【名前】富士鷹ジュビロ
【出典】吼えろペン
【性別】男
【初期支給品】
ヒラリマント@ドラえもん、はさみ@つくってあそぼ、モデュレイテッド・アームズの破片@ARMS
【台詞】
「俺のみたいなマンガ描いてるとな……どこまでが人間に可能でどこからが不可能かとか、わからなくなるもんなんだよ!」
「とびきりの絶望の向こうには、とびきりのハッピーエンドが待っているのさあ!」

【人物】
島本和彦『吼えろペン』に登場するキャラクターの一人。炎尾燃のライバルにして、炎尾に劣らぬ熱き魂と凄まじいまでのこだわりを持つ少年漫画家であり、漫画に真摯過ぎて奇人の域に達している。堂々たる体躯、菱形模様の服にピエロのような丸い赤鼻と邪悪な笑顔が特徴。ちなみに、モデルは「うしおととら」「からくりサーカス」「月光条例」などの作者・藤田和日郎。

【本ロワでの動向】
参戦時期は不明。炎尾と同様、最初はこのロワイアルを出版社か何かの企画したたちの悪いイベントだと考えていた彼は、登場話にて参加者の一人であったドラえもんと遭遇する。漫画の住人であるドラえもんが目の前にいることに対して、

①どこかの誰かのよくできた変装である
②俺が漫画に夢中になっている間に急速にテクノロジーが発展してドラえもんが作られた
③22世紀産の本物

という選択肢から、

「普通の人間ならば大多数が①……あるいはどう頑張っても②と解釈するのが精一杯だろう。だが……漫画家ってのはな……この状況で③を選んじまうようなやつだからこそ、漫画家なのさ!」

と、よくわからない理屈を繰り広げ、自らの認識を改める。そして、「そうと決まればこの機会にドラえもんにあれこれ聞いてみよう」と構えたところで、あらゆるものを調理してしまう〈魔人の包丁〉を携えた美食悪食の権化、ガリグール王の襲撃を受ける。


ガリグール王「うむ、青狸と……道化か?細麺(ヴェルミセル)にするにはいかにも不味そうだが、余の〈魔包丁〉の切れ味を試すにはちょうどよい!」
ドラえもん「た、た、タヌキ!!ムカーッ」
ジュビロ「何っ、こいつは!?」


かつて自分の描いた漫画(厳密には違うのだが)の登場人物そのままなガリグール王の襲撃に驚きを隠せないまま、ジュビロとドラえもんは別々に逃げることになり、マーダーからは逃がれることに成功したものの、そのまま別れてしまう。

その後しばらくは対主催に会うことができず、マーダーに遭遇してはヒラリマントでなんとかいなして逃げ回っていたが、第一放送を越えたあたりでようやく、漫画家・岸辺露伴、ウサミン星人こと安部菜々、「悪役を任ずる」変人である佐山・御言らのグループと合流(その少し前に彼らと会っていた炎尾とは、奇しくも入れ代わりのような形となった)。

名前だけでも奇人変人揃いと分かるこのチームにおいては、真骨頂とも言える“ジュビロスマイル”を存分にふりまき、顔芸担当と呼ばれた。佐山によるウサミンへの「妥協なき年齢追求」の数々には意気揚々と悪乗りし、


ジュビロ「岸辺君、映画って何が好き?」
露伴「んー、ベタだけどもETとかが好きかな」
ジュビロ「あー、いいよねー。映画館に見に行ったよー。菜々ちゃんも見に行った?」
菜々「はい!懐かしいですねー、私も当時劇場に……ハッ!?」
ジュビロ(ジュビロスマイル)
露伴(してやったりな笑顔)
佐山「やはりウサミンさんじゅうななさい……」


などと悪い笑いを伝染させることもしばしばであった。
一方で、アイドルとしてのウサミンの真摯な姿勢に対しては、同じ「プロ意識を持つ者」として露伴ともども敬意を払っており、案外と真面目に接してもいる。(「お月見ウサミン」用のウサミン星人ロボに筆を振るってジュビロスマイル魔改造したのにも悪気はなかった、多分)変人慣れした変人である佐山の統括力・交渉力にも一目置いており、「良いキャラだ!」と興味を引かれていたようだ。なお、悪いカオの多いせいか、一時チームに同行していたアマテラスとのツーショットを描いた支援絵では、太陽に対する闇夜の月としてまるで悪役のように描かれていたりする……富士鷹ジュビロはあくまで対主催の一般人!一般人です!

また、途中、ガリグール王同様に、擬似的な「サクシャ」と「登場人物」の関係になる岩崎月光と接触できる機会があったのだが、「こっ恥ずかしい」として結局スルーしている(月光の方もめんどくさいと言って会いたがらなかった)。その他にも、ケンジロウ・サキサカやレーベンフック少佐、美食王やメリーゴーラウンド・オルセンなど、同じ関係にあるキャラクターたちの噂も他の参加者から伝え聞いており、その度に驚愕していた。そして、「自分の描いた漫画の登場人物にそっくりな者たちが現実の存在として参加させられている」ということから、同じ漫画家でありサクシャである露伴に対して、(無意識的ではあったが)このロワイアルの性質について、何かと示唆的な思いつきを零していた。

このように、意識を同じくする仲間とともに、一般人ながら果敢にロワイアルを生き抜いていたジュビロであったが、ちょうどアマテラスと別れた直後のロワ中盤、チームは主催によって魔改造されたバビル二世とアルター・ポセイドンによる襲撃を受ける。
かなわぬことを即座に判断し足止め役となることを決めた佐山に付き合って、ジュビロは露伴とウサミンの逃げる時間を稼ぐため、ヒラリマントでポセイドンのレーザー砲を受け流し続ける。さばき切れずにレーザーを喰らった体はずたずたに裂け、左腕は焼かれ、ついには漫画家の命たる右腕も吹き飛ばされてしまうが、それでも口にヒラリマントを咥えて立ち上がり、

「俺のみたいなマンガ描いてるとな……どこまでが人間に可能でどこからが不可能かとか、わからなくなるもんなんだよ!」

邪悪な笑いと共に佐山をかばうように喰らい付いたが、最後は漫画家のサガか、足腰に限界が来て膝をついたところをポセイドンによって踏みつぶされ、あっけなく死亡した。

インパクトのある笑顔をいくつもふりまきながら、中盤退場となった富士鷹ジュビロ。彼の最後に残した「とびきりの絶望の向こうには、とびきりのハッピーエンドが待っている」という言葉は、ウサミンによって月光に伝えられ、また、「サクシャ」と「登場人物」というキーワードは露伴を通じて主催戦への重要な鍵の一つとなった。盟友にしてライバルたる炎尾とは結局最後まで会えなかったが、彼もまた「漫画家」としてロワに貢献したと言えるだろう。

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最終更新:2014年05月14日 20:41