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第3話 主役をよこせぇ!


「ぬおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおああああああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!!!!」

第7階層。
神々の住まう世界アスガルドを模した空間にあるヴァルハラ宮殿・水鏡の間より、セラフィックゲート中にけたたましく響き渡る怒号が一つ。
運命を司るヴァルキリー三姉妹が長女、アーリィ・ヴァルキュリアその人のものである。

「――――っ!!! おい、うるせえぞアーリィ! 何を叫んでやがる!?」

階段の下からイケボの苦情が寄せられる。
こちらは何かとヴァルキリーとは関わり合ってしまう数奇な運命に見舞われた傭兵、アリューゼ(CV:東地宏樹)だ。
その苦情に反応したのかどうか。アーリィは息を切らしながら、ゆっくりと振り返った。

「……許せん」
「あ?」
「何故だ?」
「何がだよ」
「何故……私が主役ではないのだ!?」

言葉に詰まるアリューゼ。
彼は知っている。
アーリィが今までどれ程主役になる事を熱望していたかを。

「VP1は良い。あれはレナスが主役で、そもそも私はヒールだったのだからな。
 VP2では、シルメリアの器に過ぎないアリーシャが主役だったのは気に食わんが、
 それでも我々ヴァルキリーと関わりの深い者だ。
 私にもそれなりに出番があった事だし、100歩譲って認めてやろう。
 咎? あんなものは駄作だ。無かった事にしろ」

最後の言葉を、アーリィは顔をしかめて吐き捨てる。(注意:個人の感想です。作者は咎も楽しんでやりました。セラゲも10周クリアしてます)

「しかし、このAAAロワとやらは何だ!? 仮にも主役級連中に恐れられる程の実力者である私が何故呼ばれてすらいない!?
 外部勢力で登場する予定だと言うのか!? レナスやアリーシャの危機に颯爽と駆け付けるのか!?
 いや違う! いつまで経っても私を呼び出そうとする者は現れん! それどころか私を気にしようとする奴らもいやしない!
 誰かしら『アーリィならきっとなんとかしてくれる』とか考えても良いはずだろう!? それなのにアーリィのアの字も出てこないのだぞ! ええい、あの薄情者共め!
 挙げ句の果てに――――これだ!」

アーリィは身体を翻し、水鏡を指した。
水鏡には何やら文字が書かれている。

「それは……何だ?」
「このセラフィックゲートとやらの投下順、時系列順目次だ」
「……良いのか?」
「水鏡の力ならば何も不思議はあるまい。それよりもこれだ! この私の登場話の話数を見てみろ!」

目を凝らすアリューゼ。

「……どっちの順でも3話目だな。それがどうかしたのか?」
「……どうかしたのか? だと?」

殺気を孕んだ視線が突き刺さる。
やべ。地雷踏んだか? 思わずアリューゼは一歩後ろに下がった。

「これが何を物語るか――――私は、また主役ではないという事ではないか……!」
「な、何でそう思う?」
「主役ならば! OPか第1話には登場するものだろう! 現に本編でのレナスはOPに登場していた!」
「……まあな」

本編のヴァルキリーは主役と言えるのだろうかとアリューゼは思うが、今のアーリィは何を言っても聞く耳持ちそうにはない。
こうなれば話を合わせるしか無さそうだ。

「認めん……認めんぞ……。私は今度こそ主役になるのだ」
「そうは言ってもな。どうやって?」
「知れた事よ。こいつを――殺す!」

アーリィの視線の先にあるのは『クロード』の文字。

「1話目、2話目に登場したこのクロードさえ居なくなれば、3話目の私が繰り上がりで主役になれるだろう?
 だからこいつを殺す! 生かしておくわけにはいかん!
 分かったら、来いアリューゼ。お前にも手伝ってもらうぞ!」
「……俺も?」
「当然だ」
「ちょっと待て。今回の俺はお前のエインフェリアじゃない。咎からの登場のただのアリューゼなんだが」
「ならば再び私のものになれば良い」

アーリィの掲げる右手で、神力が高まり出した。
力は眩く輝き始め、光の中で一つの形を成していく。
それは、槍。
数秒後には、自分の胸を貫いているだろう神槍が今、完成した。
やれやれ、とアリューゼは溜息を漏らした。

「たまにはもっとまともに雇いやが――――」
「ニーベルン・ヴァレスティ!!!」

最後の悪態を言い切る事すらさせてもらえずに。
神速で放たれた槍は一瞬でアリューゼの上半身を塵へと変えた。











「で、これからどうすんだよ?」

強制的にエインフェリアにさせられ、アーリィの中に押し込められたアリューゼはぶっきらぼうに問いかける。

「お前は何を聞いていた? クロードという奴を殺しに行く。それだけだ」
「最強の称号ってやつはどうするんだ?」
「最強の称号? そんなものはいらぬわ! 誰かにくれてやる。代わりに私に主役をよこせぇ!」

切実な思いを曝け出し、アーリィは水鏡に飛び込んだ。



【アリューゼ@ヴァルキリー・プロファイル咎 死亡→エインフェリア化】



【第7階層(アスガルド@ヴァルキリー・プロファイル)/深夜】


【アーリィ・ヴァルキュリア@ヴァルキリープロファイル咎】[MP残量:90%]
[参戦次期:不明]
[状態:健康]
[装備:不明]
[道具:不明]
[行動方針:主役になる]
[思考1:主役になる為に『クロード』を殺す]


【アリューゼ@ヴァルキリープロファイル咎】[MP残量:100%]
[参戦次期:不明]
[状態:エインフェリア]
[装備:不明]
[道具:不明]
[行動方針:アーリィに従う]
[思考1:アーリィに従う]




【現在位置:ヴァルハラ宮殿・水鏡の間→???】







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最終更新:2013年03月18日 23:41