ドルトン・プラン
ドルトン・プランは、1920年アメリカのマサチューセッツ州のドルトンの
小学校で、ヘレン・
パーカーストにより指導されて実施された教育指導法である
個別学習プランである。
国語・数学・歴史などの主要教科を、自分の興味・関心に応じて自由に学習し、必要に応じて教科別の担当教師に相談するという、時間割のない形態である。
日本でも大正時代にこの考えを取り入れた学校があった。
パーカーストが、教師として最初の赴任校で1人で40人の生徒を指導する体験をしたことにより、その後学んだマリア・モンテッソーリの自発性、自主性を重んじる着想やジョン・
デューイの
問題解決学習などのよい所を取り入れて、練ったもので、中心になっているのは、「自主」または「自由」・「協同」である。
1 「自主」または「自由」
子どもが勉強に没頭しているときは、その教科が何であれ、妨害せずに自由に継続させなければならない。
また、子どもそれぞれに適した速度で知識を習得させなければ、物事を徹底して学ばせることはできない。
ここで言う自由とは、自分の必要なだけの時間をとることである。
2 「協同」
教育の目的は、個人として直接所属している集団生活の賢明な参加者とするだけでなく、さらにさまざまな集団とたえず交流させ、どんな集団も他と離れては生活できないことを悟らせることである。
1と2を踏まえ、パーカストは
「子どもが課題に立ち向かうときは、ある時間、子どもたちの興味を惹く問題に、彼らの全精力を集中できるようにさせなければならない。そうすれば、より多くの学習ができるだけでなく、さらにより優れた学習ができる。
ドルトン・プランは、生徒に自分の時間を見積もらせ、それを自分の時間に応じて費やすことを可能にする。」
と述べている。
最終更新:2008年05月27日 00:20