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クレイドル 用語 - (2012/03/20 (火) 11:28:25) の最新版との変更点

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知恵の木の実を齧った人類は悪魔を造りだした。 神の懸念した通りに、滅びの道を意気揚々と人類は進んでいく。 バベルの塔のように積み上げて来た何千万年と言う月日は容易く、一瞬にして無に帰(き)した。 まさに驕り高い人間への『罰』であった。 地球上の街々は全て不道徳の街、ソドムとゴモラとなる。 地獄の如き劫火は如何なる物をも灰にした。所謂、Paradise Lost=失楽園である。 大多数は核の“大洪水”に呑み込まれたが旧約聖書のノアのように逃げ延びた人々もいた。 彼らは地下に“エデンの園”を創りあげた。それは人類にとっての最後の希望。 人間は神がかつてそうしたように自らをかたどった造形物を造った。 鋼鉄で身を覆う、少女をかたどった未來の“イヴ”である。 愚かな創造主である人類は自らの造形物に人間の管理を任せた。 時は過ぎ行き、人類は仮想的空間という楽園で日々を夢のように過ごして行く。 一時的なParadise Regained=復楽園である。 このまま人類は揺り籠の名を冠する“方舟”に乗って、地上の傷が癒えるまで、人間が再び生活出来るようになるまで閉じこもることを選んだ。 数百年後にはもうすでに人間とアンドロイドの立場は逆転し、誰も何者が管理しているかさえ人々は忘れ去っている。 【穢れ無きクレイドル】 地下に存在する巨大コンピュータとアンドロイドにより管理されている人類の楽園。 戦争を生き延びた人間は死の灰により穢れてしまった大地を捨て去り、この“穢れ無きクレイドル”に移住した。 中心に“神経接続の園”と呼ばれる“仮想的空間に身を置く人間の本体”を保存する場所がある。 【Ĝardeno de Neŭrona Rilatoj──神経接続の園】 人間は此処で生まれ、此処で人生を過ごし、此処で死ぬこととなる。 一人一人に柩大のスペースが与えられており、神経接続の首輪を通して仮想的空間へとダイブする。その間、肉体はコンピュータとアンドロイドに管理される。 過度の人口増加を引き起こさない為に生殖活動は機械達により調整され全てが体外受精である。 【コンプレックス】 別名を肋骨とも。神経接続の園内部にあり、此処に柩大の住居スペースが規則正しく並べられている。24区画に分けられており、レゾンデートルからはRibα~Ribωで呼ばれる。 レゾンデートルから『肋骨』と呼ばれる所以は、 ①外界からの衝撃(核の冬による肉体的、精神的負荷)から内臓(ここでは人間の命、心)を保護する役割を果たしている ②肋骨は骨折しやすい骨であり、それはアンドロイドに比べると軟弱である(直ぐに死ぬ、或いは殺せる)人間にも当てはまる ③24区画に分けられており、肋骨の本数と一致している点 であると思われる。また、アダムの肋骨からイヴが創り出されたという創世記中の記述にも何か関係がありそうである。 【咎負の第2世代】 “穢れ無きクレイドル”に住み始めた人々の二世である。 その時の人々はある事柄について盛んに議論を交わしていた。 人類の原罪(地球荒廃)を子孫に語り継いで行くかどうか、というものである。 人々はレゾンデートルとも話し合いその結果「語り継がない」と言う結論に達した。  理由は詳しく分からないが、後世の評価を恐れたのかも知れないし、楽園を破壊すると言う(この当時では有り得ないことではあったが)愚行を懸念したから或いは余りに長い時間を有するので時期が来るまでは忘却するのが良い(絶望に駆られるから)と考えたのではないかと言われている。 そして人間はレゾンデートルに外界について言及したものには厳しい罰を与えるように命じ、レゾンデートルもそれに応じた。 そうして数百年後には原罪や管理者であるレゾンデートル達は忘れ去られた。 この時期の人間をレゾンデートルは特別に『咎負の第2世代』と呼んでいる。 これは恐らく聖書中のカインになぞらえていると思われる。その理由は下記である。 ・カインは失楽園(核の冬)後に生まれた最初の人間である。 ・カインは世界(穢れ無きクレイドルに入ってから)で(後世に対し)最初の嘘を吐いた。 ・復讐されることを恐れたカインに対し、神(レゾンデートル)は復讐(後世に外界の事を言及するのを)を罰することにした。 【スティグマ/誘惑の蛇】 数年前から現れ始めたレゾンデートルの監視から逃れた人間のこと。 簡単に言えば、コンピュータを一部ハックして自身の偽生活データをレゾンデートルへ永続的に流すように改変した人間達である。 スティグマという名称はレジスタンス/アンドロイド共に使用されており、前者は救世主の聖痕として、後者は犯罪者の烙印としてである。 スティグマとなった人間には左右手足or脇腹に下記の模様が現れる。これはコンピュータのワクチンが働くためで、そのハックした人間に後遺症として残るのである。 #ref(http://download2.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/180/800px-Stigma_uc_lc.svg-1.jpg) 見方によれば、このスティグマの文字は蛇とも見ることが出来る。 故に彼らの物語上の役目は「外界への憧れ、或いは管理からの解放」という“禁じられた木の実”へと人類=アダムを導くサタン的『誘惑の蛇』という重要な立場となるであろう。 【レゾンデートル】 楽園を一体で統治する少女型アンドロイド。名前の意味はフランス語で存在理由。 “穢れ無きクレイドル”の黎明期に【人類=アダム】に忠実にかしづく奴隷的存在として【アンドロイド:レゾンデートル=イヴ】を造り出した。 忠実なる伴侶=イヴとして創られたモノ、それがレゾンデートルである。 ・知恵の木の実=人類の科学技術の粋、生命の木の実=機械の身体。故にそれが一体となっているレゾンデートルは神に等しい存在。 ・神経接続の園(穢れ無きクレイドル)の管理者。 ・レゾンデートル=神?生命の木の実と知恵の木の実を持つ ・10才児?の脳がベースなので、まだまだ未熟。善悪の定義が曖昧。 【人類】 クレイドール(土塊人形)。すなわち“赤い土から生まれたアダム”の息子たち、人類のことである。 これは鋼鉄で出来たアンドロイドと対照的である。 ・自ら“大洪水”すなわち、核の冬をもたらし人間の大多数を死に至らしめた。 ・原罪=知恵の木の実(科学技術)を用いて悪魔の兵器(核)を創造し、戦争を招いたこと。 ・“穢れ無きクレイドル”は人類の最後の楽園である。 クレイドルは【エデンの園】であるが【ノアの方舟】でもある。 ノアがそうしたように、人類は自ら招いた“大洪水”(核の冬)が引いて行くのを待っている。たとえ、それがどれほどの時を有したとしても。   創世記に沿うように ・神が天地創造する 仮想的空間を作る。巨大コンピュータ(楽園)とアンドロイド(神)で管理。 ・人間に楽園を与える 仮想的空間が人々の最後の楽園。 ・人間が知恵の木の実を食べる 人間がアンドロイドの存在を知ること。 仮想的空間に止まり生きている自分に恥じる。 ・失楽園 アンドロイドの存在を知った仮想的空間に生きる人間の意識を追放(delete)する。脳神経をショートさせる。 &counter(today)&counter(yesterday)
知恵の木の実を齧った人類は悪魔を造りだした。 神の懸念した通りに、滅びの道を意気揚々と人類は進んでいく。 バベルの塔のように積み上げて来た何千万年と言う月日は容易く、一瞬にして無に帰(き)した。 まさに驕り高い人間への『罰』であった。 地球上の街々は全て不道徳の街、ソドムとゴモラとなる。 地獄の如き劫火は如何なる物をも灰にした。所謂、Paradise Lost=失楽園である。 大多数は核の“大洪水”に呑み込まれたが旧約聖書のノアのように逃げ延びた人々もいた。 彼らは地下に“エデンの園”を創りあげた。それは人類にとっての最後の希望。 人間は神がかつてそうしたように自らをかたどった造形物を造った。 鋼鉄で身を覆う、少女をかたどった未來の“イヴ”である。 愚かな創造主である人類は自らの造形物に人間の管理を任せた。 時は過ぎ行き、人類は仮想的空間という楽園で日々を夢のように過ごして行く。 一時的なParadise Regained=復楽園である。 このまま人類は揺り籠の名を冠する“方舟”に乗って、地上の傷が癒えるまで、人間が再び生活出来るようになるまで閉じこもることを選んだ。 数百年後にはもうすでに人間とアンドロイドの立場は逆転し、誰も何者が管理しているかさえ人々は忘れ去っている。 【穢れ無きクレイドル】 地下に存在する巨大コンピュータとアンドロイドにより管理されている人類の楽園。 戦争を生き延びた人間は死の灰により穢れてしまった大地を捨て去り、この“穢れ無きクレイドル”に移住した。 中心に“神経接続の園”と呼ばれる“仮想的空間に身を置く人間の本体”を保存する場所がある。 【Ĝardeno de Neŭrona Rilatoj──神経接続の園】 人間は此処で生まれ、此処で人生を過ごし、此処で死ぬこととなる。 一人一人に柩大のスペースが与えられており、神経接続の首輪を通して仮想的空間へとダイブする。その間、肉体はコンピュータとアンドロイドに管理される。 過度の人口増加を引き起こさない為に生殖活動は機械達により調整され全てが体外受精である。 聖書中では原罪により人が負ったものは産む痛み、労働の対価としての食事、いつか死ぬことであるとされるがこの内前半二つはクレイドルにより克服されている。 【コンプレックス】 別名を肋骨とも。神経接続の園内部にあり、此処に柩大の住居スペースが規則正しく並べられている。24区画に分けられており、レゾンデートルからはRibα~Ribωで呼ばれる。 レゾンデートルから『肋骨』と呼ばれる所以は、 ①外界からの衝撃(核の冬による肉体的、精神的負荷)から内臓(ここでは人間の命、心)を保護する役割を果たしている ②肋骨は骨折しやすい骨であり、それはアンドロイドに比べると軟弱である(直ぐに死ぬ、或いは殺せる)人間にも当てはまる ③24区画に分けられており、肋骨の本数と一致している点 であると思われる。また、アダムの肋骨からイヴが創り出されたという創世記中の記述にも何か関係がありそうである。 【谷間の姫百合畑】 「肋骨」の最も中央、25㎡ほどの円形に整えられた鈴蘭畑。 この真中に普段レゾンデートルが佇んでいる。 汚染されていない植物は地球上にはこの花畑の鈴蘭しか存在しないらしい。 現在、穢れ無きクレイドルに住む人類は生まれた直後から管理され生きているので2世紀前後の寿命を持つ。殺害されることや病魔に蝕まれることも殆ど無い。しかし、仮想的空間で犯罪(主に殺害である)を犯した者(厳密には計画に移そうとした者)にはこの鈴蘭畑の自然毒を栄養供給管から流し込み死に至らしめる。 ちなみに鈴蘭の花言葉は「幸福の再来」である。 地上の楽園を自らで破壊し、地下で偽りの幸せを享受する人類への強烈な皮肉と言うべきだろう。 【スティグマ/誘惑の蛇】 レゾンデートルの監視から逃れた人間のこと。 簡単に言えば、コンピュータを一部ハックして自身の偽生活データをレゾンデートルへ永続的に流すように改変した人間達である。 スティグマという名称はレジスタンス/アンドロイド共に使用されており、前者は救世主の聖痕として、後者は犯罪者の烙印としてである。 スティグマとなった人間には左右手足or脇腹に下記の模様が現れるとされている。これはコンピュータのワクチンが働くためで、そのハックした人間に後遺症として残るのである。 #ref(http://download2.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/180/800px-Stigma_uc_lc.svg-1.jpg) 見方によれば、このスティグマの文字は蛇とも取ることが出来る。 故に彼らの物語上の役目は「外界への憧れ、或いは管理からの解放」の“禁じられた木の実”へと人類=アダムを導くサタン=『誘惑の蛇』という重要な立場となるであろう。 しかし聖書中でも禁じられた木の実を齧ることで人類は"自由意志"を得たことを考えると必ずしもこれは悪い方向へと人類を導くものではない。 楽園で家畜を甘んじるか、意志によって自由を勝ち取るかは人間の選択次第である。 【レゾンデートル】 楽園を一体で統治する少女型アンドロイド。名前の意味はフランス語で存在理由。 “穢れ無きクレイドル”の黎明期に【人類=アダム】に忠実にかしづく奴隷的存在として【アンドロイド:レゾンデートル=イヴ】を造り出した。 忠実なる伴侶=イヴとして創られたモノ、それがレゾンデートルである。 彼女は創世記中のイヴのように悪魔の誘惑に乗ったりはしない。ただ忠実にアダム(人類)の言い付けにのみ従うのである。そしてそれこそが彼女のレゾンデートルなのだ。 ・知恵の木の実=人類の科学技術の粋、生命の木の実=機械の身体。故にそれが一体となっているレゾンデートルは神に等しい存在とも言えるが造りだした人間が不完全な存在であるため、彼女もまた不完全な神である。 ・神経接続の園(穢れ無きクレイドル)の管理者。 【人類】 クレイドール(土塊人形)。すなわち“赤い土から生まれたアダム”の息子たち、人類のことである。 これは鋼鉄で出来たアンドロイドと対照的である。 ・自ら“大洪水”すなわち、核の冬をもたらし人間の大多数を死に至らしめた。 ・原罪=知恵の木の実(科学技術)を用いて悪魔の兵器(核)を創造し、戦争を招いたこと。 ・“穢れ無きクレイドル”は人類の最後の楽園である。 クレイドルは【エデンの園】であるが【ノアの方舟】でもある。 ノアがそうしたように、人類は自ら招いた“大洪水”(核の冬)が引いて行くのを待っている。たとえ、それがどれほどの時を有したとしても。 --- パラドクスから約400年後の世界。 2045年末にネクスト9のうちのひとつ、ワンダーランド計画の発動により人類の多くは虐殺され社会的エリートのみがクレイドルに移された。 人類は次なる進化、ひいては生命の超克のためクレイドルをレゾンデートルに管理させ、彼女に最善の進化の可能性を模索させた。 それから400年、今尚続く進化への計算の中で大多数の人々は虚の仮想空間を真実だと思い込み日々を過ごしているのであった。 &counter(today)&counter(yesterday)

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