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* 美貴と私:6 特別なもの
※[[3-031>Yuri-3-031]]の続き
55 :創る名無しに見る名無し:2010/11/28(日) 22:32:15 ID:OQjYhv4e
残り五秒。
「先輩!」
美貴先輩からパスを受ける。大丈夫、入る。これが入れば逆転なんだ。これが入れば………。
鳴り響くホイッスル。ゆっくりバウンドするボール。歓喜の声を上げる敵チーム。届かなかった。先輩達の夏が終わった。私が終わらせてしまった。
「……すいません……先輩」
「いや、よく頑張ったよ舞。よく頑張った」
「でも……あたしが最後外さなければ……」
「あたしが打っても駄目だったよ。それにここまで追い上げたのも舞のお陰だしね」
「でも、でも……」
「あーもう泣かないでよ」
強く抱き寄せられる。駄目だよ先輩……そんな事されたらあたしよけいに……。
「……美貴先輩」
「舞、有難うね。舞と一緒にやれて良かった本当有難う」
涙が止まらなかった。ずっと目標だった。ずっと憧れだった。最後の試合なのに、認めてくれたのに。あーダサい。かっこ悪い。
でもどうしても止まらない。先輩の温かい胸で、優しく頭を撫でられると……なんか、恥ずかしいけど、素直になれるってゆうか……。
「ちょっと……舞」
「はい?」
「鼻水付いてるんだけど……」
「……すびばせん」
「ははは」
あの時から……そう、あの時からだ。私の中で美貴先輩の存在がそれまでの憧れから掛け替えのない特別なものに変わったのは。
部屋の壁に掛かったユニフォームを見上げながらそんな事を思い出していた。
「先輩またよろしくお願いします」
そのユニフォームの隣りには一年遅れで追いついた先輩とお揃いの制服が掛かっている。
※同シリーズの別エピソードは[[3-018>Yuri-3-018]]、[[3-027>Yuri-3-027]]、[[3-033>Yuri-3-033]]へ
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