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* 美貴と私:3 清々しい朝に act.2
31 :創る名無しに見る名無し:2010/10/20(水) 22:54:36 ID:QvW+ls3Y
正門を入ると眼に飛び込んだのは美貴先輩とあの娘の姿だった。
「なんかむかつく」
朝っぱらから美貴先輩に色目使いやがってあんにゃろ。か弱い少女演じて先輩の同情を誘ってるんだ。あざといんだよまったく……しょうがない。
「美貴せーんぱい!」
「あ、舞」
先輩の右腕を奪い強引にあの娘から引き離す。少し後ろで俯きため息を吐くあの娘。ふふふ。そうそう、それでいいの。
「先輩今日お昼空いてますか?一緒に食べません?」
「え、いや、私別の友達と食べるから……」
「先輩あたし髪の色変えたんですよ。どうですか?似合います?」
「え、あ、うん、いいんじゃない?」
別の友達ってあの娘の事かな?むかつく。先輩いい加減気付いてよ。あの娘に騙されてるんだよ。あたしの気持ちに気付いてよ……。
「コホン、コホン」
「どうしたの?」
「なんかぁ風邪引いちゃったみたいですぅ」
「……そうなんだ」
「……」
話してる間もずっと後ろを気にする先輩。むかつく。でも私は負けない。あの娘には絶対負けない。
美貴先輩はあたしのものなんだから。あたしが一番なんだから。清々しい朝にそんな決意を胸に秘め、私は先輩の腕に強くしがみついた。
※同シリーズの別エピソードは[[3-027>Yuri-3-018]]、[[3-027>Yuri-3-018]]へ
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