仮面ライダーアークワン

「シンギュライズ! 破壊! 破滅! 絶望! 滅亡せよ! コンクルージョン・ワン!」

【ライダー名】 仮面ライダーアークワン
【読み方】 かめんらいだーあーくわん
【変身者】 滅(予測)
飛電或人
【スペック】 パンチ力:54.2t
キック力:104.4t
ジャンプ力:ひと跳び93.6m
走力:100mを0.6秒
【声】 砂川脩弥(予測)
高橋文哉
【スーツ】 縄田雄哉 他
【登場作品】 仮面ライダーゼロワン(2020年)
仮面ライダーガッチャード(2024年)
【初登場話】 第42話「ソコに悪意がある限り」(ゼロワン)

【詳細】

アークドライバーワンとアークワンプログライズキーを使い変身した人工知能アークの更なる戦闘形態。

元々アークドライバーゼロには拡張の余地があり、そこは未知なる進化に備えた箇所だったのだが、
アークはその領域に達することなく、ヒューマギアと人間の双方から「敵意」を向けられたことで共闘され滅び去った。

一人の人間の思惑によって、その悪意は人工知能アークを生み出した。
人類滅ぶべしという悪意に満ちたAIはラーニングの繰り返しによって生みの親の手を離れ、
人類とヒューマギア双方を滅ぼす、という結論を導き出す「意思」に育った。
そして、その悪意に満ちた「意思」を最悪の形で受け継いだ者がいる。



――――それは、「飛電或人」。
そう、仮面ライダーアークワンの変身者は『仮面ライダーゼロワン』という物語の「主人公」、飛電或人本人。

アークドライバーゼロに起動したアークワンプログライズキーをセットすることで、ドライバーのカバーが展開し、アークドライバーワンへと変化。

アークゼロの全能力も上回る力を有し、前形態よりも仮面ライダーゼロワンの姿に近くなりつつも、その装甲からは色が失われて真っ白になっている。
まるで、或人が抱いていた夢が、白紙化してしまったかのように。

基本的には徒手空拳で戦うが、その驚異的な身体スペックにより戦闘力は圧倒的であり、アークゼロの機能を有しつつも、強化された戦闘力は他のライダーたちを圧倒する。
身体スペック自体はゼロワンの到達点の1つ、仮面ライダーゼロツーよりも低下しているが、アークワンに変身しているのがゼロツーに変身できる或人なので、
仮面ライダーゼロツー仮面ライダーアークワンの敵になりえない。
そもそもアークのシステムは悪意を力に変換するため、滅への復讐心、悪意に心が満たされてた或人はアークワンの力をこれ以上なく引き出している。

劇中では不破諌や刃唯阿の脳内に埋め込まれた人工知能チップのデータを初期化することで、エイムズショットライザーを使えなくするという方法で変身能力を奪い、戦闘不能へと追い込むなど、人間とAIが一体となった未知数の力も見せる。

人工知能と、人間の共存。
最悪の形で実現してしまった、飛電或人の、夢の果て。

【各種機能】

アークワンヘッドはアークゼロヘッドから更にゼロワンのホッパーマスクへ形状が近づいている。
AIでの処理を前提とした超高性能アンテナや視覚、聴覚装置が装備されているのはアークゼロから変更されていないが、顔面部を保護するアークワンフェイスの形状は
形状は対峙した者に及ぼす心理的影響の予測に基づいて、デザイン、構築されたもの。
全体的な姿から初めて目撃した滅や不破たちはアークが復活したものと誤認したが、変身を解除し変身しているのが或人であることが明らかになると(視聴者を含めて)その衝撃の度合は凄まじいものとなった。

片方しかないアンテナ部位のアークワンフェイスアンテナは環境に応じて指向性を変更し、各種電子機器との通信やレーダー機能など、
複数種の膨大な情報を同時に送受信可能なスマートアンテナを採用し、各種電子機器へのハッキングを行う。
アークワンフェイスイヤーは音声情報収集装置で、半径10キロに及ぶ集音範囲を誇る聴覚センサーに加え、ネットワークに侵入することで携帯電話などの通信機器、ヒューマギアをはじめとするAI搭載機器などから音声データを収集することが可能。
集めたデータにフィルタリング処理を施すことで、任意の音を取り出して聞くことができる。
額の制御装置アークシグナル ワンは脳波を操作することで装着者が持つ悪意以外の感情を鎮静化させて、意識の集中を図る。
また、装着者の体の稼働効率、不具合などをチェックして、機能の限界を引き出すための調整を随時行う。
この機能によって或人は滅への憎悪に取り憑かれてしまっているのだが、逆に言えばこの機能に変身者を操る機能はない。
感情を偏らせているので、ある意味での洗脳とは言えるが、装備一式を扱うかどうかの決断は変身者に委ねられているため、アークワンへの変身自体は或人の決断によるものである。

悪意に染まったアークとも、血走った目とも思わせるアークワンフェイスビジョンはネットワークに侵入し、偵察衛星や施設内の防犯カメラ、
ヒューマギアを始めとするAI搭載機器から映像データを収集してあらゆる場所を自らの視界へと変えてしまう。
左目のエクリプスアイはゼロワンなどにも採用される方式の異なるイメージセンサーを複眼状に集合させたもので、画像処理と組み合わせることでサーモグラフィーやX線撮影をはじめとした多様な情報を抽出することができる。

全身を覆うのはシュレーディングテクターと呼ばれるパワードスーツ。
「アークドライバーワン」から放出された液体金属が、装着者を包み込むことで形成され、耐靭性、耐摩耗性に優れた特殊生地内に流体金属が封入され、柔軟性を維持したまま装甲としての機能を果たしている。
他のライダーシステムと比較して、生命維持や人命尊重のための装備が極端に軽減されており、長時間の変身は装着者に過度の負担を強いる。

胸部装甲のデウスエクスパイトには装着者が抱く悪意をエネルギーとして変換し、悪意の波動「スパイトネガ」を生成する。
このスパイトネガは、正面をクロスする赤いライン「エクスレッドポジション」から周囲に発することが可能で、爆発的な破壊をもたらす。
両肩の装甲アークワンショルダーの主材として採用された流体金属は、硬度と密度を一時的に高めることで、「スパイトエッジ」と呼ばれる鋭利な形状に変形し、刺突武器となる。

両腕のエルゴニースアームはシュレーディングテクターから「Mストリング」という動力ケーブルがまるで人間の神経のように張り巡らされており、外部から装着者の動きを補強する。
同時に変身ベルト「アークドライバーワン」から供給されるエネルギーを注入することで、対象を殲滅するための力を装着者に与える。
これは脚部のエルゴニースレッグにも同様のシステムが搭載されている。
アークワンガントレットは手及び前腕部装甲であり、指先が「スパイトネイル」と呼ばれる指先の鋭利な装甲に覆われ、大腿部のアークワンキュイスから展開されるバリアを利用し、
対象に対する斥力や引力を操作することであらゆるものの自由を奪うことが可能。
手のひらには照射成形機「ビームエクイッパー」が装備され、アタッシュウェポンなどの様々なデータをモデリングビームにて実体化する他、悪意の波動「スパイトネガ」の照射口としても機能する。

大腿部装甲のアークワンキュイスにはクーロンジェネレーターと呼ばれるエネルギー障壁発生装置が内蔵されており、電荷を操作してクーロンバリアを展開し全身の装甲表面に形成、物理的な攻撃を反発力で退ける。
装甲の強度に頼らない防御故に突破してダメージを与えるのは困難と思われる。
また、このアークワンキュイスのベクトル操作能力は脛部装甲であるアークワングリーブでも利用されており、バリアを利用して自身にかかる斥力や引力を操作し、空中浮遊やマニューバの高速化を可能としている。
足部装甲のアークワンサバトンは必殺技の発動時には、対消滅フィールドを展開することで、抵抗や障害となる物質をエネルギーに変換することができる。
これにより物理的防御を無効化すると同時にキックの破壊力を向上させる。

使用武器は状況に応じて使い、設定上アークゼロ同様その場で武器を作り出すことも出来るだろう。
しかし、或人の変身したアークワンは徒手空拳で戦っており、マギアとて容赦のない戦いっぷりは恐ろしさを感じさせると共に、どこか悲しさもある。
最終回では様々なアタッシュウェポンを生成し、滅アークスコーピオンと激闘を繰り広げた。

必殺技はドライバーのアークローダーを連続で押すと技が変わる「パーフェクトコンクルージョン」。
全部で10段階存在し、ベルトのボタンを操作することでレベルが上昇していく。
段階は悪意、恐怖、憤怒、憎悪、絶望、闘争、殺意、破滅、絶滅、滅亡。
作中では全方位に強烈な衝撃波を放つラーニング5の「絶望」とライダーキックを放つラーニングエンドの「滅亡」を司る技を使用した。

【活躍】

第42話より登場。

イズの予測内では滅が変身し、飛電或人を抹殺するはずだった。
劇中ではイズを破壊した滅への憎しみを持った飛電或人がアズから得たアークワンプログライズキーで変身、バルカン、バルキリー、滅、迅を必殺技で圧倒した。

第43話では自分を止めようとするランペイジバルカン、バルキリー、サウザーと交戦し、能力でランペイジバルカン、バルキリーを変身不能にし、サウザーのベルトを破壊。
その後、滅スティングスコーピオンとの対決に挑むも、滅を庇った迅バーニングファルコンをパーフェクトコンクルージョン(キック)で破壊してしまう。

第44話では飛電に戻る事もできずに放浪する中、滅の演説で自分がアークになった事を知り問い詰めてくるヒューマギア達を前に動揺を隠せず逃走。それでももう元には戻れないと接触してきた不破や亡を突き放し、オルトロスバルカンとの戦闘となったがゼロツーに変身して撃退。しかし図星を突かれて感情的になった際は、一撃を浴びせた瞬間にアークワンの姿が映るという演出があった。
もう1体のアークとなった滅アークスコーピオンと対峙する際に変身。

最終話ではアークスコーピオンと戦いを続けるが、すでに迅を破壊したことで、或人自身が後悔しており、アークの悪意を払拭、アークスコーピオンに倒されることを望む。
そして、アークスコーピオンの「ヘイトレッドインパクト」をあえて受けることで自身のドライバーを破壊し変身を解除した。同時に、アークワンのライダーシステムが停止したことで悪意の浸食も消失した。

オルトロスバルカンと戦闘をして撃退したその夜にゼアの人工知能を介して現れた飛電其雄から渡されたデータからゼロツードライバーが生成した、3号機の飛電ゼロワンドライバーを装着する。
その手の中、或人の心の強さに応えるように握られていたライジングホッパーキーがクリアブルーに変化する。

そして、芽生えた心に振り回される滅が振るった拳を片手で受け止め──

仮面ライダーガッチャードではまさかの復活。
いくつもの並行世界を渡り歩くハンドレッドという組織がゼロワンの世界の技術を複製したものであり、アークドライバーゼロとアークワンプログライズキーを使い、ハンドレッド4人衆の一人、サイゲツが変身した。

【余談】

主人公の変身するいわゆる悪堕ちフォーム。
劇場版などで登場したこともあったが、本編中に登場するのは珍しい。

暴走状態の「メタルクラスタホッパー」もそうと言えるかもしれないが、こちらは自発的に変身しているのでそちらとは事情がやや異なる。
劇場版ではある種の暴走をした「ヘルライジングホッパー」が登場。
半公式のファイナルステージでは赤く塗装されたような「仮面ライダーアークゼロワン」が登場する。

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最終更新:2024年05月23日 02:07