パワードスーツを脱いだ
サムス。
原作では戦闘能力が大幅に下がるため、パワードスーツ装着中と同じように戦うことはできない。
鳥人族のDNAを宿すこと、幼少から徹底的に鍛え上げられていることから生身でも戦闘力は非常に高いものの、何らかの事情でパワードスーツを装着できない状況でのみ、この姿で戦う。
パワードスーツ装着中よりもあらゆる面で弱いということもあり、
サムスがパワードスーツを自ら脱いで戦うことはない。
更にはスーパーメトロイドの攻略本には元々彼女の素性を知るものは少ない旨の記述もあり、人前でわざわざパワードスーツを脱ぐこともまずない。
……といった設定のキャラなのだが、スマブラでは事情が違うようだ。
X時代
サムスが最後の切り札を使用するとパワードスーツが壊れて脱げ、この姿になる。
- 原作に該当動作があるモーション
- 通常必殺技
「メトロイドゼロミッション」でスーツを失ったときに使用した護身用の銃。相手を麻痺させる。
- 最後の切り札
「メトロイドゼロミッション」にて伝説のパワードスーツを入手したときのムービーと同じポーズをとる。
- 移動
ダッシュ、ジャンプ、しゃがみなどは原作のモーションとほぼ同じ。
- 性能
機動力と火力を兼ね備えた強キャラ。
あろうことか、パワードスーツ装着中の通常サムスよりも強い。
通常のサムスよりも機動力が高く、パワーも同等というおかしな性能になっている。
64のプリンやDXのピチューのような「弱い」というコンセプトというわけでもない。
- その他備考
本作において、「ゼロスーツサムスはスーツを脱いで軽くなった分素早い」という説明がなされたのだが、ページ冒頭に書いたように、生身のサムスはパワードスーツ装着中よりもあらゆる面で弱い。
パワードスーツはサムスの能力を全て高める強化用スーツであり、ただの重い鎧ではないのだ。
当然、脱げばパワーだけでなく機動力も落ちるはずなのだが……
また、「スーツが壊れて脱げる」という点だが、メトロイドシリーズにおいて
サムスのパワードスーツは生体金属で構成されており、
サムスと「融合」することによって形状を保っている。つまりヘルメット以外を物理的に脱ぎ着することは出来ず(そもそも物理的に脱ぎ着しようとすると骨格やアームキャノンなどの点で問題が生じる)、それに加えてパワードスーツ単体で実態を保つことはメトロイドフュージョンであったように物理的に切除した場合以外にはあり得ないのである。このことからも桜井氏がメトロイドシリーズの知識に乏しいことが見て取れる。
「亜空の使者」では亜空軍に奪われたパワードスーツを奪還するというシチュエーションがある。そちらに関しては生身の
サムスが存在する意義は一応ある。
for時代
今作においてプレイ中に必殺ワザで変身するキャラは変身しないようになった。
そのため通常の
サムスとは別枠のキャラという扱いになっている。
桜井氏によるオリジナル装備の「ジェットブーツ」を装着。
体術が多くなり、登場演出から最後の切りふだまで、前作と大きくモーションが変わっている。
ただでさえオリジナル色の強かった前作よりもさらに桜井色に染まっている。
- 原作に該当動作がないモーション
- 最後の切り札
スターシップにビーム発射の機能はない。「プライム3」ではミサイル攻撃ができるが、スターシップに乗る必要はなかったりする。
一部ではリストラされたスネークの名残と推測されているが…。
- ダッシュ攻撃、横スマッシュ、上必殺技
オリジナル装備のジェットブーツを使った技。
弱点だった復帰面が強化され、特に弱くなった部分もないので相変わらず強キャラである。
- その他備考
桜井氏はこのキャラについて「身体能力的に弱いのでジェットブーツを装着させた」というコメントを残している。
しかし、ゼロスーツサムスの性能が通常のサムスよりも高いということも相まって、まるでパワードスーツがジェットブーツに劣るものであるかのような印象を受ける。更には生身のサムスも上記の通り非常に高い身体能力を持つ。
このジェットブーツ装着によるすり合わせは、誤解を招くだけで無意味、むしろ余計だという声が強い。
また、生身のサムスは身体能力が低いのかというとそんなことはなく、遺伝子改造や戦闘訓練を受けているということもあって非常に高い身体能力を持っている。その遺伝子改造も人間では生きることのできない過酷な環境に適応させるためのものであり、実際に適応して成長したサムスに対して「身体能力的に弱い」という説明は不適切である。
この点からも、氏が原作の設定に昏いにも関わらず、独自の解釈でファイターを作っていることがよくわかるだろう。
まとめ
メトロイド本編では
サムスがパワードスーツを脱ぐことは少なく、
サムスの生身の姿というものはあまり目立った要素ではない。
そのため、パワードスーツを軽視され、生身の
サムスばかりがプッシュされている現状に辟易しているメトロイドファンは少なくない。
加えて、スマブラのものは原作よりも酷く扇情的なデザインになっているため、設定の誤解とはまた別の風評被害を引き起こしている。
そもそも生身の
サムスは、スマブラのファイターとして組み込みにくい要素が強い。
- 「通常のサムスよりあらゆる面で弱い」という設定がスマブラの都合(対戦バランスなど)と噛み合わないこと
- サムスが積極的に生身で戦う状況が原作の設定・描写からしてありえないこと
こういった点から参戦が妥当であるとは言い難い。
あくまでも原作要素として生身の姿を見せるのであれば、勝利演出やフィギュアなどでも十分なはずである。
それを無理に参戦させた結果、原作から著しく乖離した形での参戦となり、様々な誤解から原作に風評被害を与える結果になっている。
その不評ぶりたるや、原作ファンの間ですらリストラが願われるほどである。
スマブラにおける原作軽視を象徴するファイターの一人であると言えるだろう。
その他
- 「どうしてゲームデザイナーはこうもヒールを履かせればいいと思い込んでいるのかしら」
- 「ダサいヒールが減点対象」
- 「流線型のアウトフィットにこの靴はちょっとヘビーかな」
これら以外にも
- 「同じ全身タイツでも、スタイル抜群の「サムス」の評価は「チンクル」とは雲泥の差だが、1点だけ彼女のヒールにケチがついた。」
- 「ひゃばい、やばい!ガッ!やばい!!あかん!!!アッ ちょまって、やばい、まじで、クッ、落ち着け、クッ、ハッ、やばいっ…く、来る…!!」
とあるように、スマッシュブラザーズで施されたジェットブーツという脚色のデザイン上の不適切ぶりが伺い知れる。
最終更新:2025年04月07日 10:32