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短編 銀×紅3

最終更新:

rozen-yuri

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だれでも歓迎! 編集

 
「真紅ぅ~」

 いつものように、水銀燈は猫撫で声で真紅に抱きつこうとした。水銀燈の手が真紅の頬に触れた瞬間、思いがけない声が響いた。

「ひゃあっ!?」

 その声に水銀燈は勿論、出した本人も驚いていた。

「…し、真紅って頬も性感帯だったかしらぁ…?」
「ち、違うわよ!…水銀燈、ちょっと手を貸しなさい」
「?」

 一瞬首を傾げた水銀燈だが、指示通り片手を差し出した。真紅はその手を両手で包む。

「…やっぱり。冷たいわね」
「…真紅の手が温かすぎる訳じゃなくてぇ?」
「当たり前よ。寧ろ冷たい方なのに……」

 包んだ手を自分の口元に持っていくと、はぁ、と息を吹きかけた。

「……温めてくれるのぉ?」
「…あ、貴方の手が冷たいと……その………繋……な…い……から……」
「え?何て…」
「っ……あ、貴方と手が繋げないでしょ!!」

 頬を林檎のように真っ赤にしながら、辺りには真紅の声だけが響いた。

「…ふふ、ありがと…」

 少しだけ驚いた表情をすぐにいつも笑みに変え、真紅を抱き締めた。

「…………命令よ、暫く抱き締めていなさい…」
「はいはい、お姫様ぁ」

 それは、命令という名の愛情表現だった。


end


「そろそろ行こうかしらあ」

もうそろそろ真紅と会う時間が迫っていたので私はヤクルト
だけの軽い朝食を済ませ待ち合わせの場所へと向かった。

「真紅はまだ来てないみたいねえ・・・」

待ち合わせ時間30分前というなかなか良い時間に着いた。
遅れた方が今日の奢りということになっていたのでどうやら
真紅の奢りになりそうだ。

(給料日前だから助かったわあ。)

などと勝利の余韻を私が楽しんでいると・・・

「水銀燈、どうやら私の勝ちなのだわ」

と、少し笑みを含んだ冷静な声が後ろから聞こえてきた。
その声の主は私の今日の待ち人のものだった。

「し、真紅!貴女いつの間に・・・」

「あら、貴女がここに来る30分前にはすでに着いていたのだわ」

(うかつだったわあ、まさかそんな前からいたなんて・・・)

などと私がまるで合格発表の時に自分の番号の無かった人の表情に
なっていると

「水銀燈、あそこの喫茶店に入りましょう」

と真紅が告げてスタスタとその喫茶店に向かって歩いていった。
私は自分の薄い財布の中と相談しながら真紅について行った。

「待ちなさいよお、真紅う」

どうやら私は給料日までヤクルトのみで過ごさなければならそうだ。
まあ、余裕だけど。
 
今日は休日ということもあってか店内はカップルやら友人やらの客でごった返していた。
フロント前で待たされていた私たちは少し経ってから店の人に席へと案内された。
真紅がタバコが苦手ということもあって禁煙席にしてもらった。
それぞれ注文の品を頼んでから少しの間沈黙があった。
その沈黙を破ったのは真紅だった。

「貴女、財布の中身は大丈夫かしら?」

「だ、大丈夫に決まってるじゃなあい。全然余裕よお・・・」

まるでどこかの名探偵が推理でもするような顔つきで真紅は私を見てきた。
やっぱり下手な嘘はやめておくべきだったかもしれない。

「そう、てっきり給料日前で全然お金が無いと思ったのはどうやら私の想い過ごしみたいでよかったわ」

(おもいっきりあってるじゃなあい・・・)

と、図星を突かれて何て言うか迷ってる私を観察していた真紅は

「クスッ、大丈夫なのだわ。もし足りなかったら私が出してあげるから」

と笑いながら私に言った。

「いつもごめなさあい・・・・・」

「いいのよ、私と貴女の仲じゃない。その変わり・・・」

と少し顔を紅潮させながらこっちに寄せてきて私の耳元で小さく囁いた。

「今日私と一緒に保守してくれる?」

「もちろんよお、一緒に保守しましょう」

と私は笑顔で答えた。

 

END

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