『戦場で生まれる絆・燃える憎しみ』
(キャラ) ビリー・バットソン(シャザム)、白銀レイカ(ウインダム)、ドラゴンレンジャー・ブライ
「たくぅ……なんで僕がこんな目に……」
あちこちで血生臭い殺し合いの前哨戦が巻き起こりつつある
孤島に再現された渋谷の街。
その片隅に存在する公園で、一人の少年がぶつぶつと文句を呟いていた。
彼の名はビリー・バットソン。
幼い頃に母親と生き別れ、15歳になるまで里親と施設を渡り歩いてきた悲しい境遇の持ち主ながら、
そんな弱さを他人には微塵にも感じさせないバイタリティー溢れる少年である。
「全く……こんな首輪付けちゃってさぁ……鬱陶しいったら……」
自身の首に嵌められた爆弾入りの首輪を撫でながら、ビリーはため息をつく。
「……あ」
その時、ビリーはある事に気がついた。
「なんだ。簡単じゃん」
そう、ビリーにはある『秘策』があったのだ。
首輪を簡単に外せる上に、上手く行けばこの物騒な島からも脱出できるかもしれない『秘策』が。
ビリーは深く息を吸い込み、一声叫んだ。
「SHAZAM(シャザム)!」
ビリーの叫びと同時に、一陣の稲妻が煌めいてビリーの体を貫き、白煙が上がる。
白煙が収まると……そこには胸元に黄色い稲妻のシンボルが描かれた赤いスーツと金縁の白いマントを纏った筋骨隆々とした威丈夫が立っていた。
これこそ、ビリー・バットソン少年のもう一つの姿。
『地上最強の人間』の異名を持つスーパーヒーロー『シャザム』である!
「フフフ……アーハッハッハッハッハッ!どうだ主催者!お前なんかより、僕の方が一枚上手だったみたいだなぁ!!」
シャザムは勝ち誇るように高笑いをあげ、自身の首元を摩る……が、
「あ、あれ?」
……その首には、しっかりと首輪が嵌められていたのだった。
「……ウソ~ン」
どうやら『一枚上手』だったのはシャザムことビリーではなく、
この『命の授業』を主催した森口悠子の方だったようだった。
「え~!なにこれ!?変身したのに首輪が無くならないなんて、ズルイよ!!」
『主催者を出し抜けた』と思ったらそうはいかず、シャザムは地団駄を踏んで悔しがる。
見た目は厳つい威丈夫が駄々を捏ねるというのは、中々にシュールな光景ではあったが………なにぶん、その実年齢は15歳。
思い通りにいかずに駄々を捏ねるのも致し方無し、なのである。
「もう……シャザム!」
シャザムは不満げに頬を膨らませながらもう一度魔法の呪文を叫び、稲妻と共にビリー・バットソンの姿に戻った。
「あぁもう……!せっかく逃げられると思ったのに!」
ビリーは近くにあったベンチに寝っ転がると、
支給されたデイバックを枕代わりにしてふて寝を開始する。
「あ~あ……なんだって僕がこんな目に合わなきゃいけないんだろ?」
ビリーは苛立ちを隠そうともせず、デイバックの中から取り出したパンをふてくさりながら咀嚼する。
そのパンの味は……なんだかしょっぱかった。
☆☆☆
そこから少し離れた場所で……
「い、一体これは………どういう事なんでしょうか?」
街灯に照らされた薄暗い街中をトボトボと歩きながら、
銀色の長髪を三つ編みにして眼鏡をかけた灰色のブレザー姿の少女………『カプセル怪獣 ウインダム』の魂を宿した怪獣娘・白銀レイカは、ポツリと呟いた。
「あ、あの………ドッキリとかだったら、今すぐ出てきて欲しいのですが……」
ある種の希望を込めてレイカは周囲を見渡すが、
周りの建物をくまなく探しても、どこにも『ドッキリ成功』の看板を持ったテレビスタッフやカメラマンの気配は無い。
何より、自身の首に巻かれた金属製の首輪の感触は……間違いなく本物だった。
「はぁ~………」
レイカは深いため息を漏らしながら、真夜中の街を歩き続ける。
その末にとある公園へとたどり着き…………
『あ』
………ベンチでふて寝をしていたビリー・バットソンと遭遇したのだ。
「………えぇっと………こ、こんばんは」
「えっ?あぁ、うん………こんばんは」
ビリーと遭遇したレイカは礼儀正しく挨拶をし、それに釣られてビリーもベンチから起き上がって挨拶をした。
「え、えっと………はじめまして、私は白銀レイカと言います」
「あ、僕はビリー・バットソン」
挨拶を交わした二人が軽く自己紹介をしていた………その時だった。
♪︎~♪︎~
どこからともなく笛の音色が聞こえてきた。
「………えっ?」
「な、なんですか?この笛の音?」
突然周囲に響き渡る笛の音色にビリーもレイカも首を傾げる。
同時に笛の音色に合わせるかのように、辺りには地響きのようなものまで聞こえ出したのだ。
しばらくすると、突然街の建物の一部が地響きと共に薙ぎ倒され………
「グオオオオオオ!!」
……黒と緑で彩られた『怪獣』が現れたのだ!
「かかかかか怪獣っ!?」
「う、ウソッ!?」
突然出現した『怪獣』に、レイカは仮にも『怪獣娘』だというのに唖然となり、ビリーは目を丸くした
♪︎~♪︎~
「グオオオオオオ!!」
『怪獣』は軽快な笛の音色に合わせるように建物を薙ぎ倒していき、
そのドリルのような尻尾をレイカとビリーに振り落とした。
「う、うわぁっ!?」
「キャアアアッ!!」
『怪獣』のドリルのような尻尾が振り落とされる直前、
ビリーとレイカは紙一重で『怪獣』の尻尾から逃れた。
「………チクショウ!本当に冗談じゃないよ!」
ビリーは悪態を付きながら怪獣に向かって歩み寄る。
「ま、待って下さい!早く逃げ………」
レイカの叫びが届くよりも早く、
「SHAZAM(シャザム)!」
目の前の『怪獣』の鳴き声に勝るとも劣らないビリーの叫びが周囲に響き渡った。
同時に、一陣の稲妻が煌めいてビリーの体を貫き、白煙が上がる。
「キャアっ!?」
「グオオオオオオ!?」
ビリーの体を貫く稲妻の輝きと轟音に、レイカと『怪獣』は思わず目を覆う。
そして、白煙が晴れると………
「オッシャア!行くぞ!」
………ビリーは再びシャザムへと変身し、怪獣と向かいあったのだ。
「えっ?ええ!?ど、どういうことです!?」
「グゥ~!?」
それまで自分より少し年下の少年だったビリーが、突然たくましい成人男性に変身してレイカは混乱し、『怪獣』もまた理解が追い付かない様子でシャザムを見下ろしていた。
♪︎~♪︎~
「!グオオオオオオ!!」
再び笛の音色が響き渡り、『怪獣』はその太い脚を上げてシャザムを踏み潰さんとする。
「うおりやあああ!!」
だがシャザムは『怪獣』の踏み出してきた足を両手で支えると、逆に『怪獣』の15m近い巨体を押し返したのた。
「グオオオッ!?」
踏み潰そうとした足をシャザムに押し返しされ、『怪獣』はその巨体をよろめかせる。
「食らえぇ!!」
続けてシャザムは『怪獣』に向けて両手から電撃を放射した。
「グオオオオオオ!?グオオオオオオ!?」
シャザムからの電撃攻撃を受けて『怪獣』は苦し気に暴れまわるが、
いまいち決定打にはかけているようだった。
「…………」
一方レイカは、シャザムに変身したビリーが自身よりも巨大な怪獣と戦っている姿を呆然と眺めていたが……
「……って!ぼーっと見てる場合じゃありません!!」
……自分もシャザムの援護をしようと、自身のデイパックを漁って使える支給品がないか探し始める。
「………あっ!」
すると、デイパックの中からレイカにとって……いや、『怪獣娘にとって』、とても馴染み深いアイテムが出てきたのだ。
「!」
レイカはすかさずそのアイテム……ソウルライザーを操作した。
「ソウルライド!ウインダム!!」
次の瞬間、レイカの体は目映い光に包まれ、その体が少しずつ変化していく……そして光が晴れると………
「どうも」
頭部にゴーグル状の飾りを装着し、下腹部以外を銀色の装甲で覆い包んだ怪獣娘『ウインダム』へと変身したのだ!
「……食らいなさい!!」
変身完了したウインダムは、『怪獣』の金属質な脚に向けてレーザー光線を発射した。
「グオオオオオオ!!??」
ウインダムのレーザー光線で脚を焼かれ、『怪獣』はその体勢を大きく崩してしまった。
「……うおりやあああ!!」
「グオオオオオオ!!??」
『怪獣』が体勢を崩すと同時にシャザムは空中高く飛び上がり、『怪獣』の顔面に右ストレートパンチを叩き込む。
すると『怪獣』は地響きをたてながらいくつかのビルを巻き添えに倒れこんだのだ。
「や、やった……のでしょうか?」
ウインダムは地面に倒れこんだ『怪獣』を不安げに眺める……すると
「………グオオオオオオ!」
……『怪獣』はすぐに起き上がってシャザムとウインダムに向けて自身の両腕を向けた。
「しぶといなぁもう!」
「くっ!!」
ウインダムとシャザムは未だにやる気満々な『怪獣』に向かい合う。
まさに一触即発………だが。
♪︎~♪︎~
「………グオオオオオオ!」
再び笛の音色が周囲に響き渡ると、『怪獣』はウインダムとシャザムに背を向ける。
「………あれ?」
「………えっ?」
突然の事に呆然となるウインダムとシャザムを尻目に、『怪獣』はその場から去っていったのだった。
「な、なんだかよく分からないですが………助かりましたぁ~」
ウインダムは深いため息を漏らしながらその場に座り込んだ。
「………ねぇ、レイカさんだっけ?」
「あ、はい」
声をかけられ、ウインダムはシャザムに顔を向ける。
「……中々やるじゃない♪」
シャザムはニッコリ笑いながら、ウインダムに向けて親指を立てていた。
「………いえいえ、そちらこそ」
そしてウインダムもシャザムに向けて親指を立てる。
一戦を終えたウインダムとシャザムは、どちらともなく微笑みを浮かべていた。
クゥ~
グゥ~
『あ』
その時、ウインダムの腹の虫とシャザムの腹の虫が同時に鳴き声をあげた。
『………ハハハハハハ!!』
二人同時に腹の虫を響かせ、ウインダムとシャザムは大笑いしたのだった。
【ビリー・バットソン(シャザム)@DCエクステンデッド・ユニバース】
[状態]:健康、シャザムに変身中、空腹
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:早く帰りたい
1:レイカさんと行動する
2:何で僕がこんな目に……
3:さっきの奴(ドラゴンシーザー)、なんだったんだろ?
[備考]:『シャザム』本編終了後からの参戦。
変身しても首輪は外れません。
【白銀レイカ(ウインダム)@怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~】
[状態]:健康、空腹
[装備]:ソウルライザー@怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~2
[思考]:人殺しはしたくない
1:ビリー君から詳しく話を聞く
2:アギさんやミクさんは無事でしょうか?
3:先ほどの怪獣(ドラゴンシーザー)は一体…………?
[備考]:アニメ第二期から参戦。
☆☆☆
さて、そこから少し離れた場所で………
「……まさか、ジュウレンジャーともドーラモンスターとも違う戦士がいるとはな」
「グオオ~」
先ほどウインダムとシャザムと戦った『怪獣』………『守護獣ドラゴンシーザー』の前に、
緑色の民族衣裳のような服を着た20代後半くらいの男性が立っていた。
彼こそは、先ほどから笛の音色でドラゴンシーザーを操っていた人物……ヤマト族プリンス(自称)『ドラゴンレンジャー・ブライ』である。
「グオオオオオオッ!!」
「焦るな。どうせこの場所にいる奴は全員殺すんだ。1人や2人、後回しにしても何の問題もない」
「グルルル……」
ブライに諌められ、ドラゴンシーザーはまだ少し不満があるかのように唸り声をあげる。
そんなドラゴンシーザーを尻目に、ブライは手に持つ笛と短剣が一体化したような武器……『獣奏剣』を握りしめる。
「待っていろよ、ゲキ………俺は絶対に勝ち残り、新たな力を得てお前を叩き潰してやるからな!」
ブライの目には、憎しみの炎が宿っていた。
自分の実の弟にして、地球滅亡を企む『魔女バンドーラ一味』と戦っている『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のリーダーであるヤマト族プリンス『ティラノレンジャー・ゲキ』への激しい憎しみの炎が。
『本来の歴史』において、ブライは戦いの末にゲキ達ジュウレンジャーと和解し、同時に自分の余命が残り僅かである事を知る筈だった。
だが……この場にいるブライは『ゲキと和解する前の時間軸』より連れてこられた。
当然ゲキへの憎しみは消えておらず、自分の余命が残り僅かである事も知らない………。
ブライは『ゲキへの復讐』と『世界の王となる』野望の為に、
この『命の授業』で優勝する事を決意したのだ。
♪︎~♪︎~
ブライは獣奏剣を吹き鳴らし、ドラゴンシーザーへと指示を送った。
「グオオオオオオッ!!」
「そうだ行け!暴れろ!他の参加者達を、嬲り殺しにしてやるんだ!!」
そのブライの姿は、瀕死の少年を救う為に自身を犠牲にした『気高い戦士』と同一人物とは思えない………
まるで『憎しみに囚われた悪魔』のようであった。
【ドラゴンレンジャー・ブライ@恐竜戦隊ジュウレンジャー】
[状態]:健康、高揚、余命48時間
[装備]:獣奏剣@恐竜戦隊ジュウレンジャー、守護獣ドラゴンシーザー@恐竜戦隊ジュウレンジャー
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2
[思考]:優勝し、新たな力を得てゲキに復讐する
1:ドラゴンシーザーを使って他の参加者達を嬲り殺しにする
[備考]:ジュウレンジャー第22話におけるティラノレンジャー・ゲキとの和解前からの参戦。
今ロワの『タイムリミット』が、そのまま余命時間に設定されています。
自分の余命が残り僅かである事を知りません。
制限により、ドラゴンシーザーの大きさは15mに縮められています。
【支給品紹介】
【ソウルライザー@怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~】
白銀レイカに支給。
国際怪獣救助指導組織『GIRLS』に所属する怪獣娘が所持するスマホ型変身アイテム。怪獣だった時の本能「カイジューソウル」を実感することで変身できる。変身の掛け声は「ソウルライド」。なお、紛失した際の再発行には24,800円の手数料がかかる。
(以上、ウィキペディアより抜粋)
【獣奏剣(じゅうそうけん)@恐竜戦隊ジュウレンジャー】
ドラゴンレンジャー・ブライに本人支給。
ドラゴンレンジャーの個人武器である短剣。
左腰のホルダーにさして携行する。
刃の部分からは、レンジャーガンと同等の威力を持つ破壊ビームを発射する。
横笛の機能も持ち、ドラゴンアーマーのバリア機能を発動させ、守護獣ドラゴンシーザーの召喚・指示にも用いられる。
(以上、Wikipediaより抜粋)
【守護獣ドラゴンシーザー@恐竜戦隊ジュウレンジャー】
ドラゴンレンジャー・ブライの守護獣。
正確には支給品ではないが、ここで紹介する。
『守護獣』とは『恐竜戦隊ジュウレンジャー』における巨大メカ・巨大ロボット的な存在であり、恐竜時代に繁栄した古代人類の守り神……なのだが、ドラゴンシーザーの外見は『恐竜』というよりは『ゴジラ等の怪獣』に近いのが特徴。
獣奏剣の奏でる笛の音色によって召喚・使役される。
主な武器は
- 指先から放つ超高熱光弾『ドラゴンハーレー』
- ドリル型尻尾『スピニングシーザー』
- 胸部に位置するブレストラーという五芒星状のエンブレムから光の壁を展開、攻撃を防御する『ペンタゴンバリヤー』
等々…………。
なお、本来のドラゴンシーザーは全長62m・全高38m・重量170tなのだが、今ロワにおいては制限により、全長15mサイズに縮められている。
最終更新:2026年08月03日 21:54