「ぐああ!なんだ・・・!?」
少年が刀を振ると、触れてもいないにもかかわらず男達が頭を抑え苦しみ始める。
まるで、何かに頭を締め付けられるように・・・。
それを見ていた少女もまた、表情を歪め怯えている。
まるで、何かに頭を締め付けられるように・・・。
それを見ていた少女もまた、表情を歪め怯えている。
「・・・疑心刀!」
何かを思い出したかのように、少女が目を見開く。
それと同時に、苦しみから逃れようと男達が少年の元から離れていく。
早く開放されたい。
逃げていく男達の背中がそう物語っていた。
それと同時に、苦しみから逃れようと男達が少年の元から離れていく。
早く開放されたい。
逃げていく男達の背中がそう物語っていた。
「・・・。」
男達が逃げていく事を確認した少年は、黒く邪悪な刀を腰の鞘に戻した。
豹変した刀が、徐々に元の錆びれた刀に戻っていく。
そして、座り込む少女には何も言わず、何事もなかったようにまた歩き出した。
豹変した刀が、徐々に元の錆びれた刀に戻っていく。
そして、座り込む少女には何も言わず、何事もなかったようにまた歩き出した。
「待って!」
無言で立ち去ろうとする少年を見た少女が呼び止める。
「・・・助けてくれてありがとう。あの・・・。」
「急いでいる。」
「急いでいる。」
少女の言葉を断ち切り、少年は足を止めない。
それでも尚、少女は少年の元へと早足で歩み寄っていく。
それでも尚、少女は少年の元へと早足で歩み寄っていく。
「・・・ねぇ!お礼がしたいの!お家・・・来ない?」
「・・・。」
「・・・服・・・破れてるし・・・何かごちそうさせて!」
「・・・。」
「・・・服・・・破れてるし・・・何かごちそうさせて!」
少女のその言葉に、少年が足を止める。
食欲という人間の欲求が、「ごちそう」という言葉に反応してしまったのだ。
ここ最近まともな食事をしていなかった少年の腹は既に限界に達していた。
食欲という人間の欲求が、「ごちそう」という言葉に反応してしまったのだ。
ここ最近まともな食事をしていなかった少年の腹は既に限界に達していた。
「・・・悪いが、先を急いで・・・。」
ぐぎゅるるぅ・・・。
「・・・。」
目的を早く果たす。そう強く決意した矢先の事だった。
みっともない音が、少年の腹部に鳴り響いた。
みっともない音が、少年の腹部に鳴り響いた。
「・・・やっぱりお腹すいてるんでしょ・・・?」
くすくすと笑いながら、少女が言った。
少年が顔を歪める。
少年が顔を歪める。
(どうする・・・?いや、今はこいつと馴れ合ってる場合じゃない。)
そう決意すると、少年はまた歩きだした。
活気ある、無法地帯の街へ向けて・・・。
活気ある、無法地帯の街へ向けて・・・。