昔むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがおりました(m)
二人は死後2ヶ月でした。(y)
おじいさん「なぁ、なんでワシら成仏できへんのやろうなぁ・・・」
おばあさん「はて、なんででしょうねぇ・・・」(i)
おじいさん「三途の川に流れてた、あのでっかい桃を食っちまったのがいけねえんだろうか・・・」
おばあさん「あれは、うまかったですねぇ」
おじいさん「何かいい方法はないもんじゃろうか・・・」
と、その時。(k)
おばあさん「あいたたたたっ!あいたたたたっ!おながが痛いぃ・・・」
おじいさん「ばあさん!どうしたっ!?急に腹が痛み出したのか??あの桃があたったんじゃねぇのか?」
おばあさん「うぅうう、うまれる!!うまれる!!」(i)
桃太郎「おぎゃーおぎゃー」(y)
まんまるとしたかわいい桃太郎が生まれました。
おじいさん「おおー、なんてかわいい子なんじゃ」
おばあさん「こりゃあ、ぶったまげたのう」
おじいさん「いやいやばあさん、ワシも嬉し・・・。ウウッ!!痛え!!」
おばあさん「どうした、じいさま!!」
おじいさん「なんだかワシも急に腹が痛・・・」
おばあさん「なんてこった!!」
おじいさん「うぅうう、うまれる!!うまれる!!」(k)
おばあさん「じ、じい様ぁ〜、大丈夫けぇ? 顔が真っさおじゃけぇのぉじいぁま「はぁ、はぁ、はぁ」
ばぁさま「あぁ、大変じゃぁ大変じゃぁ、じいさまぁが死にそうじゃ〜、誰か〜! 誰か〜!」
じいさま「あほぉ、ばあぁさま、わしらはもうとっくのとうにしんどるんじぁ、いまさら腹のひとつやふたつ、どうにでもなるべぇ、それに、こんなところじゃ、誰もおりゃせんよ。それより、腹の中で何かがごろごろ動いとるんじゃ。こんなのは生まれてはじめてじゃよ。」
ばぁさま「し、しかし、じいぁま、さっきから顔色が すんげーわるいでーの。どんどん、どんどん、ひんどくなってきよる」
そうこうするうちに、じい様の顔色はみるみるわるくなっていきました。
じいさま「あぁ、もうだめじゃ、でる、でるぞーーーーー!」ドゥブシュク!(生まれた効果音)
おじいさんは、大きな大きな卵を生みました。
おじいさん「はぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・・」
おばさん「お疲れ様です。おじいさん。ちょっとお茶でも飲んで休憩しましょう。」
おじいさん「そうじゃな。そうしよ。」
おばあさんは湯のみを持ってきました。
おじさん、おばあさん、桃太郎は無言でお茶をすすりました。(鳥)
一息ついたところで、桃太郎が言いました。
桃太郎「おじいさん、おばあさん、僕を生んでくれてどうもありがとう。僕は実は、桃太郎なのです。あのにっくき鬼どもを退治するためにこの世にやってきたのです」
おじいさん「まあ、あの世だけどね」
桃太郎「(聞いてない)僕は鬼ヶ島に行かねばなりません。旅立つ僕をお許しください」
おばあさん「だったら、この卵をもってっておくれ。わしらが持ってても仕方ないしのう。それに、食べれば栄養もつくじゃろうし」
桃太郎 「(驚く)えっ・・・。キビダンゴはくれないんですか・・?」
おばあさん「あ、いや、べつに・・・。」
ちょっと気まずい雰囲気が流れました。桃太郎の眉間に寄るその皺は、どこか秋の荒ぶる日本海を思わせました。(小島)
桃太郎は、「この世」に旅立つことにしました。「おじいさん、おばあぁん、いままでお世話になりました。あと、この卵も大事にします!それでは、鬼どもをやっつけてまいりますので、どうかあの世から見守っていてください。」
おじいさん、おばあさん「達者でな〜」
この世につくと、桃太郎は、早速動物園にいきました。猿とキジを仲間にするためです。(も)
桃「ふう、ここが上野動物園とやらか」
桃太郎はすぐにサル山に向かいました。
そこでは、ちょうど、猿とカニが合戦をしている最中でした。
桃「ん?きみたちはなにをしてる?」
猿「おまえはどこからきた?ちょうどよかった、今カニと戦ってて大変なところなんだ。俺はどうしてもこの柿の木を、カニの手から守らなければならない。力を貸して欲しい!」
桃太郎は猿と一緒に必死でカニと戦いました。
その結果、ついにカニをサル山から退治しました。
桃「やったやった!カニを退治したぞ!」
桃太郎は大喜びで、おじいさんとおばあさんの待つあの世へ帰りました。
桃「おじいさんおばあさん!ボクはカニを退治してきた!」
おじいさん「おかえり桃太郎。おや?カニを退治してきたって?おまえさんが退治するといったのは鬼ではなかったのか?」
桃「・・・しまった!カニとオニを間違えた。語尾は一緒だけど全く違う! あの猿め、うまく俺をだましやがって」
桃太郎はふたたびあの世を出発する準備にとりかかりました。(陽)
桃太郎は犬を仲間にするために埼玉県警察本部に出向きました。
「やっぱり、強い犬といったら警察犬だろう。
すいませーん。警察犬一匹貸してくださーい。」
「だめだめ!!こっちだって忙しいんだから!!」
通りすがりのデカが答えました。
「そうかぁ。よし、こういうとき警察には賄賂を渡すもんだよな。お腰につけたキビダンゴを・・・じゃなかった、お腰につけたおじいさんの卵を・・・。」
桃太郎は卵を差し出しました。
そのときです、
「パキパキ」
卵は割れ、中からチワワが生まれました。
「ホントウに欲しいものって、実は自分のすぐ側にあるんだな・・・。」
桃太郎はなんだか急にこの世界がいとおしく感じられました。(鳥)
ちわわ「ご主人様、ご主人様!」
桃太郎「ん?どうしたんだい?」
ちわわ「ご主人様、私に名前をください。」
桃太郎「んー、そうだなぁ。じゃぁ ちくわ なんてのはどうだ?」
ちわわ「わー、かわいい。今日から私はちくわです。よろしくお願いします。」
桃太郎「やっぱりやめた、千代の富士にしよう。」
ちわわ「えー。」
桃太郎「うむ。いい名前だ。鬼を倒すためには、まず、名前が強そうじゃなくちゃな。ただでさえ、ぷるぷるしてて弱そうなんだから、あれだ、名前くらいはったりでいこう! よし、千代の富士、ロードワークにいくぞ!まずは足腰を鍛えるんだ。」
桃太郎と千代の富士はこうしてお散歩にでかけることにしました。(も)
二人はジョギングをしてまわりました。しばらく行くと、となりに一人のオヤジが併走してきました。オヤジは上下カッコいいジャージとサングラスを身につけ、ipodで音楽を聴き、これみよがしに呼吸を整えながら、ジョギング初心者の二人を牽制してきます。
千代の富士「桃太郎さん、なんかあいつイラッときますね」
桃太郎「んだな。殺っちまうか」
ふたりはオヤジを奇襲しました。
オヤジ「うわあ~っ!助けて!!」
オヤジは死にました。桃太郎はオヤジの身ぐるみを剥いで、持って行きました。
そのとき、二人は後ろから呼び止められました。
「コラッあんたたち!!!そんなイケナイことして、許しませんわよ!!!」
振り向くと、そこにはキジ・・・みたいな鳥顔のオバサンが、エプロンつけて箒を持って、立っていました。(小島)
桃太郎「やべ、見られた! 千代、逃げるぞ!」
千代「はい」
桃太郎と千代の富士は全力で逃げました。
きじばぁ「ちょっとあんたたち、待ちなさいよ!」
おばちゃんは、見事に鍛え上げられた四肢を駆使し、圧倒的な速さでぐいぐい追いついてきます。
桃太郎「やべぇ、追い疲れる!」
おばちゃんは、あっという間に追いつくと、そのまま追い抜いていきました。
桃太郎、千代「えっ!?」
キキィー!!! ドーン!
おばちゃんは車に轢かれました。そして、ちだらけの姿で帰ってきました。
おばちゃん「はぁ、はぁ、はぁ、つい昔を思い出して、本気で走ってしまったわ。あぁ、ジョイナーと走ったあの日を思い出すわ。あんたたち、ありがとうね、あのジョギング男、下着ドロボーだったのよ。私は、レレレのおじさんをよそおって、はりこんでたのよ。」
男のジャージのポケットからは、エッチな下着がでてきました。
おばちゃんは、死体から金目のものをあさりました。しかし、ipodしかでてきませんでした。
おばちゃん「ちっ、しけてるわね!んじゃ、あんんたたち、私は、帰るわよ。」
千代「桃太郎さん、桃太郎さん、あのおばちゃん、なんとなくキジっぽいし、きっとめちゃくちゃ強そうだから、仲間にしましょうよ」
桃太郎「うん、そうだな。おばちゃーん、これから鬼退治にいくんだけど、仲間になってくれませんか?」
おばちゃん「ふむ。いくらでるの?金しだいね。それに、昔のドーピングのせいで、私がたたかえるのは、3分間だけよ。」
桃太郎「お金なら、鬼を退治すれば、鬼のうばった金品がたっぷりありますよ。是非いきましょう!」
おばちゃん「なるほどね。その話のったわ!じゃあ、ちょっとまってて、洗濯物とりこんできちゃうから。それにこのちみどろの服もきがえたいわ」
こうして怪力おばちゃんが、仲間になりました。
(も)
いよいよ、桃太郎一行は鬼が島へ向かうことにしました。
桃太郎「いくぞみんな!鬼が島へレッツゴー!」
千代「鬼が島ってどこなりか?」
鬼が島の場所を誰も知りませんでした。そこでおばさんが提案しました。
「あら、とりあえずタクシーにでも乗って、運転手さんに連れてってもらえばいいんじゃない?」
桃太郎「ナイスアイデア!そうしよう。」
桃太郎たちはタクシーに乗り込みました。
桃太郎「鬼が島までお願いします。」
運転手「・・・。お客さん、悪いことはいわねえ。そこへ行くのはよしといたほうがいいぜ」
桃太郎「どうしてですか?」
運転手「あそこは今、史上稀に見る混乱ぶりで、島全体のあちこちで戦いが起こり、人々はみな大変な状況に陥ってるからですよ。」
桃太郎「だからこそ、私たちは、その元凶である鬼を退治しに行こうと思ってるんです。」
運転手は一息呼吸を置くと、話を続けました。
運転手「あんた、なんのつもりでそんな気をおこしたのかは知らないが、一方的に鬼が悪いから退治するなどと、身勝手なことを思ってはいないか?」
桃太郎「違うんですか?」
運転手「そんな、くだらない昔話やハリウッド映画みたいに、単純な勧善懲悪の問題だと思っていたらとんだ大間違いだぜ。
もともとなぜ鬼が人々を困らせ始めたのか、そもそも鬼とは誰なのか。あんたたちは何も知らないのじゃないのか?」
桃太郎「・・・。確かに何も知りません。」
運転手「あんたみたいのが勝手に鬼と戦って、英雄気取りになるのが一番タチが悪いんだよ。
あんたたちは鬼を敵だと思っているが、向こうの鬼にしてみても、あんたたちは自分を攻撃してくる敵に他ならない。
互いに互いを敵だと思っている。だからこそ衝突は起こるわけだが。昔のように、一方が敵で一方が悪などという考え方では、いつまでたっても争いは収まらない。世界は確実に多極化していくんだ。そこを理解した上で行動しないと、余計あんたたちは人々を混乱に陥れることになるぜ?
それに、あんたたちは戦いで傷ついた者の気持ちを考えたことがあるか。相手が誰であろうと、情けを持ったものならば、どんなにそれが辛いことかわかるはずだろう」
桃太郎「・・・」
運転手「あんたたちは行動が軽率すぎる。まずはもっと戦略を練るんだ。そのためには、もっと様々な状況を詳細に知らなくてはならない。」
桃太郎「確かにそんな気がします。」
運転手「よし、じゃああんたたちのためになりそうな所へつれてってやろう」
運転手はタクシーを走らせました。(陽)
タクシーは長いこと走り続けました。
桃太郎一向は、しらずしらず、深い眠りに落ちていました。
運転手「お客さん、おきな! ついたよ。」
目の前には、大きなスペースシャトルがそびえたっていましあた。一向は驚嘆の声を上げました。
ちわわ「すごいなりー。いったいここはどこなりか?」
運転手「お客さん、スペースシャトルといったら、種子島だろう。ほんと世間知らずもいいところだな」
きじ「いや、あんた、そもそもなんで、私らが、種子島なんかにつれてこられなきゃいけなんだよ!
ま、まさか! あんた、鬼が島と、種子島ちょっと似てるからって。。。ギャ、ギャグ!?? それってギャグ?? ひえぇぇ、ナンマイダブナンマイダブ。」
桃太郎「いやぁ、しかし、でっかいもんだなぁ、スペースシャトルって! それで、運転手さん、いったいうちらはここに何しにきたんですか?」
運転手「そう、そうだな。まずは、このスペースシャトルにのって宇宙からこの気球を眺めてもらいたい。、丸くて、青いこの地球をね。世界地図にのってる国と国の境界線なんて、どこにもない、ありのままの地球をみるとな、ほんとうに感動するぜ。そして、自分たちの争いがいかに意味のないことなのか、身にしみて感じるはずだ。」
千代「わぁー、すごーい! みてみたーいなりー。キテレ、あ、いやいや、桃太郎さん、桃太郎さん、是非、宇宙へいってみましょうよ!」
桃太郎「なるほど。それは確かに必要かもしれませんね。僕自身、運転手さんに先ほどいわれたことがまだ、ひっかかっています。まだ生まれたばかりですが、当然鬼を退治するのが、僕の使命だとおもっていました。この地球を外から眺めて、何かに気付ければと思ってます。」
きじ「ちょっと、まちな、あんたたち! 宇宙旅行っていったら、何千万も金が必要なのよ! あんたたちまだ打ち出の小槌も手に入れてないのに、どこにその大枚があんのよ!」
運転手「きじこさん、心配しなくて平気ですぜ。フランシスコザビエル卿の預言によると、あんたたちの鬼が島での戦いは、相当惨いものになる。大勢が死ぬんだ。そして、種子島の連中はそれをとめるために、こうして、今日までこつこつ準備してきた。あんた達を宇宙へつれていくためにな。ここの島の連中は、みんな平和を愛してる。だから金なんていらねぇよ」
千代「すごいなりー。ただで宇宙食がたべれるなりー。」
桃太郎「コロ、いやいや、千代、やったな。楽しみだ。」
きじ「うーん、なんか怪しいわねぇ。話がうますぎないかい?」
千代「きじおばちゃん、考えすぎですよー、だって、運転手さんだってこんなにいい人じゃないですか。素直に喜びましょうよ。」
運転手「さぁさぁ、それじゃぁ、フライトは明日ですし、今日は、宴といきましょうや。それに三代目ザビエル卿にもあっていただきてぇ。みんなあんた達を心待ちにしてたんだ。」
桃太郎「よし、それでは参りましょう。」
あたりはもうすっかり暗くなっておりました。一行は運転手につれられて宴の席につくことになりました。
運転手「しめしめ」
運転手は、不敵な笑みをうかべていましたが、それに気付くものはおりませんでした。(も)
宴はそれはそれは盛大なものになりました。
3人は島の人々に迎えられ、飲めや歌えやの大騒ぎでした。
みんなすっかり上機嫌になり気がつくと3人はすっかりお酒も回り、そのまま眠ってしまいました。
千代「う~ 気持ち悪い・・・ 吐きそうだ・・・ トイレに行かなきゃ。あれ?周りにいた島のみんながいなくなってる。
桃太郎さん!きじおばさん!起きてください! 起きてくださいよ! だめだ 全然起きないや。
おえ ダメだ トイレはどこだ?探しに行こう」
千代の富士は部屋からでてトイレを探し始めました。ふと窓の外を見ました
千代「え~~ 何だこれは?飛んでるじゃないか~ ひょっとしてこの建物は宇宙船だったのか?大変だ二人に知らせなきゃ!
うっうわ」
* 「思ったより早く気づいてしまったか。ふんっ」
千代「うげっ」
桃太郎が目を覚ますと、大きなホールの真ん中にいました。
一段下がったフロアには大勢の島民が並んですわり一つの方向を見ています。
その先にはここまで連れてきてくれたタクシーの運転手さんが立っていました。
桃太郎「運転手さん!これはどういうことですか?」
運転手「こうするしかなかったんだよ。私が三代目ザビエル卿だ。」
島民たち「ザビエルまんせー」
桃太郎「お千代!」
千代はぐつぐつ煮立った土なべの中で煮込まれていました。
千代「はうあぁ はうあぁ で でる 」
桃太郎「くそう!どうすればいいんだ?そうだこんなときのために、きじおばさんを仲間にしたんだった!きじおばさん!千代を助けてやってくれ!」
きじおばさんは桃太郎の横でなぜか、サナギになっていました。
桃太郎「くそう、こんな時に!ザビエル!お前はいったい何が目的だ?」
ザビエル「お前ら、おに退治に行くといったな?おにが島がどこだか教えてやろう。あれだよ」
桃太郎「地球?」
ザビエル「そうだ。あのきれいな青い星だよ。あのきれいな星にすんでいる人間たちだよ。彼らは絶えず互いに憎しみあい、殺しあっている。おに以外の何者でもないではないか?私たちはそいつらを一掃し、そこにわれわれだけで新しく争いのない国を作るつもりだ。
おに退治がしたいんだろ?この船にはそれを可能にするだけの兵器が搭載されている。手伝ってくれるな?」
桃太郎「くそう 千代が捕まっていなければ!」
ザビエル「う~ん いいだしが出ているぞ。じゅるじゅる。お前もどうだ?」
桃太郎はお千代のだし汁を受け取り、一気に飲み干しました。薄味でしたが深みのある味でした。
そのとき、ぴしぴしとサナギにヒビが入りました。
きじ「ふー」
サナギから出てきた、きじおばさんの背中からは小さな羽根が生えていました。
きじ「ふー 心配しなくても大丈夫よ。これで4分間は戦えるようになったから。」
きじおばさんは関節をぽきぽき鳴らしながら言いました。(レッズ)
ザビエル「1分伸びただけではないか!」
キジおばさん「四の五の言わずかかっておいで」
ザビエル「生意気なっ!!」
二人の攻防は続き、早くも4分間を過ぎようとしています。
キジおばさん「そろそろワタシは戦えなくなる。千代のだし汁はそのくらいにして桃太郎後は頼んだよ!」
桃太郎はだし汁の入った茶碗を置き言いました。
「うるせっ」
キジおばさん「あんた主人公でしょうが」
桃太郎は爪楊枝を捨てて言いました。
「うるせっ」
キジおばさん「いいかげんにしな!」
「うるせっ」
キジおばさんは途方に暮れています。
そうです。桃太郎は反抗期を迎えたのです。年頃なのです。体は大人、心は子供。大人は汚い、でも自分もそれになりつつある、そんな年頃なのです。
ザビエル「臆したか桃太郎」
「うるせっ カーーぺッ!」
ザビエル「きさま、宴の席にタンを吐いたな!」
「カーーぺッ」
反抗は止まりません。宴の席はますますタンで汚されていきます。
「カーーペッ」「カーーペッ」「カーーペッ」
ザビエル「くっくそぉぉぉ」
ドテッ!!(ザビエル倒れる)
ザビエルの精神的ダメージは計り知れず、ついに倒れてしまいました。
桃太郎「とどめだ。・・・・・カーーーーーぺッ」
桃太郎はザビエルの顔めがけてタンを吐きました。
今日一番のタンであった事は言うまでもありません。
キジおばさん「さっすが!やったね☆」
キジおばさんはハイタッチを求めます。
もちろん桃太郎はのりません。反抗です。
キジおばさん「まあいいわ。勝ったんだから」
と、その瞬間。
「オブリガード!モモタロウ」
桃太郎「・・・・」
キジおばさん「・・・だれ?」
「ワタシハ、ホンモノノザビエルデース。アイツニ、トジコメラレテイマシタ。ホントウニ、オブリガード。オレイニ、コレヲ」
桃太郎達は何かの鍵を受け取りました。
「コノカギハ、シンジュクのロッカーノカギデース。ユータチガ、メザスオニガシマハソコ二アリマース。」
千代「目指すは新宿!新宿にもどろう!」
桃太郎はザビエルに蹴りをかまし、新宿を目指すのであった。(はじめ)
新宿に戻った桃太郎たちは、鍵の合うロッカーを必死で探しました。
千代「これだ!やっと見つけたぞ!」
それはふつうより少し大きなロッカーでした。ちょうど人が一人入るくらいの大きさです。
桃太郎「よし、開けるぞ!」
* 「がちゃ」
そこにはのれんがかかっており、お店の入り口のようでした。
桃太郎たちはのれんをかきわけて中に入ることにしました。
ピン子「いらっしゃ~い」
そこは幸楽でした。橋田壽賀子の世界です
。
ピン子「なんだ、あなたたちかぁ ちょうどよかった。今お店が忙しいのよ!手伝ってちょうだい!」
桃太郎たちはまったく面識がなかったのですが、他にすることもないので手伝うことにしました。
ピン子「ほら、あなた!こんなお皿の洗い方じゃだめよ!お皿って言うのはこうやって洗うの。ね?わかった?」
厳しさの中にあたたかさとやさしさのある指導を受けていく中で、ギザギザしていた桃太郎の心はだんだんとまるくなっていきました。桃太郎はこんな母親の姿を求めていたことに気づきました。
ピン子「あ やっと終わった~ ありがとうね。助かったわ。」
桃太郎の目は涙であふれていました。
ふと隣を見ると、きじおばさんも号泣していました。きじおばさんも人情にふれ、今までの自分を振り返っていたのです。
きじおばさん「うぅ・・ うぅ・・ わてがまちがっとたわぁ 自分が母親の代わりしてやらんかったから、ぐれてもうたんやなぁ・・ すまんなぁ・・ わし もう少しここで働くわ。今のままではあんたらのあしひっぱるだけやわぁ これ受け取ってくれや あいつが戦かってる最中におとしたものや。
そのまま、ねこばばしようとしてたんや ほんとだめなやっちゃな わしは・・・」
ピン子に慰められながら、きじおばさんは涙を流しながら桃太郎にそっと手渡しました。
それは個室ビデオの半額券でした。(レッズ)