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いきなりだが、呉キリカはトレーニングをしていた。
魔法少女が殺せる自分なら簡単にイケると思ったが、そんな認識を改めようと思ったのである。
呉キリカ本人は知るよしもないだろうが、この場はあらゆる可能性が支配する戦場なのだ。
ちょっと魔法少女やら魔女に勝てるからといって調子を扱いてはいけなかったのだ。
だってほら、見たっしょ? 核爆発起きてるよ?
さっきは普通に織莉子のことだけ考えて流してたけど、冷静に考えるとやばいじゃないか。

というわけで核爆発を眺めた彼女は、あの威力に負けないような必殺技を考案することにした。
どんな敵が相手でも一撃で倒せるような、そんな必殺技を閃くため、思考を巡らせたのだ。
そしてなおかつ、魔力を使いすぎないように注意しながら体を動かす。

思えば、遠いところへ来てしまったものだ。
こんなところで、核爆発に備えるはめになるとは思わなかった。
早く織莉子に会いたい。織莉子、織莉子、織莉子、織莉子ッ!

「……ハッ!?」

と、そんな風に考えたそのときだ。彼女の執念が実を結んだのは。
まるで新しいエネルギーが生まれたかのように、自分の体の奥から力が湧いてきたのだ。

謎の感覚。頭上で電球が光ったような感触。そう、彼女は新しい必殺技を今まさにここで閃いたのである!
キリカはよくわからなかったようだが、自分には今風が吹いている。まさに今使うべきと判断し、脳内のビジョン通りに、魔力をこめ、技を出すとある曲が流れてきた。





踏み切りの側に咲く コスモスの花 揺らして


貨物列車が 走りすぎる そして夕日に消えてゆく


十四の頃の僕は いつも 冷たいレールに 耳をあて


レールの響き 聞きながら 遥かな旅路を 夢見てた


思えば遠くへ来たもんだ 故郷離れて 六年目


思えば遠くへ来たもんだ この先どこへ 行くのやら


       FATAL K.O.





歌詞にはところどころ意味がわからないところがあったが、まるで自分の心境を表している様に聞こえ、キリカは一筋の涙を流し、殺し合いを続けることにした。


       ◆       ◆       ◆


「あのー、キャラに技が追加されてるんですがこれは」
「あー、自主トレモモード入りましたかー。これね、低確率イベントなんですよ」
「サガシリーズみたいに技を閃いたのは、それが理由?」
「そうですそうです。こういうイベントが低確率で起こるんです」
「はぁ」
「こうやってキャラデータの中に眠ってるコマンドがいきなり解禁されたりもするので、プレイヤーも油断禁物ですよー」
「にしても一撃技が追加されるとか……まぁそういうクソなとこは諦めるとして、ツッコミどころが一つ」
「はいはい」
「何故にキリカの一撃でこの曲なんですか」
「バグですねー。多分音声ファイルの指定ミスってます。後で修正が来るんじゃないかな」
「じゃあ本当はMagiaとかがかかるはずなんですね?」
「これでまた無関係な曲だったら笑えますけどね」



【E-7/一日目 深夜】

【呉キリカ@魔法少女おりこマギカ】
[状態]:体力ゲージ満タン
[装備]:
[道具]:支給品不明
[思考・状況]織莉子以外全員殺すよ
※一撃技が追加されましたが、音声ファイルの指定ミスでバグっているようです。


この件に関する修正要求が一番多かったらしい <前 次> (色々と)腐ってやがる……極めすぎたんだ


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最終更新:2013年01月22日 05:00