テーマなんていらない

2006-11-6 「奇書」というもの

最終更新:

soit

- view
メンバー限定 登録/ログイン
#blognavi

日本の推理小説には奇書というものが存在している。
推理小説を読む者として、必ずそのうち行き当たるのではないでしょうか。

さて、その奇書というのは、古くから「三大奇書」と呼ばれるものが存在し、そして、ついに四番目のものも現れ、「四大奇書」と、定着しているようだ。そして今は五番目のものを決めようとする動きがあるようです。

さて、長々と前振りをしてきたが、その奇書たちとは・・・

三大奇書

『黒死館殺人事件』 小栗虫太郎
『ドグラ・マグラ』 夢野久作
『虚無への供物』 中井英夫

四番目

『匣の中の失楽』 竹本健治

五番目の動き(仮)

『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』 麻耶雄嵩
『姑獲鳥の夏』 京極夏彦
『人狼城の恐怖』 二階堂黎人
『奇偶』 山口雅也
『暗黒館の殺人』 綾辻行人
etc.



さて、推理小説好きな自分は、やはりこの奇書たちに辿り着いた。以下、一個人の感想。(ウィキペディア参照)

『黒死館殺人事件』(未読)
本書全体の9割以上は、事件解決とは何ら関係しない神秘思想・占星術・異端神学・宗教学・物理学・医学・薬学・紋章学・心理学・犯罪学・暗号学など広範にわたる夥しい衒学趣味(ペダントリー)で彩られているらしい。

もはや、推理小説じゃないね・・・しかも、文書も難しい漢字いっぱいで、読むのにかなり苦労する・・・らしい。
ついこの前青空文庫よりダウンロードしたはいいが、最初の5ページで挫折いたしました。「な~んだ?根性足りないじゃないの?」と思われるかもしれないが、私のようにならないために、ぜひ15ページ読んで、挫折してください。

『ドグラ・マグラ』 (既読)
こちらは買って読みました。精神病患者が主人公にしている(らしい)。こちらもやはり難解で、しかも推理小説と呼ぶべきかどうか・・・
作者は、推理小説という形を借りて、論文を発表しているという意見もあるとかないとか。
確かに、話の中では、作者の構築した理論で、話が進み、眩暈を覚えるような感覚に襲われることもあった気がする・・・
なにより、「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」という宣伝文句のインパクトが!!!

私はというと、精神に異常を来たしたかといわれると・・・
はて、あるいは精神に異常を来たしたから、いま、こんなことを書いているのかもしれない・・・

『虚無への供物』 (既読)
上の二作の前知識があったので、きっとこの本も・・・と思いながら、読んだが・・・
明らかに読みやすい!普通の推理小説として読めます。

つい今日読み終わって、必死に考えたが、凡人の私には、この本がなぜ「三大奇書」と呼ばれ、「アンチ・ミステリ」と呼ばれて来たのか、よくわからなかった・・・
おそらく、この本はあの時代に書かれて、あの時代に存在したこと自体が「奇書」にと至らしめたのではないでしょうか?

『匣の中の失楽』 (未読)
先日購入して、まだ読んでおりません。

『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』 (既読)
昔に読んでいたが、あまり覚えていないが、確かにこの本を最後まで読んで、胸にドキドキを覚え、しばし余韻が残り、いろいろ考えた記憶がある・・・
今五番目の奇書の候補になっているのか・・・

『姑獲鳥の夏』 (既読)
同じく昔に読んだが・・・
感想・・・
やはり凡人の私にはよさがわかりませんでした。
「あっ、さいですか~」としかいいようがない・・・
ちなみに読みにくくはない。

『人狼城の恐怖』 (未読)
いずれ読みたい。

『奇偶』 (未読)
いずれ読みたい。

『暗黒館の殺人』 (未読)
いずれ読みたい。


カテゴリ: [日記] - &trackback() - 2006年11月06日 15:47:45
  • 奇遇は読んだよ -- So (2006-11-12 19:21:15)
  • おっ、読んだのか!?どうだった? -- Ti (2006-11-12 21:58:16)



#blognavi
記事メニュー
ウィキ募集バナー