「おや、約束通り北高の制服を着てきたのかい。キミにしては感心な事だ」
「お前が着て来いって言ったんだろうが……ったく、入学前にこの格好でうろつくとは思ってなかったぜ」
「くっくっ、まあいいじゃないか。それよりネクタイをしていないようだが」
「あんなもん飾りだろ? とてもじゃないけど窮屈で我慢できねえぜ」
「ほう、相変わらず口だけは一端だな、キョン?」
「何が言いたい」
「まさかとは思うがキミ、ネクタイを結べないのでは無いかと思ってね」
「く……」
「何だ図星かい? くくく、こいつは傑作だ」
「そんなに笑うなよ、知らねえもんは知らねえって」
「くく、まあいいさ。巻いては居ないと言ってもネクタイは持っているのだろうね?」
「一応はな」
「どれ、せっかくだから一つ教示してやろうじゃないか。セミウインザーノットくらいは覚えて帰ってくれよ」
「ま、待て、こんな公共の場所で――」
「そもそもこのタイプのタイはフォアインハンドタイと言って、19世紀のイギリスで――」
(……ダメだ、聞いちゃいねえ)
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キョンの中学が男子学ランだったらこんな事もあったかもしれないね妄想
最終更新:2008年01月31日 14:45