の参戦時期は死亡後である。
なお、元はロボット乗りだが、元ロワ自体に人が乗って戦うタイプのロボットと縁がなく、半ば死に設定と化していたが、数多の起動兵器が登場する今回の内戦ではその腕が遺憾なく発揮され、活躍と悲劇を生むことになる。
また没ネタスレ送りとなったが赤倉の小学生時代について描かれ、クラスみんなで戦っていたときの話が投下されている。
中盤まではエルドランシリーズ×おジャ魔女どれみ×東映不思議コメディシリーズのようなコミカルかつ熱い話が多かったが、終盤からは一転してシリアスで鬱グロな展開へ…
読者はみんながみんなポルナレフ状態になっていたらしい。
【本大戦での動向】
自分は怪物に殺されたハズなのに生きていることに驚く赤倉。
どうやら解説役である村田ユリカなる少女の説明を聞いたところ、この世界は自分たちが住んでいた世界とは違い、日本が大東亜共和国と呼ばれる世界らしい。
その大東亜共和国は今、内戦中であり、自分含めた召喚者たちはクーデター軍である関西軍に呼ばれ、戦争をしてほしいとのこと。
裏切り防止という名目で戦争に勝つために首輪を嵌められたのは赤倉としては一度死ぬ前に参加させられた殺し合いを思い出させられて難儀したが、赤倉が着目したのは政府軍である関東軍に勝利した場合の報酬であった。
自分たちを召喚した装置、その名も『異世界召喚装置』。
今は一台しかないため、完全な精度での召喚は行えないものの、関東軍にもう一台あるらしい『召喚装置』を奪えれば完全な精度の召喚または元世界への送還ができるようになるので、死者蘇生や元世界への召喚を報酬として約束するとユリカが言った。
そう、この召喚装置、死者の蘇生もできるのである。
死者の蘇生に関しては自分が生き返っているので折り紙つきである。
……もし、仮にこの戦争に関西軍が勝利し、召喚装置を奪えた暁には、自分が助けられなかった者たち……前の殺し合いの犠牲者や、小学5年生の時に自分を残して全滅したクラスのみんなが生き返るかもしれないと、赤倉は考えるのだった。
前回の殺し合いは鉄の意思を持って対主催として行動していたが、結局誰も守れなかった。
だが、今回の赤倉は失ってしまった者のために、進んで戦争に参加することを決めたのだった。
なんらかの作戦開始前に慣熟訓練に乗り出す、赤倉。
そんな彼に割与えられた最初の機体はティタノストライドという機種である、烈華だった。
自分が乗っていたロボットとは操縦感覚がまるで違うが、そこは気合を入れて訓練に励む赤倉。
途中、ブレイバーンという喧しすぎて実質軟禁状態に置かれたブレイバーンから「それはイサミの機体だ!」とクレームが来るが無視。
赤倉としては小5時代の自分とクラスメイトを地獄に堕としたヒーローロボットをブレイバーンから彷彿させられるため、侮蔑を込めた感情で彼を見ていた。
そしてセリューを筆頭に関東軍・名古屋基地への強襲作戦が実施され、赤倉も参戦することに。
とはいえ、良識はあるので民間人に手を出したり敵兵相手でも無駄な殺生はしたくないと考えていた赤倉。
……だがその考えは甘かった。
敵兵たちは死に物狂いでこちらに攻撃を食らわせてくる。
中にはティタノストライドより倍近く大きいモビルスーツからの攻撃もあり、赤倉は民間人こそ巻き込む気こそなかったものの、敵兵士の命まで配慮している余裕はなかった。
結果、召喚者ではないが、数人の敵兵士の命を奪うことになる。
赤倉「これが戦争……!」
トリガーごしとはいえ、ついに人の命を奪ったことに思わず引き下がりそうになる赤倉。
だが、だからこそ彼はもう止まれない「救えなかった者たち」のために、関東軍には犠牲になってもらうしかないのだ。
そんな赤倉の烈華の前に二機のMS、ザクⅡとジムが立ちふさがる。
ジムの方は整備不良のせいか、パイロットのイオの腕前もあり、なんとか持ちこたえているものの赤倉の烈華に押される。
もう片方のザクⅡに乗るキラは必死に赤倉にもうやめるんだ!と問いかけてくる。
キラの言うことに思うところはあれど赤倉は止まれなかった。
ここに来るまでに数人殺してしまったので後戻りできないと思ったからだ。
整備不良のイオ機と非殺主義のキラ機を攻撃していく、赤倉の烈華。
戦況が変わったのはイオのジムが故障でほとんど役に立たなくなった時、キラはSEEDを発動して赤倉に立ち向かうことになり、突然、機敏になったザクⅡの動きに驚き、逆に追い込まれる赤倉の烈華。
このままではやられてしまうと焦る赤倉だったが、ザクⅡの方が次第にキラの動きについてこれなくなって機体から煙を吹くようになり、次第に赤倉側が押し返し始める。
イオ機もマシンガンで援護に入ろうとするけど、慣れない兵器で戦う無能な味方…操縦に慣れてない関東軍兵士の機体が邪魔でろくに援護射撃もろくにできない状態にあった。
しかし、相手はSEED世界最強のパイロットであるキラ・ヤマト。
戦いの最中、赤倉はヒートホークで烈華の足を切断されてしまい、後は武器さえ切り落とせば無力化される寸前まで追い込まれた。
だが次の瞬間、イオのジムの頭部がセリューのバズーカに撃たれて大破。
イオは脱出しようとしたらセリューが前に立ち塞がってて危うく撃ち殺されそうになるが。
キラ「危ない!イオさん!!」
セリュー「くっ!」
イオ「キラ!?」
赤倉「う、うおおおおお!!」
そこをオーバーヒート寸前のザクⅡをキラが動かし、マシンガンの威嚇射撃でセリューをイオから離して逃げる隙を作って助けたのだった。
……だが無理が祟ったザクⅡは機能停止。
そこを赤倉の烈華の銃弾がザクのエンジンたる融合炉を貫き、キラは爆炎の中に消えていった。
目の前で爆発炎上したザクを見てキラの名を叫ぶイオ。
アラートが鳴り響きコックピットの画面も半分消えた烈華を捨て脱出しようとする赤倉。
イオに今度こそとどめを刺そうとするも、脱出に手間取る赤倉を見て手を貸すことを優先したセリュー。
そしてイオを回収して撤退する関東軍の生きた車両「バラート」。
召喚者同士の激しい戦闘の結果は双方名古屋市内からの撤退であった。
イオこそ取り逃がしたものの、キラ殺害という大金星を(メタ視点では)あげる赤倉。
だが、キラを殺した時は自分は本当に取り返しのつかないことをしてしまったのでは、と後悔に苛まれた。
相手は他の敵兵士とは違い最期までこちらに気をかけ、人殺しを忌避していた。
そんな彼を自分は殺してしまったのだから、赤倉は手の震えが止まらなかった。
戦闘の結果、関西軍は愛知県の名古屋基地の奪取に成功する。
逆に同時期に行われた関東軍による新潟の越後関西軍基地は、関東軍が毒ガスを使ったことにより逆転敗走。
戦況としては一進一退の攻防を関東軍と関西軍は繰り広げていた。
赤倉視点では勝つために毒ガスまで使った関東軍に関しては首輪を嵌めてきた関西軍を越えた危険な軍隊という認識を持ちつつ、キラのようなまともな奴もいるという考えを持った。
大阪の基地に帰還した赤倉であったが、心優しい召喚者の一人であるラクスが、自分を庇ったけが人であるアイナへ行った話しから想い人の名がキラだと知ってしまうのだった。
赤倉は自分が犯した罪の重さから、キラを殺したことをラクスに言えずに、その場を去ることしかできなかった。
そんな赤倉やダリルと言ったパイロットチームに一つの命令が下る。
越後基地での敗走を受けて、封印していたブレイバーンを解禁することにしたのだ。
誰か一人でもブレイバーンに乗れるようになれ、と命令が下ったのだ。
赤倉個人としてはブレイバーンに乗ることは反対したかったが、命令とあらば仕方ないと考える。
だが、ブレイバーンは赤倉を選ばなかった。
ブレイバーンが選んだのはガーディルマンが強行偵察という名目でギャオスという黒いドラゴンを連れ帰ったものの、ついていった親友であるドラえもんが死に悲しむのび太という少年であった。
のび太はまだ小学生であり、赤倉は彼とブレイバーンは止めようと反対したが、二人は言っても聞かず、のび太はブレイバーンのパイロットに選ばれた。
味方が憎しみに囚われたり怒りを他者に向けたりする度に、キラ殺害の件で心を抉られ罪の意識に苛まれていく赤倉……
(あくまで赤倉視点の話しであるが)のび太も親友を殺された恨みから戦争の渦に巻き込まれてしまうのかと心配する。
そんな赤倉の心配を他所に新たな作戦が発令される。
新潟の佐渡島の基地が関東軍の奇襲によって奪われてしまったので、奪還または破壊のために召喚者が派兵されることになった。
今度の作戦にはラクスもアプサラスⅡという巨大なモビルアーマーという機種に半ば強制的に参加させられることが決定した。
しかも撃たないと怪我をして未だ動けない恩人のアイナの首輪を吹き飛ばすと脅されるのを病室で立ち聞きしたのだった。
そこで赤倉はキラを殺してしまった罪滅ぼしのつもりか、ラクスについていき、関西軍上層部に進んでアプサラスⅡの護衛につくことを決めた。
搭乗機体は水中専用MSのズゴック(サンダーボルト仕様)が新たに割り当てられた。
そして、佐渡島作戦決行。
戦場は島内で、そして海上にて行われていた。
関東軍のポプ子とピピ美がゾノとグーンというMSでアプサラスの撃墜兼小型イージス艦であるいそかぜの援護に向かう中。
赤倉はズゴックでその二人の迎撃に当たる。
赤倉「ラクスは殺させない……!
殺してしまったキラのためにも、彼女は俺が守る。
おまえたちには悪いが、二人のためにも死んでくれ…!」
赤倉の鬼神のような戦いぶりにまだロボット操縦の経験が浅いポプ子とピピ美は押される。
そして、ズゴックのアイアンネイルがポプ子の乗るMSゾノのコクピットを貫いた。
海が血とオイルで赤く染まる。
相棒を失ったピピ美は怒りのままにMSグーンで攻撃を仕掛ける。
しかし狼狽えてるゆえに乱射しても狙いは外れまくる。
だが、ラクスの乗るアプサラスⅡがこの狼狽え玉に被弾。
重装甲故に撃墜される心配はまだなかったが、赤倉は躍起になり、これ以上ラクスをやらせるか、と赤倉は水中で弾幕を掻い潜りつつ、ピピ美のMSにミサイルを発射。
見事、ミサイルは命中しMSは航行能力を失って沈んでいく。
グーンのコクピットでは海水が入り込み、脱出もできずにピピ美は絶望の中で溺れ死ぬことになった。
どうにかポプテピの2人を斃した赤倉。
だが、ラクスはアプサラスⅡの引き金を引こうとしない。
その間に敵艦のいそかぜはアプサラスⅡへ照準を向ける。
そんなラクスに赤倉は通信を飛ばす。
赤倉「引き金を引くんだラクス。
生き延びるためにも、アイナさんを生かすためにも!
君がやらないなら俺がやる!
この機体をぶつけてでもあのイージス艦を沈める!」
ちなみに赤倉のズゴックはポプ子とピピ美+名もなきパイロットのアクアジム数機との戦闘で既に弾切れ&エネルギーカツカツであり、これ以上の戦闘は危険である。
ラクスもまた「この機体をぶつけてでもあのイージス艦を沈める!」という言葉が自爆特攻のようなものだと理解する。
赤倉の機体は既にボロボロであんな状態でいそかぜに体当りしたらただでは済まないと。
赤倉は心優しさ故に決心がつかないラクスを助けるべく、いそかぜが態勢を取り戻す前に海中からズゴックで甲板へと乗り上げたのだった。
これによりミサイル撃とうにもズゴックが発射口を塞いでるから撃てない状態になり、赤倉はそのことを知らなかったがズゴックのクローで艦橋を突き刺していそかぜを無力化した。
これでラクスに向かう武器はなくなったと一息つく赤倉だったが、ダメージコントロールして機体を動かそうとしている最中に至近距離からの爆発を受ける。
衝撃で意識が朦朧とする中、見えたのは亀裂の入ったコックピットハッチ、そしてその隙間から見える感情の読めない目。
ヨンファ「使える武器はなんでもいい、コックピットにねじ込め」
赤倉 「こじ開ける気か!」
頭から血を流しながらも拳銃の銃口を亀裂にねじ込んで乱射するヨンファ。
角度の問題で赤倉にもズゴックにも今はダメージはないが絶体絶命の状況に。
時は赤倉に味方した。
この騒動+赤倉が艦橋を壊してくれたおかげで、ヨンファに囚われていた関西軍の召喚者フジオが目が醒めて脱出できるようになったのだ。
彼は脱出の際、甲板にヨンファと敵兵たちが出ているのを知ったため、カラスに変身したあと、尋問の仕返しのために発煙筒を見つけてヨンファたちの上から落とした。
こうする事で煙に巻かれたヨンファと敵兵数名が煙に巻かれている内に、赤倉はズゴックから脱出し海に飛び込んで逃げだした。
それを見届けたフジオも急ぎ飛んで脱出した。
そしてラクスの乗るアプサラスⅡからは佐渡島に向けてメガ粒子砲が発射され、佐渡島の火薬庫が大爆発。
関東軍に手痛いダメージを与えたのだった。
赤倉は海に飛び込んだのは実に最適な選択だった。
着ていたノーマルスーツのおかげで息ができるからだ……溺れないけど泳げないのが難点だが。
さらに問題は……陸地まで20km以上あるということだったが、そんな彼を味方であるダリルのMSアッガイが保護した。
そのおかげもあって水没してた赤倉を回収して戻ってこられたのだった。
そして帰還する赤倉とラクス。
主戦派からはラクスへの喝采が、一部反戦派からは今まで反戦派だと思われていたラクスへのブーイングが飛んだ。
赤倉はどっちにしても(ラクスの気も知らないで…!)と何も言わずただ上の空であるラクスに代わり、怒りを覚えたが、今は隠した。
間違って関西軍に脅されて撃つしかなかったと伝えたらアイナの首輪が吹っ飛ぶ可能性があったからだ。
一方でのび太をみすみす死なせて戻ってきたブレイバーンには怒りを覚え「おまえがパイロットをえり好みするからだ!」と苛立ち混じりに怒りをぶつけた。
ブレイバーンには返す言葉はなかった……
佐渡島での作戦から数日後、、赤倉は佐度島での戦績が認められてMSドムを支給された。
そして傷心のラクスに心を痛めつつも一つの決意を固める。
赤倉(そうだ、俺が召喚装置でクラスメイトのみんなだけじゃなく、キラも生き返せればラクスは救われる。
一度死んだ俺が蘇ったんだからできないはずはない。
その報酬を得るためにも俺はどれだけクソでも関西軍で戦っていく! もう迷わない!)
赤倉は自分のクラスメイトだけでなくラクスを守る決意と救う決意を新たにするのだった。
故にセリューほどではないが主戦派の先鋒として扱われることになる。
ここで、こぼれ話。
赤倉くんのクラスメイトには関西軍の美浜ちよと同じく料理が好きな子がいた。
無論味も絶品。最終決戦に臨む前日にも料理を振る舞った。
ちよの料理を口にしながら、そのことを思い返し。
クラスメイトのみんなを絶対に生き返らせる…と決意をかためる赤倉くんであった。
次なる作戦は関東軍による輸送機ミデアの大群による兵士の急侵攻を阻止する作戦、通称『桶狭間の戦い』であった。
この戦いでは全ての召喚者が戦場への参加を義務付けられ、当然赤倉もその一人だった。
ラクスも桶狭間自体にはいるが、比較的後方の方で歌で兵士の指揮を鼓舞するというものであり、前線に出ない分、先の佐渡島の戦いほどラクスに気をかける必要がないのは救いだった。
そしてドムにのる赤倉と、ヴァンツァーという小型機ゼリアに乗る香織が桶狭間の一角に配備された。
香織&赤倉(気まずい)
これまでほとんど接点が無かった二人だけどロボットを集中運用するってことで同じグループになったんだが、勢力は同じでも互いの名前すらロクにわからないレベルで交流が無かったので、気まずい空気が流れていた。
そんな中、ダリル率いるスナイパーMS部隊が次々と関東軍のミデアを落として行く中で、ジャズの音と共に因縁ある相手が赤倉の前に現れた、陸戦型ガンダムに乗ったイオである。
遭遇即戦闘となった。
イオの怒りのビームライフルが、赤倉のドムの肩を吹き飛ばす。
ここで赤倉機にトラブル発生。
赤倉「ヤバい、マニピュレーターが動かない…!」
香織「樹!いったん私のいる物陰に身を隠して!」
隠れたドムの肩に香織はゼリアのバックパックを使ってドムのダメージをある程度直した。
ドムの死んだと思われた腕が再び動き出す。
香織「完全じゃないけど、修理できたわ」
赤倉「ありがたい!これでまた戦える!」
イオ「修理装置だって!?汚えぞ!!」
香織「うるさいわね、私は死んだ恋人を取り戻すためにも、この戦争に勝ちたいの!」
赤倉(ああ、この子も俺と同じような願いを持ってるのか…)
さっきまで気まずい雰囲気だったけど、この一件で赤倉は香織を同志と思い、仲間意識が芽生えるのだった。
しかし、相手はMSのエースパイロットであるイオ・フレミング。
2対1でも本職のノウハウと機体のスペックを活かされることで、戦力的に不利な状況が続く。
イオはあえて接近戦を自分からは挑まずビームライフルを着実に当てていくことで赤倉たちを焦らせ、飛び込んできたところをビームサーベルで仕留める、はずだったのだが
イオ「ッ!? どっから!」
ブリジット「ウチもそろそろ働かないと」
突然撃ち込まれた攻撃を直感でかわすイオ。
レーダーに敵影がないことにミノフスキー粒子の電波障害を疑うが、実際は両軍の最前線なのである意味孤立状態にあるところをひっそりと浸透してきたブリジットによるロケットランチャーの一撃だった。
3対1となれば流石に形成は不利と考えたイオは撤退、ブリジットの進言もあり赤倉たちは深追いはしなかった。
難敵を追い払ったことに赤倉たちはブリジットに感謝するも、戦いはまだ終わっていない。
三者は敵を探して、次なる現場に向かった。
次に発見したのは自軍の可奈美と敵軍のタギツヒメが筆談している現場だった。
少し遅れてブリジットが2人の元に到着したと同時に、タギツヒメを殺す為赤倉はジャイアント・バズを放った。
主戦派である赤倉からすれば、反戦派である可奈美は邪魔でしか無く、利敵行為を働いた可能性があるという理由で諸共に死んでも構わないとしていた。
ジャイアント・バズが近付き、このままではタギツヒメ諸共直撃で巻き込まれる、距離の都合自分では迅移も写シも間に合わない…出来てもタギツヒメが…!!と可奈美がなったその時である。
……演算による未来予測が間に合ったからか、彼女を抱えた上でタギツヒメが迅移により退避、爆風から庇ったのだ。
写シまで張る余裕は無く、致命傷を負わされるも、このまま残っていれば可奈美も殺されるとその場から全力で離れた。
ゼリアに乗った香織は追いかけようとし、赤倉も続こうとするも、ここで彼らに待ったをかけたのはブリジット。
ブリジット「放っておいても追いつけなさそうですし、それにあの人(タギツヒメ)はそう長く保ちませんよ、それよりは他の敵を探した方が良いとウチは思います」
赤倉と香織の2人はブリジットの指示に従って、可奈美とタギツヒメを追いかけるのをやめておくか……と考えてしばらく後のことである。
戦場の中心で巨大な電波障害が起きたのだ。
それにより関東軍側から放たれた上空のミサイルが機能停止と同時に首輪の機能もまたダウンする。
いったい何が起きたのか把握できてない赤倉たちは名もなき兵士の乗る友軍MS部隊と接触する。
それからすぐに、自軍側であったはずのノリス・ゲッタ・ブレイバーン・ちよがイオら関東軍側の召喚者と合流し首輪を外しているのを望遠カメラで確認する。
ブレイバーンは赤倉的には気に入らない相手だった。
ノリスとゲッタは香織にとっては一時期一緒に旅をしたことがあるほど、かけがえのない仲間だったハズだった。
その者たちが関東軍側の一部召喚者と一緒に首輪を外したということは、関西軍と関東軍を裏切った、ということだ。
赤倉と香織の行動は早く、パイロットであるノリスが降りている隙にバズーカとミサイルを撃ち込んでパイロットのいないグフカスタムを大破させた。
そして二撃目を生身のノリスたちに放とうとした赤倉に香織が待ったをかけてノリスとゲッタに呼び掛ける。
香織「ノリスさん、ゲッタ、関西軍を裏切る気なの!?」と。
香織はノリスやゲッタが関西軍に戻ってくる可能性にかけていたのだ。
だが、その交渉は上手く行かなかった。
赤倉は友軍MS部隊に声をかけて包囲の準備をする。
香織の気持ちは痛いほど分かるが、赤倉にも引けない事情があったのである。
香織「……もう、私たちは敵同士なんだね」
ゲッタ「クッ……」
ノリス「是非もない」
赤倉「話はもう終わりだ。こちらにも引けない理由がある以上、死んでもらうしかない!」
赤倉ドムの後ろには大量のMSと歩兵たち。
現状の裏切り者たち……以降は第三軍と呼称するが、今のノリスらの戦力ではとうてい捌ききれない量だ。
ノリスやブレイバーン、イオたちは脱兎の如く逃げ出した。
赤倉のドム、香織のゼリア、名もなき友軍たちも銃撃するが、攻撃は当たることなく逃げられてしまった。
赤倉「機動性は向こうが上だったか……あれ? ブリジットは?」
赤倉はさっきまで一緒だったブリジットがいないことに気づく。
見るとコクピットから降りていた香織が、首とその下が泣き別れになったブリジットの死体を発見した。
この死因は首輪爆破によるもの……実はブリジットは隠れた反戦派であり、赤倉・香織とノリス・ゲッタらが話し込んでいる裏で第三軍のほむらと接触し、首輪を外してもらおうとしていたのだが、運悪く首輪の機能が電波障害から回復。
首輪解除に失敗し、死んだのである。
香織「……ハハ……どっちみち……こうなるしかなかったってことね……」
香織は吹き飛んだブリジットの首の見開かれたまぶたを閉じさせた。
香織が仮にノリス・ゲッタの側についていたら、ブリジットと同じ運命を辿っていたのだろう。
それから桶狭間の戦いは混迷を極めた。
ユリカから潜水艦グルヴェイグの陽電子砲による海上からの援護射撃が行われたが、関東軍側も巨大MA(ヴェルム)が出現。
向こうの圧倒的な火力と物量に押される形になり、関西軍は桶狭間こと愛知県を放棄・敗走する形となった。
赤倉と香織の機体もグルヴェイグに搭乗することで撤退することになる。
幸い、ラクスも無事だったが、かつての名古屋基地で自分を助けてくれたセリューは戦死したらしい。
件の電波障害で多くの召喚者が関西軍を裏切り第三軍に渡ったので、関西軍の召喚者の数も激減である。
こうして桶狭間の戦いで軍配は関東軍に上がることになり、関西軍は大量の兵員・兵器輸送を自陣営に許す形になり、膠着状態だった戦況は関西軍側が不利に傾く形となる。
これは桶狭間の戦いが終わり、関西軍が後方の基地へ後退した後の話。
関東軍の進軍や巨大兵器(浜名湖に出現したアプラサスⅢや桶狭間に出現したヴェルム・ヴィータ)から本拠地である大阪を死守すべく関西軍は総出かつ急ピッチで迎撃態勢を整えていた。
そんな中、赤倉とラクスのために最新鋭MSである『ブラックナイトスコードカルラ』を大阪から呼び寄せる手配がされたという。
(ちなみにカルラはSEED世界ではないこの世界では万全な状態ではなく、元の世界よりは幾らかスペックダウンしているかもしれない)
そして機体のパイロットとして赤倉樹を、サブパイロットにラクス・クラインを乗せられる予定であると告げられる。
赤倉はラクスにサブ・パイロットとはいえ操縦適正なんてあるのか?と思うと同時に、彼女を自分と同じ前線で戦わなければならないのは難色を示した。
そのラクスは食堂にて一人泣いていた。
戦友であったアイナの訃報と美岬の離反がユリカによって伝えられたので無理もないと考えた赤倉だったが、それだけでなくラクスは取り乱しているようにも見えた……彼女はこちらを見て怯えている。
赤倉「どうしたラクス!大丈夫か!?」
ラクス「あなた、キラを殺してしまったの...?」
赤倉「!! どうしてそれを!?」
心配して寄ってきた赤倉だが、ラクスが覚醒したアコードの読心能力でキラを殺したことがバレてしまったのだ。
そして、キラを殺してしまったことを悔いていることも……
そんな困惑するラクスと赤倉の前に現れる村田ユリカとダリル。
ユリカ?「待っておったぞ」
ダリル「とうとう覚醒したみたいだね、アコードに」
赤倉「ユリカにダリル、どういうことだ?」
ラクス「ユリカ……あなたの本当の名前は村田ユリカじゃないんですね」
赤倉「ラクス、何を言って……」
少女、村田ユリカはカラーコンタクトを外し、口調も今までと違うのじゃロリ口調になっていた。
ここにきて、村田ユリカは自身の正体を明かす。
ユリカ?「心が読めるようになった以上、もはや嘘は意味がないな」
アウラ「私の、いや、妾の真の名はアウラ・マハ・ハイバル。
ラクス・クライン、そなたとはコズミック・イラの未来にて理想社会を巡って戦い、敗れた者よ」
ラクス「あなたと私が戦いあった…?」
アウラ「この前話したディスティニープランを未来のそなたとキラ・ヤマトは否定してな。
その戦いの結果、妾はこの世界に召喚されなければ死んでいた。
息子のオルフェたちもきっと全滅してるじゃろう。
そなたにその件で恨みはあるが、今は水に流そう」
アウラはラクスと赤倉に頭を下げる。
アウラ「ラクス・クライン、赤倉樹。
アコード覚醒を早めるためとはいえ佐度島の非礼の件は詫びる。
どうか関西軍のために戦ってくれぬか?」
更に困惑するラクス・赤倉に対し、次にダリルが口を開く。
それはクーデター軍である関西軍を率いることになったアウラとダリルの真の目的についてだった。
ダリル「仮に関東軍から召喚装置を奪えれば召喚精度は完璧となり、死人を完全に生き返らせることも可能なんだ。
ラクスの想い人も、樹の大切な人も、アウラの家族も、…俺の助けたかった人たちだって元に戻る。
それがアウラの狙いの1つだ」
ダリル「だけど、それだけじゃない。
この世界に召喚装置をもたらし、大東亜共和国を実験台として狂わせた元凶がいる」
ダリル「その名は"ヴェルム・ヴィータ"。
正体まではわからないが、名前までは掴んだ。
そいつが関東軍の、大東亜共和国を裏から操っている」
ダリル「ヴェルム・ヴィータがあのMAや召喚装置を自由にできるようになれば、この世は地獄と化すと目に見えている。
事実、政府に歯向かうものを片っ端から捕まえて人間電池"ルル"に改造している情報さえある。
だから俺とアウラは関西軍として反乱を起こした。
明確な悪意ある支配者を討つために」
ヴェルム・ヴィータ――それこそ自分たちが討つべきであるとダリルは示す。
アウラ「もう1つ目的があるとするならば、ヴェルムが来る前から腐敗した大東亜共和国の政治を変えたいという理由もある」
ラクス「BR法ですわね」
BR法とは、赤倉もつい先日知ったばかりだが、中学生の1クラスをランダムで選び、生徒同士で殺し合いをさせる大東亜共和国特有の恐ろしい法律のことである。
少なくとも内戦前はこの殺し合いが行われていた。
あくまでクラスメイトたちやキラの蘇生に気を取られていた赤倉はあえてBR法については無視していたが、アウラたちの考えは違った。
アウラ「そうじゃ、この国は上澄みの大人たちの娯楽と見せしめのために子供に殺し合いを強要させるほど腐っていた。
ナチュラル(遺伝子改造されてない人類)しかいない世界なのに、この有り様じゃ。
コズミック・イラ以上に、遺伝子による選別であるディスティニープランが、アコードが、NTが必要だと妾は睨んでおる」
アウラ「ヴェルムの打倒、共和国の改革、家族を取り戻したいが戦況は悲しいことに関東軍に負けており、大局を見ない離反者の第三軍のせいでこの有り様よ。
ラクスの、否、ラクスたちだけではなく残った召喚者全員の協力が必要じゃ。
報酬については嘘はついてない、どうか力を貸してくれまいか?」
ラクス「アコード…?の力で読み取れましたわ。
アウラ様の想いに嘘はないようですわね」
状況は飲み込んだ。
アウラの理想や関西軍勝利による報酬に嘘はないと、心が読めるようになったらしいラクスは言っている。
ラクス「良いでしょう、力をお貸ししましょう」
赤倉「ラクスがやるなら俺もやるよ。
キラを殺してしまったせめてもの償いだ」
アウラの話しを聞いていたのは赤倉たちだけではなかった。
偶然扉ごしに話を聞いていた香織や航空機パイロットのワーウルフ・ガーディルマンの耳にも入っていたのである。
アウラの話を聞いて二人もまた、アウラの行おうとする改革に協力することに。
香織「か、勘違いしないでよね、私はロックスを生き返したいだけなんだからね!」
ガーディルマン「くくく、素直じゃないんだから」
香織とガーディルマンも関西軍としてアウラの思想に従い戦う覚悟だ。
そしてラクスは赤倉がキラを殺してしまったことについて許すことにした。
流石の度量の大きさに驚いた赤倉もラクスのために尽くそうとするラクス信者と化す。
そのラクスがアウラの話を聞いて「母の願いでもある」という話も聞いたので、本来あるべき未来とは違って『お母さまのためにも、アコードとしてディスティ二―プランで共和国を改革する』という考えをもつのだった。
赤倉とラクスはこうして戦場を共にするバディとなり、改めてMSカルラを受領した。
余談だが赤倉とラクスに渡されたカルラの原作とのスペックの違いについて。
- 地上戦なのでジグラート(巨大なドラグーン)は使えないので、外してその分軽量化または別の武装に変えることが可能。
それ以外の武装は同じ。
ビームサーベルやアプサラスⅢ・ヴェルムのフルパワービームは流石に耐えられないものの、それ以外の攻撃の大半をカットする。
- 赤倉はアコードではないのでオルフェほど性能を引き出せず、多少敏捷性が低い。
- 逆にイングリットよりもアコードとしての能力が高いラクスがコ・パイになるので読心などの先読み能力は上。
- デスノートその他異能攻撃の対策としてロボディ(香織の世界にあった対異能者用ロボット兵器)の対異能バリア装備。
ただし、これを使うとラクスのアコード能力も使えなくなる。
総じて原作ほどは強くないが、
ガンダムさえも十分脅威になる、大阪およびグルヴェイグの最後の砦とも言える機体であった。
ちなみにこの回のタイトルと次回予告風支援レスでは
銀河万丈「内戦と召喚装置、NT、ユリカ、アコード、ディスティ二―プラン。
縺れた糸を縫って、神の手になる運命のシャトルが飛び交う。
大東亜共和国に織りなされる、神の企んだ紋様は何。
巨大なタピスタリーに描かれた壮大なるドラマ。
その時、赤倉は叫んだ。
ラクス!と。
次回『ロリ神粛清レクイエム』。
いよいよキャスティング完了」
……本編のシリアスさに反比例して、ひでえタイトルだ。
数日後、厳密には第三軍の手先ではないが、関西軍を裏切ったギャオス・グラトニーが関西軍の陣営である奈良県を襲撃する事件が発生する。
現地の関西軍兵士たちも対抗するが、まるで相手にならずに玉砕。
多くの民間人や鹿が犠牲となる。
ギャオス・グラトニー討伐には召喚者とカルラの力が必要と見たアウラは赤倉たちの派遣を決定。
エンヴィー・ダリル・ガーディルマン、オルガ、香織が先に派遣され、海からアウラがグルヴェイグで援護。
必要ならラクスと赤倉の乗るカルラも出撃するといった形になった。
これで関西軍は
火力のグルヴェイグ(アウラ)、電子戦のカルラ(ラクス赤倉)、機動力のパーフェクトガンダム(ダリル)
航空支援のコアファイターⅡ(ガーディルマン)、防御力のブルG(オルガ)
修理のゼニスV(香織)、攪乱諜報のエンヴィーという布陣となった。
しかし、この討伐戦にてさっそくトラブル発生。
エンヴィーがグラトニーのお気に入りであるラストに変身をしてグラトニーを惑わす作戦に従うフリをして、関西軍を裏切って首輪解除をしようとした。
ところが、首輪解除に失敗、エンヴィーは呆気なく爆死し、残った亡骸はグラトニーに喰われた。
さらにそれで変身能力を得たらしいグラトニーにより、奈良県の町にて姿を隠されてしまう。
ガーディルマン「なん……だと……!?」
ダリル「どうしたガーディルマン!」
ガーディルマン「グラトニーが姿を消した! いったいどこへ……?」
ここで関東軍の仮面ライダーと、第三軍の一団も確認される。
宝太郎「あの飛び方……孤門さんを殺したプロペラ機と同じ飛び方だ!
アイツも殺してやる!」
エース「待て! あっちに今攻撃をしかけるのは……!」
ガーディルマン「うわあ、関東軍の仮面ライダーが僕を狙ってくる!」
香織「第三軍の裏切り者たちもいるわ!」
ダリル「待ってろ、今援護しにいく!」
オルガ「……クソッ」
アウラ「クッ……ちゃんと挟撃できればギャオスとグラトニーを殲滅できたものを!
仕方あるまい! 今、ガーディルマンがいなくなると偵察ができなくなってグラトニーを探せなくなる。
諸共迎撃するんじゃ!
ラクス、赤倉、カルラの調整、まだ終わらんのか!?」
ラクス「やってます!」
カルラの調整に手間取る赤倉とラクス。
ギャオス・グラトニー・第三軍はすぐそこまで来ている。
このままでは味方が危ない。
ダリルはガーディルマンを助けるために宝太郎ことガッチャードに向けてビームライフルを撃ち放つ。
が、流石に的が小さいため、当たらない。
ガーディルマンもコア・ファイターⅡのビームガンで狙うが当たらない。
オルガとアウラ、友軍MS部隊は上空のギャオスにひたすら射撃するも早すぎて当たらない。
香織率いるヴァンツァー部隊はアウラからの指示もあり。
第三軍からの挟撃を防ぐべく、近寄らせないように牽制射撃を行っていた。
そんな中、顎を広げて迫るギャオスにボロボロのブルGに乗るオルガは焦る。
オルガ「クソがあああああ!」
オルガのブルGはビームを乱射するがギャオスは躱していく。
そうこうしている内にギャオスはブルGに肉薄した。
オルガ「嫌だ、俺はこんなところで止まりたくなんか……」
その時である、突如現れた白色の騎士のようなMSがギャオスの頬に蹴りを入れてオルガを救った。
オルガ「その機体は……」
赤倉「お待たせ、ナイトスコード・カルラ 出撃だ」
ラクス「大丈夫ですか、オルガさん」
カルラの登場で押され気味だった関西軍が一気に盛り返す。
ラクスの真髄であるアコード能力でギャオスを読心しテレパシーを味方に送って先読みする。
するとギャオスは逃げる先々で弾幕にさらされ、ついに被弾する。
ギャオス「ギャオ!?」
赤倉「ラクスの指示通りに撃ったら弾が当たった!」
アウラ「直撃ではないが、有効打を与えておる!」
ラクス「ギャオスの心を先読みしました、撃ち続ければ直に撃墜できるはずです」
まさにカルラおよびアコードの力は心の電子戦を制す存在であった。
だがしかし、今度はガーディルマンが声を上げる。
彼に取ってギャオスは友人だったためだ。
ガーディルマン「やめろおおお!ギャオスを虐めるなあああ!」
ガーディルマンは宝太郎を放置してギャオスを庇うようにギャオスの前に陣取った。
ラクスは読心でガーディルマンがギャオスを元に戻したいと考えると理解する。
だがそれだけでどうにか出来る状況ではない。
ギャオスは倒さなければならない存在だからだ。
オルガ「ちっ……利敵行為かよ。ああいう奴は殺してもいいんだよな?」
ガーディルマンの行動に堪忍袋の緒が切れたオルガはそう告げたが、ラクスが待ったをかける。
ラクス「お待ちなさい、ガーディルマンを説得します」
オルガ「何、言ってやがる、あの馬鹿犬は……」
ラクス「……利敵行為ならあなたも同じですよオルガ、厳密にはこれから抜けて第三軍に合流しようと考えてる程度ですが」
赤倉「なに?!」
オルガ「なっ」
カルラはブルGのコクピットのオルガに銃口を向ける。
ラクス「イツキも 待ってください。
オルガはまだ、我々の理想が自分を救ってくれることを知らないだけです」
オルガ「どういう意味だ!?」
ラクス「今はまだ時間がありません。
後で教えます。
今はガーディルマンです」
ラクスは読心とテレパシーを使ってガーディルマンに交信する その前に。
アウラ(ガーディルマンとオルガの首輪を吹き飛ばす準備はしておくぞ、こればかりは保険じゃ)
ラクス(……わかりました、ただアウラ様、ギリギリまで爆破は待ってください)
それからラクスとガーディルマンが交信したがそれはほんの僅かな時間だった。
今のギャオスはガーディルマンの知ってるギャオスじゃない。
ラクスはその事実をガーディルマンに教えるがガーディルマンは聞く耳を持たない。
そしてギャオス的にはわざわざ餌の方から出向いてきてくれたから容赦なくガーディルマンを喰らう。
ガーディルマン「ぐわあああ!ギャオス、どうして!僕だよ、ガーディルマ……うぎゃああああ!」
ガーディルマンの悲鳴が戦場に響き渡る。
ギャオスと友達になれたというのはガーディルマンの思い込みだ。
脳内に埋め込まれたチップが壊れた今、ガーディルマンは餌でしかない。
ガーディルマンは友達に食い殺される絶望の中、捕食された。
結局ラクスはガーディルマンを救えなかった。
さらに説得するために交信していたラクスは死に際の絶望感も読み取ってしまいメンタルダウンしてしまう。
折角優勢になっていた関西軍もラクスの先読みなしだと苦戦するようになってしまった。
ラクスが復帰できるまでになんとか持ちこたえられれば良かったが、今度は一度は助けたオルガがギャオスに喰われて死亡してしまう。
ギャオスは多少のダメージを受けたものの、飛行できる程度には健在。
要になるハズだったカルラに乗るラクスのメンタルはまだ回復しない。
グルヴェイグこそ無傷であるがアコード能力なしでは陽電子砲を当てられない。
ガーディルマンに続きオルガまで死亡。
友軍MS部隊は壊滅状態、第三軍も街に多くが残っており。
状況は最悪……そんな中アウラの下した決断は。
アウラ「総員、グルヴェイグに戻れ……撤退じゃ。
奈良県は放棄する」
ダリル「街の人はどうなる? 関東軍だって穴をついて本拠地の大阪に攻めてくるぞ」
アウラ「仕方あるまい、味方をやられ過ぎた。
ラクスの精神が復調すれば話は別だが、この数や装備では今のギャオスや第三軍には勝てん。
奈良の民には申し訳ないが、大阪で防衛の準備をして決戦に備えなければなるまい。
……早くするんじゃ! 従わぬ者は置いていく!」
生き残った関西軍召喚者と名もなき兵士たちはグルヴェイグに全員乗船し、奈良県の海から撤退した。
この敗走についての反応は様々だ。
ラクス「ごめんなさい、私が不甲斐ないばかりに……」
赤倉「ラクスのせいじゃないさ……大阪では守れるようになろう。
俺ももっとカルラを乗りこなせるようになるよ」
アウラ「おのれえ! まさかここまでうまく行かぬとは!」
ダリル「癇癪を起すべきじゃないアウラ、まだ全てが終わったわけじゃない。
その怒りは大阪で関東軍と反乱軍にぶつけよう」
香織「ガーディルマン……ギャオスに入れ込みすぎなければ……
いや、弱気になっちゃダメだ、ロックスを生き返すまでは!」
幸いだったのはこの後に、ギャオス・グラトニーは第三軍によって討伐されたらしい。
そこまでなら第三軍も評価されていたかもしれないが、問題は奈良県での戦いの裏で行われた浜名湖での戦いや、月率いる第三軍の別働隊が関西軍の基地を襲撃したことである。
特に第三軍のブレイバーンによる民間人虐殺の報道は関西軍の耳にも届いていた。
どうせお決まりの関東軍のプロパガンダか、かと思いきや密偵により調査したところ事実であることがわかった。
アウラ「第三軍はやはり信用ならんな。
毒ガスを使う関東軍と何も変わらん」
赤倉「MSやMA欲しさにここまでするのかよ!」
ラクス「何かの間違いだと思いたいですけど、これはいくら何でも…」
ダリル「アトラスの動きであいつがいたことがはっきりわかる、イオ・フレミングめぇ…! 奴はやはり取り除くべき癌だ」
香織(ノリスさん、本当にあなたが軍を抜けてまでしたいことはこんなことだったの?)
少なくとも赤倉は第三軍に関する感情はギャオスやグラトニーの件が民間人虐殺(特に嫌いだったブレイバーンがそれを行ったことで)で帳消しになり、関東軍と変わらない討つべき敵という認識となった。
戦況は破格の性能を誇る巨大MA(ヴェルム)の出現や第三軍が戦況をかき乱したことで日々悪化し、関東軍により多くの県が占領された。
ついに関西軍は大本営である大阪まで追い詰められたのである。
明日にでも大阪に関東軍が攻めてくるかもしれない上に第三軍の情報も掴めてないのにまだ500万人も疎開させなきゃいけない。
しかも今度はミサイルを迎撃する用意ができていない。
このままでは大阪は戦場にするにしても悲惨なことになる……そこでアウラは二つの策を用意した。
1つはダインスレイブをダリルが乗るパーフェクトガンダムに撃たせて関東軍の戦力を削ぐこと。
これは実際に行われ、関東軍の戦力をだいぶ削り、撤退させるとまではいかずとも勢いを削ぐことはできた。
もう1つは大阪城に配置された召喚装置を使うことである。
召喚装置は2つ揃わないと完璧な召喚はできないが、それでも一縷の望みをかけて異世界から戦える戦士が現れることを期待するしかなかった。
なお、事前に説明されていたとはいえ、召喚装置を使うには人間電池であるルルの命が必要となる。
関西軍のルルは死刑囚をナノマシンで作り変えたものであり、犠牲となる者は人の道外れたろくでなしだけなので、赤倉は反対もしなかったし罪悪感もなかったが、改めて考えると召喚装置はおぞましい装置だな、と思うのであった。
関西軍の召喚装置は起動した……だがその結果は悲惨なものとなった。
何者か……おそらくヴェルム・ヴィータか第三軍の手によるものか、召喚装置は妨害を受け失敗。
大阪城の召喚装置から排出されたのは、大阪城前に転がる巨大なジャンクと生き物として召喚されるハズだった肉の塊……死骸だった。
アウラ「なんてことじゃ! 何者かによって召喚を妨害された!
しかも、よりによってルルも使いきってしまった!
おのれえええええええええ!!!」
頼みの綱の召喚装置が使えなくなったことにアウラは癇癪を起こす
一方、ラクスは……
ラクス「嘘…ですよね、アスラン、カガリさん……」
人として召喚されるハズだった肉の塊という死骸の中には、混じりあってそのまま死んだラクスの親友アスランとカガリの姿があった。
ラクスはこの件で発狂しかけるが赤倉のフォローのおかげでなんとかなった……が今度は召喚妨害を行ったことで親友たちを殺した関東軍か第三軍への憎しみの感情を抱いてしまう。
そして迫る関東軍。
決戦は避けられない。
赤倉(召喚装置が使えないか……ラクスもあの調子だ……だが!)
対空砲の砲弾が市内にも降り注ぐぐらいに追い込まれているが赤倉に下がる気は無い。
煙を上げた戦闘機が通天閣にぶつかって爆発したのを見ながら、出撃の時を待つ。
赤倉はラクスの心配をしてたけど、ラクス自体は親友と誰かの死骸の塊をみて覚悟完了した。
もはや、関東軍や第三軍に容赦する理由はどこにもない。
必ずこの戦争に勝って召喚装置でキラたちを生き返し、この歪んだ世界をディスティニープランで正すことを決めた、その決意を表すようにその眼から光が消えていた。
そんな赤倉とラクスが遭遇したのが巨大MA……否、デスドライヴズの真の首魁ヴェルム・ヴィータ。
アコード能力で読心して目の前の巨大な女神像型ロボットこそ関東軍の裏のボスであるヴェルムと知り、『自分以外の死のデータが欲しい』という残虐な思想や親友が死亡した原因はヴェルムだと赤倉とラクスは知る。
それらのことをアウラに通信で伝えた後、親友を殺された復讐心を燃やしてカルラでヴェルムに挑むことに。
戦いはラクスのアコード能力でヴェルムの弱点に気付き、別世界線のブレイバーンがつけた傷口やパッチワークされた部分を狙う。
しかしヴェルムの指先や両目から放つビームも強烈で着実にカルラにも傷が増えていく。
戦況は拮抗していた。
しかしそこへ、ヴェルムとほぼ同じ大きさのガンダム、ヴァルプルギスナハトに乗ってきたスレッタがやってきてラクスがピンチに陥る。
不運にもこの内戦全ての憎しみに囚われたスレッタに対して反射的にアコード能力使ってしまったが運の尽き。
第三軍や関西軍への憎しみどころか、この大東亜共和国の民全ての絶望や怨嗟の塊と化した魔女スレッタのプレッシャーをもろに受けてラクスの精神が滅茶苦茶にされてしまう。
奈良県でのギャオスたちとの戦いとは比べ物にならないほどの精神的ダメージをラクスは負ってしまった。
そして魔女スレッタは憎悪を剥き出しにしてカルラに攻撃を開始した。
ヴェルム「スレッタ・マーキュリー、貴女はあの敵機を抑えてください。願わくばあの脅威を排除してください。私は、敵艦を潰しにいきます」
スレッタ「…了解です」
ひとまずヴェルムは状況を整理し、それなりにダメージを負ったカルラをスレッタ機に任せて自分はグルヴェイグに向かう事にしたようだ、
ラクス「……ッ!」
赤倉「大丈夫か、ラクス!くそっ、デカブツを追いかけたくても、新手が手強すぎる!!」
スレッタ「私から何もかも奪ったなら、私もお前達から奪ってやる!!」
ヴェルム戦でのダメージ、相手の心を読んだラクスの不調など…
それらの要因が合わさり赤倉とラクスが乗るカルラは徐々に大阪城方面に追い込まれていく。
無論赤倉たちも市街地でのMS同士の戦闘は避けたいので必死に抵抗しているが…
だが目の前の敵…ヴァルプルギスナハトは何かに引き寄せられるかのように戦いながら大阪城方面に向かおうとしていた。
この戦いの何がやばいと言えるのか、周囲の被害を考えてたら撃墜される赤倉&ラクスvs周囲の被害をむしろ出したいスレッタ(とヴェルム)なんで巻き添えで友軍兵士や民間人が次々に死んでいく。
特にヴェルムは避難場所になっている公園にわざと移動して動くたびに轢き潰したりカルラが躱すのを見こして大阪港から脱出しようとする輸送船を吹き飛ばして数百人単位で殺していく。
これにより、大阪の戦いで死んでいった何千人もの人々の新鮮な絶望の意思が更にスレッタへと集まり、ラクスはアコード能力により余計に苦しむことになるのだった、
そして放ったインパルス砲をスレッタ機に避けられ、召喚装置がある大阪城を崩壊寸前にまで追い込んでしまう。
その齎した惨状に一瞬でも赤倉が動揺してしまったのが運の尽きだった。
ビームサーベルでレヴィテーターをぶった切られて半壊しそのまま墜落。
シートベルトやエアバックがあるから、このまま墜落しても赤倉自身は無事だっただろう。
しかし、後ろを振り向くとラクスのシートベルトとエアバックが破損しているのを確認する。
赤倉「ラクス!」
赤倉の行動は早かった。
目の前で仲間が死ぬかもしれないとなったら反射的に体が動いて、彼の体は壊れたシートベルトやエアバックの代わりとなった。
地面に墜落したカルラを見向きもせず、魔女は別の戦場へと向かう。
そして激突の結果、赤倉は当たりどころが悪く、頭に破片が刺さり即死してしまったが、運命の悪戯かラクスだけが生き残った。
先の瞬間ラクスを庇ってなかったら赤倉は死ななかったかもしれないが、仲間を守れないことは赤倉の心が許せなかった。
この時抱きしめられて赤倉からの意思を読心してラクスの中で何かが割れたようだった。
それが振り向いたのは愛か憎悪か、ラクスがこの先も生き延びることができるかは、神のみぞ知る。
それは赤倉死亡回のあとに投下された、夢のようなお話。
誰かが呼ぶ声がする。ふ、と目を開けるとここは教室。
それも、5年生のときのそこだ。
周りを見ると、あのときの戦いで無残に命を落としたはずのクラスメイトがいる。
「なんだこれは…みんな生きてる??」
さらに黒板の日付。そう、忘れもしない宇宙の使者(地球担当)と出会った日だ。
「全部…夢だったのか?」
そうに決まってるでしょ、いつまで寝ぼけてるのよという女子児童にクラスのみんなはどっと笑った。
業間休みの時間になった。
クラスメイトのひとりが昨晩校内にある学校林に落ちたものを見に行こうと言い出す。
…間違いない。宇宙の使者と出会うきっかけとなった出来事だ。
このままでは、またみんなを失いかねない。そう思った赤倉くんは…
「いや、それはよそう。それより校庭でドッジやろうぜ!」
そういうのに興味を示しそうな赤倉くんがこんな発言をするのでポカンなクラスメイトたち。
「大したものじゃないかもしれないし、な!」
戸惑いつつも、みんなは同意する。
「よし、みんな行こうぜ!でないと他のクラスメイトに先を越されちゃうしな!」
そして、校庭へと駆け出す。
これでクラスメイトを守れた、安堵しながら涙を流す赤倉くん。
そんな彼に気づいた女子児童が心配そうに見つめる。
そして、赤倉くんは言った。
「あ、いや…なんでもない。まだ1学期始まったとこだけど、このクラス最高だよな…」
最終更新:2025年12月18日 10:06