黒ソロとフェイス


 フェイス実装からいろいろと試行錯誤してみたが、結論から言って黒ソロとフェイスというシステムの相性は致命的に悪いと言わざるを得ない。

 特に致命的なのが、殴りかかったらスイッチオン、戦闘終了と同時にすべての行動が強制終了という仕様である。

 これがなぜ致命的になるのか。いろいろと試行錯誤してみた結果、根が深い問題がそこにはあった。まずはそのあたりから触れていきたい。



 まず、フェイス任せの戦闘には、自身(あるいは自身が使役するペット)が盾役をやれるのでなければ、あまり強い敵を選べないという問題がある。

 もちろん盾タイプのフェイスはそれなりのタゲ取り能力があるが、相手が格上になればなるほど、PCとの差は大きくなる一方だ。
実際、敵がちょっと強くなると被弾が大きくなりすぎて、ケアルにせよ攻撃にせよ、敵対行動をとっていると簡単に本体あるいは回復役にタゲが向いてしまう。

 となれば、効率を良くするためには、本体がある程度盾をやることを前提にする必要がある。
ここで問題になるのが、黒の盾適正が全ジョブ中でも最低であることだ。

 いくらなんでも全ジョブ中最低というのはないのではないかと思うかも知れない。
実際防御力だけで見るなら下に召がいて、同格に学がいる。

 しかし、黒は召のようにペットを扱えないため、ペットを含めた場合には範囲強化もある召の方が盾適正が高い。
同格である学も、サポなしでケアルIVとリジェネVがあるため、回復能力とサポの選択肢という意味で黒が劣る。

 防御力の低さの次点としては狩がいるが、狩の攻撃手段である遠隔攻撃は、アクションを起こせば、殴られるだけでは止まらないで発動する。
仮にサポ忍で空蝉を張った状態同士で比較しても、剥がれた状態からのゴリ押し性能で狩に劣る。
これはフェイスが回復してくれる前提だと非常に大きな差になる。
回復をもらっても敵を削れないと、次で殺されるだけだからだ。

 コルセア・吟遊詩人・風水士は素ならともかく支援効果で大差を付けられるし、その他のジョブにはそれ以前の回避能力その他のところで負けている。

 以上からわかるように、黒は本当に盾適正が全ジョブ中で最低なのだ。
このため、自然とフェイスを使った狩りでも対象に出来る敵のランクを全ジョブ中で最低に抑えざるを得なくなる。
よって、フェイス任せの戦闘を行う場合の効率は全ジョブ中最低になる。

 では、黒のソロ性能は低いのか?というとそういうわけでもない。
盾性能が低いというのも、盾役を継続的にこなそうとした場合の性能が低いのであって、超短期的にであれば無視できるだけの強化を仕込むことが可能だ。
そして黒には、その超短期の間に敵を倒せるだけの瞬発火力があるので、黒はソロでも結構な強さの敵を倒すことができる能力を持っている。

 しかし、この特性は上記のフェイスの仕様にまともに引っかかる。

 超短期で戦闘を終わらせるということはつまり、敵に1~2回殴られる間に終わらせるということだ。
このために黒ソロでは、基本的に離れたところから大威力の精霊魔法をぶちかますところからスタートする必要がある。
そして、ファーストタッチ後は、寝かして/足止めして次の精霊を撃つ、を繰り返すか、殺される前に次の精霊で殺すか、の二択になる。
まずこの時点で、殴りかかるタイミングなどどこにもない問題があることがわかるだろう。

 精霊が終わったら一旦寝かすというなら殴るのは論外だし、仮に抜刀して開始し、一発目の精霊の後に精霊を食らった敵が寄ってきて一発殴れたとしても、
その直後に精霊で倒せないとなけなしの強化が剥がれて殺されてしまうので、黒としては全力で倒しきるしかない。

 こうなると、仮にフェイスがその唯一の殴りに超反応でケアルなり強化魔法なりの詠唱を開始できたとしても、その行動が終わる前に精霊が着弾して戦闘が終わり、フェイスの行動はキャンセルされる。
つまりフェイスが行動する時間がないのだ。

 これらを踏まえて考えれば、フェイスに何かをさせるには、本体が盾として耐える時間が必要だということがわかるだろう。
しかし、黒にはその能力が致命的に欠けている上に、しばらくフェイスになんとかしてもらった後にゴリ押しするという性能にも恵まれていない。
さらに致命的なのが、戦闘終了時点でHPが減った状態で終わったとして、そのまま強化だけして次を始めるということは、次に回復してもらえる可能性がないためにできない。
よって自分で回復するしか無く、これが黒ソロの効率の生命線となるMP効率を落とす。
さらに言えば、被弾が増えるということはクリティカルをもらう率があがり、詠唱を止められ、死ぬ確率が上がるということだ。
死ぬ確率を下げるには手控えするしかないが、超火力で一気に殺しきるアドバンテージを完全に捨てた上で、安全ですらないことになる。
踏んだり蹴ったりである。

 そしてこれが本当に致命的になる理由なのだが、「(通常タイプの)フェイスの補助なしの黒ソロ」の効率は全ジョブ中でもかなりいい部類だ。
その効率を越えられないと、フェイスを使う意味がないのである。

 黒ソロの戦闘時間は短い。
正確に言えば、戦闘が長引くと倒されてしまうので、戦闘時間を長く取ることができないだけなのだが。
実際従来は、戦闘時間は短いものの、倒した後に次の戦闘をするためにMPの回復が必要だったため、倒した後次に着手するまでの間隔として見れば、「戦闘ペース」で見るとそこそこ程度でしかなかった。

 しかし今や、マジックアキュメンとミルキル+MP回収装備(SP胴)により、リフレコンバートアスピルを合わせればMP回復休憩はかなり削減できる。
このため、戦闘時間はそのままに、回復時間が短縮されただけのハイペースな狩りが可能となっているのだ。

 このペースの狩りに、全ジョブ中でも最低の効率のフェイス狩りでは及ばない。
よって、黒が通常タイプのフェイスを普通に使って狩りをやる理由は効率的にも安定性的にもなくなってしまうのである。



 では、黒では全くフェイスは使えないのだろうかというと、そうでもない。

 上記の各種条件は、最高の効率を得るために、想定する敵が強いから問題になるのだ。殴られても詠唱をとめられにくい程度の
敵であれば話は変わる。盾・赤・白・白・何か、の構成にして、範囲魔法で1-3体ずつ倒すのだ。クリティカルで止められるのを
回避するため、複数相手ならガ1系を連打する。

 具体的には、タゲをすばやく取ってくれるアムチュチュ、PCの強化を優先してくれる(ヘイストII+リフレシュII)
キング・オブ・ハーツに、PCの回復頻度が高いクピピ・カラハバルハあたりを呼ぶ。@1枠は、効果時間が長い風水魔法で
支援してくれる上に回復もできるシルヴィ(UC)か、防御力向上目的にブリジットか、余裕があればクポフリートで取得経験値
を増やすか、というところだ。

 ただ、これでも常時強化型特殊フェイス+シルヴィ(UC)を引き連れて、より強い敵(とてくらい)をソロで1体ずつ
倒していく場合の効率と比較すると微妙だというのが現実である、空や島でシルト稼ぎを兼ねてやる、という理由がなければ
この方法を選ぶ理由は少ない。

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最終更新:2016年05月26日 11:23