70-135『ポンジーいじめ~未来日記~』

日曜日。何故か僕は佐々木に呼び出された。
「最近、『未来日記』を見てね。」
「ほう。」
あの過去にあったTVのヤラセ番組か。
「未来の『規定事項』通りにやるなら、なかなか楽しくないかい?」
ほう。ついに僕の重要性に気付いたか。まぁ禁則にかからない限りは協力しないでもないぞ。
「ああ。なら、携帯を用意してくれ。僕にはキョンの行動が更新されるものを。」
……そっちの『未来日記』か。用意してやるから、消火器やナイフ、日本刀に斧は仕舞え。佐々木。
「くっくっ。失礼。」

用意した携帯を佐々木が、ニヤニヤしながら見ている。……そっと覗いてみると、携帯を渡された。
「お礼にパシリをしてやろう。何か食べ物とジュースでも買ってくるよ。」
殊勝な事だ。では頼む。

『14:30
キョンが僕を思っているみたいだ。』
ほう。佐々木も、なかなかすみに置けんな。
『14:32
涼宮さんからメールみたいだ。内容はツンデレメール。キョンは興味なさそうだ。』
……悪趣味だが、こうした行動の観察もなかなか楽しいな。第三者的には楽しいが、当事者ならたまったもんではないが。
『14:35
長門さんにバレた。』
ん?
『僕に手を出すと、キョンに嫌われる可能性があると踏んだみたいだ。
だから嫌われる可能性のない、そして元凶の未来人にお仕置きするつもりらしい。逃げて、未来人。』
え?!
「パーソナルネーム、○○○○○を敵性と判定。当該対象の仕置きを行う。」
背後から、声が冷たく響く。ま、まさか……

『14:36
携帯壊されちゃったよ。ゲームオーバー。』

「お待たせ……って、何してるの?長門さん。藤原くんは?」
「帰った。……佐々木○○。彼のログなら、私の家にある。それを見るべき。直接の監視は負担が大きく、推奨しない。」
……手を取り合い、帰るインターフェースと佐々木……。ふくくっ……踏んだり蹴ったりとは、まさにこれだ……。

ん?電話?現地人?何?今から機関の男に谷口達とゲーセンに遊びに?ふくくっ。断わる理由はない。

「今日は楽しかったな。」
「んっふ。男同士で親睦を深めるのも悪くないですね。」
「たまにはな。」

……何故自分達を誘わなかったかと、何故か僕が佐々木達にリンチされたのは、また別の話だ。

END

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最終更新:2013年04月29日 12:36
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