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真・ひいらぎレールジャーナル山陽九州編4章

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ここでSpecial Thanksのご紹介 ~ たぬ吉くん a.k.a バック石松 ~

広島から博多南まで引退間近の100系新幹線に乗車中のこと。実は小倉から7周年記念動画を一緒に作ったバック石松氏、通称いしまっちゃんと合流。以後帰りの路につくまで行動を共にしているのですが、彼のおかげで九州内の移動費を大幅に削減、さらにはその恩恵で2本の特急に乗車することが叶いました。さらには沿線の昔話などしてくれて有意義な時間を過ごせました。この場を借りて御礼を申しAGEです。


夜の博多駅新幹線ホームへ


博多南で100系新幹線電車の車庫入れを見送ったあと、レールスター用の700系7000番台で博多駅まで戻ります。

列車は博多南22時5分発。
実はこれが博多南線の博多行き最終列車です。

レールスター用700系7000番台は2+2の4列シート。同じ700系でもJR東海のとは雰囲気が違います。

博多から来た時はお客さんを満載していましたが、逆に博多行きはガラガラ。1両を独占状態にしてのびのびと博多まで移動します。


とはいえたかだか10分の旅。
列車はあっという間に博多駅に到着します。案内ではこの先回送になってますが、小倉まで移動して次の日の列車の任務待ちでしょうか。


こちらはのぞみなどでおなじみ、16両編成のN700系です。

でも行き先を見ると


こだま 新下関行きなのです。

九州内ではN700系のこだまも朝晩に見られますが、こだまの新下関行きはこの1本だけ、新下関行き自体もこれを含めて3本しかありません。(残り2本はさくら


この新下関行きや小倉行きのこだまはグリーン車以外全車自由席。あまりお客さんが乗る時間だけじゃないので車内はガラガラ、1人に割り当てられるスペースは必然と大きくなり、文字通りの自由に過ごせそうです。ある意味一番贅沢な新幹線列車かもしれません。


新下関行きこだまが発車した後はこいつが入線。


そして並ぶ。

入って来たばかりの右側の列車は1日4往復しかないみずほです。
車両はさくらと同じですが、ちらっと見える行き先表示機のオレンジ色のLEDがみずほたることをアピールしてます。
山陽区間での停車駅はなんとのぞみより少なく、九州新幹線内では博多~鹿児島中央間では熊本のみに停車。新大阪~鹿児島中央の所要時間は4時間を切ります。

一方左側は当駅始発の熊本行きつばめです。
この列車に使用されている800系は九州新幹線内のみでしか見られない形式。
最初の新八代~鹿児島中央の暫定開業時から走っており、一部は博多~鹿児島中央のさくらにも使用されてます。

今回は乗ってませんが、JR九州らしさを感じる唯一の新幹線だと思います。

ちなみにみずほ607号の後はつばめのみ3本、最終列車は筑前船小屋までの運転です。

九州は特急が使いやすい!

新幹線ホームを離れ一旦改札を出てみどりの窓口へ行きます。

次の日に使う切符と、小倉までの往復特急券を買うためです。

写真を見る通り、すでに深夜帯に入ってるのにこれだけ特急がまだ残ってます。博多~小倉では日中毎時3本の特急が走っておりダイヤ的な利便性はかなり良いです。

そして、条件さえそろえば料金面でもかなりお得です。
石松氏と2人分の往復切符を買った結果、1人当たりの往復運賃は2600円、特急料金込みで片道1300円という計算です。

ちなみに普通に博多~小倉の片道切符を買うと1250円

マジお得ですね。

トレインウォッチング博多編



改めて改札を通り、在来線ホームへ行けば早速電車が入線。

幕が回送表示ですが、当駅始発の普通列車門司港行きになります。

前面にも書いてある通り、この電車は813系です。
鹿児島本線の九州北部の普通・快速の主力であるほか、日豊本線や福北ゆたか線でも活躍してます。このステンレス製のシルバーボディに赤と黒のアクセントが何とも格好良いですね。

これをデザインは今の九州の列車をデザイン面で支え続ける水戸岡鋭治氏が率いるドーンデザイン研究所によって手掛けられました。

彼らの手によって九州の列車はどんどん奇抜で個性的になってゆき今に至るのです。


続いて、博多どまりの特急列車が到着です。


佐世保からの特急みどりです。

この列車に使用されてるのは783系
通称ハイパーサルーン

国鉄が崩壊し、JRになった後に新鋭の特急電車としてデビュー。脱国鉄の先駆者となったのは九州なのです。


特徴的なのがこの各車両のど真ん中にあるドア。
これによって客室を二分させてます。メリットがどんなものかは良くわかってませんが、グリーン車と普通車を半分半分にするのには良い構造です。実際この列車もグリーン車は半室のみです。

ちなみに前と後ろでカラーリングが異なってます。
前4両はその名の通り、緑色のカラーリングですが、写真に映ってる後ろ側の4両はやけにカラフル。

こちらは本来特急ハウステンボスとして博多と長崎県の観光地ハウステンボスを結ぶ特急列車なのですが、この時間帯では特急みどりの増結用編成としてくっついています。

とは言っても、定期列車の特急ハウステンボスは博多~早岐で常に特急みどりに連結されていますので、この光景はほとんど一日中見られます。


今度は当駅始発の特急ソニックが入線してきました。


博多と大分を結ぶ特急で写真の電車883系が専用車両として使われてます。
他に885系と言う白いのもいます。


特急ソニックは1日33往復もの本数が設定されている人気列車、日中は毎時2本のペースで運転されてます。
さらに終点の大分では宮崎方面の特急にちりんに連絡していて、宮崎へのアクセスの一端を担った列車でもあります。


そしてこの883系。
ニックネームはワンダーランドエクスプレスというのがついてます

最高速度130km/hと九州初の振り子式車両のおかげで日豊本線系統の特急は一気にスピードがアップしました。現在、博多~大分を2時間ほどで結んでいます。


この発車時のGTO素子VVVFインバータの音が好きだったりするんですよね・・・

ちなみに自分が撮ったソニック61号はソニックの最終便です。これを逃すと後がないので乗る人は急いでますね。

特急きらめきに乗って小倉へ



ソニック発車のちょっと前、特急みどり(とハウステンボス)は引き上げ線へ回送されました。

そしてソニックが発車した後・・・


こっちに入ってきた!


ようやくみどり側の写真が撮れた!

とは言ってもこの列車、すでに特急みどりではございません。

これは博多と小倉・門司港を結ぶ特急・・・・その名も


に変身してしまいました。

この特急きらめき30号こそ、自分が小倉へ行くために選んだ列車なのです。


そもそも博多~小倉には新幹線が走ってるのになぜこんな特急が走ってるのか。

答えは簡単。
新幹線での収入はJR西日本のものであってJR九州には一銭も入らないからです。

また、宗像市の中心駅となる赤間駅や北九州市の西側、折尾駅や黒崎駅での特急需要もあり、新幹線よりも各都市に密着した形で特急を運転させることによってJR西日本の新幹線に対抗しています。

JR同士で争ってる数少ない例だと言えますね。


さて、小倉へ行くのにきらめき30号を選んだ理由がこの先頭車となっている8号車

きらめきは1号車の半室グリーン車と半室普通車が指定席になってるのみで後は全部自由席。
だから8号車の先頭部分は自由席ながら前面展望が可能なのです。

反対列車で前面展望をしようとするとグリーン料金を取られるのでこの差は大きいですね


まぁこの時間は暗くてほとんど何も見えないんですけどね。

博多から小倉まで約1時間。途中、他の特急が止まらない福間・東郷にも停まり、さらに赤間・折尾・黒崎・八幡・戸畑・小倉と停車。吉塚と香椎以外の特急が停まりうる駅に全て停まります。
位置づけ的にはホームライナーに近いですね。


小倉には日付も変わった0時10分に到着しました。

これでこの日の予定はすべて消化、長い1日が終わりました。


そして小倉を発車していくがここで気付いたこと・・・・みどり側の編成の行き先表示幕が

特急みどり 博多

のままになってる!!

後ろのハウステンボス編成はちゃんと「きらめき 門司港」が出てるのにみどりだけ変え忘れたのか・・・今回の謎です。

トレインウォッチング小倉編


小倉駅で発見したのはまさかのご当地ワンピース!あれ、ゾロの刀の位置が逆じゃね?

小倉のネカフェで一晩過ごし、2日目に突入。



早朝の小倉駅に到着。

博多駅でもそうでしたが、改札口にはこのように提灯の装飾が!

どうやら長崎で春節のお祭りとして長崎ランタンフェスティバルを開催するようです。

開催期間は2月3日~17日
ってこれを書いてる時にはもう絶賛開催中ですね。


ホームに降りたら早速おでまし!

小倉始発の特急にちりん3号 宮崎空港行きです。

現在、大分~宮崎・南宮崎・宮崎空港の特急であるにちりんですが、この3本だけ小倉始発となっています。

使用されてるこの電車は787系

博多~西鹿児島(現・鹿児島中央)に特急つばめの名前が復活した時にそのための電車として生まれました。

DXグリーン車ビュフェ車の連結、つばめレディの乗務など、すっかり大衆化・簡素化していった特急に再び豪華さをもたらし、九州のフラッグシップトレインとして栄華を極めた特急電車です。

つばめの名と博多~鹿児島の輸送を新幹線に明け渡した後は各地に散らばり、まだローカル特急に残っていた国鉄型特急電車(てか485系)を置き換えていきました。

現在、このにちりんのほか、有明・かもめ・みどり・かいおう・きらめき・ひゅうが・きりしま・川内エクスプレスと、いろんな列車に使用されてます。


これが側面のロゴマークですが、お気づきでしょうか。
うっすらとTSUBAMEの文字その他もろもろが見えますよね。

この電車がかつてつばめに使われていたことの証ですね。


そして宮崎へ旅立っていった


早朝には日中にはない運用があるもの。
この列車は1日1本しかない下関発大分行きの普通列車なのです。

使用されるのは415系という国鉄時代から存在する電車。
現在、普通列車用で唯一JR九州が保有する交直両用電車、つまり交流電化と直流電化の両方に対応した電車です。

九州内は交流電化ですが、門司駅から山陽本線に入ってすぐ直流電化に切り替わるので、交直両用にしないと関門海峡を渡れない。
しかしながら交直両用は機器が複雑になるためにコストが高いのでなかなか新しいのを造る気になれないようです。
筑肥線(系統上唐津線の唐津~西唐津含む)は姪浜から福岡市営地下鉄に乗り入れる関係上直流電化です。


特急なら小倉から大分まで1時間半程度ですが、普通列車だと大分まで2時間40分以上かかります。

ゆっくしていってね!


ところで415系という形式がつく電車には似ても似つかぬ兄弟がいます。


それがこれ。
こちらも415系と名乗ってますが1500番台と区分されてます。顔は全然違うし鋼製車に対してこちらはステンレス車と本当に外見上では似てないまるで中川家のような兄弟です。


ちなみに常磐線を利用したことのある方で、これらの電車見覚えがあると思った方・・・
あなたは正しい!

415系は常磐線でも走ってます。今は水戸以北の区間での運用に追いやられてますがかつては上野まで来ていたこともありました。ただし常磐線での鋼製車は2007年に引退していて今はステンレスのみです。

そして常磐線から九州に渡ってきた電車も存在します。
中には消火器などに勝田電車区と書いてあるそうです。


こちらにはいかにも国鉄型の顔をしたディーゼルカーが停車。

形式名はキハ147形

元々はキハ47形と名乗ってたのですが、JR化後にエンジンを180馬力から360馬力と倍にパワーアップ。この時に形式の数字に100を足したのでした。


行き先表示がサボって懐かしいですね。


この列車は日豊本線の城野から日田彦山線というローカル線へ直通運転をしています。


普通列車の門司港行きとして入ってきたこの電車
811系といいます。

九州北部の普通・快速用として1989年に登場。
JR西日本221系
JR東海311系

と同時期にデビューしており、快速用という用途や車内が転換クロスシートという仕様も似通ったところがあります。


813系とも再び遭遇。このように3両編成を3本つないだ9両編成での運用もあります。

特急ソニックに乗って博多へ


大体見たものを紹介したのでここらで朝食で食べた物を紹介します。


立ち食いうどん屋で食べたかしわうどんです。

九州北部では定番の鶏そぼろを散らしたうどん。この地方では鶏そぼろをかしわと言うそうです。

ちなみに自分が食べたこの小倉駅7・8番のりばにあるこの店。
どうやらクッキングパパに出たことがあるようで、このようにポスターが貼ってありました。

うどんを食べたらいよいよ博多へ戻るための列車に乗ります。


赤と黒の電車の隣に入ってくる蒼い稲妻


特急ソニック6号 博多行き


前日の博多で見送ったソニックに今度は乗車します。

デッキの裏も鮮やか

ドア付近にはこんなのも・・・!

さすがはワンダーランドエクスプレスの異名を持つ883系電車!
乗った人を思いっきりわくわくさせてくれます。


デッキの仕切りがガラス張りだったり床がフローリングになってたり、座席のヘッドレストがミッ○ーマウスっぽっかたりとなんとも他の電車では見な強烈な個性を持った車内です。

ちなみに小倉で列車の進行方向が変わるので、乗った時には座席を回転させないと後ろ向きになるので注意です。


列車は戸畑・黒崎・折尾・赤間・吉塚に停車し、終点博多までほぼ1時間で到着しました。
吉塚は博多のすぐ隣の駅で、朝の博多行きと夜の小倉・大分方面行きの特急が停まるのですが、これは博多より吉塚の方が県庁に近いからだとか。


博多に到着したソニックは少し停車した後に引き上げ線へ回送されていきました。

第四章終わり


  • 条件さえ揃えばって条件ないよ、2枚きっぷ・4枚きっぷでググってみ -- バック石松 (2012-02-16 04:22:32)
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