貴公子ジュニア

「父上はどこまでこの男を!?後継者である私より…父上!」

【名前】 貴公子ジュニア
【読み方】 きこうしじゅにあ
【俳優】 遠藤憲一
【登場作品】 忍者戦隊カクレンジャー
忍者戦隊カクレンジャー第三部・中年奮闘編
【登場話】 第14話「俺は貴公子だ!!」~第31話「見たか!!新将軍」
【所属】 妖怪軍団/大魔王一族
【分類】 妖怪
【妖怪モチーフ】 不明
【その他のモチーフ】 ミュージシャン

【詳細】

妖怪達を統率する妖怪軍団の幹部。妖怪大魔王の息子。

パンクファッションに身を包み、事あるごとにエレキギターを掻き鳴らす。
常に笑顔でテンションが高く、オーバーアクションで時々ヘヴィメタル風の奇声を発し、お姉口調で喋る。

人間は勿論、同族に対しても冷酷な態度を取り、敗者には容赦しない。
正体は「ガシャドクロ」という凶悪な妖怪。

父親の復活の為に主従関係を築いているユガミ博士と共に様々な作戦を立てる。

大魔王の後継者としてのプライドが高い為なのか、対等関係の妖怪戦士ヌエ、人間の軍師・白面郎にはあまりいい感情を持っていない(実際にヌエがブルーとイエローに敗北した時は嘲笑い、白面郎に関しては大魔王に上記の台詞で「信用してはいけない」と警告している)。

ガシャドクロの姿で獣将ファイターを圧倒し、カクレンジャーは忍之巻を探す旅に出ざるを得なくなる。
忍之巻を集めたカクレンジャーの前に出現し、百地三太夫に致命傷を負わせ、カクレンジャーに最後の勝負を挑もうと再びガシャドクロの姿となるが、スーパー隠大将軍に倒された。

ユガミ博士もスーパー隠大将軍に破壊された封印の扉の下敷きになった(それと同時に石にされた人々も元に戻った)。
しかし、三太夫が息を引き取った後、封印の扉が修復され、遂に妖怪大魔王が2000年の封印から復活した。

彼が警告している白面郎の裏切りを大魔王は最初から見抜いていた事が後に明かされる。

【忍者戦隊カクレンジャー第三部・中年奮闘編】

なんとカクレンジャー30周年記念作品において再登場。

実は倒される寸前、転生の秘術を仕掛けており、記憶と力を全て失いつつも人間として生まれ変わっていた。
その事実は義輝によって監視されていたものの、極普通の男性として一般女性と家庭を持ち、子供を設けていたもののある日ガーベラが仕掛けた事故によって意識不明の重体となってしまう。

その魂は駆けつけた義輝によってかろうじて繋ぎ止められたものの、妻は死亡してしまい息子である吾郎は後に鶴姫が経営する施設に預けられそこからセイカイの養子となった。

息子が新たなる妖怪大魔王、サンモトゴロウザエモンとして覚醒したことに呼応する形で意識と記憶が戻り、新時代妖怪達が全滅した後かつてのパンクファッションでカクレンジャー達の前に姿を見せる。

そして完全に妖怪としての力を覚醒させた息子に掴みかかるも、その真意は悪意によって呼び覚まされた力を全て自分で吸収することで吾郎を人間の姿に戻すことが目的だった。
しかし記憶が妖怪時代に戻ったとは言え、今の彼は人間として転生していることからその力に耐えられず息子への言葉を遺し彼の眼の前で爆散。

「吾郎…最期ぐらい、父親らしく終わらせなさいよ…!」


かつて父である妖怪大魔王の真意を知らず一度は死んだした彼が、人間となり父としてその生命を賭けた行動で息子を救う。
人間となったとはいえ、妖怪大魔王の孫が新たなる妖怪大魔王に覚醒するというその数奇な運命は誰が導いたものではないが、セイカイという育ての父と、貴公子ジュニアという実の父の愛によって守られた吾郎。

父親としての息子への愛。
以前は図りきれなかったものを今の貴公子ジュニアは知ることができたのか。

それは私達にはわからないが、少なくとも父親として息子への愛を示したその最期は誇らしいものだったに違いない。

【余談】

エレキギターはシリーズ第14作目『超獣戦隊ライブマン』のギターラヅノーの宇宙ギターをリペイントしている。

妖怪大魔王は彼が倒された事に「愚かな奴」と呆れていたが、何としても後継者にしたかったらしく、息子の命を奪ったカクレンジャーに怒りを燃やしていた点から見れば、妖怪軍団の支配者として常に非情でなくてはならない大魔王の息子への愛情は大きかった模様(後に登場するにも同様の態度を取る)。

演じる遠藤氏は怪人役としては今作が初となり、『バトルフィーバーJ』の村野義雄以来、15年振りにスーパー戦隊シリーズに出演している。

最終更新:2024年08月05日 04:18