『デスミーム もし猫ミームの猫がデスゲームに参加したら』
(キャラ) 説教猫、悲しそうに鳴く猫、ドヤ顔をするロシアンブルーの猫
深夜〇時十分。
ゲーム開始から、まだ十分しか経っていない。
渋谷を雑に切り取って島へ貼り付けたような街。
誰もいないスクランブル交差点。
誰も乗っていない電車。
誰もいないコンビニ。
あるのは冷たい街灯の光と参加者たちの息遣いだけ。
その路地裏で一匹の猫が震えていた。
悲しそうに鳴く猫だった。
「ニャァ……」
いつものように悲しげな声を漏らす。
目の前には説教猫がいたからだ。
説教猫は街灯の下で悲しそうに鳴く猫を見下ろしていた。
その表情には相手を見下すような冷静さがあった。
そして右手には拳銃。
左手には果物ナイフ。
支給品だった。
※説教猫の説教は日本語に翻訳します。
「お前、今の状況を理解しているか?」
説教猫が言った。
悲しそうに鳴く猫は小さく首を振る。
「ニャァ……」
「理解していないな」
説教猫はため息をついた。
「だからお前は駄目なんだ」
銃口が向けられる。
悲しそうに鳴く猫の体が跳ねた。
「人はなぜ騙されると思う?」
説教猫は突然そんなことを言った。
「ニャ……?」
「考えないからだ」
説教猫は勝手に答えた。
「人はなぜ失敗すると思う?」
「……」
「学ばないからだ」
一歩近付く。
「人はなぜ死ぬと思う?」
悲しそうに鳴く猫は答えられない。
説教猫は銃口を額に押し付けた。
「状況を理解しないからだ」
冷たい金属が触れる。
悲しそうに鳴く猫の目に涙が浮かんだ。
「ゲームのルールを理解しているか?」
説教猫は続ける。
「四十八時間後に全員死ぬ」
「つまり何もしなければ死ぬ」
「隠れていても死ぬ」
「祈っていても死ぬ」
「仲良くしていても死ぬ」
説教猫は果物ナイフを取り出した。
銀色の刃が街灯に照らされる。
「だから誰かが殺さなければならない」
悲しそうに鳴く猫は震えた。
嫌な予感がした。
説教猫はナイフを差し出す。
「持て」
「ニャァ……」
「持て」
震える前足で受け取る。
説教猫は満足そうに頷いた。
「よし」
「今から他の参加者を探してこい」
「そして刺せ」
悲しそうに鳴く猫は固まった。
意味が分からなかった。
「ニャッ!?」
「聞こえなかったか?」
説教猫は銃を持ち上げた。
「刺してこいと言ったんだ」
「ニャァ……」
「ニャァじゃない」
説教猫は即座に遮る。
「お前は優しいつもりか?」
「ニャァ……」
「それは責任から逃げているだけだ」
「誰かが殺さなければゲームは終わらない」
「なら誰かがやるしかない」
「お前がやれ」
理屈だった。
歪んだ理屈。
だが拳銃を突き付けられた状態では反論できない。
「ニャァ……」
悲しそうに鳴く猫はうつむいた。
怖かった。
死にたくなかった。
説教猫に撃たれるのも。
首輪が爆発するのも。
どちらも嫌だった。
「行け」
説教猫が命令する。
「結果を持って戻れ」
悲しそうに鳴く猫はゆっくり歩き始めた。
手には果物ナイフ。
心には恐怖。
背後から説教猫の声が飛ぶ。
「忘れるな」
「俺を裏切ったら殺す」
悲しそうに鳴く猫は振り返らなかった。
ただ悲しそうな声だけを残して闇の中へ消えていく。
その姿を見送りながら、説教猫は小さく笑った。
「利用しやすい奴で助かる」
そう呟き、拳銃の弾を確認する。
残弾は十分。
しばらくは困らない。
「さて」
「命の授業を始めるか」
説教猫は夜の街へ歩き出した。
その頃。
渋谷駅前。
巨大な広告モニターの下で、一匹の猫が堂々と座っていた。
ロシアンブルーの猫だった。
相変わらずのドヤ顔。
状況がどうであれ。
世界が終わろうと。
隕石が落ちてこようと。
その顔だけは変わらない。
そして今の彼には、その表情を支えるだけの理由があった。
支給品。
マシンガン。
黒く巨大な銃器が足元に置かれている。
ロシアンブルーの猫はそれを見た。
そしてドヤ顔。
再び見た。
またドヤ顔。
さらに見た。
もっとドヤ顔。
「……」
誰もいない。
それでもドヤ顔だった。
圧倒的な当たり支給品。
果物ナイフやフライパンを引いた参加者もいる中、自分だけが戦場の主役になれる武器を引き当てた。
それは確かに誇っていい出来事だった。
勝った。
まだ誰も殺していない。
ゲームも始まったばかり。
それでもロシアンブルーの猫は確信していた。
勝った。
なぜなら強い武器を持っているから。
単純明快だった。
ロシアンブルーの猫はマシンガンを肩に担いだ。
重い。
だが気にならない。
今は万能感の方が大きかった。
再びドヤ顔。
そして歩き出す。
参加者を探すために。
この街のどこかには他の参加者がいる。
誰かを見つけたらどうするか。
決まっていた。
撃つ。
それだけだ。
ロシアンブルーの猫は笑うように目を細めた。
遠くで風が吹く。
静かな夜だった。
だが、その静けさは長く続かない。
説教猫は獲物を探し始めている。
悲しそうに鳴く猫は震えながら街を彷徨っている。
そしてロシアンブルーの猫は、自分の強さを信じ切っている。
まだ誰も死んでいない。
だが確実に。
最初の惨劇は近付いていた。
【説教猫@猫ミーム】
[状態]:健康
[装備]:拳銃
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1
[思考]:このゲームを生き残る。
1:悲しそうに鳴く猫を手駒として利用する。
2:自分は危険を冒さず他参加者を減らす。
3:使えなくなった駒は切り捨てる。
【悲しそうに鳴く猫@猫ミーム】
[状態]:恐怖
[装備]:果物ナイフ
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:説教猫に逆らわず生き残る。
1:説教猫に撃たれないため、他の参加者を果物ナイフで刺す。
【ドヤ顔をするロシアンブルーの猫@猫ミーム】
[状態]:健康
[装備]:マシンガン
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~2
[思考]:ドヤ顔でマシンガンを乱射する。
1:マシンガンで他の参加者を撃つ。
最終更新:2026年08月03日 20:06