23-34「とにかく1乙 」

「キョンとの映画も久しぶりだね」
「アクション映画で本当に良かったか?佐々木よ」
「アクション映画でかまわないよ」
「女の子はロマンスなんかが良いんじゃないのかと思ったんだが」
こうして見ると佐々木はやっぱり女だな。性格はともかく
「そんなに見つめられると照れるじゃないか、キョン」
「いや、やっぱり女なんだなって」
「それはどいいう意味かな?」ビキビキ
「そうじゃなくて、佐々木は最近、随分女っぽくなったなって。特に胸のあたりとか。」
「そうかい、君の話をゆっくり聞きたいな」ビキビキ
「そうじゃなくて。ごめんなさい。許して下さい」

その時
「キョ―ン、また佐々木とデートしているわね。SOS団は恋愛禁止なのよ。今日という今日は」
「デートじゃない。俺と佐々木の関係は友達であって。例えば鶴屋さんと同じで」
「そんな言葉に誤魔化されないわ。佐々木さんのデートは止めて、罰として、私に食事を奢りなさい。」
「佐々木とは前から約束していたから。」
「佐々木さん。おとなしく引き下がりなさい。」
「あなたこそ、おとなしく引き下がりなさい。」
その日、どちらが俺と映画を見るかで日暮れまで口論した。
そして、二人は俺の家にまで押し掛けて、結局泊まり込むことになった。なんで許可するんだよ母よ。

「お前らそろそろ帰れよ。もう一か月だぞ。おかげで、毎晩俺はソファーで寝ているんだぞ。」
「佐々木さんが二度とキョンに会わないなら、しばらく帰っても良いわよ。」
「涼宮さんがカナダでも転校すればね。」
一生いるつもりか?お前ら。
俺は最近、教室にも部室にも居場所がない。
廊下を歩いていると、時々後ろから物が飛んで来る。
谷口には絶交されたし、朝比奈さんは軽蔑のまなざしで俺を見つめ、長門の刺すような視線を感じる。

とにかく1乙
(めでたしめでたし)

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最終更新:2007年10月20日 13:33
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