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『懐玉炉心』


(キャラ)五条悟、かぐや




 グラサンずらして瞼を開いたら、知らねぇすすき野原のど真ん中だった。
デッカい満月をバックに、風で波打つ白い穂と、その奥にポツンと鳥居。
いかにもってやつだな。めちゃくちゃ和。日本かぶれのハリウッド監督が、ノリノリでチャンバラシーンに使いそうなテンプレ舞台だ。
匂いはなかった。
風は吹いてんのに寒くねえ。エモーショナルさも孤独感もゼロ。
映画のセットっつーより、グラフィックガチってるゲームの背景に放り込まれたような、この世界。
律儀にボーっとしていた俺に、知らない女が近付いてきたが、……そいつもどうでもよかった。


「……あれぇ? おやおやおや~~? なぁんかおかしいな~~?──」

「──このアカウントってたしか、かぐやちゃんのやつだったような……? うんうん、間違いない。かぐやちゃんだった。私ちゃんと覚えてるもん!──」


「──あの~~、もしかして、『不正ログイン』……だったりしますぅ~~?」

「……」


ほら、不法侵入だってよ。
こいつたぶん、なんかそういう係の人なんだろうけど、知ったこっちゃねぇ。
俺も別に好きでここ来たわけじゃねぇし、知らん女に規約違反だなんだって罰金刑される趣味も持ち合わせてない。


「……一応、お話を聞かせてもら──」

「あ、いいっす」


──プツンッ。


 『スマコン』っつうコンタクトレンズを外して、もう一度、瞼を閉じる。
視界に戻ってきたのは、薄暗い自室。
コンビニ袋とか、脱ぎっぱなしのYシャツとか、机の上の空き缶とか。
ぼんやり点いてるテレビだけで唯一の光っていう、


──よっぽど生々しくて退屈な、現実(こっち)にな。





 『アイツとの最後の会話』をして、──五日は経つ。
……いや別に、トラウマ植え付けられたとかそういうヤワな話じゃねぇけど、あの日以来、俺は気付いたら『海』を避けるようになっていた。
あぁ、もう繰り返したいくらいだわ。
別に夜中に飛び起きたりもしねぇし。飯も普通に食えるし、相変わらず歌姫はイジり倒すし、学校帰りには当たり前みたいにLチキを食う。
俺の高専生活は、何一つ変わらず平和そのものだ。
だから別に。別にな筈なんだが。

たった『五日前』程度のことを、"あの日以来"なんて大層に呼んでる時点で。
……まぁ、そういうことだった。


 ザザ────……
  ザァ────……

『【睡眠・勉強・読書】沖縄の海。聞いてるだけで人生がなんとかなる気がする動画【ASMR】』

「…………」


 見覚えのないリビング。誰が家賃払ってたのか考えるのもダルい、知らねぇマイホーム。
気が付いたら勝手に再生されてた、テレビのYouTube画面で。
映し出された砂浜の中、ヤドカリがたまに横切る度、俺は嫌でもあの連続が脳裏に浮かぶ。


「────……傑」


気を抜いたら──、その名前だけが漏れ出やがった。



「……。……つーかさぁ、──」

「──やり方が雑なんだよなぁ主催者サンも~。このタイミングで沖縄の海? 露骨すぎるだろ。なに、悟くん闇落ちルート期待? フラグ管理ヘッタクソかよ。──」

「──あ、ちなみに動画の感想な? 『波の音で癒やされるとか言ってるやつ、大人しくアナログ放送見とけ。砂嵐の音好きなだけ聴けるぞ』。お得じゃん、なぁ?──」

「──はい論破~~、ざまぁ主催者~~。──」



「──…………」



──で、わざとらしい一人喋りで煙に巻いて、即シャットダウン。
いつもの俺かって聞かれりゃ、まぁこれが俺だ。

床にはデイバッグ。
支給品。スマホ、ルール説明アプリ。参加者名簿アプリ。その他インフラ諸々見る気なし、触る気なし。
修学旅行の荷物じゃあるまいし、こんなもんゴミ箱行きを待つだけの産廃物だ。
強制参加させられたからって、なんで俺が律儀に殺し合いのシミュレーションなんかしてやらなきゃいけないわけって話だしな。

つーか今、深夜だし。
普通寝る時間じゃん。一般人に優しくねぇ企画だし。
だから今んとこ俺はボイコットタイム。
ソファに沈めて、クソまじぃ珍缶ジュース飲みながら、「やっぱまずい」つって。
動かす気もないテレビのリモコンを弄ぶ、ただそれだけだった。


「…………ほんとアホらし」



 なのに、──暇になるとダメだ。脳ミソが勝手に回り出す。
どうでもいいことは秒で忘れるくせに、本当に忘れたいことだけ、ご丁寧にこびりついて離れねぇ。

……天内のことじゃない。
悪ぃが明確にはアイツじゃないんだ。

俺が、本当の意味での『分岐点』だと確信しているのは──、


────あの日。あの街。
────交差点。人混み。点滅信号。クソ暑い真昼間。
────顔強張らせた俺と、────あいつの、まるで日曜日の昼下がりみたいな、あの表情。



……

『……テメェッ、傑ッ──』

“私は生き方を決めた。あとは自分にできることを粛々と行うだけだよ”


“……殺すなら今殺せ、悟”

……



……俺もバカじゃねえ。
アイツがやったことは紛れもない大量殺人で、裁判にかけるまでもなく『悪』だってことくらい理解しちゃいる。
だが、その『悪』って概念自体、歴史の教科書ですら見たことねぇ偉人ジジイどもが勝手に決めた、倫理観だの法律だのの押し付けだろ?


だから、俺が言ったこと。俺が選んだこと。俺がその背中を見送ったこと。
──本当に正しかったことになるのか、って。


「………………ほんとアホだろ。……バトル・ロワイヤル、…………とか」



…………やっぱり海は嫌いだ。日焼け止めも無駄に高いし。
俺は色彩のねぇこの部屋で、重い空気と一緒に、微妙にマズい『竹の水ジュース』を喉の奥へと流し込んだ。






 ……あー、悪い。一個だけ無駄にしょうもないウソついたわ。
支給品確認してねーってやつ。あれ大ウソ。
中身、ステルス地雷な。……いや、やべぇだろ。いつの時代の戦争だっつうの。
あいにくミリタリーマニアじゃねぇもんで、普通に怖ぇから埋めたんだわ。
供養込みで、玄関先の庭に埋葬的な、な?


そしたら、こうだ。


「オッケーオッケー!! ……うん、OK! もう降参! 降参したからさ~~!」

「……………は?」

「かくれんぼはもう終わろう!! おい爆弾くん~~!! 無視しないでぇ~~、返事してよぉ~~~!!」


──そいつは、バカか──。
──それとも、一周回ってとんでもねぇ天才なのか──。


「あ~~もう、無視すんの~~!? じゃあ触っちゃうからね!? 触っちゃうよ!? よっしゃ、これで同接三十万いけちゃ──」

「おい」

「うぇ??」

「言っとくがそれ食い物じゃねえぞ。爆弾。……あ~~、爆弾おにぎりとかあっから紛らわしいよな?」

「…………フフフフっ♪」


 満月。
目は痛くならねぇくせに、妙に眩しい月光。
蚊の鳴く羽音だけがやたら響く、静かな玄関。──竹の匂い。
特に何も考えず、悩まず、ただ『いつも通り』の延長として、バトル・ロワイヤルをやり過ごそうとしていた俺だっつうのに。


「……おあいにくっ! 『かぐや』は普段から食べ物とオハナシしてるわけじゃないよ~~!」

「あ? マジィ~~?」

「ただしっ──!! ヤチヨカップ優勝!! トレンド独占!! 企業案件!! 紅白歌合戦!! そのためにはこの地雷が必要なわけっ!!!──」


「──夜露死苦(4649)ゥゥゥ~~ッ! シクシク~~4x9=2525! 算数検定8級不合格のかぐやちゃん、はたまた大見参ッ♡!!」


リビングのテレビ画面──。
──さっきまで流れていた静かな波音はちょうど、クソうるせぇ『配信者(ライバー)』の動画へと自動再生された。



………
……


★♡



✨🛸✨
『KA────────────────ッ!!』

🫨!?!?

✨😄✨
『GU────────────────ッ!!』

😵?????


✨✌😊✌✨
『あとはめんどくさいから一括送信(まとめ)っ☆』
『KA・GU・YA/HI・MEU────ッ!!!!!!』



「1・2・3……爆音(MUSIC)スタートぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


【♪BGM】
⚙️🎧💿⚙️🎧💿⚙️
☢️✨『炉心融解』✨☢️
🚀🌍『~乗るしかない、このビッグウェーブに(CPK! Remix)~』🌍🚀
⚙️🎧💿⚙️🎧💿⚙️



★♡


 『今は昔、竹取の翁がどうの、月の都がこうの』。
まぁ要するに、俺の目の前で騒いでんのは、古典の教科書でお馴染みの『かぐや姫』らしい。
……ハハ。なんだそれ。
これ次はドラえもんでも来んの? 桃太郎とアンパンマンでバトロワ始めちゃう感じ?
聞けば月での生活がダルすぎたこのかぐやちゃんは、彩葉だかなんだかって女の子んとこへ、『遊び』半分で降臨したらしい。

な? やべぇだろ? こいつ。
どうせお互い暇な身だ。俺はしばらく、この自認かぐやで遊ぶことにしたってわけ。


「そゆわけで~~! かぐやはね~竹取原作とは180度! おまけで360度回転させた『ハッピーエンド』を迎えに頑張ってきたわけ!!!!」

「いいなっ!! ハッピーエンド!! はいここでゲームセンターCX流しま~~~~す!!──」

「「──マッピーランド!!──」」

「……ぶふっ!!!」

「ア~~~~~ハッハッハッハッハッハッハッ!! さとるとかぐやのWライム決まっちゃったじゃ~~~~~ん!!!!」

「イエェェェェェェェイ! つーか俺もライバーはじめよっかな? 伊地知に無理やりやらせて、ミスる度にスパチャ百円! がんばれ伊地知!! はっぴぃせっと(笑)!!」

「ぶっは!!! 百円!! 香典代が駄菓子サイズっ!!!──」


「「──うまい棒片手に銀の盾ぇぇぇぇぇぇ~~~~!!!」」


★♡


 んで、このかぐや。
バイト漬けで血反吐吐いてる彩葉の苦労なんざ、どこ吹く風。
食材買い放題、配信機材買い放題、その他よく分かんねぇガラクタ買い放題。まさにオールマイティ。
部屋に至っては、泥棒が空き巣入ったあとでももうちょい片付いてるレベルらしい。
おまけに恐ろしいことに、これで性格はわりと竹取原作準拠なところ。
翁も泣くわ、そりゃ。


「はいはーい! 水族館来たことだし、唐突に開催しちゃうよぉ! 第一回・絶対にまずい料理選手権~~~!!!」

「きたきた大喜利タイム~~! 水族館要素ゼ~ロ~~~~!!!」

「名付けてぇ~~~~~、『お茶漬けかけごはん』!!」

「……あ? ……お湯かけないでボリボリいくやつ?」

「さっすがかぐや専属通訳士! 絶対まずいよねこれ!! ねえねえ、さとるは何かヤバそうなの思いついたりする~~~??」

「まぁでも俺らの親父、これ食って耐え忍んだ説あるよな。……あー、まずい料理、まずい料理ねぇ~~……。──」


「──……『数の子のすりつぶし』」

「ぶっはぁぁぁぁぁぁ!!! ハイIPPON!!! 数の子のアイデンティティ崩壊~~~!! バビロンの空中庭園跡みにイラク旅行いくもんじゃ~~~ん!!!」

「名古屋で☆4の店食いに行くのと同じくらいな無意味さな!!」

「はい、IPPON大没収っ~~~~!!!!」


★♡


 そんなだらしねぇかぐや姫だけどよ。
彩葉が過労でぶっ倒れた時は、その身を案じて付きっきりで看病してくれるような、妙に人情味のある一面もあるらしい。
月から来た宇宙人だからなのかは知らねぇが、基本スペックは銀河級。
歌唱力、ダンスのセンス、はたまた料理に至るまで、神様がチートコードでも打ち込んだのかってレベルだった。


「はいッ☆ 右手を見ますところぉ~~~、ここはお魚屋さんで~~~~~す☆☆」

「はいっ! 俺の右手は手相まみれ! 寿司屋を魚屋さん呼ばわりする人類初めて見ました!」


 ──モグモグ

「……は? うっま。いや待て待て待て。……え、お前これ鯛の寿司自分で握ったわけ?」

「ふふーん! 食べたいネタがあるなら、かぐやに任せんしゃい!」(ヌリヌリ)

「ハケでネタに煮きり醤油! 銀座の高級寿司店リスペクト! じゃ、次これ頼むわ。カレー!!」

「カレイ??!!?! 世界はそれをエンガワと呼ぶんだZE~~~~♪!!!!☆☆☆」


★♡


 そんなスーパーかぐや姫の前に立ちはだかったのが、──『ヤチヨカップ』。
酒寄彩葉。あいつ、人気ライバー・月見ヤチヨのガチ信者らしくてな。
期間内に新規ファンを獲得した上位ライバーだけが辿り着けるっていう、夢の舞台。
その切符を掴むため、かぐやは電脳の海へダイブ。
一攫千金ならぬ、一攫『夢』金。そんなアホみたいな挑戦が始まったらしい。


「バーカ!!! バーーカ!!!!」

「悔しいか! 悔しいかぁ~~~~~! この再生数300、低評価25のほろ炎上ヤロ~~~~!」


 ──パッ


「「ッ!!! うっはははははははははははは!!!!!!!!! 効いた!!! 信号、顔真っ赤にした!!!! 煽り耐性、ゼロ~~~~~~~~!!!!!!」」

「どうよ? 『【待ち時間(笑)】信号機に喧嘩売ってみた結果……まさかの反応が!?!?!?www』、だいぶバズるだろお前!!」

「天才っ!! 天才!!! 三千万はいくよ絶対!!!!」

「……あー、桁異常すぎて何が三千万いくのか聞きたくねぇやつ!!!」


以上。
これが現代に蘇った、デジタル・ジャンク版『竹取物語』。
月の姫君は求婚者じゃなく、再生数を追いかけていたってワケだ。

はい、おしまい!!


………
……




「……これ、偏見ね…………。──」

「──お葬式でお坊さん、『それでは皆さんお疲れさまでした』とか言った瞬間……。これまでの低温お経ボイスと温度差ありすぎて、親族全員一瞬は思うことある説~~~!」

「あ~~俺も偏見あるわ。歩きスマホしながらフラフラ歩いてるJK……大抵、顔可愛い説!」


 ……そんなクソみたいな話しながら歩いてたら、気付けば浜辺。
チャパチャパ。魚でも追いかけてるかぐやを傍目に、俺は今貝殻に砂つめてる。やってることは小学生だな。
揺らぐ黒い水面とか、それでも映える満月とか、それこそ波の音とか。エモい要素は一通り揃い踏みだけど、知らん。
俺は予想通り、相変わらずにこの世界を平然と生きていた。

別に、このバカテンションな宇宙人のお姫様と出会ったからって、俺の中で何かが変わるわけでもねぇ。
ドラえもんがチート道具携えて来たならテンションは上がるが、でもこいつ、魚追いかけてるだけだし。ボーイミーツガールですらねぇ。
もしもこんな出会いが人生の『分岐点』だなんて言うなら、小さすぎて誰の目にも見えねぇだろ。
顕微鏡のレンズにコンタクトでもハメねぇ限り、絶対に視認できねぇようなちっせぇ点だ。
だから今の俺は、あのスマコンってやつをブニブニ押し込めて、ただボーっとするだけ。


「アハハハ~~~! マグロマグロ~~!!」

「……」


くだらねえ。
だけど暇潰しとしては、……まぁ悪くない。
その程度の、現状だった。



“──いや、”

“────『そう終わらせないために』──、”



「──お前は来た……ってか。なあ、かぐや」

「…………っ! ……じゃあそろそろ行っちゃおっか! さとる!」

「……」


……口に出してから、自分で少し笑った。
何だよそれ。ポエマーか俺は。


……それで終わり。あぁ、本来ならそれで終わりだった。
バカみたいに笑って、バカみたいに時間を潰して、それだけで満足してりゃ良かったってのによ。……背中にべっとり張り付いた呪縛ってのは、案外しつこい。
忘れたつもりでも、無視し続けたつもりでも、その因果は俺の人生のページを勝手に綴り続ける。
俺は読まなかった、その本を。
読むだけ無駄だと思ってたし、考えるだけ損だと思ってたし、つーかそもそも面倒だった。
だから、表紙すら開かずに放置してた。

なのに、このバカ姫は埃かぶったそのページを、事もあろうに勝手にブチ開けやがったんだ。

俺が、二度と見ないように蓋をしてたところを。
何の気なしに。


ぱらっと。



……
………

『あ? あー、そういやあったな、参加者名簿アプリ』

“うんっ! この中でコラボしてくれそうな人探すのが、今のかぐやの御使命ってワケだよ!”

『くだらね~~。んじゃ夜峨ってオッサン探しとけ。ぬいぐるみ案件くらいならノリノリでやってくれるぞ』

“おお~~~!! 一大事!! 夜蛾~~~~っ!!! 夜蛾夜蛾夜蛾~~~~~~っ!!!!──”

“──あ!! え、スゴッ!!? 見て見て見て見て!!!”

『な? お前にぴったりのコワモテだろ──』


“『四千万』!!! 四千万だって!! ──この、天内理子って女の子!!! 参加者!!!”


『………………あ?』


………
……


「……今更だけどさぁ、一応言っとくぞ。その四千万って、別に登録者数でも再生回数でもねぇからな?」

「もちろんそこは分かってるつもり! かぐやだって四六時中お金のこと考えてるわけじゃないし~~?」



 ……まぁ、考えてみりゃ胡散臭い話だ。
天内理子。
何故あいつが生きてるのか。いやそれ以前に、何故天内がこんなイカれたゲームに選ばれてんだ。
……なんで、参加者名簿なんかに名前が載ってやがる。

……波の音が癒やしだなんて、そんなもんやっぱりクソ喰らえの嘘っぱちだ。
俺がさっきから見てるのは海じゃない。
足元のウミウシだ。裏返った、どす黒いやつ。
気を抜けば吸い込まれそうな、呪縛色のうねり。……それしか、今の俺には見えてねぇ。

なら、そうなるとだ。



俺は、その呪縛を──『祓う』まで。



「じゃ、いこっか!──」

「──今一番の……コラボ相手の元へっ!!──」



それは呪術師としても。
そして、──俺個人としても。


「お遊びは終わり!! でもまだまだ終わらないよ!! さとる!!」

「……」



──もう一度、話さなきゃならない奴がいる。



「……一応聞くぞ。ほらよ、スマコン」

「へ? あ、あ、あ~~~~~~!!! それかぐやのじゃん!!! え~~~さとるどこで見つけたの~~~~~!????」

「あー、やっぱりお前のだよな。──」


「──これ、ワンチャン海水で壊れちゃったりするわけ?」

「え゛。…………さっき、か、海水で洗ってたの…………これぇ~~~……?」



別に、天内を出汁に使うわけじゃない。
ただ、もし本当に会えるってんなら、天内を連れて。黒井さんとかも引っ張ってって、一回だけ。
空港へ行って、ソーキそばのパンフでも見せつけながら、アイツの肩叩いてやるんだ。


“沖縄の海、名残惜しくね?”────ってよ。








🌟
【支給品のトリセツ】
『スマコン@超かぐや姫!』

ハイこれ、目にガツーンとつける!
そしたらさぁ、ヤチヨのコピーが『フォルムチェンジできますよぉ~』とか、エセ敬語で喋りかけてくるから!
衣装! ヘアカラー! おまけにキャラ設定まで! 好きな姿にポチポチしたら、はい完成! 秒で『なりたい自分』になれちゃうワケ!!

で、こっからがすっごいバグ!!
このスマコンつけたままなら、MMO内での自分の姿も! 盛り盛りに改造した武器も! なぜか『現実』にそのまま維持されちゃうんだね、これが!!☆
理由はかぐやもわかんなーい! でも現実に剣が出ちゃうし、魔法も撃てちゃうから、あぁこの殺し合いっておそろしや~~~!!

(※ちなみに防水仕様。……十二万モノはさすがだね、彩葉……。ごめんっ!!)
🌟


💿✨👾【PLAYER STATUS】👾✨💿

【五条悟@呪術廻戦 懐玉・玉折】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:天内理子を保護。かぐやと共に『ハッピーエンド』を目指す。
1:もう一度、……できればあの浜辺で、傑と再会する。
2:説得とかじゃねぇ。クソみたいな話を山ほどする。最悪、俺が闇落ちルート行くならその時考える。
3:今回だけは、アイツと分かり合える何かを掴みたい。
4:……殺し合い? 二の次だ。だって俺、最強だし。

​【かぐや@超かぐや姫!】
​[状態]: 宇宙規模の健康体(ハイテンションMAX!)
[装備]: 無敵の「元気」と「無鉄砲」!
[道具]: 不明(彩葉が見たら泡を吹いて卒倒するモンばっか!)
[思考]:人気ライバーの意地にかけて、バトロワをハッピーエンドに終わらせる!
1:かぐや、いっきまーす! いざ出陣~~~~!!!
2:理子とコラボ! のじゃのじゃ口調は、ヤチヨもきっと気に入るはず!!
3:さとるは最強! かぐやも最強! 実質優勝!!!
4:KASSENで鍛えたプロゲーマー魂、見せ時だ~~~~っ!





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最終更新:2026年06月13日 23:53