内向直観 (Ni)

内向直観は、認知機能。物事に共通の概念を“捉える”。それに意味や価値を加えるのは判断機能。

心理機能の比較

認知機能

機能 説明
内向直観 (Ni) 抽象。複数の事柄に共通するイメージを想像する。イメージを収束させる
外向直観 (Ne) 想起。長期記憶を通じて認知、想起する。可能性を広げる
内向感覚 (Si) 知覚。知覚わ通じて認知する。短期記憶に記憶される
外向感覚 (Se) 五感。五感を通じて認知する。五感への刺激を求める

判断機能

機能 説明
外向感情 (Fe) 相対。他者の表情や仕草などから、相対的に他者の気持ちを判断する
外向思考 (Te) 合理。外部のルールや基準から、合理にかなうように物事を判断する
内向感情 (Fi) 好悪。自身の感情の揺れから、好悪を判断する
内向思考 (Ti) 論理。自分なりの考えを、物事に当てはめて判断する

内向直観 (Ni)の使い方

第一機能 あらゆる物事から洞察し、物事に共通の概念を認知する
第二機能 第一機能で判断したことを、抽象的に捉える
第三機能 自分の価値観、考えに方向性を見出す
第四機能 物理的な行き詰まりを解消する
物事の背景にある流れ、方向性を認知する。複数の事柄から、法則性、パターンを見出す。見出した法則性やパターンを、より広く当てはまるか洞察する。
外向機能から得られる情報が多いほど、より広く概念の全体を認知できる。しかし、あくまで主観であり、恣意的。
具体性や合理性の結果に至る、プロセスの認知。
Ni が優位な人は、プロセスを見直して、結果に繋げる。ゼロベース認知(ゼロからの捉え直し)、水平認知(他に洞察が通用するか)。
優位ではない人は、他の心理機能を使って、結果がよくなければ、プロセスの見直しに至る、帰納法。
認知的共感としても使われ、他者の仕草や口調などから、心理を洞察する。

第一機能

まず洞察してから、他の心理機能を使う。他の心理機能を使い続けて、法則性、パターンを見出すプロセスと真逆。これが分からない人が多いので、Ni が過度に評価される。
第二機能 (Fe) 他者との相対化により、自身が使っている心理機能を同定し、環境や他者に合わせたペルソナを生み出す。
外向機能から導き出された、想像の人格パターンを志向する。
他者への洞察をしながら、受け身で共感するため、傾聴になる。
第二機能 (Te) 合理的な組み合わせから、パターンを洞察。戦略的なビジョンを実現するための、合理的な手段を取る。合理的な仕組みの改革、革命に向かう。

第二機能

第一機能に沿った使い方に限定され、合理性や相対的判断から、抽象的なビジョンを伸ばす。
第一機能 (Fe) 他者への励ましに使われる。共同体への取り込み、共同体を超えた共助。自身がどう人に見えるかを、洞察することにも使われる
第二機能 (Te) 合理的な仕組み作りと、それを運用するための、合理的なビジョンを描く。市場や組織の需要を判断する。
組織を統率することにも使われ、組織の方向性を見出す。

第三機能

自身の価値判断、合理判断から、物事を洞察する。価値判断、合理判断を進める。
第一機能 (Fi) 自分の気持ちがよくなる方向性に向かう。周りの動きを洞察することにも使う。人からの期待をうまく認知できずに、ストレスになる。
第一機能 (Ti) 目の前の分析をして、得られた洞察からビジョンを描く。ビジョンの実現に向かい、気付いたら、技術や力を身に付けている。

第四機能

第一機能を使うきっかけになる。極めて限定的にしか使えず、同じ話をいつまでも繰り返す。憶測から間違った全体像を見ることも。傾倒しすぎると、陰謀論や決め付けに繋がる。統合失調症のようなものにも、なりかねない。
最終更新:2025年04月14日 08:52