オゴタイ | 彼らの返答は? |
副長 | 変わりません。早く歌を、プロトカルチャーを見せてみろ。そして自分達を屈服させてみろと息巻いています。 |
オゴタイ | 歌、か…。 |
我々が文化を取り戻し半世紀になるというのに、なぜ今更。 | |
副長 | ゼントランに刻まれた遺伝子の宿命かと。私も少々血がたぎるのを感じております。 |
最悪の場合。この母艦の砲撃で基地ごと焼き払うことになるでしょう。覚悟はよろしいですね?オゴタイ隊長。 | |
オゴタイ | ヤック・デカルチャー。 |
クルー | スカル4へ。フォールド成功。ガリア4エリアに到着。銀河標準時修正、+172.25。 |
アルト | あれが星。空が、ある…。 |
トライアングラー(オープニング)
ルカ | いよいよあさってですよね。ランカさんのファーストライブ。 |
ナナセ | うん…。 |
ミハエル | あれぇ。もう終わり?最近元気ないね、ナナセ。 |
ナナセ | う、ううん、そんなことないけど…。ちょっと寂しいかなって。シェリルさんも早乙女くんもずっとお休みだし。 |
ルカ | でも、ランカさんにはあさって会えるじゃないですか。それに会えない時間が長いほど、再開がうれしいって言うし。 |
ナナセ | そうだよね。ありがとうルカ君。 |
ルカ | …そんなぁ、ぼくは…。 |
ランカ | じゃあ私、休んだ方が良かったかなぁ。 |
ナナセ&ルカ | ランカさん!? |
ランカ | お休みもらえたの。ファーストライブの前にゆっくりしなさいって。 |
ナナセ | ランカさぁ~ん。 |
ランカ | く、苦しいよ…ナナちゃん…。あっ、こら! |
ナナセ | え?あ!あぁっ…! |
ランカ | お願い。ナナちゃん。 |
ナナセ | ……。 |
クルー | まもなく降下を開始します。 |
アルト | これが…大気の手応え…。 |
オゴタイ | ようやく来てくれたか。 |
アルト | こちら、S.M.Sスカル小隊所属、アルト・早乙女准尉。シェリル・ノームを護衛してきた。 |
オゴタイ | 感謝します、アルト准尉。第33海兵部隊の隊長、オゴタイ少佐です。 |
遠路遥々ごくろうさまでした。これで連中もおとなしくなることでしょう。 | |
副長 | アルマーゼントラン!(すべての男!)銀河の妖精シェリル・ノーム嬢に敬礼! |
アルト | ん? |
グレイス | シェリルっ? |
シェリル | ぁぁ……ぁ……。 |
アルト | シェリルっ! |
グレイス | 大丈夫?シェリル。 |
シェリル | はぁはぁはぁ………。 |
テムジン | おいおい。どういうこったよ、これは。っち、馬鹿にしやがって。 |
やっぱりゼントラーディなんかに聴かせるミーゾーン(歌)はないってか? | |
オゴタイ | ち、違う。これは…。 |
テムジン | うるせぇ。交渉決裂だな。ザルグ、ガドラ! (多くの、武器) |
ゼントラーディ | ウテマ! (待て!) |
マイクローン | うああ~~! |
テムジン | 逃がさねぇぜ。お前達には人質って大事な役目があるんだ。フフフフ。 |
マイクローン | ああ…ああぐああっ! |
アルト | やめろー-っ!! |
ミハエル | よし、行け! |
ナナセ | 見つかったら、生態系保護法違反で強制ボランティアですよ。 |
ランカ | でも、懐かれちゃって。それにこの子、私を慰めてくれたの。 |
アルトくんにプレゼントを渡しに行って、一人ぼっちだった時に…。 | |
ナナセ | ランカさん…。じゃあ、私も共犯です。罰を受ける時は一緒ですよ。 |
ランカ | ああ、わあ、ありがとうナナちゃん。 |
ナナセ | でも、あんまり見掛けない子ですね。 |
ランカ | うん。生態マップもざっと見てみたんだけど、全然載ってないんだ。 |
ルカ | え?あ!ミシェル先輩! |
ランカ | ん? |
大統領 | 暴動とはな。だからゼントラーディどもは…。 |
レオン | 閣下。そのような発言は慎まれた方がよろしいかと。 |
大統領 | …すまん。ガリア4とのフォールド通信のタイムラグは。 |
レオン | 中継ポッドが設置されているので、127分まで短縮されていますが…。 |
モニカ | 断層のせいで、今すぐ駆けつけたとしても到着は7日後です。 |
ラム | その頃には決着ついてますね。 |
ジェフリー | うーん…。 |
オズマ | …失礼します!状況は。 |
ミーナ | 暴動を起こしてる連中はほぼ全機のクァドランを押さえ、船をよこせと要求しています。 |
さもなくば、シェリル・ノーム以下、慰問のクルーの命は無いと。 | |
ボビー | なんて事を。 |
オズマ | くそっ!ヤバいニオイがしてたってのに、単機で行かせた俺のミスだ。 |
キャシー | ……。これは恐らく、慰問を要求してきた時点からの計画的なものですね。 |
ジェフリー | うん。だが、妙に手際が良すぎるな。まるで…。 |
キャシー | まるで? |
ジェフリー | ん、いや…。 |
キャシー | …。 |
ミハエル | よく言うぜ。シェリルが病気で歌えなくて、それが引き金になったなんて。どうせ口実だろ! |
ランカ | アルトくん…。ねえミシェルくん!助けに行かないの?アルトくん大変なんでしょ? |
ミハエル | …無理なんだよ。ここからじゃ絶対に間に合わない。 |
ランカ | そんなぁ…。 |
(私アルトくんにプレゼントも渡せてない、何も言えてないのに…私……) | |
ルカ | 一つだけ方法があるかもしれません。 |
ミハエル&ランカ&ナナセ | え? |
オゴタイ | っく。 |
グレイス | すみません。出発の数日前から体調を崩していたんですけど、どうしてもと聞かなくて。 |
アルト | ったく、無茶しやがって。体調管理もプロの仕事だろうが。 |
シェリル | はぁはぁ…。その通りね。 |
アルト | あ! |
シェリル | 返す言葉も無いわ。 |
アルト | いいから寝てろ!もう歌ってどうこうなる状況じゃないんだ。 |
シェリル | …だって私、プレゼント…あなたに空……。 |
アルト | ……。グレイス。あんたはこの馬鹿が無茶しないように見張っててくれ。 |
グレイス | あなたは? |
ミハエル | 断層の影響を受けない新型のフォールド機関!? |
ルカ | はい。L.A.Iで開発中のものを特別にまわしてもらいました。 |
実用にはまだ問題が山済みですが、客観時間も主観時間も全くズレがありません。 | |
もし実用化されれば、銀河は今の半分、いや、10分の1の広さになります。 | |
ミハエル | ったく、とんでもないもの開発してるなぁ、お前ん家。 |
ルカ | くれぐれも慎重にお願いしますよ。 |
ミハエル | 分かってるって。 |
テムジン | ゴルグガドラ。(巨大武器)これさえ手にはいりゃ…。 |
テムジン | アルマゼントラン、この星にはとんでもないお宝が眠ってるそうだ。船とそいつがありゃ、俺達は自由さ! |
ゼントラーディ | オーーーーー! |
テムジン | マイクローンどもが現れるまで、この宇宙の支配者は俺達だった。 |
戦って、奪って、俺達の栄光を取り戻すんだあ!! | |
ゼントラーディ | オオーーーー!!ゼントラン!ゼントラン!ゼントラン!ゼントラン! |
テムジン | フフ。お、俺だ。ああ、あんたか。ここまでは計画通り…。ん、何!? |
副長 | 反応弾の保管庫が破られたようですな。 |
オゴタイ | ……。 |
アルト | んあっ! |
テムジン | ウロチョロすんじゃねえよ。マイクロン。 |
アルト | クっ……。 |
副長 | S.M.Sの機体が。 |
オゴタイ | 援護しろ!発砲を許可する!! |
テムジン | っち。おっ始めやがったか。やり返せ! |
反応弾の搭載は。 | |
ゼントラーディ | 完了。いつでも行けますぜぇ! |
アルト | 貴様ら、最初からそのつもりで…。 |
テムジン | なあマイクロン。歌ってみろよ。俺達を止められるかもしれないぜぇ。フフフフフ。 |
アルト | くっ……。 |
副長 | もはや、一刻の猶予もありません。艦砲射撃を! |
オゴタイ | オケアノスホルトガドラス!!(オケアノス 開始 戦闘) |
? | |
副長 | これは…? |
アルト | ん? |
ミハエル | アルト!お前にバースデープレゼントの配達だー!! |
ランカ | みんな!抱きしめて!銀河のはちぇまれー!! |
アルト | ランカ…。 |
オゴタイ | 誰だ、あの娘。 |
副長 | ご存知ないのですか?彼女こそ、代役からチャンスをつかみ、スターの座を駆け上がっている、 |
超時空シンデレラ、ランカちゃんです!! | |
ゼントラーディ | ばかな、こんな所に。 |
ゼントラーディ | デビューライブ、絶対行けないと思ったのに。 |
ゼントラーディ | ヤック・デカルチャー…。 |
テムジン | おい!てめえ!! |
ランカ | (アルト君) |
アルト | (ランカ、お前…)んっ。 |
テムジン | 馬鹿どもが、飼い慣らされやがって。っち。 |
ッフ。こいつさえいなければ。っあ! | |
アルト | やらせるかよぉ!!諦めろ!貴様の負けだあ!! |
テムジン | うるせえうるせえ!俺に指図するんじゃねぇ!! |
ッフハハハハハ。文化だ?歌だ?ッフ!笑わせるね。戦いこそが俺達ゼントラーディの命!俺達の血なんだーー!!! | |
アルト | はっ! |
矢三郎 | (血を受け継いでいるんです。呪いにも似た役者の血を) |
アルト | ……。 |
テムジン | 俺達はそう作られたものだ。そう生きて行かずにはいられないんだよ!! |
アルト | ……。何が役者の血だ。そんなもの知るかよ!俺は!!! |
テムジン | 何っ!! |
アルト | えええええやああーーー!! |
テムジン | ぬおおおあああああああ!!! |
覚えておけ……宇宙は…二種類の生き物が生きられるほど……広くはっ………。 |
グレイス | 凄いわね、彼女。 |
アルト | 馬鹿かお前!スーツも着けずに生身で戦場に出てくるなんて! |
ランカ | だって、あのくらいしなきゃみんな歌を聴いてくれないかな…って……。 |
アルト | おいっ! |
ランカ | あれ…なんか気が抜けたら、足…。 |
アルト | ランカ、お前どうしてここまでして。 |
ランカ | だって、伝えたかったんだもん。ハッピーバースデー、アルトくん! |
アルト | ……。 |
ランカ | 綺麗だね。このままどこまでも飛んで行きたい気分。 |
アルト | ああ、そうだな。 |
ミハエル | 帰りはお前に任せたぜ、アルト。 |
アルト | え? |
ミハエル | 忘れたのか?ランカちゃんのファーストライブは明日だ。でもって、あれを使えば。 |
アルト | お…。 |
ミハエル | 心配すんなって。シェリルはちゃんと連れて帰るから。 |
アルト | しかし…。 |
ミハエル | 無茶してここまで来たランカちゃんの気持ち、よく考えろよな。 |
アルト | その…ランカ。ありがとな。 |
ランカ | ん、お礼されるような事、してないよ。私が勝手に来ただけだし。 |
アルト | でも、おかげで助かったよ。最高のプレゼントだったよ。 |
ランカ | ………。 |
アルト | 空か…。 |
ランカ | あ。 |
アルト | んっ。 |
アルト | &ランカ | あっははははは。 |
アルト | あ!? |
アルト | あ…っく……! |
ランカ | 何? |
アルト | 操縦がっ! |
ランカ | キャアアアアアアーーー!! |
アルト | ぬぉぉおおおおおあああああ!! |
っく!くそおおおおおおおーーーー!!! |
アルト | 何なんだ突然。 |
ランカ | あぁ! |
あっ!!アルト君、あれ! | |
アルト | どうした!これは………マクロス……。 |
ダイアモンド クレバス(エンディング)
予告 | 突如現れた、第一世代型マクロス艦。その雄姿が再び目覚めるとき、アルトは星の運命を目撃する。 |
次回「メモリー・オブ・グローバル」激動の歌、銀河に響け。 |