213 :悠久蒔寺幻想曲 エルメロイ物語 ◆M14FoGRRQI:2008/10/14(火) 00:09:22
上半身裸の少女に乗り尻を鞭で叩く紳士を発見、僕達は声を掛ける。
「お疲れ様ですロード。かわいいお馬さんですね」
「ふふふ、こいつが外の空気を吸いたいと言うのでね。仕事を切り上げて散歩しているのだよ。
ああ、それと生還おめでとうウェイバー・ベルベット君」
「私などのためにその様なお言葉・・・、ありがとうございます!」
僕たちは膝を突き彼に頭を下げる。ロードは笑みを浮かべ、馬扱いされた少女は
弱弱しくひひーんと鳴く。うん、わかってるよ。明らかにおかしい部分があるのはわかってる。
もちろん、ロードが僕の事を知っていたことじゃなくて馬少女の事だよね。
でも、これは仕方の無い事なんだ。これはロードの愛の形なんだから。
そこに僕達他人が口を挟む余地は無い。
それに、もし、これを少女だと認識し、その旨を発言したらその瞬間背骨真っ二つだ。
目の前のこれは馬、それがバルトメロイの歴史が生んだ絶対に曲げられない決定なのだと
僕は聞いている。
【動物紹介1 バルトメロイ・サトミアマゾン】
ロード・バルトメロイの愛馬。その正体はロードの娘その人である。知っての通りバルトメロイの家に
生まれたものは一人前になるまでは名を与えられず家の外に出るのも許されない。
しかし、戦いで妻を失いし後のバルトメロイは自らの娘を愛する余り、先祖代々続くこの決まりを
守りつつも娘に外の世界を楽しませ名前を与える方法を思いつき実行してしまった。
それこそが娘を娘として扱わず自分の私物として扱い自分と共に外へ持ち出すという方法だった。
初めて彼女が家を出たのは7歳の時、当時付けられた名はバルトメロイ・エチケットティッシュ。
何も分からず目隠しをされた状態で父に連れ出され、顔に痰を吐きかけられた後ゴミ箱に投げ捨てられた
彼女は四日四晩かかって何とか自分の家に辿り着いた。
念願の外の世界を見た彼女はその時どんな気持ちだっただろう。
この体験以降彼女は魔術の腕をメキメキと上達させ、それにより父からの扱いも変化していった。
8歳でバルトメロイ・ティースプーンとしてポットから煎れ立ての紅茶を素手で掻き回し、
10歳でバルトメロイ・ギンとして首輪を付けて散歩し草むらでトイレのしつけをされ、
ウェイバーが入学した時には馬にまで扱いが上がりスカートの着用も許された。もうすぐ人間だ頑張れ。
ロード・バルトメロイは笑顔で人を殺せる権力と性格と実力を併せ持つお方。
はっきり言ってケイネス先生やソフィアリ学部長やアルバさんの怖さとは一つ次元が違う。
彼らを暴君やバカ殿だとするなら、ロード・バルトメロイは自分が裸だと知りつつもむしろ喜んで
群集の中を猛ダッシュし笑った人から死刑にしていく裸の王様である。はた迷惑だが誰も対処できない。
彼と正面から向き合ってドSスマイルを見た瞬間、今更ながらにこの肝試しはやっちゃいけないだろうと
思い知った。ゴメン俊夫さん。どうやら僕はこの間まで聖杯戦争で英霊を間近に見続けていたせいで
脳内の危険信号の上限がインフレを起こしていたみたい。
「で、では僕達はこれで」
何か厄介ごとに巻き込まれる前に別れの挨拶を済ませ立ち上がり逃げ出す。
この陣形をフリーファイト-5と名付けよう。
「待ちたまえ君達、君達は今私を馬鹿にしにあるいは何かのダシとして使おうとしたのだろう?」
ところがぎっちょん、魔王からは逃げられない。声をかけられた瞬間僕の足が石のように固まり
一歩も動けなくなってしまう。術をかけた瞬間すら察知できなかったが恐らく質問に答えるまでは
動けない類の術なのだろう。僕以外の二人も同じように動けないでいる。
なんて事だ、まさかこんな事で絶体絶命になろうとは!!
「嘘は付いてもすぐわかるよ。今日の私に近づけるのは私に仕事を強要する存在か私に対して害意を
持った存在だけだからね。いやあ、実に60日ぶりの散歩中の邪魔者だ」
ええい、いやらしい人払いを!すごいを通り越して怖いを通り越して呆れるを通り越してやっぱり怖いよ!
「ウェイバー・ベルベット君、マリアンヌ・ダグラス・チャダ君、そして黒田俊夫君、
三択イベントだ、選びなさい。
①ハンサムなバルトメロイ卿は散歩中に襲い掛かってきた学生に対し正当防衛で背骨をへし折る。
②愛馬を汚され或いは自身を侮辱された私バルトメロイは怒りのあまり君達の背骨をへし折る。
③カスみたいに目障りな庶民魔術師と出あった私は趣味の背骨折りを楽しむ事にする」
「ロード・バルトメロイ、全然三択になってないです!」
「我々の言い訳聞く気ゼロですか!」
「俺は悪くありません!言い出したのはそこのちっさいオカマとそっちのもっとちっさいオカマです!」
「背骨が砕かれる前の言葉はそれでいいのかね?ふ、実に凡庸で君達らしい」
右手にハーと息を吹きかけゆっくりと近づいてくるロード・バルトメロイ。
「1月は死徒退治で背骨折れるぞ~背骨背骨折れるぞ背骨折れるぞ~」
日本のことわざに「窮鼠猫を噛むが猫の皮膚がゴムの質感で猫ノーダメージ」というのがあるが、
僕達の状況はまさにそれだった。
【最後の言葉を選べット】
死:えーでるえーでる助けてえーでる!
刑:アルバ、アルバ、アルバてゐ!
執:橙子、橙子、つるぺた橙子!
行:何で人の背骨折るのがそんなに好きなんですか!?
投票結果
死:2
刑:3
執:5
行:3
連載時コメント
+
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215 :エルメロイ物語 ◆M14FoGRRQI:2008/10/14(火) 00:15:28
のわー、タイトルを盛大に間違えたー。これはエルメロイ物語でありマキジは今のところ出てきません。
そスマソ。
216 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 00:34:58
死:えーでるえーでる助けてえーでる!
助けてえーでる・マイルド 消費ガッツ100
217 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 00:36:35
執:橙子、橙子、つるぺた橙子!
うわぁ・・・いや予想してたけどw・・・うわぁ。
選択肢はあえて死亡率が一番高そうなヤツをw
218 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 03:29:11
刑:アルバ、アルバ、アルバてゐ!
とりあえず安牌だよね
219 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 03:41:37
刑:アルバ、アルバ、アルバてゐ!
220 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 06:43:04
執:橙子、橙子、つるぺた橙子!
221 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 09:50:27
執:橙子、橙子、つるぺた橙子!
なぜここに”マキジ、マキジ、黒豹マキジ!”という選択肢が無いんだろう?
222 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 14:18:31
行:何で人の背骨折るのがそんなに好きなんですか!?
新作かと思ったぜよ
223 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 17:11:00
行:何で人の背骨折るのがそんなに好きなんですか!?
死亡フラグな気もするがこれで
224 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 18:37:36
執:橙子、橙子、つるぺた橙子!
つるぺたなら仕方ない。リーチだ
225 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 19:13:01
死:えーでるえーでる助けてえーでる!
どうせなら消費ガッツ200の助けてえーでるの方で
226 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 19:33:01
まとめ
死:2
刑:2
執:4
行:2
刑:アルバ、アルバ、アルバてゐ!
助けてチャーリー!チヨコレイト!
227 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 19:49:37
行:何で人の背骨折るのがそんなに好きなんですか!?
娘の話と同じように感動的なお話が聞けるかもしれないじゃないですか!
228 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/14(火) 19:57:36
執:橙子、橙子、つるぺた橙子!
しかたないな!
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最終更新:2008年10月25日 16:30