6-239「一夏の冒険」

佐々キョン バカップル
『一夏の冒険』
「テントの中は蒸し暑いだろう?せっかくだ、満天の星空を眺めながら就寝を迎えるのもオツじゃないか」
佐々木の提案により、俺たちは地面に毛布を敷き寝転がった。
佐々木は俺の左胸を枕にしながら星座について語っている。『夏の大三角』しか知らない俺としてはなかなか興味深い話だった。
・・・
いつしか佐々木の目は閉じられているが未だに俺の左胸を枕にしている。
「夜が明けたら帰還だな」
佐々木がピクリと動くのが感じられた。
「一夏の冒険もこれで終わりか…」
そう感慨深く呟いたとき、それは俺の胸元から発せられた。
「まだだ」
なんだ佐々木、まだ足りないのか?
「どうせ、だ…僕たちの関係も『冒険』してみようじゃないか」
どうでもいいが、そっぽを向きながら話すお前の顔は真っ赤だぞ。

その後、何があったかは言わない。俺と佐々木、二人だけの秘密だ。

…『でこぼこ』した地面に…
…『でこぼこ』な俺たち…
しかし、
…佐々木の胸は『平ら』だった事を記して置こう。

END

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最終更新:2008年01月31日 14:42
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