穢国のレガリア
えこくのレガリア
悲劇とは往々にして不条理なものだ。
理不尽な不幸は人生につきものだ。
不条理で理不尽な「それ」は突如として訪れた。
理不尽な不幸は人生につきものだ。
不条理で理不尽な「それ」は突如として訪れた。
その日、この浮遊都市の一角が多くの命と共に大地へと崩落した。
性別、年齢、種族、地位、経済力────
犠牲者に一切の区別はなく、ただそこにいたという一事だけが、彼らの命を奪った。
なぜ死なねばならなかったのか。
無数の死に何の意味があったのか。
後にこの悲劇は大崩落(ディアボリック・カタルシス)と呼ばれることになる。
この悲劇に満ちた世界の中で、彼らは何処へ征くのだろうか。