『Re:ヒーロークロスライン』
(キャラ) メテオラ・エスターライヒ、明超次(ジエンド)
「……はぁ?俺が『漫画のキャラ』だぁ?」
「えぇ、間違いなく」
ファンタジー作品に登場する魔法使いのようなローブとマントを着用した白髪の少女………メテオラ・エスターライヒが口にした言葉に、
黒い長髪に黄色いヘアバンドを着けた鋭い目つきの少年………明超次(あかり ちょうじ)は目を丸くする。
『命の授業』と銘打たれた『殺し合い』の会場に飛ばされてすぐに二人は出会い、
互いに殺し合いに乗るつもりは無いという事を確認すると、詳しい情報交換も兼ねてとある建物…………いわゆる『ネットカフェ』や『漫画喫茶』と呼ばれる店舗に入店。
そこで超次の話を聞いていたメテオラは言った………
『貴方はおそらく被造物。より簡単な言い方をするならば、アニメや漫画等の『物語の登場人物』』と。
「お、おいおい…………いきなり何、寝ぼけた事言ってんだよ?殺し合いに巻き込まれたショックで、頭どうにかしたのか?」
「いいえ。私は至って正常。それに、何の根拠も無く言っている訳ではない」
いきなりメテオラから『貴方は漫画のキャラ』などと言われ、
超次はそれを一笑に付した。
しかし、メテオラの顔は冗談や悪ふざけを口にしているようには見えない………全くの真顔だった。
メテオラは店内に存在する漫画コーナーの本棚へと迎い、
そこから数冊の漫画単行本を持ってきた。
「ひとまず、これを見ていただきたい」
「………あん?」
そう言ってメテオラが手渡した漫画単行本を目にし………
「……!?」
………超次は自分の目を疑った。
何故なら、その漫画本………『ジエンド』という作品タイトルが描かれた表紙には、
縦に2つ並んだ青い目を持つ真紅のヒーロー…………明超次のもう一つの姿である『最強のノッカーズ』・ジエンドの姿が大きく描かれていたのだから。
☆☆☆
「…………」
その後。
超次はメテオラが持ってきた漫画本………講談社/マガジンZKC発行・発売の『ジエンド』全4巻、及びその続編である講談社/KCDX発行・発売の『Z-END』全2巻を読み終え、頭を抱えていた。
「………どうでしたか?超次殿?」
「………あぁ、間違いねぇ。こいつには俺の経験した人生、全部が描いてやがった」
自分の人生がそのまま描かれた漫画を読んだ事で、
超次は先ほどメテオラが口にした『貴方は物語の登場人物』という言葉の意味をようやく理解した。
「チクショー………なんだよ。なんなんだよ………。『オルタレイション・バースト』も、『ノッカーズ』も、俺の『力』も………ババアに小夏に入間の奴も………全部『漫画家が考えたウソっぱち』だった、てのかよ………それじゃあ、それじゃあ俺は今まで、一体何のために………」
「………」
自分がいた世界や自分の人生が全て『フィクション』だったという事実を知り、
超次の心は『最強』と評される力を持つ者とは思えない………深い無力感と絶望に覆われていった。
「………貴方の気持ちはよく分かる。私や私の仲間も、皆最初は同じ気持ちだった」
「………え?」
心が折れかけていた超次は、メテオラの言葉を耳にして顔を上げる。
「じ、じゃあ………まさか、お前も………」
「そう。私も『被造物』………つまり、物語の登場人物。もっとも、私の世界は『漫画』ではなく『ゲーム』だが」
そしてメテオラは語り始めた………。
『軍服の姫君』と呼ばれる存在によって『神代の地』………物語を作り出した作者達がいる世界へと呼び出された物語の登場人物達。
現界した『被造物(物語の登場人物)』達は、
ある者は自らを産み出した創作者とふれあい、その思いを知り………
ある者は創作者を使って自らの世界の変革を企み………
その中でメテオラとその仲間達は『軍服の姫君』………またの名を『アルタイル』を倒す為に、創作者達や国の上層部と協力してとあるイベントの準備を行おうとしていた時………
メテオラはこの場に連れて来られたのだという。
「これが『アルタイルの仕業』か………それとも『アルタイルとはまた別の存在の企み』かまでは分からない………しかし、おそらくこの場には私や貴方以外にも被造物が呼ばれている可能性が高い。そう考えるのが自然」
「………」
超次は両目を大きく見開きながら、メテオラの話を聞いていた。
はたからしたら『荒唐無稽な妄言』としか思えないような内容の話だ。
だが………
『オルタレイション・バースト』と呼ばれる現象によって、無数に存在する平行世界から自分の望み得る力を自由に引き出せる特殊能力者『ノッカーズ』であふれかえるようになった世界で生まれ育ち、
つい今しがた、その世界が『漫画家が作ったフィクション』だという事を知った超次には………
その話を妄言だと笑い飛ばす事はできなかった。
「かつて軍服の姫君………アルタイルは私に言った。『神々の世界を知れば、物語世界から来た者は反感や不安を持つのが自然。創造主へ影響を与え、我々の世界を作り替えよう』…………と。この『命の授業』なる催しの優勝者に与えられる『あらゆる願いを叶える権利』も、おそらくはそれに近いものと思われる」
淡々とした口調で語りながら、メテオラはまっすぐ超次の顔を見ていた。
「無理強いはしない。超次殿、自らの世界と自分自身の『真実』を知った今………貴方はこの場においてどう動く?『自分以外の参加者を皆殺しにし、自らの世界を変革させる』か?それとも『自らの世界が作り物だったという事実に心を閉ざし、他の参加者の手にかかる事を望む』か?」
「…………」
メテオラからの問いかけを受け、超次は顔を俯かせる………が。
「!」
………すぐに自分の頬をひっぱたいて、自らに活を入れた。
「……ウジウジ悩むのは性に合わねぇし、消去法は嫌ぇだ」
超次は自身の作品を手にしながら顔を上げ、まっすぐメテオラと目を合わせる。
「こっから出られたら、こいつを描いた『村枝』って奴を一発ぶん殴る。だがその前に………こんな悪趣味なイベントを開きやがったあの女を、ぶちのめしてやる」
そう語る超次の顔には………迷いを振り払った清々しい笑みが浮かんでいた。
その姿を見たメテオラも、静かに笑みを浮かべた。
「………では、この催しを打破するまで『同盟』を組もうか、超次殿」
「あ、あぁ………それは良い、んだけどよぉ………」
メテオラの言葉に答えながら、超次はどこかこそばゆい様子で頬を掻いた。
「その、『超次殿』って呼び方、止めてくれねぇか?なんか他人行儀だし、時代劇みたいだしよぉ………」
「………ふむ」
メテオラはおもむろに立ち上がり、超次と向き直る。
「では改めて………よろしく頼む、超次」
メテオラはその顔に微笑みを浮かべながら、おもむろに超次に右手を差し出す。
超次は差し出された手を握り返し、二人は握手を交わした。
「………あぁ。よろしくな、えぇっと………メガネウラ?」
「違う、メテオラ」
その時だった。
ぐうぅ~
メテオラの腹部から盛大な腹の虫の音が響き渡った。
「………んぐ。失礼。この場に来る前に何も口にしていなかったので。できればちゃんとした飲食店に移動して食事をしたい」
「あ、あぁ………まぁ良いけど」
なんとも締まりの悪いヲチに、超次は苦笑いを浮かべたのだった。
【メテオラ・エスターライヒ@Re:CREATORS】
[状態]:健康、空腹
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:殺し合いを打破し、会場から脱出する
1:超次と行動し、協力者を増やしていく
2:とりあえず、食事がしたい
3:これはアルタイルの仕業?それとも…………
[備考]:第14話付近(『エリミネーション・チャンバー・フェス』の準備期間中)からの参戦。
今ロワについて、
- 参加者の一部または大半は、被造物(=物語の登場人物)なのではないか?
- 主催者の森口悠子は『軍服の姫君』ことアルタイルの配下、もしくは『アルタイルと同等の力を持つ別の被造物』ではないか?
- 優勝者に与えられる『あらゆる願いを叶える権利』とは、『物語世界の改変』の事ではないか?
……と、考察しています。
【明超次(ジエンド)@ヒーロークロスライン】
[状態]:健康、軽くない困惑と精神的ショック、苦笑
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3、『ジエンド』全4巻&『Z-END』全2巻@現実
[思考]:あの女(森口悠子)をぶちのめす
1:メテオラと行動する
2:……飯行くか
3:まさか自分が『物語の登場人物』だったなんて………
4:『村枝』って奴(※『ヒーロークロスライン』参加漫画家の一人でジエンドの原作者・村枝 賢一(むらえだ けんいち)先生)に会ったら、一発ぶん殴る。
[備考]:単独主演作・第2部『Z-END』期からの参戦。
自分が被造物(=物語の登場人物)だと知りました。
会場内のネットカフェで『ジエンド』全4巻&『Z-END』全2巻@現実を入手しました。
【『ジエンド』全4巻&『Z-END』全2巻@現実】
講談社×Yahoo!コミックによるシェアワールド漫画企画『ヒーロークロスライン』の代表的な作品兼明超次(ジエンド)@ヒーロークロスラインの単独主演作品の単行本。
作者は村枝 賢一(むらえだ けんいち)。
様々な“世界の終わり”を経験してきた“最強のノッカーズ”〈ジエンド〉の能力を持つ高校生・明超次が、“この世界の終わり”を避けるべく、欲望のままに犯罪を繰り返すノッカーズ犯罪者や彼らを扇動し世界の崩壊を目論む能力者、あるいは偏見による弾圧や差別を行う人々(ノーマル)が引き起こすいろいろな困難に立ち向かうアクションストーリー漫画(Wikipediaより)。
第一部『ジエンド』は講談社・マガジンZKCが発行・発売。
第二部『Z-END』は講談社・KCDXが発行・発売。
なお、2026年現在は一般書店では絶版となっている為、今から入手するのであれば『中古ショップや古書店を探し歩く』か『電子書籍』がオススメ。
最終更新:2026年08月03日 20:10