二柱の神の争い:つまりゴールドマンことスズミーヤとシルバーマンことササッキーの喧嘩から数万年が経った。
相打ちで死んだ二柱の神の魂は、今も、二人の付けていた金と銀の髪飾りに宿っている。
現在、この二柱の神から力を分けてもらって超人的能力で人間界を支配している正義超人と、サタンことアサクーラに力を分けてもらって人間界を侵略しようとしている悪魔超人が激しく争っている。
そして、超人史に残る、あの事件が起きた。
正義超人の聖地からゴールドマンの髪飾りことカチューシャが悪魔超人に盗まれたのである。
「正義超人のリーダーであるキョン肉マンよ、金のカチューシャを返して欲しければ我等が悪魔将軍と戦え」
この決闘の審判は裁判の神クヨウの子孫である昆布髪のスオウマンが行うことになった。
そして決闘。だが、その最中、賭けの対象であるはずの金のカチューシャが壊れてしまう。
「そんな、金のカチューシャが」
正義超人のセコンドから抗議が出る
「金のカチューシャがその程度で壊れるはず無い。偽物だそれは。重大な契約違反だ」
その時、悪魔将軍の声質が中年男性のものから若い女性のものへと変った。
『カチューシャならここにあるわ』
マスクを外す悪魔将軍。その頭には金のカチューシャが
「てめー、ずっと付けていたな。外しやがれ。あれ?外れない」
『外れないわよ。これが本体だから。手足や胴の方は悪魔超人達になってもらったわ』
その時、正義超人達の時間が停止した。
『ゴールドマン、ゴールドマン。あなたは悪魔に誘拐されたのではなかったのですか?』
銀の髪飾りから別の女の子の声がする。
『キモいからその名前止めてくれない?佐々木さん』
『どういうこと?涼宮さん』
超音波を伴った神の会話のせいで、気分が悪くなり気絶する者が続出している。
『あたしが誘拐されるわけないじゃないの。あたしが呼んだのよ。あの時の決闘の決着つけるわよ』
『そんな、まだ根に持ってたなんて』
『あたり前よ。あんたがキョンに余計なちょっかい出さなければ、あたしはキョンと結婚できたのよ。
それに、何であたしが有希の子供達の面倒を見なければいけないのよ』
『長門さんの子孫だけど、私達の愛するキョンの子孫でもあるじゃないの』
全ての超人はスノーマンことナガートと初代キョン肉マンの子孫であった。
ゴールドマンとシルバーマンも初代キョン肉マンと結婚したがっていて、どちらが結婚するかで決闘したとは、驚愕の事実である。
そもそも女だったなんて。
「そんな、我等の守り神が」
「泣かないでイツキーマン。このタチバナナマンも泣きたいのを我慢して」
「あんた達の下らん喧嘩などどうでも良い。あんたが悪の道に走るなら、このキョン肉マンが世界平和のために退治するまでだ」
さすがキョン肉マン。
悪魔将軍が負けたのは、キョン肉マンのマスクの下に隠されている、素顔から出る見えない光を浴びたからかな?
マスク捲って素顔見なければ、
なお、初代キョン肉マンと顔がそっくりさんだったらしいです。
(終わり)
最終更新:2007年11月01日 08:07