Royal Guard

平和な日々を想う・・・ 第七話

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匿名ユーザー

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私は、研究がどの段階まできているのかが気になっていたが、
科学室には厳重体制がしかれていて、扉の向こうには
どんな時間にも入れないようになっていた・・・だから・・・
私は、少しでも自分を落ち着けようとして、機械室に入った。

なぜ、入ったかという理由はない。
ただ、少しでも研究材料のそばにいたかっただけだった。
元々、永久稼動装置にも興味があったし、人体陰陽変換装置
のことを調べるついでに、稼動装置についても調べていたから
・・・・ただ、古代科学を触りたかった・・・というだけだったのかもしれない。

「・・・・?」

機械室の扉をあけると、変なものがみえた・・・。

白い布切れ・・・パイプとパイプのあいだにはさまって
多分、引きちぎられたのだろう・・・・。

手にとって見たが、学園の生徒の服ではありえない素材、
そして、隣の科学者の白衣の切れ端でもない・・・。

「・・・まさか・・・あいつら!」

最悪を予想した・・・。
『手早く解明できる方法』
あの男はそういっていた。
私が最短な道をたどっていたとはいえない。だが、
私だけが、あの装置のそばにいつもいた。

その私よりも『最短な道』

「・・・どっかにあったはずだ・・・・使用電気量を計測している
場所がどこかに・・・・」

あせっては、見つかるものも見つからない。
分かってはいたが、最悪な考えをすこしでも取り除きたかった。
科学者の1人として、最低な行為だけは否定したかった。

「そんな・・・・・・・・・・・・・・あの、クズどもが!」

電気の使用量・・・それは、ここ数ヶ月、倍増していた・・・。
そう、隣の装置がフル稼働していたのである。

「まだだ、これだけではあいつらを排除できない・・・!」

あせってはいけない・・・。
では、次に私がやらなければならないことはなんだ・・・。
それは・・・子供たちを捜すこと。

「そうだ、あいつらが子供たちを隠しそうな場所で、
ここから最も近い場所は・・・・・・・ウブス埠頭ファントムパーク
もしくはクロノワープだ!」

ここからの私の行動は迅速だった。
まず、魔道士ルイに助けをもとめて、事情を説明して
捜索を開始した。

クロノワープのコンテナを一個一個あけては閉めあけては閉め、
もう既に探したところを、見逃したものはないか再度確かめる。

「いたぞ!こっちだ!!」

ルイがあけたコンテナのなかに、かすかな光に照らし出された
目のうつろな子供たちがそこにいた・・・。

「・・・すまない・・・わたしが、あんな装置を解明したがために
おまえたちにこんな被害を与えてしまった・・・・・
・・・・・すまない・・・すまない・・・・」

涙がながれた・・・だが、所詮安っぽい涙でしかない・・・。
この子達は、涙をながして、助けを呼んでも、私はいけなかったのだから・・・。

「すまない・・・・・・・・・・・・すまない」

謝りつづける私に、まだ、瞳に正気の光をたもった子が近づいてきた。

「他にもまだいるよ・・・・・。今日の担当は5人だったから・・・」

悲しい気持ちが急に怒りに変わっていくのが分かった。

「今日の担当だと!?」
「毎日、担当が決まっていたの・・・昨日は2人だったけど・・・
今日は5人必要だって・・・・」

私のやるべきことは決まっていた・・・。

「ルイ、このことを早めに直訴して研究解除をたのんでくれ!
あいつらの狂気はドン・カバリアにしか止められない!
時間はかせぐ!頼んだぞ!」
「わかってる。ここの子供たちもすぐに移動させるから
気にせず行ってくれ」

うなずいて、私は走った。

学園にたどりついて、裏口にまわったが、どうやら中
からしか開かないようにシステムが変更されたらしく
舌打ちしながらも、私は科学室にむかった。


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