波木井川の川筋は戦国中頃まで農家の農閑期における副業として砂金掘が行なわれていた。この川筋の砂金掘には一つの特色があった。川の岸辺に穴を掘り上流より水を流し、下流に細く流れ口を作ってネコザつまり目の立ったムシロを敷き、こまかい砂利をそのゴザの上を流してやると目の立ったムシロに砂金がかかる仕組になっているごく簡単なものであった。