第四話 レベルⅠ発令
雪鎖「で、なんで月夢さんは、ここに?」
月夢「あの二人に、呼び出されたんですよ。なんだか、用があるって」
雪鎖「うわ、ベタだな」
月夢「あはは、そうですね」
それから少し話しながら歩いていた。
月夢さんは、途中で「月夢でいいですよ」といってきた。
さすがに初対面で呼び捨て、しかも名前でとなると緊張する。
アサルト所属の2年生。
俺と同じだった。
クラスは隣の3組。
腕前はそれなり。
真面目そうでいい子だった。
月夢「それじゃ、私はこれで」
雪鎖「あ、ちょっと待って」
月夢「はい?」
雪鎖「よかったら、生徒会室に来てくれないかな?」
月夢「ええ、いいですけど・・・」
雪鎖「よかった」
月夢「でも、なんで私が?」
雪鎖「いや、まだ死にたくないっていうか・・・」
本気で月夢がキョトンとしている。
月夢「まあ、よく分かりませんが、雪鎖も大変なんだね」
雪鎖「まあね」
こっちとしても、月夢と呼ぶ代わりに雪鎖と呼んでもらっている。
まあ、同い年だからいいんだけど。
出会ってから一日もたってないしな。
雪鎖「じゃ、早速行こうか」
月夢「そうですね」
◇生徒会室◇
雪鎖「ただいま戻りました」
月夢「し、失礼しまふ」
あ、噛んだ。
雪鎖「緊張しすぎだよ、月夢」
光李「お、ちょうどよかった」
雪鎖「えっと、なんですか?」
光李「いや、ちょびっとだけ雪鎖に用があってね」
雪鎖「・・・変なこと言ったら殺しますよ?」
光李「本気の目で言わないでよー」
そんなやり取りを、隣でボカンとして月夢がみていた。
雪鎖「ま、せっかくだから月夢も入りなよ」
月夢「でも私、生徒会の人間じゃないので」
光李「おやおや、雪鎖くん、その人は彼女かな?」
雪鎖「ええ、そうですよ」
いつもの冗談のようなもの。
無駄に過剰反応する人も要るけど。
月夢「な、ななななな何言ってるの!ゆ、雪鎖!」
そういって俺に飛びついてくる。
光李「いやー、若いってのはいいもんだなー」
雪鎖「会長、まだそんなこと言う年じゃないでしょ」
光李「あはは、いやー、雪鎖もこんなに大きくなって、彼女まで作っちゃって」
雪鎖「あなたは俺の親ですか、まったく」
俺の隣では顔を耳まで真っ赤にして腕にしがみついている月夢。
これじゃほんとにカップルになっちまうじゃないか、まったく。
光李「さてと、まあ、入りなよ」
雪鎖「はい。・・・あの、月夢、くっついてると歩きにくい」
月夢「・・・」
雪鎖「・・・」
月夢「・・・」
光李「・・・」
雪鎖「はぁ・・・」
しょうがないので月夢を引きずって歩く。
雪鎖「す、座れねえ・・・」
光李「まあ、任務だけ言い渡すわね」
雪鎖「はい」
光李「単刀直入に言うわ」
そういって少し真剣なまなざしになる。
光李「レベルⅠの発令よ」
雪鎖「・・・・・・・・・・・・え!?」
光李「明日から、この学校は、対レベルⅠ仕様にされるはわ」
雪鎖「ちょ、ちょっと待ってください。レベルⅠって!」
光李「緊急事態なの。いまはそんなことにかまってられないのよ」
月夢「・・・」
雪鎖「・・・」
光李「それで、雪鎖への頼みは・・・」
雪鎖「人員の勧誘、でしょうか?」
竹矢「あらかた間違ってはいないわ。少しでも生徒会の役員を増やそうと思って」
俺の隣では真剣なまなざしで会長を見つめる月夢。
そして俺も、真剣な表情で会長を見つめている。
??「なら、私達が手伝ってあげようじゃない」
光李「その声は、赤月(あかつ)ね?」
眞之「まあ、私達にとってもレベルⅠは緊急事態なのでね。私達二人も入るわ」
真「はろー、龍山でーっしゅ」
あ、今噛んだ。
真「いてて、舌噛んだ」
光李「そうね、助かるわ」
雪鎖「せっかくだし、月夢も入るか?」
月夢「え?でも私、保険委員だから・・・」
光李「そんなこと、関係ないって! 入っちゃいなよ」
真「ところで、その人は?」
雪鎖「えー、とある場所で知り合った銀梓月夢(ぎんしつきめ)さんです。アサルトの二年生です」
月夢「どうも」
眞之「おや、もしかして彼女かい?」
雪鎖「さあ、どうでしょう?」
月夢「否定してくださいよ!なんで否定しないんですか!」
雪鎖「あはははは」
最終更新:2012年02月07日 18:46