第十話 雪の紋章
雪鎖「はぁ・・・」
何度目かのため息。
雪鎖「歯がゆい」
遠くでは何十回めの爆発音。
この状況で、何もできない自分が嫌になる。
雪鎖「エネルギーの残量は残り三%。無理だろうな」
??「うー」
雪鎖「・・・」
なんだ?
この気配は・・・。
外から?
雪鎖「なんだか面倒な人が・・・」
??「雪鎖ーーーー!!!!!!!!」
ガスッ
雪鎖「・・・痛ぇ」
??「ふっ、みごとなカウンターだ」
ボスッ
??「ぐほ」
雪鎖「何のようだ、アヤメ」
赤眼「赤眼です。アヤメじゃないです」
雪鎖「似たようなもんだ」
騒がしいやつ。
白目、赤眼(しろめ、あかめ)。
名前の通り、片目は白く、片目は赤い。
実態はよくわかっていない。
ちなみに一つ下の一年。
赤眼「せっかくあいにきたのに、いらっしゃいもないの?」
雪鎖「おまえが勝手にきたんだろうが」
赤眼「ひどいよーーー。よよよー」
はっきり言って疲れる。
息が上がる。
雪鎖「さ、さっさと離れてくれ」
赤眼「え?なんで?」
雪鎖「おまえ・・は・・・ここ・・が・・・どこ・・・か・・分か・・て・・いる・・・のか・・・」
赤眼「? ・・・あ」
雪鎖「し・・・死ぬ・・・・・」
意識が途切れた。
◇学園1F◇
光李「なーんか場がしまらないわね」
ガスッ
戦闘員A「ぐほ」
真「そうですね」
グサッ
戦闘員B「っぐっ!!」
眞之「なんだかなー」
カラン
ドゴォォォォン!!
戦闘員「うぎゃーーーーーー!!」
光李「あいつがいないと、なんだかテンション下がるのよね」
真「なんでだろうなー」
月夢「そうだねー」
ググッグ
月夢「よし、完了」
・・・
光李「ちょっと見舞い行ってくる」
月夢「あ、私も」
真「ここはまかせろ」
眞之「おうよ」
◇??◇
・・・
ここは?
「ここはあなたの夢の中。そして世界を繋ぐ『扉』でもあります」
僕の夢?
「そうです」
てか『扉』って?
「あなたは『パラレルワールド』という言葉を知っていますか?」
ああ
「その『パラレルワールド』を繋いでいるのが、あなたの夢、この世界です」
それは一体・・・
「突然言われて混乱しているでしょう。 ですが、あなたを中心として世界が回っているといっても過言ではないのです」
僕を中心に?
そんな馬鹿な
「そうです」
「一般的に、一人の人間を中心に世界が回るなど、ありえません」
そりゃそうだろうね
「しかし、現にあなたを中心に回っているのがこの世界です」
しかし、なぜ僕が中心に?
なにも中心に立つような覚えはないぞ?
「雪の鎖、でしたよね?」
!?
「あなたに埋め込まれたその<破壊の石>は」
やめろ
「無理はいけませんね。あなたは傷を負っている」
それがなんだ
僕は、この世界を、この場所を、仲間を守る
それが、僕の使命であり、義務だ
「すばらしい」
なんだと?
「私は、あなたに覚悟があるかを試すようにいわれました」
「それでは、<雪の紋章>を授けましょう。くれぐれも、お気をつけて」
◇病棟◇
雪鎖「・・・・・・・・・・・・・」
なんだか変な夢だ。
この世界が、僕を中心に回っているなんて。
そんなこと、ありえない。
雪鎖「・・・あれ?」
手の中に何かの感触が。
これは・・・?
雪鎖「!? ・・・・・本気か?」
雪の紋章。
それが、僕の手に握られている。
雪鎖「・・・あと九つ・・・ってか?」
最終更新:2012年02月07日 18:59