いじわるなエンジェル
第2話 いじわるなエンジェル
いじわるなエンジェル
ある大きなお屋敷を夜に尋ねた四聖獣たち
このお屋敷を訪れたのは、女神のたっての願いだった
「地上を彷徨っている流星のキラと風牙のマヤの兄弟を天界に連れ戻して欲しい」と
ふたりは、天使と人間のハーフで、天使にあって唯一の血の繋がった兄弟
それが元で、天界にいた頃はよく苛めにあっていた
母親を探す名目で、天を降り、各地を旅して回っているのだという
そして、ゴウは気付いた
女神がこの屋敷を指定したのは、マヤが関わっているからなのだと
ちらりと見えたマヤの姿に、思うところがあったのか、そのまま屋敷に入ろうとはせず、近くの湖の畔にあった小屋で一晩を明かすことになった
同様にマヤの存在に気付いていたシンに今回の事を尋ねられ、それをゴウは明かした
眠れないとして夜の散歩に出かけるゴウのお供と称して、シンもまた小屋を出ると、しばらく歩いたところで、霊魂のようなものに襲われた二人
けれども、数がいたところで敵にはなりえない
ちょうどその頃、レイは夢を見た
まだ少年天使だった頃に、シンと共に見ていた宝物をキラに横取りされ、さらに取り戻そうとしたところを落とし穴に引っかかったという悪夢を
目が覚めたレイは、二人がいないことに気付き、横で寝ていたガイを叩き起す
探しに出た先で、二人はゴウとシンがなにかと闘っているところを目撃する
一通り倒し終わったところで、ゴウが面倒そうに言い放つ
「いい加減出てきたらどうだ?」
その言葉に暗闇から表れたのは、風牙のマヤだった
マヤは天界にいたとき、ガイと幼馴染で、とても仲がよかった
その二人が顔をつき合わせば、はしゃぐのも道理だろう
とりあえず、一晩の宿としている小屋に戻り、マヤの話を聞くことにした
ゴウたちが訪れようとした屋敷に、あの時マヤもいたこと
兄のキラとは、その屋敷にいる姉妹の事で喧嘩になり、今は別々にいること
女神が心配しているから天界に戻れとゴウは言うが、あまり良い思い出もない天界には戻りたくないと、淋しげに呟く
それでも戻れというゴウに、屋敷の姉妹の決着がついたら戻るという条件で、一日伸ばしてもらう事に
翌日、霊魂を操る能力を持つマヤの力で、屋敷の姉妹、ユリアたちの母を再現する
その母に導かれ、真実を悟る姉妹
とうに死したものなのに、その事実を受け入れられずに幽霊となって屋敷に留まっていた事
このままでは、異質なるものに変化してしまう事もあるがゆえに、成仏を促していた事を
彼女たちの心配事は解決し、彼女たちは屋敷の事を頼むと言い残し、成仏した
一件落着と思った矢先、レイが言う
「キラがいます」と
その言葉どおり何処からかキラが現れ、マヤが無事二人を成仏させた事を褒める
ひと悶着後、マヤが爆弾発言をする
「あの屋敷でみんなで暮らそうよ」
無理だと主張するゴウにマヤは「ユリアさんたちに頼まれたから」と強引に承諾させる
そうして、下界での6人の共同生活は始まった
最終更新:2008年11月28日 16:18