Royal Guard
第13話 ドンタコス
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「ドンタコスったらドンタコス…ドンタコスったらドンタコス…」
本館の一階をメキシカンステップで歩く美少女がいた。
彼女の名前は、ガズエル。
まぁ、私なんだけどね。
「ドンタコスったらドンタコス…」
「あんた何してんのさ」
ふいに声をかけられ、たちどまる。
「この後のフレーズ忘れて、さっきからずっとやってるんだけど思い出せないの」
「そうか」
そう言って、姉は人生の幕を閉じた。
「殺すな」
それはそうと、なんでコイツこそいるんだ?
「あれ? アルってばテンレン先生のハウスいくんじゃなかった?」
そう。たしか。今日はテンレン先生におよばれしてウプス港まで遊びに行ってたはず。
「あ、うん…それがさ。先生の家についてみたら、家の前で『まことーいるんでしょ!?』って叫んでる龍族の人がいたから帰ってきた」
出しなさいよ。ネタは光ってるのよ。
「ああ。修羅場ってたのね」
テンレン先生ってば手出すの早いからなぁ。
ベッドの中でも早いけど。
「というわけで暇になった」
なるへそ。
んで寂しくなったからわたしのところに来たということか。
「んじゃ、どっか遊びいこっか」
「うん」
「リクエストは?」
「とくになーい」
「らじゃ。んじゃーメガロでも久々いっときますか」
カバリア島のメインパーク、首都メガロ広場。
どきっ! 露天だらけの広場って感じのじつにやかましい街だ。
たまに『じゃんけんマシーン』と称して、子石、かにばさみ、紙とコインを売っているシャレのきいた店もあったりする。
まぁ、たいていがぼった店なんだけどね。
この考えなしの行動が、ある猫との出会いとなるのだが、今のわたしにはそんなことは夢にも思わなかった。