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概要
首都ベイロの西、河口に位置し東内海に面する街で、レオガルドと同時期に造られた由緒正しき古都である。 国内外に有名な暗黒卿ファウストから続く家の本城がある街である。 人と共存することを望む吸血人の多くがこの街に住む一種の聖地であり、市民にも吸血に対する恐怖感情は殆ど無い。 世界で最も亜人に優しい街の一つだろう。
第一次魔王軍撃退の後、正確にはAR475年に暗黒卿ファウストによって都市の建設が宣言される。
更に吸血人、特にファウスト本人の圧倒的な軍事力を背景に魔物の残党などを討伐し、グランディールの北部に勢力を形成する。 あくまでグランディールの一部であるが独立国家に近い自治権を持ち、レオガルド側との連合国家の体制を取っていた。 今でもレオガルド、ひいてはフェルスデンをルミナスという巨大な国から守る防波堤のような役割を果たし続けている。
レオガルドが政治の表舞台から離れる事で魔術と商業に花開いたのに対し、こちらは魔王討伐時代の人間も未だに生きる地であり、周囲の国に強い影響力を維持し続けている。
また為政者や市民にも長命な亜人種が混ざっている為正確な歴史が知りやすく、ジオやルミナスについて研究する史学者の聖地である。 建国当初の下水設備などが丁寧に整備されて使われており、レオガルドほど厳密ではないにしろ綺麗な街である。
ファウスト領はフェルスデンの北西、内海に面する地域に大きく広がり、中でもコンコルディアは東部への大河の玄関口に位置するため、権力者から狙われやすい地域である。
特に伝説的な実力者であった初代ファウストを失った時にその危機が最も顕著となったが、吸血人の組織力の強化や外交努力などの二代目の尽力によって何とか平和を維持することに成功する。 革命後の王であるベルナール家はファウスト家に対して友好的であり、フェルスデン国内に於ける立場はしばらく安泰と言えよう。
経済
内海に面しており、また首都ベイロへ続く川の入り口に存在する流通の要所であり、必然商業は盛ん。 ファウストがワインを好んだ事もあり酒造が盛んで、この街の輸出業の主役を担っている。 しかし北方に共通する食料の乏しさからはコンコルディアと言えど完全に逃れる事は出来ず、どことなく貧しさも感じられる。 ただその状況を打開する取り組みは無論行われており、農具の開発や農業技術の研究が国によって主導されている。 その過程、また吸血人が武装に質の良い鉄の棒を要求するようになった事から製鉄業及びその加工業が発達し、特筆できる技術力となっている。
治安
元が亜人を中心とした強大な軍事力によって建設された都市、国家であり、その治安を担う部隊は並の騎士団を遥かに凌駕している。 また孤児など社会弱者に対してファウスト家が自立を援助する体制があり、貧困からの犯罪を防ごうという取り組みも成されている。
信仰
レオガルドと概ね同じだが、この街でのシンボルは暗黒卿ファウスト。 民間での信仰は全く自由で弾圧などは無いが、統治者である現ファウスト当主の二人が神を恐れないので聖職者の権力は他国より小さい。 |
| + | 影響力のある組織 |
影響力のある組織
ファウスト家 言わずと知れた暗黒卿ファウストの一門。 ファウスト家、とは言ってもファウストの血を引いている人間はほぼおらず、どちらかと言うと人間との共存に賛同した吸血人の集まり、と言った具合である。 その為家の中で国全体を動かせるような身分の者は少数で、大多数の吸血人は厳密にはその従者のような関係である。 領主としての業務以外に、国内外の人を襲う吸血人の鎮圧なども行っている。 ファウストは数十年前に亡くなった為、今の当主は二代目に当たる。 血を分けてもらう必要上純人間に対しても開放的で、特に保護して教育を済ませた孤児など多くの人間がこの家と結びついており、互いに援助する封建的関係がある。
ファウスト家は概ね世間的には公爵の地位にあるものと認知されているが、彼らは(少なくとも形式的には)在りし日のレオン、つまり国王と対等の地位にあると宣言している。
またレオンの血族が神命帝国に取り込まれながらも公爵として生き永らえてきたのには彼らが強く影響している。 |
| + | 名物・名店 |
名物・名店
三圃式農業
あまり豊かでない土地、かつ十分に人口を確保しないと生存できない吸血人の事情も合わさり農業が極めて重視されている。 経験的にその必要性が知られている休耕を作物の供給ペースを落とさずに行う為に、政策として行われている。 現代の混合農業には劣るが、多くの土地において秋に小麦を植え、春に大麦を植え、休んでいる土地には家畜を並べる。 他の農業先進地域でも徐々に採用され始めている、という程度の時代水準である。
血の供給
吸血人は人の血を補給しなければ生き永らえる事は出来ないので、当然市民に血を提供して貰う必要がある。 しかし強制的に差し出させるのは共存とは程遠いということで、基本的には寄付、或いは税の軽減と引き換えとなっている。 その際人から人(非吸血種)への売血、例えば商人が奴隷から血を確保して税を軽減する、と言ったことは固く禁じられており、極めて重い刑が下される。 |
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人物
ファウスト・ブラッド・アイーシャ&ライル(・エルレイン) 名前と見るとおかしな呼称であるが、ファウストに連なる者という事実を一種の称号と捉えてこう呼ばれる、コンコルディアの現当主。この名乗りは現在この二人のみに許されるものである。 個人的にも仲は良く、何よりも「この国のために」という目的意識で完全に一致している為、政治面での対立は基本的にない。 二人共内政及び軍事面に高い適性を持ち、平時は主に直轄地で実験した成果を領土内に指導して回る事で国土の生産性向上に努め、有事は指揮官として戦場を駆ける。 それぞれ個人も有能ではあるが、むしろ君主クラスの統治者が二人完璧な連携で手を組んでいる、という事実が彼らを非凡足らしめている。 二人共に出陣するのなら軍を二つに分け挟み撃ち、或いは二正面に対応、もしくは一方が国に残りもう一方が前線に出るなど、自由自在に動くことが出来る。 外交能力では少し差異があり、アイーシャは平和外交寄り、ライルは謀略寄り。ただ暗黒卿の血筋であり行動が予想できないライルを諸国が警戒しがちという外部の評価に依るところも大きい。 ただし国を第一としながらもその根底にはそもそも人間を大切にする精神があるので、他国、他の為政者に対しても必要以上に追い詰めるようなことはしない方針で一致している。 また北方大災害など他国の災害には援助に向かう程であり、その高潔さは諸国からも一目置かれている。またこれは図らずも相手に戦争の大義を失わせ平和を維持する事にも寄与している。 本人達曰くこれも全て国の、自分達の余裕あればこそであり、更にその根幹は臣民の生活水準にある、と。 彼らの圧倒的長所として、長命であるため死を前にして暗君にならない。むしろ彼らの両親はそれぞれの正義を貫いた末に全員死んでおり、彼らも同様に正義に殉じる覚悟がある。 その為民衆からすれば孫の孫の代まで自分達を守ってくれると信じられる訳で、異種族である点を差し引いてもその人望は厚い。 |