古将棋の歴史的史料リスト

古将棋の歴史的史料



平安 平大 小  中  大  大大 摩訶 泰  天竺 和  大局 禽  広  正  四方 七国
二中歴(未編集)
普通唱導集(未編集)
象戯図(未編集)
象棊纂図部類抄(未編集)
諸象戯図式(未編集)
古今将棊図彙(未編集)
象棋六種之図式
象戯図式(未編集)
大局将棋駒(未編集)
禽象戯図解(未編集)
広象棋譜(未編集)
七国象棋図(未編集)
◎は全ての駒に行様と配置の記載があるもの
○は行様・配置の何れかが欠けているもの
△は言及のみ


1210年~1221年頃 尊経閣文庫
鎌倉時代の事典。写本のみ伝わる。
「第十三 博棊歴」に平安将棋と平安大将棋の説明あり。
該当部分は『二中歴3(尊経閣善本影印集成16)』(八木書店・1998)に収録。

永仁~正安年間(1297~1302) 東大寺図書館
いわば僧侶のスピーチガイドだが、その中の職業別追悼文例集のところに、
「小将基」指しと「大将基」指しが別項目として立てられている。
鎌倉期には大将棋が実際に指され、更に専門家も存在したことを示す重要史料。
村山修一『普通唱導集 翻刻・解説』(法藏館・2006)で閲覧可能。

天正19年(1591) 水無瀬神宮
水無瀬兼成著。小将棋~泰将棋。和将棋、天竺大将棋はなし。
大型将棋から現行本将棋への移行期の様子を語る史料として重要視されている。

天正20年~文禄2年(1592~1593) 東京都立図書館特別文庫室
水無瀬兼成著。『象戯図』の写本とされている。自序題には「象戯圖」とある。
「猫叉」「鉤行(釣行ではなく)」の表記あり。

元禄7年(1694年) 所在不明
元禄9年版と微妙に違うらしい。増川宏一氏は見たらしいが所在不明。
同氏の著した『将棋1』の参考文献を見る限り、これは1915年版の『諸象戯図式』に載っているようであるが、詳細不明。

元禄9年(1696年) 国立公文書館内閣文庫
小将棋~泰将棋。「踊」の定義あり。
西沢貞陣(太兵衛) 著の4巻本で、1巻は各種将棋の解説、2巻以降は詰将棋集。

元禄10年(1697) 東京国立博物館
小将棋~泰将棋。正象戯・四方象戯についての記述あり。
「胡時鳥」の表記あり。

文政4年(1821) 国立国会図書館(目録では『大象棋絹篩』)
小将棋~泰将棋。和将棋、天竺大将棋はなし。
『雑藝叢書』(国書刊行会・1915年)に楷書活字体で翻刻したものが全部収録。
絶版だが図書館等で閲覧可能。

年代不明 所在不明 一部閲覧可能
小将棋~泰将棋。唐将棋、七国将棋、廣将棋、大局将棋の名称あり。
『将棋1(ものと人間の文化史23-1)』(増川宏一・法政大学出版局)に一部収録。
収録されているのは松浦大六筆写の1909年のもの。なお同名の書物多数。

年代不明 行方不明 閲覧不能
大局将棋。大橋家の古文書。失われた聖典。
以前は関西将棋会館内の将棋博物館にあったが、博物館が閉鎖。
他の所蔵物と共に大阪商業大学アミューズメント産業研究所に移管されたと思われていたが、
2ch大局将棋スレッド住民の問い合わせにより、実際には移管されていないことが判明。現在行方不明
他の大橋家の古文書と共に、大橋家末裔の井岡伸行氏の元に返還された可能性が高い(参考:増川宏一『<大橋家文書>の研究』法政大学出版局、2021年)。

年代不明 所在不明
三井家の資料らしいが詳細不明。岡野伸氏は見ている模様。
大将棋、15×15、36種類、142枚
大将棋(中大将棋)、15×15、32種類、138枚
前後大将棋 25×25 88種類 360枚
についての記述があるという。

天保4年(1833) 大阪商業大学、国立国会図書館
大橋宗英の考案と言われる禽将棋の解説書。

明和7年(1770) 国立国会図書館
荻生徂徠の作と言われる、囲碁の道具を利用して行う将棋。

安永5年(1776) 国立公文書館
司馬光の考案と伝えられる七国象棋について記されている。
中国の戦国時代を模しており、3~7人で遊べる。

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最終更新:2022年01月30日 17:42