その日、団活でめずらしくハルヒと一緒になった。
「やあ、キョン。楽しそうだね」
突然佐々木が声をかけてきた。しかし、正妻に浮気現場を目撃された旦那の気分なのはなぜだろうか
「おう、佐々木。久しぶりだな」
馬鹿、昨日会ったばかりだろ
「何言ってるんだ。昨日も僕の家で一緒に夜の勉強会したじゃないか」
~(にょろーん)
「ねー、キョン。夜の勉強会って何?あたしにもわかるように詳しく教えてくれない?」
痛、爪を立てるな。肩が痛いぞ
「健全な高校生の男女なら誰でもすることだよね。キョン」
~(にょろーん)
「変な意味じゃなく普通の勉強。学校の予習とか復習とか」
「ふーん。それで毎日やりまくっているわけね。団員のあたしに隠れて。すんごく、いやらしいわね」
「俺達はいやらしいことは何もしてないぞ。純粋に勉強だけだよ」
「そういえば、勉強の気分転換に先週の日曜日はアレをやったね。野球け・・・」
~(にょろーん)
「・・・・・」野球拳?そんなことまで?
「草野球をちょっとな。案外面白いもんだよ」
「野球拳とかいう特殊な野球じゃなくて、普通の野球ね。そうだわね。はははは。
でも団長を誘うとかいう考えはないわけ?」
「お前はいろいろ忙しいんだろ」
しかし、特殊な野球ってのがあるんだ。野球拳?それ楽しいのか?
「とにかく、今度野球をやる時はあたしも誘いなさい」
はいはい、わかりました。
そして佐々木は団活に半ば強引に参加した。
午後の部で俺と一緒になった佐々木は嬉しそうに俺とハグした。大袈裟なんだよ
「キョンくんと佐々木さんは親友、親友、親友はははは」
どうしました?朝比奈さん
(・・情報操作が効かない)
(また徹夜ですね)
「キョン。デートじゃないのよ。判ってる?」
それは聞き飽きた。
それが土曜日のこと。そして今日は月曜日だ。どおした?ハルヒ?
「あんた土曜日あたしとした約束。早速破ったわね」
「何のことだ?」
「この前の野球みたいにあたしを除け者にしないと言ったでしょう」
「あーそうか。昨日やったのはサッカーで野球じゃないぞ。
お前サッカー嫌いだろ。この前谷口がサッカーを誘った時は『つまんないのに誘うな』と言ってたよな」
「あの時はあの時。今は今よ」
なんだよその理屈
「バイトがあるので失礼します」
「待ちなさい古泉くん。あなた達も団長を除け者にしてるわよね」
ギクッ
「みくるちゃんも有希も古泉くんも。あたしだけ除け者にして楽しいことしてるわよね」
「えーと、わたしは何も知りましぇん」ガクガクブルブル
バレバレですよ朝比奈さん
「判った判った。今度特殊な野球やろう。野球拳とかいう奴だろ?」
~(にょろーん)
ハルヒ顔が茹蛸みたいだぞ
「どおした、ハルヒ野球拳好きなんだろ?」
「好きなわけないでしょ。このエロキョンがー」パシーン
ハルヒに殴られて痛かった。
(あれ?閉鎖空間が消えた)
(ねー野球拳って何ですか?)
(・・出番が無い)
(めがっさにょろにょろ)
最終更新:2008年01月28日 09:06