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ソフィア王国

概要

パトリシア西方に位置する王国。1928年現在の人口は約970万人。南東にレオネッサ王国、北東を中央帝国、北方、西方をアリシア共和国と隣接する。美しい自然と肥沃な土地に恵まれた農業国であるとともに、長い歴史を持つ小国。

地理

ソフィア地方

 ソフィア王国中央および西部に位置し、ジィェンディアドンナ州に首都デミソフィアを有する。ジィェンディエドンナ州は中西部の土地の殆どが肥沃な平野で耕作に適した土地であり、首都デミソフィアの郊外から既に広大な農地が広がっている。一方都市には大学や美術館、博物館などの施設が建設されている他、大手文房具メーカーが存在する等、産業も発達している。また、ビアンカ公爵の住まう北西部のアルフィ県ビアンカ市を中心にレーヨン産業が発展している。南西部ディアナ県ではソフィア王国最大の工業港湾都市マルビナ市を抱えるが、南西部の貧困格差は大きく、農村に絶望した貧困農民が都市に流入してスラムを形成し、警察に弾圧されるなど課題は多い。

クラリッサ地方

 ソフィア王国東部に位置する。北東部にエーデルワイス山脈が聳え、北東部の3分の2を森林が覆っている。クラリッサ地方の中核ともいえるクラリッサ県では農耕が発展した。また南部沿岸部ではシンシア市に港湾が整備され、交易で栄えた。クラリッサ帝国を築いたピエール・デ・ルーン(ムーンストーン)家の本拠地であったクラリッサ地方北東部のヴィエナ県アリベ市には現在でも王室の保養地として使用されているヴィエナ城の他、ヴァンセラス大学が置かれ、大学に属する動物園、植物園などの研究機関が置かれ、エーデルワイス山麗には天文台が置かれているなど学問も発展している。

王室

 ピエール・デ・ルーン(ムーンストーン)朝は、クラリッサ帝国成立から連綿と続く一族である。ソフィア王国における王権は立憲君主制の下で制限されているとはいえ、非常に大きいものである。国王は内閣の組閣を承認する権利、法案を承認する権利、警告する権利、奨励する権利、知らせる権利をもち、軍隊の最高指揮官である。

政治

行政府

  • 行政機関
府省庁 下部庁/
行政府 行政府調査室、王室庁
内務省 総務庁、保険福祉庁、国土庁、農産庁、水産庁、畜産庁
外務省
司法省 王宮警察本部、警察庁、検察庁
財務省
軍務省 陸軍庁、海軍庁、空軍庁
教育省

  • 国内政策
経済 経済政策の基本方針は自由主義経済である。立憲王政党政権から国民福祉党政権にかけて一定の成長を示したのは国内インフラの整備で、鉄道の拡大、主要道路を石畳から舗装道路に転換するなど交通インフラ拡充。発電所の建設や水道の拡大などが行われた。
教育 7~12歳までの初等教育、13~18歳までの中等教育の義務教育制を採用している。教育行政は教育大臣が長たる教育省による集権体制がとられており、基本教科は全国共通のものとなっている。しかしながら、アキピテリア共和国から来訪する有翼人種の言語教育に関する政策を起源として言語的少数者に配慮した制度が定められており、アキピテリア語学校の他、中等教育からは第二外国語としてアキピテリア語、レオネッサ語、イースラント語教育も実施されている。ソフィア王国の教育の課題は農村や貧困層の就学率の低さであり、就学率の高いヴィエナ県に対してクラリッサ県、都市と農村などで地域格差があり、特に農村では依然として教育への無理解から児童を学校に登校させずに労働に従事させるなど、教育格差が広がっている。
社会福祉
移民政策
地方行政 ソフィア行政区、クラリッサ行政区の2つの行政区からなり、行政区の下には県、市町村が続く。各行政区、県、市町村には地方自治が認められている。
治安 警察庁が警察、国境警備隊を管轄する。国境警備隊は国境警備や防衛も担うが、警察権も行使する。

  • 外交政策
 ソフィア王国の基本的な外交戦略はアリシア共和国、中央帝国、レオネッサ王国との三国の緩衝地帯として中立を維持し、西パトリシアにおける勢力均衡を意図するイーゼンステイン王国及び隣接各国からの中立保証をえて域内の平和を希求する事を基本方針としていた。
王室外交  ソフィア王国の外交において極めて重要な要素の一つは王室外交である。伝統的な婚姻外交によりレオネッサ王国サファイア王室、中央帝国のガーネット・ティアラ帝室の縁戚関係にある。イーゼンステインのヴォルズンガ・エールディンガ王室との関係も良好で、こうした良好な関係性がソフィア王国の外交関係に重要な役割を果たしている。
対アキピテリア関係 国民福祉党政権の発足までは伝統的な友好国であるアキピテリア共和国との同盟関係を通じて、重要な交易相手国であり、有翼兵(外国人傭兵)も募兵していた。しかし、今日の航空機の急速な発達により有翼兵の価値が薄れてくると、国民福祉党政権はアキピテリア共和国との軍事的な関係の見直しの意向を示した。これには保守層が反発しており、アキピテリア政策には変化と混乱が生じている。
対イーゼンステイン王国関係 イーゼンステイン王国はソフィア王国の存続に不可欠な友好国である。王室外交が極めて活発で、王室間の関係が良好である一方、国民福祉党政権時代の軍縮政策により軍備の縮小や新兵器の調達中止が一方的に進められると、新兵器の調達先であったイーゼンステイン王国側は経済的損失を被る事となり、国民福祉党政権に強い不信感を抱かせることとなった。
対中央帝国関係 クラリッサ帝国時代には長く敵対関係にあったが、今日では関係改善が進んでいる。
対レオネッサ王国関係 隣国レオネッサ王国とは姻戚関係にある。ファシズム政権に警戒感を抱いてはいるが、ファシズム政権とも良好な関係性の構築を進めてもいる。



立法府

  • ソフィア王国議会
1院制の議会であり、比例代表制により選出される。伝統的にソフィア王国の議会政治はコーポラティズム的性格が非常に強く、小政党が乱立していたことから単独過半数を獲得する事はまれであった。国民福祉党政権以前の長期政権、立憲王政党政権は従来合意形成を非常に重視した合意型民主主義を体現する政権であったが、政権が長期化すると、合意形成よりも既得権を維持するため不正な多数派工作が行われ、政治腐敗が進んでいた。現在の国民福祉党政権も諸党派を吸収した政権となっている。ソフィア王国では1900年から国王の恩寵により、ソフィア国籍を有する満20歳以上の青年男女に選挙権及び被選挙権が与えられた。

  • ソフィア王国の政党
党名 政策 備考
国民福祉党 軍縮による軍事費削減、高福祉政策、労働者の権利保護 ピエール・デュカス率いる中道左派政党。ポピュリズムと労働組合を支持基盤とする民主労働党を吸収して勢力を拡大した。
立憲王政党 王政の保持。富裕層、貴族、教会の権益保護 王党派。元々は中道右派政党。もともとは清廉な合意型民主主義を希求する政党であったが、次第に多数派工作のために貴族議員、資産家議員、合同教会派議員をを吸収した結果、教会や貴族や資本家、富裕層の権益確保を追求する政党に変質した。大貴族、資本家そのものが議員であるために、利益のあっせんなど汚職が深刻化している。党内でも利害が錯綜しており、利益分配や調整によって統一を維持していた。又選挙では政治的主張ではなくクライエントリズムや支援者への様々な圧力によって票を獲得してきた。
退役軍人の会 王党派。退役軍人の利益代弁。 もともと政党ではなく、退役軍人の相互扶助や交流団体である。圧力団体であったものが直接政治に参入した。政治的には保守。ファシズムとの親和性が高く、ファシスト・レオネッサの黒シャツ隊に倣った「白衛隊」を組織したが、これは警察に解散させられ、しかもクローヴィス国王の不興を買うなどして白衛隊解散事件以降政治的影響力を落した
クラリッサ市民グループ クラリッサ地域の地域政党
ヴィエナ民主党 ヴィエナ県の地域政党。ヴィエナ県議会の多数派政党である。
農業事業者党 富農、中規模~大規模農業事業者の利益代弁 職能政党。農民全般を支持基盤とする政党ではなく、中規模以上の農業事業者の利益の獲得を図る政党である。立憲王政党時代はトラスフォリズムにより協力野党として利益を獲得してきたが、農民の支持を取り付けた国民福祉党政権はトラスフォリズムを拒否したため政治的影響力を減少させた。
漁業協同組合政策会 漁業者の利益代弁 漁業組合の政治部門である。漁業事業者は個人事業主が多かったため、漁業組合党は幅広い漁業事業者の意見を代弁する事が出来た。


経済/産業

1929年の段階でソフィア王国は、全体の産業における割合が農業46%、工業34%の農業国である。それは、豊かな自然と土壌を背景に農作物の生産性が高く、国内消費、国外消費(輸出)で収益性が高い事から農業が以前から非常に盛んであったことに由来する。また、国策で林業を推奨しており、国土に森林の占める割合が比較的高い。通貨はキャヴァリーノ。

産業

  • 農林水産業
 耕作では全国で小麦が生産されている。農作物の生産高で最大のものが小麦である。このほかブドウ、ワイン生産が盛んである。(ソフィア王国の酒はワインが中心である。)園芸品種として薔薇の生産が人気である。
 ソフィア王国の土壌は豊かで多様な野菜が生産されているが、シルヴィアから持ち込まれた寒さに強いジャガイモや瘦せた土地でも育成できるサツマイモは飢饉に強い食料として国策で生産が奨励されている。
 畜産は全国的に主要な畜産物は鶏の他、牛、豚、羊、馬が畜産されている。このうち牛、豚が食用とされているが、牛は皮革にも利用される。羊は食用ともされるが主にウールの生産が目的である。馬は農耕馬の他、軍用としても育成される。軍用馬を確保したい軍と政府の意向により馬産農家は保護されており、その規制は自動車化を妨げているともいえる。しかし特に農耕馬は貧しい地方農村に欠かせない存在であり、戦時に農耕馬を軍隊に供出する契約を結ぶことで減税される。このため、地方農村でも馬をもつ多くの農家が農耕馬を軍馬として供出する契約を結んでいる他、大規模農家は一般的に軍馬を生産している。このほかヴィエナ行政区では盛んに養蜂が行われている。またソフィア王国の農家ではほとんどの家庭で鶏の放牧がおこなわれており、しばしばソフィア農家といえば養鶏のイメージが持たれている。鶏は、肉や卵が利用されており、貧しい農家の貴重なたんぱく源となっている。
 そして極貧層では子供の畜産、売買が行われる。出産し、3歳まで育成された健全な子供は軍隊に売却される。軍隊は子供のころから教育と訓練を行い、特に王室に帰属意識の高い軍人を育成する。この子供の買い取り額は非常に高価であるため、極貧層の主要な収入源になる一方で、子供の拉致、誘拐や子供をめぐっての強盗殺人なども発生している。

 林業は国策で進められている。その目的は木材採取や防風林など防災であるが、森林は国防上の利点であるともみなされている。このため、国家は耕作に不適な農地の林への転換を推奨しており、森林は減税措置の対象となっている。植林事業は奨励されているが、貧困農民から強制的に農地を差し押さえて植林を実施しているケースも存在する。|

 漁業

  • 製造業
 ソフィア王国では伝統的に養蚕が盛んであった。養蚕は土地生産性に優れるが、人時生産性に劣っている特徴がある。こうした特徴を生かし、メスデンテ市のアルピナ候爵家は貧困層を極小賃金で雇用し、高級品として販売する手法で多くの利益を得てきた。これに対して人絹(レーヨン)はメスデンテ市の養蚕業に対抗するためにビアンカ公爵家が奨励し、ビアンカ市の主要産業にまで発展した。だが近年の疫病の流行による蚕の壊滅的被害を受けてメスデンテの養蚕業は壊滅的被害を受けた。こうした養蚕業の壊滅的打撃により、それまでの絹の需要を埋めるために人絹の需要が高まり、レーヨン産業を奨励してきたビアンカ市では飛躍的な経済成長を遂げている。

 航空機産業は主にイーゼンステイン王国のフェアリー・アヴィエーション社と半官半民の合弁会社ソフィア・アヴィオン・フェアリ社(S.AF)を設立しており、ソフィア王国向けの航空機生産や整備を担っている。

 自動車産業は馬産農家への保護規制の為に発展が遅れており、生産・輸入される自動車よりも馬の生産の方が多いのが実情である。一方で自動車産業の育成自体はその必要が認められており、国策で進められてもいる。有名企業ではミネルヴァ社などが存在するものの、海外企業の進出が顕著である。ソフィア王国で大きなシェアを占めているのは乗用車ではレオネッサのフィアット社やアリシア共和国、イーゼンステイン王国の企業である。

  • サービス業
 もともとソフィア王国では旅客輸送は鉄道ならば陸軍、貨客船は海軍、旅客航空、航空郵便などは空軍が運航していたが、国民福祉党政権の軍縮政策によりこれらは全て分離され、民営化された。しかし、貨客、郵船、旅客航空を引き継いだのはピエール・デュカスが経営していたピエール・トランスポート社であり、これは利益相反であると指摘されている。

歴史

  • 古代
 現在のソフィア王国の地域に人類の痕跡が認められるのは旧石器時代にさかのぼる。当初人類は狩猟採集生活を営み、次いで農耕を開始した。鉄器および青銅器の伝達方法は不明だが、(レオネッサからの伝播が妥当と見做す定説は多い)ソフィアでは青銅器と鉄器の生成がほぼ同時に起こっている(厳密には青銅器の方がわずかに先に伝播している)。この鉄を用いた武器として用いた諸部族の間で最も隆盛を極めたのがクラリッサ族とソフィア族だった。この二つの部族は周辺部族を服属させ、周辺地域との交流によって勢力を拡大した。このソフィア族による王国とクラリッサ族による王国が現在のソフィア王国の一帯と一部のアリシア南および北西レオネッサのあたりを支配した。
 前80年、クラリッサ族の王とソフィア族の王は婚姻同盟を取り交わし、協力関係を築くと一挙に勢力を拡大した。前14年にはクラリッサ王がソフィアを継承してクラリッサ・ソフィア王国が成立。反対勢力を一掃すると北上してアリシアを征服し、次いでパリック歴498年には当時一大勢力を築いていたレオーネ(現レオネッサ)を征服した。500年にはレオーネの教皇から戴冠を受けてクラリッサ帝国となる。

  • 中世
 クラリッサ帝国は500年以降は婚姻政策により勢力を拡大した。クラリッサ帝国はしばしば中央帝国、イーゼンステイン王国と勢力圏をめぐって争った。パリック歴500年から800年頃は3国時代とも呼ばれる。戦争では中央帝国に敗れる事が多かった。紆余曲折はあったが、パトリシア西方での覇権を巡る最大の障害である中央帝国は300年にわたるライバル関係に状況を変えたのはネクロマンシー戦争である。813年に勃発したネクロマンシー戦争とは、中央帝国領邦ゴルグント公国でゴルグント公爵妃エレノアが死去した息子を復活させるために秘密裏に進めていた魔術研究を発端とする戦争で、研究に携わっていたネクロマンサーが反乱を起こして死者の軍勢でゴルグント公国を席巻すると、国境を接していたクラリッサ帝国も巻き込まれたのである。
 クラリッサ帝国は死者の軍勢に対抗するべく中央帝国と第1次中央同盟を結成し、死者の軍勢に対抗する秘術を求めてシルヴィアに探検隊を派遣してアキピテリアに上陸した。はじめ探検隊員は有翼人を天使と誤認したようである。探検隊はアキピテリアの有翼氏族長と謁見、ネクロマンシー戦争の事情を説明し、有翼人の力が必要であると50名余りを募兵してクラリッサ帝国に帰還した。当初の有翼兵は飛翔する能力を買われて偵察兵として大いに活躍したが、クラリッサ帝国は、彼らの飛翔能力と偵察能力を最大限生かすために有翼兵に騎乗させ、有翼騎兵として運用した。有翼兵は偵察員としてだけでなく、騎兵としても強力で有効な事を示した。クラリッサ帝国はアキピテリアの有力氏族長に莫大な貢物を送って同盟を締結し、多数の有翼人を募兵した。
 826年にネクロマンシー戦争は終結した。13年に渡る戦争でゴルグント公国は破滅し、周辺諸邦も甚大な被害を受けた中央帝国は弱体化し、クラリッサ帝国も重い戦費に苦しんだが、クラリッサ帝国はアキピテリアの有力氏族長を支援してアキピテリア王国を建国させ、同盟関係を強化し、恒久化する事に成功した。以降1000年間にわたる同盟国となる。
 また、ネクロマンシー戦争の経験から土葬が禁止され、全ての死者は火葬によって弔われる事が法令により定められた。ネクロマンシー戦争で被害を受けなかった地域では一部反発もあったが、ネクロマンシー戦争に従軍した貴族たちは死者の軍隊の恐怖を知り尽くしており、合同教会も死者は火葬する事と定めたため、クラリッサ帝国での火葬は直ぐに定着した。

近世/第1次パトリシア大戦とクラリッサ帝国の崩壊

 第1次パトリシア大戦は大まかに4期にわたる大規模紛争であるが、クラリッサ帝国は第2期から参戦した。第1期はフィンスタニア独立戦争である。第2期は龍帝国と人類諸国の戦争であり、クラリッサ帝国はアキピテリア王国とともに中央帝国と第2次中央同盟を締結し、上燕事件を機に決定的に外交関係が悪化した龍帝国に宣戦布告した。第2次中央同盟国はフィンスタニア共和国、桜花皇国とも同盟した。火聖の戦いで龍帝国が中央帝国軍に大敗を喫すると、龍帝国は人類列強国の総攻撃に晒された。報嘉の戦い、香葡の戦いでクラリッサ・アキピテリア軍との決戦に敗れ、龍帝国は戦況を立て直すことが出来ず、中央同盟国に分割植民地化されてしまう。この時龍帝国からいくつかの小国が独立するが、まもなく人類諸国によって植民地化されてしまった。
  • 第3期(帝国戦争)
 第3期はクラリッサ帝国と中央帝国の戦争である。これはシルヴィアにおける植民地分割処理を巡ってクラリッサ帝国と中央帝国が対立して第2次中央同盟が解消し、ついには戦争が勃発した。戦争はシルヴィアでも戦われたが主にパトリシアで戦われた。戦争は一進一退となり、クラリッサ帝国は戦況と国内の政治状況が悪化したことから中央帝国優位に講和条約を締結せざるを得なくなった。
  • 第4期(クラリッサ帝国内戦)
 第4期はクラリッサ帝国各地で独立戦争が勃発し、最終的に内戦によってクラリッサ帝国が崩壊する。大戦第2期から第3期にかけての戦争でクラリッサ帝国の財政状況は悪化し、各地で重税が課せられた。またこの頃になると各地域の民族意識の勃興や独立指向が高まりを見せ、中央帝国の後援によりエーデルワイスが独立戦争を起こすと、クラリッサ帝国不利と見たレオネッサでも独立戦争が勃発する。クラリッサ帝国ではこの2つの内戦に対処するためにさらに課税と動員が行われようとしたため、国内の不満が爆発し、北アリシアを中心に革命運動が勃発する。クラリッサ帝国はエーデルワイス連邦の独立を承認し、サファイア王家によるレオネッサ統一を認めて講和して内戦の対応に注力するが、革命軍は北アリシアから南アリシアまで席巻し、クラリッサ帝国はソフィア・クラリッサ地域にまで追い込まれた。この頃にアキピテリア王国では国王の急逝により王位継承問題が勃発し、クラリッサ帝国支援どころではなくなってしまう。
 しかしクラリッサ帝国が著しく弱体化した一方で、アリシアの革命勢力に警戒感を覚えた中央帝国、イーゼンステイン王国、レオネッサ王国はこの内戦に介入。アリサ条約によりアリシア一帯はアリシア共和国として独立する。

ソフィア王国成立

 第1次パトリシア大戦諸外国の介入によりなんとか存続しえたクラリッサ帝室だったが、アリサ条約によりクラリッサ帝国は解体される事が決まった。クラリッサ皇帝はクラリッサ帝位を永久に放棄する代わりにソフィア及びクラリッサ王位を保障され、クラリッサ帝国時代のすべての植民地はアリシア共和国、レオネッサ王国、中央帝国に継承されてここにソフィア王国が成立した。ソフィア王国はアリサ条約により共和国となったアキピテリア共和国と帝国以来の同盟を継続し、パトリシア地域の力の均衡を希望するイーゼンステイン王国の独立保証を得て国内の安定化と政治改革に乗り出し、民主化と教育政策が進み、安定と緩やかな発展の時代を迎える。
 覇権国家としての道を永遠に立たれたソフィア王国はイーゼンステイン王国、アキピテリア共和国との関係強化により武装中立の道を進み、第2次パトリシア大戦でも中立を貫いた。この中立政策は中央帝国との関係改善につながり、そして自国とアキピテリア共和国を戦禍から救った


文化と社会

言語

 クラリッサ語が話される。クラリッサ語は南東部と北西部で方言が分かれており、南東部はレオネッサ語由来の方言が多く、レオネッサ国境付近ではレオネッサ語話者も少なくない。北西部ではアリシア語の影響が強い。国語としては北西部方言が国語として定められているが、言語的にはアリシア語にもレオネッサ語にも近く、言語による不便は余りないと言える。また、こうした特徴からソフィア人はアリシア語やレオネッサ語を習得するのが容易であると言われている。

貴族と平民

 ソフィア王国の貴族は世襲されず、1代限りである。

料理/食事/飲料

 ソフィア王国の主食はパンである。またレオネッサ料理の影響を受け、パスタなども食される。
毎日パンを食べることができない貧困層はジャガイモを主食とした。地方によって若干の差異はあるが、全国的に蜂蜜、オリーブオイルの他、チーズなどの乳製品、羊、豚、牛、鶏などの肉類が食される。沿岸部では魚介類が食材として大いに利用されている。
 茶やカフェイン飲料はコーヒーや紅茶が飲まれる。いずれも輸入に頼っており、これらの輸入品は比較的高価であることから、中産階級から上流階級の間で愛飲されている。
 ソフィア王国で一般に好まれる酒はワイン、スパークリングワインである。ソフィア王国ではワインは国民的飲料の一つであり、様々なワインが製造され、飲まれている。

遊戯/レジャー

チェス ボードゲーム ソフィア王国で最も好まれるボードゲーム。ソフィア国内で統計上最も遊戯人口が多いゲームである。チェスは論理的思考や知性を高めるゲームとして政府も奨励するゲームであり、町の喫茶店やサロンなどの人の集まる場所、果ては性風俗店などにさえチェスセットはトランプと共に置かれていると言われる。
トランプ テーブルゲーム トランプ遊びは様々な遊び方がされているが、特に低階層の人々からは金をかけたギャンブルとして遊ばれている。この賭博性に目を付けた暴力団やマフィア、ギャングたちは賭けトランプで莫大な利益を得たが、この収益に目を付けた政府によって賭博場や反社会的勢力は徹底的に弾圧され、そのシマを国家に奪われた。ソフィア王国では貧民層向けに賭博場が公営で開かれた。しかし、反社会的勢力による違法賭博場は撲滅されたわけではなく、警察が反社会的勢力から高額のみかじめ料を徴収する事で違法賭博場が存続しており、こうしたみかじめ料は警察に大いに利益をもたらしている。
ラグビーフットボール 球技 イーゼンステイン王国から輸入された球技。地方ではボール一つで遊べるサッカーが人気であるが、ラグビーフットボールは兵隊の育成に有用であるとして軍や国家が積極的に奨励し、最も人気のあるスポーツの一つとなった。
登山 アウトドア

宗教

一神教を主流とするが、アキピテリア系の有翼人種からはアキピテリア多神教を信仰されている。

  • 火葬
 ソフィアに限らず、パトリシアの葬儀は火葬が一般的である。これはネクロマンシー戦争でネクロマンサーが死者を奴隷、戦士として復活使役した過去がある為で、合同教会の教義もネクロマンシー戦争までは死者の復活の為に土葬するものとされていたが、ネクロマンシー戦争以降は死者の尊厳を保ち、魂を確実に昇天させるために火葬する事が正しいと改められた。

軍事

 ソフィア王国軍は首相が助言する国王を最高指揮官とする陸軍8個師団25万人、王国艦隊を基幹とする海軍、および航空機400機を保有する空軍からなる。戦時動員により陸軍は20個師団65万人まで拡大できる。ソフィア王国軍の国王に忠誠を誓い、国家、国民及びその財産の保護を主任務とする。国王を形式上の最高指揮官としているが、実際の最高司令官は首相が代行する。王国軍は徴兵制を採用しているが、貧困に喘ぐ社会に比べて相対的に安定した生活や名誉、叙勲を求めて軍隊に志願する兵士は多い。ソフィア王国軍の特色として軍隊の能力向上と規律維持のために基礎教育を受ける機会があり、一般的な士官学校や教育隊の他に軍隊内に基礎教育を行う部隊が存在する。志願者の増加につながっている。また、鉄道や航空などの交通インフラ、気象予報などを所管するのも軍である。一方、警察権は完全に警察が管理していることから憲兵隊は置かれておらず、警察が軍に警察官を派遣している。1929年、ソフィア王国軍はソフィア王国内戦勃発に伴い、王党派議会派に分裂した。

陸軍

 8個師団および同盟国アキピテリア共和国に派遣された1個戦闘団25万人を有する。主任務は王室と国土および国民の防衛、警察の治安維持協力、同盟国との協戦である。ソフィア王国軍の特色として、各師団には必ず軍楽中隊が設置されており、陸軍だけで3000人規模の軍楽隊を擁している。

  • ソフィア王国陸軍の兵科
名称 兵科章 兵科色 備考
歩兵 ポーン 山岳兵は緑の縁取り
騎兵 ナイト 有翼騎兵は青の縁取り
近衛兵 ビショップ 近衛師団
砲兵 ルーク 騎砲兵は青の縁取り、山岳砲兵は緑の縁取り
工兵 マテリアルにハンマーのクロス 茶色 騎工兵は青の縁取り、山岳工兵は緑の縁取り
音楽隊 8分音符 緑色

海軍

 ソフィア王国海軍はアキピテリア共和国と主力艦を共有する合同艦隊制という他国に例を見ない特殊な制度を採用している。合同艦隊はソフィア王国が60%出資、アキピテリア共和国が40%を出資して共同運営する艦隊で、両国の海軍保有の希望と両国海上交通輸送の安全を図るために考え出された。合同艦隊はソフィア・アキピテリア海軍協定により定期的にソフィア王国、アキピテリア共和国を往復してそれぞれの国にいる間はその国の海軍の指揮下に置かれる。合同艦隊の指揮系統は特殊で複雑となっている。
 このほかに直接指揮下におく警備艦隊、陸戦隊を兼ねる警備隊、軍楽隊、海上救難や捜索任務を担う海軍航空隊が設置されている。また戦時には民間船を傭船して兵員、物資の輸送を行うこととされている。

  • 合同艦隊編成
巡洋艦戦隊 バックランク・メイト(旗艦)、ラダー・メイト、ブラックバーン・メイト、アラビアン・メイト
駆逐艦戦隊 パスポーン(旗艦)、デュオ、ラム、レバー、ベノニ・ポーン、ブリッツ・ベノニ、ウィング・ベノニ、ギャンビット・ベノニ、レックス・ベノニ

空軍

 400機の航空機を保有する。作戦部隊は3個航空団および防空部隊からなる。気象予報、航空管制も空軍の管轄である。国民福祉党政権の軍縮政策以前は旅客航空も担当していた。旅客機は戦時には爆撃機に転用される計画であったが、旅客航空部門が民営化されたため、空軍の主任務は王国の防空と陸軍支援のみとなった。空軍はパイロットの養成のために各航空団の練習飛行隊のほか、航空学校を設置している。
最終更新:2026年07月08日 02:33