馬承倩 ばしょうせい
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中唐の宦官。馬希倩とも。大暦十年(774)代宗の中使として
李宝臣のもとに派遣されて
田承嗣征討を詔して労った。帰還の際に李宝臣が宿所を訪れ、百の絹布を送ったが、罵詈を浴びせて道中に遺棄した。これを恥じた李宝臣が
王武俊にはかり、田承嗣の討伐をやめた契機となった。このことは後代に欧陽修によって、田承嗣をときはなって、田氏が歴代継承する契機となって、唐朝の危機を招いたとみなされた。
史料
『資治通鑑』巻二百二十五 唐紀四十一 代宗中之下 大暦十年十月条
最終更新:2024年05月26日 00:36